封龍乃一族・ヴィダールとコズモズの歴史
今存在している、無数の並行世界を包括する入れ物とも言える大世界こと新世界、それが生まれる前に存在していた旧支配者、世界龍とそれに生み出された生命体・ヴィダールとコズモズ。他の4種の生命体とのバトルロワイヤルを勝ち残るも後がないことを互いに自覚した彼らはある決断をしたのであった。
旧世界
- 巨大な6体の霊龍・「世界龍」は自身の能力で新たな命を生み出すことができ、それを競わせ誰が一番優秀な生命体を生み出したか、ある空間を用意しバトルロワイヤルに近い形式で勢力争いを行わせていた。6体の龍がそれぞれ1種ずつ生み出した生命体は、お互いに戦い傷付き消えていく。
- その中で生き残った白き龍の生み出したヴィディアール、黒き龍の生み出したコズモズデビルトゥスはこのままでは龍の思うがままに弄ばれ双方消えてしまうと考えていた。生き残った種族には存在を認めるというルールも守られる保証はないと考えた
- 2社は結託し、産みの親である霊龍に襲い掛かり多くの犠牲を出したが、龍の核を砕き霧散させさらに杭を打ちこみ封印することに成功した。
- そうして封印された霊龍は新たな世界の土台、入れ物となっていきヴィディアールとコズモズは協力し合い、新たな世界の構築と眠りし霊龍の監視を行う龍夢の管理者として新たにスタートすることになった。
- この騒動を第一次龍大戦と呼び、ここでドラギスことドラグティクスを始めとしたヴィディアールことヴィダールが活躍し、コズモズの勢力も力を振るい勝利を勝ち取ったのであった。
新世界
- 第一次龍大戦を生き延びたヴィディアールとコズモズだが、コズモズの中に龍の呪いで苦しむ物が現れ、それは少しずつ増えていく。それに救いの手を差し伸べたのは、龍の封印に携わったヴィディアール、ドラギスであった。ドラギスの仲間はそれぞれ対龍葬備として武器と防具を身に着けていたがそれを残し命を落とし消えてしまう。ドラギスはそれを管理しつつ戦い続ける。
- しかしドラギスは戦友であるコズモズたちを助ける中で奇跡の力を使いすぎ龍の洗脳をとけなくなるほどに消耗していた。そのため救えたコズモズはごくわずかだという。
- そこで一旦洗脳されたコズモズを封印し時間稼ぎを行い、再び奇跡を起こせる力を集め治療しようと決めるがその行動をコズモズ側に勘違いされ敵対状態になる。
- ドラギスは自身の力の限界に悩み、U=ONEと名付けた遍く奇跡をもたらすその力をより扱える後継者を作りたいと考えていた。そのためにはU=ONEを連続して使用できる力を持つ存在が必要。
- しかし他のヴィダールに自身の力を説明しても理解してくれず途方に暮れそうになっていた。ひたすらあの龍の分霊を倒してもきりがない。他の仲間もどんどん倒れていくそんな中ある事件が起きる。
- ある日ソラは、ヴィダールが代々守り運用していたオベリスというとても巨大な青い結晶に手を触れる。親から触れるなといわれていたが触れてしまう。すると彼女はそのオベリスから未来を知ることができた。それが気になり、これからどう今ある世界が発展していくのか楽しみにして読み進めていたがある恐ろしい顛末を知り、それを防ぐ方法を理解した瞬間オベリスは砕け散ってしまったのであった。
- あまりの突然な出来事にソラは悲しむも、オベリスが砕けたのはそれ以上未来を刻めない、つまりあの封印した霊龍が再び目を覚まし世界を実質的に上書きしてしまうからオベリスはそれ以上ソラに、ヴィダールにはるか先の未来を見せることもこれ以上記録することもできないため処理ができなくなった結果爆発し無数の破片になったという事だと考察した。
- 自分だけが見た破滅の未来、そのことを少しでも伝えようとした矢先ドラギスから自身の後継者を生み出したいから協力してくれと言われ、そこでオベリスのことを話すと驚かれる。しかしドラギスもそれはある程度予見していたが、そう遠くない未来に起きるというならばとその後継者という存在がオベリスに刻まれた予言を覆えすだろうというドラギスの話を信じ、ソラはその存在を作り出すための研究を本格的に始める。
- すると間髪おかずにヴィダールの方でも聖域と言う所に世界龍の分霊こと幻霊龍が襲い掛かる。これを何とソラとドラギス、それにソラリールとアルフシエラを始めとしたヴィダールが結束し撃退、さらに力を回収し世界龍はますます力を弱めてしまう。これを第2次龍大戦と呼ぶ。
(実はこれもオベリスに刻まれていた予言の1つ。ソラはこれでオベリスの件に確信を抱き世界龍危機、ドラグロクとオベリスが彼女に教えたその破滅の未来が今のままでは覆せないと全力でまず今起きている事態を収めた)
- ソラは集めた力で更に龍の力を削ぎ落し、同じようなことが起こらないようにと禁断の存在「P」を作り上げる。これも後継者製作としての研究を兼ねていた。しかしこの際にPが暴走、ソラリールとアルフシエラが犠牲となりソラの手で彼女が作っていた無限炉というアイテムに格納される。
(無限炉に格納された柱は死ぬことは無くなるがその中でしか基本生きられなくなるという。また無限とも言える力を持つそれは後にドラギスの課題を解決するカギになる。)
- またこの際にほかのヴィダールも負傷しており、既にオベリスの破壊により繋がっていたヴィダールの柱たちは治療の際に一番大事な自分たちが何から生まれてきたかという記憶が消えてしまう。
- ソラはひとまずPの封印に成功するが、それでもそれを制御しきればあの世界龍を倒し、今ある世界を消して再度やり直しになるが龍という永遠の脅威が消えた世界を作り出せると考えていた。ソラは2つオベリスから破滅を防ぐ方法を読み取ったが彼女は龍の存在ごと消す選択を、ドラギスは今ある世界を維持し、永遠に龍と戦い続けることで最終的に完全な眠りにつかせることも可能だと考え意見が対立し始めた。
- 改めて予言の神子を生み出すため、龍の活動を抑えるための時間稼ぎとして霊殻獣という存在と集めた龍の力を凝縮した龍玉を利用した霊形戦機を開発するがここで揉めることになる。
(これについてはソラがPの件で色々やらかしたのを見て他のヴィダール柱が龍の力に恐怖しているためと先述のオベリス崩壊による記憶欠落が主な原因。しかしソラは他の仲間が自分たちが何から生まれてきたのかそれを忘れていることに気づいていない?または長いときの中でそれが希薄になっていた?)
ソラは他のヴィダールが生み出した霊形戦機の単体での運用にいくつも致命的な欠陥を見つけ、今ある分を改良し龍素の濃縮を防ぐことで龍の活動を抑える方法をとる。一方でそれ以外のヴィダールは霊形戦機の強化で対抗し意見が分かれる。
- その後ソラの一派とそれ以外のヴィダールは袂を分かってしまう。理由はPの暴走とオベリスの破壊により記憶が混乱し自分たちが龍から生み出された存在、それに反逆し今があるという記憶が消えていることによる龍への恐怖が一番らしい。
(一方でソラが生み出した魔人型霊形戦機はあらゆる世界に飛ばされ龍の力が蓄積するまえに生命体を狩る死神と化していたがドラギスはこの件について、ソラの言う脆弱性はU=ONEで治すことができ真に肉体と心を与えあるべき姿に戻せば強力な戦力になると考え、U=ONEの力を数名の恐るべき魔人に施す。ソラの方針を知り理解するも彼女の懸念は晴らすことができると考えつつU=ONEを施した魔人たちに、自身の後継者を託すと指示を出す)
ソラはわずかな仲間と共に更なる研究を重ね、後に龍の力を集めた宝玉を取り込んだ神造人、さらに複数の宝玉を完全制御し炉心と合わせた究極の対龍兵器を完成させる。試作のハルザーク、P運用型のガセリアス、そしてついにドラギスの後継者、ハーネイトが誕生する。
- しかしドラギスの後継者について、下界で修業しあらゆる心を理解せねば龍と対峙した際に龍に対し洗脳や攻撃力低下などが懸念され、ソラの方針に反しドラギスと偶然訪れたジルバッドやコズモズデビルトゥスたちにハーネイトを育成し立派な龍葬騎士に仕立て上げろと指示を出す。
(ドラギス曰く、龍の精神波動に対抗しそれを読み、先手を常に取りながら有効打を瞬時に取捨選択し攻撃しないと歯が立たず、心がない兵器だと最悪洗脳されたり攻撃が通らなくなる危険性が高いためドラギスはソラの方針に一部反対し知り合ったコズモズや第3世代の神造人たちにハーネイトを預けた)
この時にまだ無事なコズモズはドラギスの話を聞き、その後継者がコズモズを救うカギになることを知り全力でハーネイトを護ることになる。
この時にまだ無事なコズモズはドラギスの話を聞き、その後継者がコズモズを救うカギになることを知り全力でハーネイトを護ることになる。
世界龍サイド
今や新世界の土台として封印され眠りにつかされている旧支配者たち。だが龍たちは諦めてはいなかった。砕けた龍玉を取り戻し、楔を破壊すれば目覚めることができ、すぐに世界を上書きし取り戻せる。そのために残った力をつかい少しずつ散らばった力を回収していた。
だが異境界間はともかく、その外にある無数の世界に龍が足を踏み入れると長時間存在を維持できない。それと子である存在等との戦いで消耗した世界龍たちは長い年月をかけ力を再度集め、その間に龍の力が集まる世界をいくつも見つけ出しそこから回収すれば効率よく元に戻れると踏み他の生命体を洗脳して操りつつ復活の儀式のために暗躍していた。
血の魔人サイド
もともと霊形戦機として生み出された存在になるが、ソラの方針転換であらゆる世界に霧散している龍素をコントロールする存在として呪いをかけられ、病の魔人であることを余儀なくされた存在。正確には、龍素が一定濃度以上に蓄積しないように、またはそうなった生命体を感染症といった形で命を終わらせ、龍が回収する前に再度霧散させるのが呪いの内容。。
こうしてそういう存在だと観測された呪いは、遥かな年月彼らを苦しめてきた。本来の計画なら、龍素を取り込みつつ強化し龍を葬るとんでもない兵器群になるはずだったがそれを抑えられ、命を食らうことでしか生きられず常に消失の懸念がある存在になっていたから。
その中でも血に関する症状を起こす血の魔人たちは他の微生物の概念魔人と共に無意識に命を奪い龍素が蓄積する前に生物を葬り龍素凝縮現象による龍晶化を防いでいた。
だがある魔人がオベリスを見つけ、その間に最強の魔人がドラギスの手で呪いを解かれU=ONEとなった。それを知ったルベオラが活動し集めたのがのちに問題を起こす龍に操られた霊形戦機にして血と病をもたらす魔人たちであった。
ルベオラはドラギスとの約束を守るため精鋭部隊を集めていたが、中々後継者の情報が出てこずドラギスも旅をしており連絡がつかない。その間にコズモズは人類に文明を授け、その力で病の魔人としての力が徐々に削がれていく。それを狙っていた龍たちがとある融合龍を生み出しそれを使い魔人たちを洗脳しより効率よく龍素を回収するための兵器に仕立て上げてしまう。
U=ONEが欲しいという無意識な願いも利用され、龍たちが望む奪われた半身を解放するために様々な事件を起こすようになる。封印の墓所でのヴィダール、コズモズの解放及び回収や血海を使った龍素、霊形戦機の素材集めを初め目立つ事件を起こし始めるが無事な魔人たちはそれをどうにかしようとしていた。
そんな中エヴィラがルベオラの前に現れ、U=ONEの力を手に入れ、護るべき存在の後継者を遂に見つけたと知る。そこでルベオラたちは今こそ約束の時だと動き出したのであった。
龍の力を宿した存在サイド
オベリスが刻み残した予言の中には、幾億の時を超え霧散した龍の力が凝縮し龍晶となる。それがある数を超えたとき再び龍は世界を取り戻すため動き始めると。
その龍晶は様々な生物の中に時間をかけて宿っていたがその物の命が消えると砕けてしまい再度凝縮するまで時間がかかる。それと欠片が育った者同士との子供はさらに強く、濃い龍晶を宿すことになる。寿命が長く、繁殖力もある生物はこの影響を受けやすく、最も龍晶を溜めやすいのが人間であった。
だが前述したとおり命が尽きると霧散する。それをソラは理解し、開発途中の魔人型霊形戦機に改造、つまり呪いを施し龍素が生物に一定以上蓄積するのを防ぐため、寿命をコントロールし龍晶ができにくくするため命を狩る死神のような存在、正確には病を起こし龍素凝縮を防ぐための存在を生み出した。
しかしコズモズの一部がこれを妨害し、人類は発展し続けそれが仇となり、寿命の増加や感染症を抑える技術などにより人類は龍素を知らない間にため込みまくり、人口爆発が引き金になり龍素が龍晶化し始める。
そうなった人たちは龍を視認し、また対抗する術とある程度までの大きさの霊龍からは狙われなくなるが、大きな霊龍に龍晶を奪われ命を落とす定めを負うことになる。
ある程度力がまとまれば、それを回収して早く戻れば短時間の現界も問題はない。それと条件を満たせば周囲を分解しつつ維持できるようにもなる。龍たちは遂に長い時間を経て作戦を開始するのであった。
だがそれも、龍夢の管理者と龍の力を宿す人たちの活躍により事態は思わぬ方向に傾くのであった。