春のダンジョン:羽ばたく花の丘


クルルファ
ここはちょっと思い入れのある
場所ですよ。

マイス
なにかあるんですか?

クルルファ
ここには沢山の花があると、
シアさんに教えていただいたんです。

マイス
シアさんとは、結構、
仲良くなってますよね。

マイス
いつごろからシアさんと
仲良くなったんですか?

クルルファ
交流祭が終わった後、
私が町のほうへちょくちょく顔を
出すようになってからです。

樹を見に来ているシアさんと
話すようになってから、
仲良くなったんです。

マイス
そうだったんですか。
シアさんって――

かわいいですよね・変わってますよね・怖いですよね

▼かわいいですよね
クルルファ
そ、そうですよね……、
確かにかわいいですけど……。

マイス

クルルファ
それは今ここで言うことでは
ないんじゃないですか?

マイス
…………?

!!

そうですね……。
失礼しました……。


▼変わってますよね
クルルファ
そうですか?

マイス
ええ……。

初対面の僕に「ここに住め」って
言ったんですから。

クルルファ
まあ……。

でも、そのおせっかいのおかげで
こうして私たちが一緒になれたんですね。

マイス
かなりビックリしましたよ……。

クルルファ
シアさんは本当に
お優しい方です。


▼怖いですよね
クルルファ
そうなんですか?

マイス
ええ……。

あれは僕がちょっと風邪を
ひいて倒れてしまったときのことです……。

クルルファ
それはマイスさんが
悪いです!!

マイス
ええ!!
話を聞いてくださいよ……。


クルルファ
しかし、シアさんの作る花束は
とてもいいですね。

あの花束で私、ファンに
なってしまったんですから。

マイス
友達なのにですか?

クルルファ
友達でファンなんです。

マイス
コーディネートの仕方を
教えてもらったらどうですか?

クルルファ
基本的なことは教養として
身に付けはしましたが、
やはりセンスが必要なものですからね……。

そうなんですか?・センス、ないんですか?・作らないんですか?

▼そうなんですか?
クルルファ
意外そうな顔をしていますね。

マイス
まあ……。
クルルファさんの作った花束なら
キレイな気がするんですけど……。

クルルファ
何事もうまくいくとは
限らないんです。


▼センス、ないんですか?
クルルファ
貴方という人は……。

マイス
……。

クルルファ
なにか話す前に、1度、
頭の中で言っていいのかそれとも悪いのか、
考えてから話したほうがよろしいですよ。

マイス
ちょっと意外だったもので……。

クルルファ
……マイスさん。

マイス
ごめんなさい……。


▼作らないんですか?
クルルファ
貴方……、私の話を聞いてました?

マイス
でも、クルルファさんが作った
花束もみてみたいです。

クルルファ
でも……、私が作るのは……。

マイス
なにがダメなんですか?

クルルファ
その……、
よくわからないんですけど……。

私の作った花同士が……、
戦い始めたんです……。

マイス
ええっ!!

クルルファ
オンドルファは強い魔力の
影響だろうと言ってましたが……。

マイス
クルルファさんすごいですね……。

クルルファ
そんなこと褒められても
嬉しくないです……。


クルルファ
でも、仲の良いお友達ができて
ホッとしています。

マイス
知り合いがいるだけで
安心できますからね。

クルルファ
そうですね。
ずっと1人だと心細いですからね……。

マイス
クルルファさんは――

寂しがり屋ですからね・怖がりですからね・危なっかしいですからね

▼寂しがり屋ですからね
クルルファ
そ、そんなことありませんよ。

マイス
そうですか?
1人でいるとき、
たまに寂しそうな顔をしてません?

クルルファ
そんな顔してませんよ……。

1人でいるときは
あまいもののことを考えているので、
楽しんでいるはずです。

マイス
もしかして、
甘いものが食べてたくて、
悲しい顔をしてたり。

クルルファ
…………あるかも。


▼怖がりですからね
クルルファ
そんなことありませんよ。

マイス
そうですか?
オンドルファさんから聞きましたよ。

クルルファ
……なにをですか?

マイス
小さい頃、雷で――

クルルファ
わぁー! わぁー! わぁー!


▼危なっかしいですからね
クルルファ
そうですか?

マイス
あまいものに釣られて、
知らない人についていきそうですから。

クルルファ
私は子供ですか……。


クルルファ
話に花が咲いてしまいましたね。
そろそろ行きましょうか。

マイス
十分、休憩しましたもんね。
行きましょう。



夏のダンジョン:星降る砂原


マイス
ここはクルルファさんも
よく知っている場所ですね。

クルルファ
そうですね。
ここは勝手知ったる場所ですね。

[昼の場合]

クルルファ
夜ですと空が星で埋め尽くされて、
とってもキレイなんですよ。

今度連れて来てくださるときは
ぜひ、夜にしてくださいね。

マイス
そうですね。
僕もクルルファさんと一緒に
星空をみたいですから。

[夜の場合]

クルルファ
どうですか?
この星空は?

マイス
いやぁ……、
すっごいですね。

ずっとみてたら、
降ってきそうです。

クルルファ
マイスさんって
意外とロマンチックなこと
言うんですね。


クルルファ
マイスさん。

マイス
なんですか?

クルルファ
どうして私を
誘ってくださったんですか?

一緒にいたかったんです……・なんとなく……・え!?

▼一緒にいたかったんです……
クルルファ
えっ……。

…………。

それ、他の女の子にも言ってませんよね?

マイス
い、言ってませんよ!?

クルルファ
…………。

……ありがとうございます。


▼なんとなく……
クルルファ
なっ、なんですか、それ!

マイス
冗談ですよ!

クルルファさんと一緒に
いたかったからです!

クルルファ
本当でも、冗談でも女性の前で
そんなこと言わないでください……。

マイス
すみません……。


▼え!?
クルルファ
え? なんですか?

マイス
いえ……、なんでも……。

クルルファ
なんですか!

クルルファ
……クルルファさんが
誘って欲しそうな顔をしてたから……。

クルルファ
わ、私がっ!?

いいいいいったいいつ
そんな顔をしたんですか!?

マイス
話しかけたときに……。

クルルファ
私がそんな顔するわけないじゃないですか!!
いいいい加減なことを言わないでください!


クルルファ
…………。

あの……、変なことを
聞いてしまうかもしれませんけど。

私と一緒で楽しいですか?

もちろんですよ・いいえ

▼もちろんですよ
クルルファ
そうですか……?
私、あまりおもしろいことも言えませんし、
一緒にいてもつまらないと……。

マイス
そんなことありませんよ。
僕はクルルファさんと一緒に
いたいからこうして誘ったんです。

クルルファ
マイスさん……。

マイス
それにおもしろくない
なんてことありませんよ。

クルルファ

マイス
クルルファさんにあまいものを差し出せば、
人が変わりますからね。

見ていておもしろいです。

クルルファ
……なんだかうれしくない
褒められかたです……。


▼いいえ
クルルファ
えっ!?

マイス
楽しいんじゃなくて、
クルルファさんと一緒にいると
落ち着くんです……。

クルルファ
……っ!

まぎらわしいこと
言わないでください……。


クルルファ
でも、誘ってくださって、
ありがとうございます。

なにかお礼がしたいのですが、
私にできることってありますか?

角を……・ホッペを……・メガネを……・

▼角を……
マイス
角を触らせてもらってもいいですか?

クルルファ
え……?
角ですか……?

か、構いませんけど……。

マイス
では、失礼します……。

クルルファ
…………。

マイス
…………。

クルルファ
……んっ。

マイス
あっ。

クルルファ
も、もうお終いです!

マイス
ありがとうございます。

クルルファ
……すっごいハズかしかったです……。


▼ホッペを……
マイス
ホッペをさわってもいいですか?

クルルファ
ホッペですか?

それくらいでしたら……。

マイス
では、失礼します……。

クルルファ
…………。

マイス
…………。

クルルファ
…………。

マイス
…………。

クルルファ
ずっと触ってるおつもりですか?

マイス
はっ!

マイス
やわらかくてつい。

クルルファ
まったく……。


▼メガネを……
クルルファ
ダメですっ!

マイス
えっ、でも……。

クルルファ
ダメです!!

マイス
あ――

クルルファ
これはダメといったら、
ダメなんです!!


クルルファ
さてと、そろそろ行きましょうか。

マイス
そうしましょうか。



秋のダンジョン:虹登る滝


マイス
どうです?

クルルファ
直ばくと呼ばれる滝は
立派ですね。

マイス
ちょくばく??

クルルファ
水の落ち方によって分類される
滝の名称の1つです。

岩肌にそって、ほぼ垂直に水が
落ちる滝のことを言うんです。

マイス
へえ~、よく知っていますね。

クルルファ
当然です。

クルルファ
ねえ、マイスさん。

マイス
なんですか?

クルルファ
マイスさんって、
結婚について考えたりします?

マイス
結婚について?
急にどうしたんですか?

クルルファ
べ、別に話をするくらい
いいじゃないですか!
せっかく二人きりなんですし……。

マイス
それもそうですね。
結婚ですか……。

考えますよ・なんにも考えてないです・……………

▼考えますよ
クルルファ
マイスさんでも
考えているんですね。

マイス
なにかひっかかりますね……。

クルルファ
深い意味はありませんよ。

私も結婚のこととか将来のことを
考えたりしますけど、
いまいちピンとこなくて。

マイス
まだまだどうなるかわからないですからね。

クルルファ
そうですね……。


▼なにも考えてないです
クルルファ
なんっにも考えてないんですか!?

マイス
そ、そんなにビックリすることですか?

クルルファ
当然ですよ!

問題が起きてから考えては遅いです。
なにごとも準備が必要ですよ。

マイス
はぁ……。


▼…………
クルルファ
マイスさん、
も、もしや……!

私たちにはまだ早いですよ!?

マイス
へっ?
なにがですか?

クルルファ
貴方がだらしのない顔を
していらっしゃったから……。
その……。

マイス
僕の花婿姿を想像したら
なんだかハズかしくなって。

クルルファ
………………。

マイス
ええっ!?


クルルファ
私も考えないといけませんよね……。

マイス
クルルファさんにも
思うところがあるのか?)

(せっかくだし……)

もしかして……・結婚したくないんですか?・まさか……

▼もしかして……
マイス
お腹空いたんですか?

クルルファ
なにを言っている――

!?

まさか、私のためにお菓子を!?

マイス
ごめんなさい……。
ないです……。

クルルファ
……そうですか。
ガッカリです……。


▼結婚したくないんですか?
クルルファ
したくないわけではありませんよ。

マイス
それじゃあ、どうしたんですか?
なにか悩んでるみたいですけど。

クルルファ
悩んでいるというのは
ちょっと違うかもしれませんけど。

マイス

クルルファ
…………。

もし、結婚するとなると、
あの集落を出なければなりません。
だから、ちょっと考えてしまうのです。

マイス
そうなんですか!?

クルルファ
ええ。

父上との約束なんです。

「もし、おまえが一生、添い遂げたい人が
できたら、集落を出てその人と
幸せになれ」って……。

マイス
……さみしいのですね。

クルルファ
…………。

…………ええ。
自分が生まれ育った故郷ですもの。

マイス
でもクルルファさんが心に決めた人なら
その寂しさに負けないくらい、
クルルファさんを大切にしてくれるはずです!

クルルファ
そうだといいですけど……。


▼まさか……
クルルファ

マイス
結婚するっていうと
オンドルファさんが怒るとかですか?

クルルファ
な、なぜ、オンドルファが……。

マイス
クルルファさまに相応しくない!」って
激怒しそうですけど……。

クルルファ
ふふ……、
私が決めたことでしたら、
オンドルファはなにも言いませんよ。

マイス
そうなんですか?

クルルファ
ええ。
私に頭があがりませんから。

マイス
…………。


クルルファ
もしもの話ですけど。

マイス

クルルファ
もしマイスさんが
私と結婚することになったらどうします?

お菓子を……・そうですね……・!?

▼お菓子を……
マイス
クルルファさんが大好きなお菓子を
毎日、作りたいです。

クルルファ
ま、毎日っ!?

想像しただけでも意識が
飛んでしまいそうです……。

マイス
でも、毎日食べたら太っちゃいそうですね。

クルルファ
……っ!?

確かにそうかもしれません……。
それでは私、あまいもののために
毎日、走りこみます!

マイス
そこまでするんですか……。


▼そうですね……
マイス
クルルファさんが寂しい思いをしないように
毎日、家に帰ります!

クルルファ
なにをおっしゃいますか。
毎日家に帰るのは当たり前でしょう。

マイス
そうですよね……。

クルルファ
んー、そうですね……。
門限を設けましょうか。
夜、21時厳守で♪

マイス
結構はやいですね……。

クルルファ
やぶったら、私の好きなお菓子を
たくさん買ってくるというのはどうでしょう?

マイス
なんだか門限をやぶって
欲しそうに見えますよ。

クルルファ
あら?
そんなことありませんよ♪


▼!?
マイス
ダ、ダメですよ!?
ププププロポーズなんて!!

クルルファ
!!!

もしもの話だと言ってるでしょう!!
貴方、私の話を聞いていたんですか!?

マイス
聞いてなかったわけじゃないですけど……。
ビックリしちゃって……。

クルルファ
もう……。

マイス
えっと……、
もしクルルファさんと結婚したら……、
ですよね?

クルルファ
今日はもう結構です。
また今度、その答えを聞かせてもらいます。

マイス
あ……。
ごめんなさい。


クルルファ
さぁ、そろそろ行きましょうか。

マイス
そうですね。



冬のダンジョン:氷原に咲く花


マイス
年中、冬の氷原に咲く花は
どうですか?

クルルファ
…………。

寒い…………。

マイス
砂漠育ちのクルルファさんには
辛いですか?

クルルファ
少しだけ……。

マイス
他……、いきます?

クルルファ
いえ、マイスさんが
連れてきてくれたのですから大丈夫です。

それに雪景色って斬新で、
なんだかワクワクしちゃいます♪

マイス
喜んでくれているみたいだし、
少し、ここにいましょうか。

クルルファ
はい♪

マイス
ここって比較的、
砂漠に近いですけど、
子供のころ、遊びにきたことあります。

クルルファ
1度だけありますよ。

マイス
1度だけなんですか。
冒険気分で何度も来てそうですけど。

クルルファ
初めて行ったときに、
風邪をひいてしまったんです。

それで父上に「なにしてきたんだー!」って
怒られてしまって。

風邪を引いてしまった後ろめたさから
それ以来行けなくなってしまったんです。

マイス
あはは。
かわいいですね。

クルルファ
……ですから、
こうしてここに来られるようになるとは
思ってませんでした……。

マイスさんは、
ここでの思い出ってありますか?

この花に……・デート――・風邪を引きました

▼この花に……
マイス
転んでこの花に突っ込んだことがあります。

クルルファ
なんですか、それは。

マイス
ここですべるじゃないですか。
だから、勢いあまって……。

クルルファ
ふふふふ……。
こういうところでは、
気をつけないとダメですよ。

ケガはしなかったんですか?

凍った花が刺さって痛かったです。

クルルファ
でしょうね。

エンシェントボーンを倒すほどの
腕があるのに、ドジなことをするんですね。


▼デート――
クルルファ
デートですか……?

マイス
いや、デートじゃなくて……。

クルルファ
じゃなくて……?

マイス
デデデデ、デザートッ!
こここでデザートを食べたんです!

クルルファ
デザートでしたか。
私ったら……。

ってそんなわけないでしょう!
はっきり聞きましたよ!
デートって!!!

私と一緒にいるときに
他の方とのデートの報告だなんて……。

信じられません……。

マイス
ごめんなさい……。

クルルファ
マイスさんがここで食べたという
デザートをいただけるまでは
許すわけにはいきませんね!

マイス
いや……、あれは……。

クルルファ
よろしくお願いしますね。

マイス
はい、かしこまりました……。


▼風邪を引きました
クルルファ
マイスさんもですか!

マイス
ええ、やられてしまいましたよ。

クルルファ
こんなに寒いのに
肩をだしているからです。

クルルファ
私みたいに
上に羽織るなりしないとダメですよ。

マイス
クルルファさんだって風ひいたって
言ってたじゃないですか。

クルルファ
それは子供のころの話です。

マイス
足だってだしてるし……。

クルルファ
…………。

…………。

マイス
…………。

クルルファ
…………マイスさんって
デリカシーがないですね。


マイス
ここって常に寒いですけど、
やっぱり砂漠は年中暑いんですよね?

クルルファ
そんなことはありませんよ。

冬の時期は比較的、
涼しくなります。

マイス
あっ、そうなんですか。

クルルファ
それでも、寒いってことはないので、
やはり暑い場所なんでしょうけど。

マイス
ずっと暑い場所にいたってことは、
クルルファさんもしかして――

雪って知ってます?・かまくら見たことあります?・雪だるまを作ったことは?

▼雪って知ってます?
クルルファ
雪ぐらい知っていますよ。

ひらひら舞い散る、
空からの贈り物です。

マイス
雪が贈り物なんですか?

クルルファ
あら?
雪だって水じゃないですか。

雨ほど潤うわけじゃありませんけど、
砂漠に住むものにしてみれば、
天の恵みですよ。

マイス
恵みの雨……ですね。

クルルファ
それにあのふわふわとした雪が
わたあめだったらと思うと……。

……それこそ空からの
贈り物じゃないですか。

マイス
そんなことありえないですから……。

クルルファ
もう。
ロマンがないんですね!

マイス
あはは……。


▼かまくら見たことあります?
クルルファ
??
なんですか、それは?

マイス
雪で作った家のようなものです。

クルルファ
雪でお家が作れるんですか!?

マイス
家っていうか、積み上げた雪の山に
穴を開けただけの簡単なものですけど。

クルルファ
でも、雪で出来てるってことは……、
もしかして寒いんじゃないですか?

マイス
意外と暖かいって聞きましたけど、
多分、外に比べたらってことだと思います。

クルルファ
そうですか……。

もし暖かいのなら、
ゼゼの家で試して見ようと思ったのに……。

マイス
あんなところでかまくら作っても、
とけちゃいますよ……。


▼雪だるまを作ったことは?
クルルファ
だるまってあのだるまですか?

マイス
そうです。
あんなだるまです。

雪で球を作って、
それを2個重ねて作るんです。

クルルファ
へぇ~。
なんかかわいいですね。

砂漠の砂でできると思います?

マイス
す、砂じゃ球に
ならないんじゃないですかね……。

クルルファ
お水を混ぜれば作れそうですけど……。

マイス
茶色いだるまですか。

クルルファ
かわいくないですね……。


クルルファ
ん……。

マイス
どうかしました?

クルルファ
なんでもないですよ。

マイス
んん……。

もしかして寒いですか?

クルルファ
これくらい平気ですよ。

マイス
もう行きましょうか?

クルルファ
もう少しだけ、
ここにいたいんです……。

マイス
(こうなったら……)

抱いてください!・僕の上着を!・魔法で……

▼抱いてください!
マイス
モコモコになった、
僕を抱いてください!

クルルファ
……っ!

マイス
あの姿なら暖かいと思います!

僕っ!じっとしているので!
お好きにどうぞ!!

クルルファ
ちょ、ちょっとマイスさんっ!!

マイスさんっ、
落ち着いてくださいっ!

マイス
はぁはぁ……。

クルルファ
気持ちは嬉しいですけど……。

ネっ……。

マイス
はい……。

クルルファ
はぁ……。
マイスさんがハズかしいこと
言うから、暑くなってきましたよ……。

マイス」 
結果オーライですかね……。


▼僕の上着を!
マイス
着てください!!

クルルファ
……。

マイスさん、
それ脱いだらどうあるんですか?

上に羽織っているようには
見えないんですけど。

マイス
あ……、えっと……。

マイス
まさかこんなところで半裸になる
おつもりではありませんよね?

マイス
ぼ、僕、鍛えてますから!
それくらいだったら、たぶん……、
平気……だと……。

クルルファ
ふ~ん……。

マイス」 
……ははっ、
大丈夫じゃないですね。

クルルファ
無茶なことは言わないでくださいね。

マイス
はい……。

クルルファ
ふふ。
でも、お気持ちだけはいただいておきます。
ありがとうございます。

マイス
いやぁ……。


▼魔法で……
マイス
火の魔法で暖をとってみては
どうですか?

クルルファ
ああ、それはいいかもしれません。
今度、試してみましょう。

マイス
僕も腕をみがいておきます!

クルルファ
でも、マイスさん。

マイス
はい?

クルルファ
こういうときは黙って上着の1つでも
羽織ってあげるものですよ?

マイス
そ、そうなんですか?

クルルファ
乙女心がわかってませんね。
少し勉強なさい。

マイス
精進します……。


クルルファ
風も出てきましたし、
そろそろ行きましょう。

マイス
風邪ひいたら大変ですからね。
行きましょう


ーーーー

結婚後デート

クルルファ
結婚してもこうして2人一緒にいられて嬉しい限りです。
マイス
僕もです。
クルルファ
ねえ、せっかくですから、少し休んで行きません?
マイス
いいですね。そうしましょうか。
町での生活はどうですか?
クルルファ
不便はないですよ。
町の人とは仲良くなれましたし、それにマイスさんもいますしね。
マイス
……。
クルルファ
あ、照れてますね。
マイス
そ、そんなことありませんよ!
クルルファ
ほんとうですか?
マイス
そ、そんなことより……。

夜ご飯はどうしましょう?・おやつとかもってきました?・ウィルにご飯あげました?

▼夜ご飯はどうしましょう?
クルルファ
そんなに無理して話題を変えなくてもいいんですよ。
マイス
…………。
クルルファ
本当に貴方には感謝しています。ありがとうございます、マイスさん。
マイス
……クルルファさん。
クルルファ
あ、今日のデザートはチョコレートケーキが食べたいです。
マイス
デザートの前にご飯を決めましょうよ……。

▼おやつとかもってきました?
クルルファ
いいえ。貴方が誘ってくださったんでしょう?妻の好きなものを用意するのは、旦那様の役目では?
マイス
そうなんですか……。
クルルファ
しっかりしてくださいね。マイスさん♪

▼ウィルにご飯あげました?
【ウィル】
クッタ! クッタ!テレンナヨ!バーカ! バーカ!
クルルファ
ふふ、ウィルにも言われてますね。でもウィル。バカなんて言っちゃいけませんよ。
【ウィル】
スマン……。

クルルファ
けれど、今こうして一緒にいられるのも、あのときマイスさんに助けていただけたからなんですよね。
マイス
クルルファさんがいなくなって、ビックリしましたよ……。
クルルファ
不安になりましたか?
マイス
ええ……。僕が人間とのハーフだから、もしかしたらって……。
クルルファ
…………。わたしも不安でしたよ……。
マイス
そうだったんですか?
クルルファ
ええ……。……だって、私、かわいくないですし……。

そんなことありません!・確かに……・なんでそんなことを……

▼そんなことありません!
クルルファ
マイスさんっ?
マイス
クルルファさんはとってもかわいいです。メガネだって似合ってますし、マントもステキです!!角だってキュートで、眼だってつり目でステキじゃないですか!!
クルルファ
わ、わかったから、少し落ち着いてください……!
マイス
はあはあ……。とにかく、クルルファさんはかわいいです!僕が保障します!
クルルファ
わかりました!もう言いませんから!
マイス
自信をもってくださいね♪
クルルファ
はい……。

▼確かに……
クルルファ
やっぱり……。
マイス
だって、クルルファさんはかわいいじゃなくてキレイですから!
クルルファ
……マイスさんは、キレイのほうが好きなんですか?
マイス
そうですね……。クルルファさんにはキレイが合うと思います。だから、キレイのほうが好きです。
クルルファ
はあ……。
そうですか……。
マイス
やっぱり女の人はかわいいのほうがいいんですか?
クルルファ
そういうわけじゃありませんけど……。
マイス
なら、いいじゃないですか。
クルルファ
……そうですね。

▼なんでそんなことを……
クルルファ
なんでって……。私たちは人間の感性とは違います。私の外見はどちらかと言えば人間よりですから、モンスターから見たらその…………。
マイス
??
クルルファ
あまりかわいくないんです……。
マイス
そんなことありませんよ。僕は今のクルルファさんが大好きです。
クルルファ
でも……。
マイス
僕が好きなんです。それだけじゃダメですか?
クルルファ
……そんなことありません。ありがとうございます、マイスさん。
マイス
どういたしまして。

クルルファ
……マイスさん。
マイス
なんですか?
クルルファ
…………。私をお嫁さんにもらってくれて、ありがとうございます。
マイス
……。

愛してる(他選択肢なし)

▼愛してる
クルルファ
…………。私もです……。愛してますよずっと……。
クルルファ
さあ、帰りましょうか私たちのお家に。
マイス
はい。

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最終更新:2022年11月20日 12:20