概要
当記事では、
ロフィルナ王国が有する
航空宇宙戦力について纏める。最も大きなカテゴリでは、
戦闘母艦を中心とする機動型の編成を基本とし、多数の
艦載機を保有、報復手段としての
潜航艦を待機させる方針を採った。必要に応じて、他の関係国との連携も想定している。
転移者星間戦争を起点に
世界制裁(重度警告指定)の対象となり、
共立同盟内部においても凍結措置を下されて久しい。共立公暦998年における
イドルナートの大火(セ連大統領暗殺未遂を含む大規模な軍事テロ事件)をもって
準備指定レベル4(最後通告段階)の適用対象となる。同1001年から
平和維持軍・その他の同盟勢力による
武力行使(執行)を受ける見込みで、
勝率については事実上皆無に等しいと言われている。そのため、今日のコックス政権は自国の勝利を期待せず、
想定される敵国に対して相応の損害を与える方向に舵を切った。ロフィルナ社会において多数を占めるティラスト宗派の視点から、全ての元凶とされる
セトルラーム中枢の破壊を目論む。
相当数の犠牲を覚悟の上で自国よりも遥かに高度な敵防空網(量子ビルド・ネットワーク……フェノメノン・リプレーサー等の複合リンク防衛システム)を突破し、最大の一撃を加えることを目的に全てを投じるものと見られる。このような王国政府のドクトリンは
旧暦時代の大戦を想起させるものがあり、
イドゥニア星系諸国に重度の緊張を強いるものであることから、セトルラーム政府としても報復のために要する非常な計画を固めた。
戦力種別
移動要塞
計画自体は存在するものの、財政難によって無期限に凍結されて久しく、1基たりとも保有していない。
戦闘母艦
現在、7隻の中型戦闘母艦を保有。そのうちの3隻を恒久戦争のための工業母艦として運用している。
長期航行に要する施設の他、大規模な生産システムを備えており、敗戦後の深宇宙ゲリラ戦も選択肢の一つとして残しているものと見られる。
当然のことながら、常時、
平和維持軍(+α)の監視が継続。例え
事象災害の渦に飛び込もうと徹底的に追跡されているのが現状で、その有用性は絶望的なものであると見なされた。
時の防衛統括部長が発したとされる、「おい!あいつ動いてるぞ!」は王国の状況を象徴する伝説的迷言とされて語り継がれた。
第3世代ロフィルナ級都市型戦闘母艦
今日のロフィルナ空軍において中核となる戦闘母艦。全長3kmを誇る巨体で、あらゆる作戦を想定し多くの艦載機を搭載した。陸上戦力の輸送から前線への補給に至るまで包括的な機能を備えて久しく、惨憺たる有様の本土よりも遥かに充実した行政機能も有する。一度、有事となれば真っ先に叩かれるであろうことも想定済みで、国際社会の反発にも関わらず夥しい数の大量破壊兵器が搭載された。無論、これだけではどうにもならないため、他の護衛艦隊を捨て駒としつつ、泥仕合に持ち込む運用法に傾いた。最大の敵対国(元宗主国)たるセトルラームからは「そんなもの作戦ではない」と激しく非難されているが、ロフィルナ政府に応じる気配などなく、政治的にギリギリの駆け引きが続いている。
第3世代ロフィルナ級都市型戦闘母艦(改)
上述の戦闘母艦に更なる改装が施された。下部の主砲を始め、運用コストを考慮しない副武装が無駄に増設されている。
コックス大宰相曰く、「史上類を見ない力作」で、「銀河中の星々をしょんべん塗れにしてやれる」究極の超兵器らしい。
列強の如何なる巨大艦も「これ一隻で十分」などと豪語しており、国際社会の失笑を買っているが、無論、ロフィルナ政府に迷いはない。
巡航戦艦
かつては質の良い中型巡航戦艦を複数保有し、セトルラームによる技術供与も受けていたが、上述の経済制裁に伴って全て退役に追い込まれた。
駆逐艦
現代のロフィルナ艦隊において相当数が温存される。旧世紀の遺物。殆どが刷新前の帝国製で占められており、有事における撹乱、または捨て駒としての消費を想定しているものと見なされた。
第2世代ミューベリス級重駆逐艦
共立公暦650年以降の刷新計画において配備された。全長780mで、旧型艦の後継とされる自称最高傑作。無骨なフォルムの割には機動性が高く、大口径の主砲や副砲、貫通弾頭含む量子ミサイル等を針鼠の如く実装した。費用対効果の面で小型艦としては相当の攻撃力を誇るものの、その代償として生命維持に欠かせない全ての装置を捨てている。つまり、これに乗艦する将兵は戦場からの生還を期待されてないわけで……死ぬことを前提に敵陣へ突撃し、重たい一撃を食らわせることに全力を投じているようだ。大型艦と張り合う場合、良くて白兵戦に持ち込むことも想定しているようだが、常軌を逸しており、相当無理があるものと批判された。
作:
トロ猫DX
潜空艦
報復の要となる兵種。死ぬことを前提に敵地の奥深くへ侵攻し、重たい一撃を与えることに全てを投じている。
重度の財政難によって数こそ少ないが、ステルス仕様として一定の小型化に成功しており、単独で対応可能な艦載機を一定数製造できる能力を有した。
一方、護衛戦力としての役割を期待される電脳支援型は通常、戦闘母艦と連携するが、必要に応じて遊撃等の役割も担う。
支援艦
現代のロフィルナ艦隊において相当数が温存される。旧世紀の遺物。殆どが刷新前の帝国製で占められているが、一部改装された艦艇も存在する。
主な役割としては道中の補給を始め、修理や工作、その他の火力支援に至るまで多くの成果を期待されていた。
尤も、有事の勝利を期待せず、窮鼠と化した現代のロフィルナ艦隊においては無用の長物として数を減らしつつあるのが現状らしい。
戦闘機
抵抗の要として重視される。多くの兵種を犠牲にしてでも一定の水準を保ち、ここ数世紀の間に夥しい数の戦闘機を準備した。
ラムティス条約への批准と引き換えに提供された支援金も殆どがここに充てられている。
問題点
ロフィルナ王国は本来、セトルラームに匹敵する高度な技術力を持つはずだが、世界レベルの制裁に耐えられず、抑止力として究極の選択を強いられてきた経緯がある。
それ以前の問題として、「財政状況が苦しいなら、一旦は自国の非を認めてでも復興に全力を投じるのが利口ではないのか」と指摘されて久しいわけだが。
叩かれれば叩かれるほどに闘争(反撃・復讐)を追い求めてしまうロフィルナの国民性が災いし、共立世界屈指の失敗軍隊と化してしまった。(
連邦大統領の談)
結論
ロフィルナ航空宇宙軍302隻のポンコツ戦力に対し、
共立機構国際平和維持軍をはじめとするセトルラーム共立連邦その他の派遣艦隊が最低でも4000隻を超えてくるであろうことが想定される。それに加えて、
同盟外の制裁戦力も含めるなら優に5000隻を超える想定となり、特定の違法勢力に対する牽制としては史上稀に見る規模の大戦力として報じられた。
文明共立機構の報道官は、
『戦略攻撃抑止のための必要な措置』と表明しているが、
事実上の恫喝、オーバーキルと言っても差し支えない。
ロフィルナ王国政府の視点から見て、
侵略者の頭目とされている
ヴァンス・フリートン大統領は、
『もう十分に餌をやったよ。犬は犬らしく地べたに這いつくばって、大人しくしておれば良いものを。奴らは最大の支援者にして同盟国でもある、このセトルラームに噛みついてきたんだ。おかげで随分と苦労させられたよ……おい、この賠償請求の山なんだけどよ。どうするんだこれ?この数世紀分の課題だよ。誰のおかげで尻拭いをせずに済んでると思ってるんだ?』などと豪語している。共立公暦1001年~開戦後、
ロフィルナ航空宇宙軍は3日以内に全戦力を喪失し、本土決戦に移行する確率が99%。良くて5日もてば御の字で、自爆攻撃を敢行するなど狂気の沙汰と評する他ないだろう、とも。
対するロフィルナ王国政府→『我らは愛しきセトルラームの本家(笑)に行くぞ❗️必ず、●●●してやるッ❗️❗️』『たとえ現在のロフィルナが滅びようとも、新たなるティラストが生み出され、侵略者と、その主を苦しめるだけだ。そして、1%でも貴様らの吠え面を拝める機会に恵まれているのであれば、当然、我らはそれを躊躇なく実行し、すべてを破壊するのみである❗️』()
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最終更新:2024年10月29日 11:42