春のダンジョン:羽ばたく花の丘
【カリン】
ん……まあね。(マイスも一緒だから……)
ねえ、ちょっと休んでいこうよ。
【マイス】
そうだね。
【カリン】
気持ちがいいわね……。
【マイス】
うん。
【カリン】
ねえ、マイス。マイスっていろんなことしてるけど、何をしているときが一番楽しい?
畑を耕しているときが・剣を振っているときが・女の子といるときが
▼畑を耕しているときが
【カリン】
ふーん……。どういうところが楽しいの?
【マイス】
うーん……。毎日毎日きちんと世話をすれば、少しずつ少しずつ育っていってくれるところかな。
【カリン】
毎日、少しずつかあ……。(私には無理そう)
でも、なんとなく分かるかな。(そうやって、いつの間にか……)
【マイス】
ん?
【カリン】
んーん……なんでもない。
▼剣を振っているときが
【カリン】
そうなんだ。(まあ、言われてみれば……)
でも……私はダメそう。(疲れるから……)
【マイス】
そんなことないよ。今日だってここまで来れたじゃない。
【カリン】
まあね。いつもマイスが一緒に来てくれるなら……。(悪くないかなあ……)
▼女の子といるときが
【カリン】
ふーん。(いい度胸してるじゃない)
それで、誰と居るときが一番楽しいの?
【マイス】
いや、えーと……。
【カリン】
どうしたの?言えないようなことなの?(ほら、言ってごらんなさいよ)
【マイス】
ご、ごめん……。
【カリン】
まあ……私といるのが楽しいっていうなら……。(……悪い気はしないけど)
【マイス】
え?
【カリン】
な、なんでもない!(なに口走ってるのよ私……!)
【カリン】
ま、なんにしてもやりたいことがあるっていいよね。(真剣で……)
【マイス】
カリンには何かやりたいことないの?
【カリン】
うーん……。
結婚、とかなら……。(ちょっと考えてもいい……かも)
【マイス】
え?
【カリン】
マイスは考えたことないの?
あるよ・ないかなあ・何度でも
▼あるよ
【カリン】
その相手って……。……ううん、やっぱりいい。(聞きたいけど……)
【マイス】
でも、カリンの旦那さんかあ……。
【カリン】
……なによ。(その目は)
【マイス】
いや、色々出来て楽しそうだなって。
【カリン】
え!?そ、そうかな……?(マイスだったらいつでも大歓迎なんだけど……)
【マイス】
?
▼ないかなあ
【カリン】
なんで?
【マイス】
いや、なんでって……。
【カリン】
勿体無いわね。考えるだけならタダなのに……。
(もし相手がマイスだったら……とかね)
【マイス】
……?
▼何度でも
【カリン】
それは1人相手に?それとも、何にも相手にってこと?
【マイス】
えーと……。
【カリン】
どうしたの?(言ってごらん?)
【マイス】
ご、ごめんなさい……。
【マイス】
それにしても……、
なんでカリンは結婚したいの?・お花畑って落ち着くね・もう飽きてきたなあ
▼なんでカリンは結婚したいの?
【カリン】
それは……。(お仕事しなくてもよくなるし)
(気になる相手が出来たから、なんて……)
【マイス】
え?
【カリン】
ううん、なんでもない。(言えるわけないよね……)
【マイス】
……?
▼お花畑って落ち着くね
【カリン】
そうね。(ていうか……ちょっと眠たく……)
【マイス】
もうしばらくここで落ち着いてるのも悪くないかなあ。ね、カリン。
【カリン】
…………すぅ。
【マイス】
カリン!?
【カリン】
んー……?(あれ?ここは……)
【マイス】
…………。
▼もう飽きてきたなあ
【カリン】
え……?そ、そう……。(そんなふうに思ってたんだ……)
【カリン】
それじゃ、そろそろ行こっか。(もうちょっとこうしていたいけど……)
夏のダンジョン:星降る砂原
【カリン】
壮大な景色だよね。
【マイス】
うん……。
【カリン】
ねえ、せっかくだから、ちょっと休んでいこっか。
【マイス】
うん。そうだね。
【カリン】
もし、この砂漠をずっとずっと進んでったら……。
(いつか、あの端まで辿り着けるのかな)
【マイス】
…………。
【カリン】
あのさ。この前、夢を見たんだけどね。
どんな夢?・いつ見たの?・現実を見なさい
▼どんな夢?
【カリン】
マイスが……。
【マイス】
え?僕がどうしたの?
【カリン】
……やっぱり教えない。
【マイス】
ええ!?
▼いつ見たの?
【カリン】
えっと……お昼どき、かな。
【マイス】
……どこで見たの?
【カリン】
うーん……。(お店のカウンターで……)
【マイス】
…………どんな夢を見たの?
【カリン】
マイスと……。(一緒に働いている夢を……)
▼現実を見なさい
【カリン】
ごめんなさい……。(って、なんで謝らされてるのよ)
【マイス】
いや、ついからかいたくなって……。ごめんね。
【カリン】
もう……。(夢の中のマイスなら……)
【マイス】
ん?どうかした?
【カリン】
なんでもない。
【マイス】
え?
【カリン】
まあ……。(ああいうのも悪くないよね……)
【マイス】
???
【カリン】
あ、そうだ。ねえ、マイスの夢はなんなの?
ステキな鍛冶屋・いかした農夫・立派なお嫁さん
▼ステキな鍛冶屋
【カリン】
ガジさんのライバルね。
【マイス】
いや、別にそういうつもりは……。
ただ、物を作るのが楽しいから、こうやって暮らしていけたらなと思ってさ。
【カリン】
まさにガジさんじゃない。
【マイス】
……確かに。
▼いかした農夫
【カリン】
まあ、あれだけ大きな畑があればね。(いかした?)
でも、似合ってると思うよ。
【マイス】
そうかな?
【カリン】
うん……。(たまに見とれちゃうくらいね……)
▼立派なお嫁さん
【カリン】
結婚かあ……。って、お嫁さん!?
【マイス】
ふつつかものですが。
【カリン】
え……?(でも、アリといえばアリかも……)
【マイス】
……いや、冗談だけどね。
【カリン】
…………そ、そうよね。(……ちょっと残念)
カリンこそ雑貨屋はどうするの?・カリンは
ヘーゼルさんみたいになりたいの?・カリンの夢は?
▼カリンこそ雑貨屋はどうするの?
【カリン】
…………。(考えてないわけじゃないんだけど……)
【マイス】
まあ、どっちでも変わらないよね。
【カリン】
え?
【マイス】
カリンがこの町から居なくなるわけじゃないんだから。
【カリン】
…………うん。(……ありがと)
▼カリンはヘーゼルさんみたいになりたいの?
【カリン】
お母さんみたいに?(そんなの……)
【マイス】
なりたくないの?
【カリン】
…………。
まあ、なれるならね……。(それも悪くない、かな……)
【マイス】
そのためには、まず睡眠時間を減らさないとね。
【カリン】
そっか……。(……やっぱり無理ね)
▼カリンの夢は?
【カリン】
うん……。あるにはあるんだけどね……。
【マイス】
へえ。なんなの?
【カリン】
それは……。(お嫁さん……かな)
【マイス】
え?なに?僕の顔になにかついてる?
【カリン】
ま、雑貨屋でもいいんだけどね……。(一緒に出来るなら……)
【マイス】
へ?ど、どういうこと?
【カリン】
さ、そろそろ行こ。(喋りすぎて喉が渇いちゃった)
秋のダンジョン:虹登る滝
【カリン】
すごいよね、ここの滝……。(冷たい風が気持ちいい……)
【マイス】
うん。水の音が、足元から滝に駆け上がっていって、心地よいよね。
【カリン】
ねえ、ちょっと眺めて行こっか。(ゆっくり話もしたいし……)
【マイス】
うん、いいよ。
【カリン】
ふう……。(落ち着く……)
【マイス】
そういえば、仕事のほうは大丈夫?
【カリン】
うん。お母さんとはよくケンカしてるけど。(ほぼ毎日……)
【マイス】
…………。
どうしてそんなにやる気がないの?・どうしてそんなに眠そうなの?・どうしてあなたはカリンなの?
▼どうしてそんなにやる気がないの?
【カリン】
眠たいから、かな……。(ふわ……)
【マイス】
じゃあ、どうしたら目が覚めるの?
【カリン】
それは……。(王子様のキスで)…………。
【マイス】
どうしたの?
【カリン】
いや、何でも……。(なんて恥ずかしいことを……)
▼どうしてそんなに眠そうなの?
【カリン】
やる気がないから、かな……。(ふう……)
【マイス】
じゃあ、どうしたらやる気が出るの?
【カリン】
うーん……。(そりゃあね……)
【マイス】
え?
【カリン】
……もっと頑張りましょう。(気付いてよ)
【マイス】
え!?僕のほうが!?
▼どうしてあなたはカリンなの?
【カリン】
……さあ?(お母さんに聞いてよ)
【マイス】
うん、そうだよね……。
【カリン】
でも、マイスってどうしてそんなに頑張れるの?
自分のため・誰かのため・頑張ってないよ
▼自分のため
【マイス】
まだまだやりたいことがあるから、かなあ。
【カリン】
ふーん……。私には、そんなふうに打ち込めることがないのよね。(ちょっとうらやましい……)
【マイス】
いや、カリンはある意味、頑張ってるような気がするけど……。(寝るために、とか)
▼誰かのため
【マイス】
僕を助けてくれるみんなのためにも、やっぱり頑張らないとね。
【カリン】
ふーん……(そんな風に考えたことなかったなあ)
【マイス】
もちろん、カリンのためにもだよ。
【カリン】
え?
【マイス】
いつも出荷の回収に来てくれてありがとうね。
【カリン】
あ……うん。(そんな顔されたら……)
▼頑張ってないよ
【カリン】
そうなの?
【マイス】
うん、あんまり……。
【カリン】
ふーん……。(そうなんだ……)
【マイス】
でも、どうしたの?急にそんなこと聞いてきて。
【カリン】
あ、うん……。(それは……)
ねえ、マイス。雑貨屋ってどう思う?
おもしろそうだよね・大変そうだよね・ヘーゼルさん
▼おもしろそうだよね
【カリン】
じゃあ、継いでみる?(一緒に……)
【マイス】
え?
【カリン】
……冗談だよ。(はあ……)
【マイス】
けど、雑貨屋はいいかもね。
【カリン】
え……?
【マイス】
そうしたら、ヘーゼルさんやカリンのライバルになっちゃうけどさ。
【カリン】
…………。ああ、そうね。
新しく雑貨屋を開かれたら、そうなるわよね。
(勘違いしちゃったじゃない……バカ)
【マイス】
???
▼大変そうだよね
【カリン】
うん、それなりにね。
でも、もう1人くらいいれば……。(仕事も分担できるし……)
じー。(楽になるんだけどなあ……)
【マイス】
な、なんでそんなにこっちを見てるのかな。
【カリン】
んー、別に……。(働いてくれないかなあ)
【マイス】
…………。
▼ヘーゼルさん
【カリン】
……わたしは?
【マイス】
いや、えーと……。
【カリン】
ま、そうよね……。(もうちょっと真面目に働こうかなあ)
【マイス】
あはは……。
【カリン】
……じゃ、そろそろ行こうか。(いろいろ聞けたし、今日はもういいや)
冬のダンジョン:氷原に咲く花
【カリン】
見て、マイス。
氷で出来た花なんて珍しいわよね。(でも、キレイ……)
【マイス】
うん。僕もここ以外では見たことないなあ。
ちょっと寒いけど、一緒に眺めていこうか。
【カリン】
そうね。せっかくだから……。(寒いのはちょっと苦手だけど……)
【カリン】
…………。(それにしても寒いわ……)
マイスは寒いのは平気な方?
それなりに・苦手かなあ・つらいよね
▼それなりに
【カリン】
ふーん。
【マイス】
カリンはどうなの?
【カリン】
寒い日は家の中で丸まってるのが一番よね。(出る気もしない……)
【マイス】
そんなに苦手なら、見て行こうなんていわなきゃいいのに……。
【カリン】
だって……。(マイスが見たいって言うから……)
【マイス】
え?
▼苦手かなあ
【カリン】
へー……。(そうなんだ)
【マイス】
カリンも震えてるけど……。もしかして苦手だった?
【カリン】
まあ……。(そもそもあんまり外に出ないから……)
【マイス】
じゃあ、もうちょっとこっちに。二人ならきっとあったかいよ。
【カリン】
え?あ……うん。
▼つらいよね
【カリン】
そこまでなの?
【マイス】
やっぱりお金がないとね。ふところが……。
【カリン】
それって……。(……もしかしてダジャレ?)
【マイス】
……ごめん。
【カリン】
まあいいけど……。(たまにくらいなら……)
【カリン】
ところで……その。マイス。
私のこと、どう思う?(……聞いちゃった)
かわいい・キレイ(服が)・無礼
▼かわいい
【カリン】
え……?(うそ……じゃないよね?)
【マイス】
でも、どうしてそんなこと?
【カリン】
え……?
うん……ちょ、ちょっと気になったから。
(良かった……嫌われてなくて)
【マイス】
???
▼キレイ(服が)
【カリン】
え……?(本当に?)
【マイス】
うん。今着てるのは
エリザさんの服だよね?
確かにキレイだと思うよ。(1つ1つの装飾は……)
【カリン】
…………。
【マイス】
あれ?どうかした?
【カリン】
別に……。(……マイスのバカ)
【マイス】
……?
▼無礼
【カリン】
は?
【マイス】
いや、ほら、留守番してるときによく寝てるとか……。
【カリン】
…………。
【マイス】
口では文句を言わなくても、態度におもいっきり出てるとか。
他にも――。
【カリン】
で、マイスは私に何のうらみがあるわけ?
【マイス】
え、あ、その、つい本音が……。
【カリン】
…………。
【マイス】
……ごめんなさい。
【カリン】
……分かればよろしい。(……でも、ちょっと反省しよ)
【マイス】
え?
【カリン】
そ、それより、マイスこそ何か聞きたいんじゃないの?(なんとなくだけど……)
カリンはなにが好き?・カリンはなにが嫌い?・カリンは僕のこと好き?
▼カリンはなにが好き?
【カリン】
うーん……。やっぱり宝石、かな。(ダイヤモンド以外の)
なんていうか……、女の子の憧れよね。
でも宝石以外なら、やっぱり……。(マイスのことが……)
【マイス】
え?
【カリン】
……ううん、ん、なんでも。
(恥ずかしいこと言うとこだった……)
▼カリンはなにが嫌い?
【カリン】
ダイヤモンドね。
【マイス】
その……理由はやっぱり?
【カリン】
…………。
私、あの店に、お母さんをとられた気がしてたから。
【マイス】
え?
【カリン】
昔の話だけどね。
でも、今は
ソフィアも
トゥーナもいるし、それに……。
(マイスだって……)
【マイス】
?
【カリン】
とにかく、ダイヤモンドはどうしても安っぽく見えちゃうのよね。
(あの店の安直な名前のせいで……)
【マイス】
そうなんだ……。
【カリン】
ま、お店自体はそんなに嫌いじゃないんだけどね……。
(いい思い出もあるから……)
【マイス】
え……?
▼カリンは僕のこと好き?
【カリン】
え!?いや、まあ……。(そんなこといきなり聞かれても……)
…………うん。
【マイス】
ありがとう。
【カリン】
ど、どういたしまして……。(ダメだ。頭回ってない……かも)
【カリン】
それじゃ、体も冷えてきたし、そろそろ行こっか。(顔は熱いけど……)
結婚後デート
【カリン】
……キレイね。
【マイス】
……うん。
【カリン】
なんだろう、結婚する前とはちょっと違った感じ……。
(嬉しいような、くすぐったいような……)
【マイス】
そうだね。懐かしいっていうか……くすぐったいね。
【カリン】
うん……。
(同じこと考えてた)
ねえ、マイス。ちょっと休んでいこっか。
【マイス】
いいよ。
【カリン】
ねえ、マイス。
【マイス】
ん?
【カリン】
自分が半分モンスターだって告白するとき、どんな気持ちだった?
【マイス】
それは……。
怖かった・特になにも・嬉しかった
▼怖かった
【カリン】
やっぱり……。
(そうだよね……)
【マイス】
でも、ちょっと嬉しかったんだ。
【カリン】
え?
(どうして……?)
【マイス】
やっとみんなに本当のことが言える。これでコソコソしなくて済むって。
【カリン】
そんなこと……。
……まじめすぎるのよ。マイスは。
【マイス】
え?
【カリン】
もっと肩の力を抜いたほうがいいわ。
(でないといつか、押しつぶされちゃいそう)
【マイス】
でも……。
【カリン】
自分がそこまで働かなくても、意外と世の中って回っていくものよ。
【マイス】
いや……。カリンはもうちょっとまじめに働いたほうがいいと思うけど。
……でも、ありがとう。
【カリン】
どういたしまして。
(……こちらこそ)
▼特になにも
【カリン】
そうなんだ……。
(ちょっと意外……)
【マイス】
もちろん、ちょっとは不安だったし、迷ったりもしたけどね。
でも、なんとなく信じられたんだ。町のみんなのこと。
【カリン】
私のことも?
(……なんちゃって)
【マイス】
……うん。
【カリン】
え……?
(やだ……そんな恥ずかしいこと、真顔で言わないでよ……)
【マイス】
信じてたいから……、ずっと一緒に居たいって思ったから、カリンにプロポーズしたんだよ。
【カリン】
マイス……。
【マイス】
ねえ、カリン。ずっと僕と一緒に居てくれる?
【カリン】
……もう忘れたの?
【マイス】
え?
【カリン】
結婚式で誓ったじゃない。
(永遠の愛を……あなたに)
【マイス】
そっか。……ありがとう。
▼嬉しかった
【カリン】
え?
(それは……そういう趣味ってこと?)
【マイス】
自分がハーフだって分かってから、みんなをずっとだましてるみたいで……。
告白するときは、どうしようって気持ちと、これでやっとって気持ちが一緒になって、……あんまりよく覚えてないんだ。
【カリン】
…………。
(そんな風に思ってたなんて……)
(私、ぜんぜん気づいてあげられなかった)
【マイス】
でも、カリンが僕のプロポーズを受けてくれたときのことは、覚えてるよ。
【カリン】
え……?
【マイス】
カリンが僕を受け入れてくれて……、本当に、嬉しかったから。
だから……ありがとう。
【カリン】
ううん……。
(私のほうこそ……ありがとう)
【カリン】
まあ、マイスがモンスターでも、私には特に関係なかったけどね。
【マイス】
あんまり驚いてなかったもんね。……町の人ほとんどがそうだけど。
【カリン】
……モコモコじゃあね。
(かわいすぎるもん)
でも、あのアクナビートっていうのはさすがにちょっとね……。
(人の体を操るなんて……!)
【マイス】
まあ、そのおかげでみんな仲良くなれたんだしさ。
【カリン】
それでも……。
(マイスにあんなひどいことを……)
そういえば……どうしてマイスは、私のこと信じてくれたの?
愛かな・なんとなく・信じてなかった
▼愛かな
【カリン】
愛って……。
(そんな真顔で……)
【マイス】
カリンが心からあんなこと言うはずないって、信じてたから。
【カリン】
…………。
(マイス……)
私も……。
(信じてたよ……)
【マイス】
え……?
【カリン】
マイスが来てくれるって。
(なんとなく、そう思ってた)
【マイス】
……うん。
▼なんとなく
【カリン】
なんとなくって……。
(適当ね……)
【マイス】
でも、カリンだってそうじゃない?
【カリン】
まあ……。
(何となく、来てくれるとは思ってたけど)
【マイス】
じゃあ、おあいこってことで。
【カリン】
もう……!
(まあ……それでいいのかもね)
▼信じてなかった
【カリン】
それって……。
(どういうことよ?)
【マイス】
いや、信じるとかそういうのじゃなくて、そうすればいいのかなって。
【カリン】
……は?
【マイス】
なんとなく、そうすれば待っててくれるような気がしたんだ。カリンなら。
【カリン】
…………。
……バカね。
【マイス】
え?
【カリン】
私も別に意識してなかったってこと。
(それが信じるってことじゃない……)
【カリン】
でも、良かったわ。
(マイスがあのこと気にしてなくて)
【マイス】
ん?
【カリン】
ううん、なんでもない。
(もう終わったことだもの)
【マイス】
そっか……。
今日は楽しかった?・また来ようか・もう眠たい?
▼今日は楽しかった?
【カリン】
まあ……、
(家で寝てるほうが楽だけど)
【マイス】
不健康だなあ。
【カリン】
……心を読まないでよ。
【マイス】
あれ?
もう普通に聞こえすぎて、どっちがどっちなのか分からないや。
【カリン】
……もう。
(ま、いまさら隠すことなんてないか)
【マイス】
ん?
【カリン】
何でもない。
(全部が全部、きこえちゃうわけでもないしね)
▼また来ようか
【カリン】
えー。
(ちょっとめんどくさい……)
【マイス】
たまには町の外にも出ようよ。
【カリン】
でも、ほら。モンスターとか居るし。
【マイス】
それは僕も一緒だから大丈夫だよ。
【カリン】
マイスもモンスターじゃない。
(モコモコだけど)
【マイス】
またそんなへ理屈を……。
【カリン】
でも、まあ。
【マイス】
?
【カリン】
たまにならね。
(また連れて来てよ)
【マイス】
……うん。
▼もう眠たい?
【カリン】
まあ……。
(それなりに)
【マイス】
じゃあ、そろそろ帰ろうか?
【カリン】
そうね。
でも……。
(たまには、連れて来てよね)
【マイス】
……うん。
【カリン】
じゃあ、そろそろ行きましょう。
【マイス】
うん、そうだね。
【カリン】
あ、マイス。
(……愛してるよ)
【マイス】
ん?
【カリン】
……なんでもない。
これからもよろしくね。
【マイス】
……うん。
最終更新:2010年09月21日 16:51