世界観説明
舞台は、度重なる謎の災害、事件により人口が、それも特に成人、高齢者が著しく減少している現代の地球である。この地球がある世界をコズミズドと呼ぶ。しかしこの世界も無数ともいえる数の世界のうちの1つである。
今ある全ての世界が生まれる前、旧世界と呼ばれるものがあった。それは6体の霊龍こと世界龍により管理されていた世界である。龍たちはエネルギー生命体を作っては競わせ優劣を決めていた。しかしその生命たちの謀反により力を砕かれ、封印するための楔を打ち込まれ今在る世界の土台となっている。
龍たちは封印される間際に、今出せる力を持って分霊体こと幻霊龍を生み出し散らばった龍霊玉の欠片を探していた。
しかし異界空間内はともかく、その先にある現実空間ではエネルギー生命体である龍は常にエネルギーが露出する影響で長時間の現界ができない。そこで彼らは集められた龍の力を持ちながら人間を始めとした生物に干渉し憑依できる存在を探していた。
それが微生界人である。彼らは元々龍に憑りつき制御するためのユニット、対龍兵器であったが途中で求められる役割が変わり生命体の数の調整により龍の復活を阻止するというものになっていた。実質今を生きる者は皆、龍が眠っているから存在しているといういわば龍の夢の住民というわけであり、それを管理する者を龍夢の管理者と呼ぶ。
このままでは永遠に生物濃縮によるカケラの凝縮、霊宝玉の再形成ができなくなると考えた彼らは依代も兼ねこれら微生界人の中で特に龍の力を核として作られていた血徒という存在に干渉しこれを影ながら支配し、更なる依代及び復活のための力を集めるためにPと呼ばれる神造的に生み出された世界龍の成れの果てと、神霊機と呼ばれるこれまた対龍兵器の捜索と確保のため血徒を使い暗躍し、多くの世界に被害を与えていた。
その中で世界龍の分霊にして子でもある幻霊龍たちは、各自本体である龍を目覚めさせるためにあらゆる小世界にて活動し、エネルギーを回収していた。それにより引き起こされる龍災は、多くの命を奪ってきた。見えざる脅威に翻弄される中、その正体を見破る力を持つ人間たちが現れる。それは龍のカケラを宿した者。
彼らは秘かにその霊龍たちの行動を追い、何者かを調べていた。見えない殆どの人たちからの心無い言葉を浴びせられつつも、彼らは未来のために行動していた。
そんなカケラを宿す者たちを救済するため、龍を倒すために生まれた兵器群が力を貸す。旧世界の復活を目論む霊龍たちと、今の世界を守りたい人間、ヴィダールたちの戦いが今始まる。
・始まりの6色界龍
大世界と呼ばれる、すべての小世界を管理する器が生まれる前、遥か果てしない空間に、6体の龍が存在していた。それは世界龍と呼ばれる龍王(ドラグ・モナーク)とも呼ばれまた、各龍は色と感情、欲を支配している存在でもあり色界龍とも呼ばれていた。
そんな霊龍たちは膨大なエネルギーを用いて手ごまを作っては競わせ、誰が作った造物が一番優秀かを終始観察していた。
その6種族こと、ヴィダール・コズモズ・アンヴィエントゥ・ニュートイノスティ・イストライス・ダルノスタルジス、その6つの生命体が終わりのない戦いを強いられていた。
そんな中、特に強大な力を得たのは白き霊龍が生み出したヴィダールと、黒き霊龍が生み出したコズモズであった。最初は龍の駒として動いていた彼らだが、次第に自己、自我を得て龍たちに反逆する。本来勝てないはずの2種族だが、彼らは気づかれぬようにある封印具を作成していた。
非常に多くの犠牲を出しながら、彼らはついに弱り切った龍たちにその封印具を打ち込むことができた。それと同時に、弱った6体の龍が持つ龍宝玉を粉々に砕くことで力を霧散させた。これにより龍は永久ともいえる眠りにつくことになった。
すると、6体の龍は時間をかけて一つとなり、無限とも思えるような広さの大世界と変化していったのであった。
龍を倒した2種族は、その後も手を取り合い大世界の中であらゆる小さな世界の構築を行い、龍にとって代わり世界を見守りつつ、新たに生まれる生命体の誕生や進化、発展を見届けていた。
そんな中、2種族を分断させてしまう大事件が起きたのであった。
それは、ヴィダールの勢力圏の中で起きた悲劇であった。その事件は、ともに今の世界を作り上げたコズモズにも影響を与え、結果的に同盟を破棄し道を違える結末に至った。
その後実質的に世界龍の封印を任されることとなってしまったヴィダールの創造主・ソラは親であるソラリール、アルフシエラをある神具を作る実験に利用した。それは無限炉と呼ばれる無限に霊量子を生み出す禁断の神具。それを見た他のヴィダールは彼女に恐怖した。またソラと他のヴィダールは対世界龍に関する施策が異なり、ソラの龍のカケラである宝玉こと龍因子を利用する方法について危険性を指摘し、自分たちは神霊機を作り出し別世界で力を集め対抗するといい離反してしまったのであった。
その後ソラは、世界龍自体を支配しようとコード「P」を製作し運用しようとしたが、制御しきれず凍結封印。次に微生界人という微生物の概念を生み出しP同様に世界龍の体を支配しようとしたが対霊防御の脆弱性に気付き力を奪い封印。しかしこの封印が完全でなく、彼らは別の世界に移動し微生物の世界を作っていた。
また、この前後かソラは先祖であるドラギスから霧散した龍の力の残滓が長い時をかけて、生物の中で濃縮され欠片になっていることを知る。その後にコズモズの生き残りであるヴィクティルが接触し、世界龍は負の精神エネルギーも優先的に確保しようとしていること、それは知的生命体の増加に伴って加速すること、近い未来それがどうやっても起きることを知る。
それだけでなく、ヴィクティルは独自に血徒と接触しソラについて、知的生命体を倒し糧とすることでしか生きられない存在にして生み出したとだましソラへの復讐心を生み出させながら龍を従え、Pの力を手に入れればそれは叶うとそそのかしていた。既に龍に心を支配されていたコズモズはその多くがドラギスの手で封印されており、ヴィダールを恨んでいる。ヴィクティルもそうであり操られていることも知らずに各勢力を渡り世界龍復活の礎にされていた。
そんな中ソラはここで計画を見直し、世界龍を倒し新たに世界を1から作り直し我が物とする計画に変え、龍因子を利用した兵器群の開発に取り組む。肉体を持つ存在ならば龍の精神波動に耐性を付与できると、神造人を作りそれに龍因子を搭載した。しかしその力に取り込まれたり命を落としたり、龍になってしまうものも少なからず存在していた。
そこで彼女は無限炉の力で龍因子を制御し全ての力を引き出す存在を作ることにした。これには初代龍葬皇のドラギスの指示が裏にある。U=ONEの力を継がせることで最終的に7番目の龍王に仕立て上げるためである。一方でソラはというと相変わらず世界龍を破壊し新たな世界を生み出そうとしていた。相反する計画だが、龍を支配するために奇妙な一致を見せ奇跡の存在が誕生した。
そうして出来上がったのが、ハルザーク、ハーネイト、伯爵である。
今存在している新世界、それは龍が眠っているから存在できる、いわば龍の夢そのものであり目覚めれば夢は上書きされて消えてしまう。ソレを阻止するため夢を管理する、それが対龍兵器なのである。
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