春のダンジョン:羽ばたく花の丘


マリオン
ここっていい香りがするわよね。この感じは悪くないわ。

マイス
うん。心が落ち着くよね。

【マリオン】
この匂いに安息香かがあるのかしら。ちょっと調べていきましょ。

【マイス】
はは……。そうだね。

【マリオン】
そういえば……。ふと思ったんだけど、マイスのために薬を作ってあげたことはなかったわよね。どんな薬が欲しい?

いや、遠慮しておきます・元気になる薬・ほれ薬

▼いや、遠慮しておきます
【マリオン】
お金のことなら気にしないでいいわよ?こっちが好き勝手つくるだけだから!どんっと作ってあげるわ!お徳用を!

【マイス】
増量した!?

▼元気になる薬
【マリオン】
じゃあ作ってあげるわ!三日三晩寝られなくなるような、強力なやつを!

【マイス】
そこは任意で選択させて欲しい……。

▼ほれ薬
【マリオン】
え?誰に使うつもりなのかしら?

【マイス】
いや……じょ、冗談だよ?だから注射器なんて構えないで……。


【マリオン】
なるほど、マイスの願望は分かったわ。

【マイス】
そういう質問だったの?その割には選択肢が狭かったけど……。

【マリオン】
ところで、マイスってあんまり自分から質問したりしないわよね?いい機会だから何か聞いてごらんなさい。ほら!

マリオンはなにが好き?・マリオンはなにが嫌い?・マリオン、僕は好き?

▼マリオンはなにが好き?
【マリオン】
緑の野菜ね。特に、緑の野菜を料理したものなんて最高だわ!いい!?緑の野菜よ!?そこが重要だから!!

【マイス】
う、うん……。

▼マリオンはなにが嫌い?
【マリオン】
うーん……。トマトを使った料理はもう全般的にダメね。どうしてあんな匂いのものが食べられるの?

【マイス】
どうしてって言われても……。

【マリオン】
でも、私も昔は好きだったはずなのよね。いつからこんなに嫌いになったのかしら?

▼マリオン、僕は好き?
【マリオン】
え!?そ、それは……。……い、いきなり何を言い出すのよ!?

【マイス】
いや、ごめん。ちょっと驚かせようと思って。

【マリオン】
まったく……。


【マリオン】
まあいいわ。それより、ちょっと確かめておきたいんだけど……。なんていうか、その、私のこと、どう思う?

話しやすい・かわいい・かわいそう

▼話しやすい
【マリオン】
そうかしら?

【マイス】
うん。マリオンには気兼ねなく、何でも話せる気がするよ。

【マリオン】
でも、素直に喜べないところもあるわね……。

【マイス】
え?

【マリオン】
……なんでもないわ。

▼かわいい
【マリオン】
え!?そ、そう!?

【マイス】
うん。人の話は聞かないし、思い込みで暴走したりするところが……。

【マリオン】
ふーん、なるほどね。それで、どこに注射されたいの!?

▼かわいそう
【マリオン】
それはどういう意味かしら?

【マイス】
いや、特に深い意味はないんだけど、なんとなく……。

【マリオン】
そう。じゃあ、かわいそうな私のために、この新しい薬を飲んでみてくれる?


【マリオン】
よし!以上で調査終了ね!じゃ、そろそろ帰りましょ!



夏のダンジョン:星降る砂原


【マリオン】
何もないわね。

【マイス】
うん。

【マリオン】
でも、何もないところに道を作っていくのが私の役目よ!

【マイス】
……いや、医者だよね?

【マリオン】
それじゃあ、英気を養うためにも、ちょっと休んでいきましょうか。

【マイス】
……はいはい。

【マイス】
でも、マリオンはなんでそこまで新しい薬にこだわるの?

【マリオン】
別に新しい薬を作りたいわけじゃないわ。ただ、万能薬を作りたいだけよ。それがあれば、私の夢に一歩近づけるもの!

マリオンの夢っていうと……。・万能薬って?・どこの布団でみた夢?

▼マリオンの夢っていうと……。
【マリオン】
ええ。立派な魔女になって、何でも治せる医者になることよ!

【マイス】
それで万能薬なんだね!でも、前から思ってたけど、どうしてマリオンはそんなに立派な魔女や医者になりたいと思うの?

【マリオン】
決まってるじゃない。そうやってたくさんの人を助けたいからよ。

【マイス】
志は立派なんだけどなあ……。

【マリオン】
そうすれば、おばあちゃんだって私のことをきっと認めてくれるはずだわ。実験もし放題よ!

【マイス】
いや、そうでもないか……。

▼万能薬って?
【マリオン】
なんでも治せる薬のことよ。当たり前でしょ?

【マイス】
いや、その割にはいつも危ない薬を量産している気が……。

【マリオン】
いつかおばあちゃんみたいに、たくさんの人を幸せにできる人になるのよ。絶対に。

【マイス】
…………。その夢は立派なんだけどね。

【マリオン】
なにがなんでも!

【マイス】
……いや、やっぱりダメかな。

▼どこの布団でみた夢?
【マリオン】
そうね。病院のベッドだったかしら?マイス、確かめてきてくれる?この特製眠り薬で。

【マイス】
……いや、遠慮しておきます。


【マリオン】
とにかく、私はどうしてもおばあちゃんみたいな人になりたいのよ!

【マイス】
マリオンは本当にマージョリーさんのことが好きだよね。でも……。

どうしてそうなりたいの?・いつからそうなりたいの?・早く年をとりたいの?

▼どうしてそうなりたいの?
【マリオン】
おばあちゃんの言葉には、不思議な力があるのよ。おばあちゃんが大丈夫って言えば、それだけで何とかなるような気がするでしょ?

【マイス】
そういわれてみれば、マージョリーさんに大丈夫って言われると、それだけで何でも平気な気がしてくるな。

【マリオン】
私だったら信じてもらえないことだって沢山あるのにね。おばあちゃんは、大丈夫って言葉だけで人を幸せに出来るのよ?それって素敵なことだと思わない?

▼いつからそうなりたいの?
【マリオン】
ずっと前にね、おばあちゃんに言われたことがあるの。生きているうちに、本当に守りたいものに出会うことが、2度はあるって。

【マイス】
2度?

【マリオン】
私の場合、最初は夢だったわ。おばあちゃんが、あっという間にみんなを笑顔にしていくのを見て、本当に、ごく自然に、私もそうならなきゃいけないって思ったの。

【マイス】
そっか……。あ、でも、それならもう1つっていうのは?

【マリオン】
え……?それは……。最近、ちょっとだけわかってきた気がするもの……かしら。

【マイス】

▼早く年をとりたいの?
【マリオン】
なるほど。いまいち頭が回ってないようね。そんなあなたには、このサプリメントを注射してあげるわ。

【マイス】
え!?


【マリオン】
ところで、マイスは何かないの?なりたいものとか。

立派な農家に・立派な調剤師に・立派なお嫁さんに

▼立派な農家に
【マリオン】
なれると思うわよ。マイスなら。

【マイス】
ありがとう。マリオンも、きっとなれるよ。マージョリーさんみたいなお医者さんに。

【マリオン】
そうね。そのために頑張ってるんだもんね。じゃあ、これからも私の研究に付き合ってね、マイス!

▼立派な調剤師に
【マリオン】
あら、目指すところは同じってことね!

【マイス】
そうだね。

【マリオン】
ふふ、面白くなってきたわ。私も、マイスに負けないように頑張らないとね。

【マイス】
僕も負けないよ。

【マリオン】
同じ志を持つ者同士、これからも頑張っていきましょ!

▼立派なお嫁さんに
【マリオン】
なるほど。面倒の一切は自分がすべて引き受けるということね。

【マイス】
いや、冗談……。

【マリオン】
よし、買った!

【マイス】
ええっ!?


【マリオン】
さて、と。じゃあ英気も十分に回復したことだし、そろそろ行きましょうか!



秋のダンジョン:虹登る滝


【マリオン】
相変わらず爽快な滝ね!このまっすぐな姿勢を、私たちも見習うべきね!

【マイス】
最後には周りに合わせる柔軟性もね。

【マリオン】
私も最後までわが道を貫くわ!

【マイス】
……まあ、聞いてないだろうとは思ってたけどね。

【マリオン】
じゃあ、滝の心を見習うために、少し眺めていきましょう。マイスは私のことも見習うように!

【マイス】
……はいはい。

【マリオン】
ところで、マイス。今日はどうして私を誘ってくれたの?

マリオンと一緒にいたかったから・マリオンが遊びたそうに見えたから・暇潰しに決まってる

▼マリオンと一緒にいたかったから
【マリオン】
そ、そう……。じゃあ気が済むまで一緒にいてあげるわ!感謝なさい!

【マイス】
うん。

【マリオン】
う…………。

▼マリオンが遊びたそうに見えたから
【マリオン】
あら、感謝するわ!暇で暇でしょうがなかったのよ!患者がいないと、治療することも出来ないから。あんまり暇な時は、取り敢えずショコラに声を掛けることにしてるんだけど。

【マイス】
じゃあ、今頃ショコラからも感謝されてるかもね……。

【マリオン】
え?なんで?

【マイス】
いや……なんでもない。

▼暇潰しに決まってる
【マリオン】
あ、そう。じゃあ、しばらくの間意識が吹き飛ぶ薬でも試してみる?暇なんてあっという間に潰れるわよ?

【マイス】
ご、ごめんなさい……。

【マリオン】
まったく……。


【マリオン】
でも……マイスが誘ってくれて嬉しかったわ。

【マイス】
そう。よかった。

【マリオン】
…………。ねえ、マイス。

【マイス】
ん?

【マリオン】
マイスは、その、どんな子が好みなの?

素直で元気な子・おとなしい子・男らしい子

▼素直で元気な子
【マリオン】
外れては……いないわよね。あたりかどうかは微妙だけど。

【マイス】
え?

【マリオン】
べ、別になんでもないわ!

【マイス】
そう……。

▼おとなしい子
【マリオン】
……ギリギリセーフ?

【マイス】
アウト。

【マリオン】
え!?

【マイス】
いや、なぜか口が勝手に……。ところで、今のセーフって何の話?

【マリオン】
う、ううん!別になんでもないわ!

【マイス】

▼男らしい子
【マリオン】
そっち!?そっちなの!?

【マイス】
いや、冗談だから……。


【マイス】
でも、急にそんなこと聞いてどうしたの?

【マリオン】
それは、その、アレよ。研究のためよ。うん!

【マイス】
ふーん……?

【マリオン】
と、ところで、マイスは、その、け、結婚とか考えたことあるの?

マリオンとなら楽しそう・特にはないかなあ・いつでも誰とでも

▼マリオンとなら楽しそう
【マリオン】
え!?あ、当たり前じゃない!なんなら薬を発明して、一生笑いが止まらなくしてあげるわ!

【マイス】
それは命に関わるからちょっと……。でも、本当に、楽しい毎日は過ごせそうかな。

【マリオン】
もちろんよ!任せておきなさい♪

▼特にはないかなあ
【マリオン】
そ、そう……。でも、考えていないだけなら、まだチャンスはあるってことよね……。

【マイス】
え?

【マリオン】
な、なんでもないわ!あははは……!

▼いつでも誰とでも
【マリオン】
なるほど。今日のデートもそんな浮ついた気持ちで誘ったわけね?

【マイス】
えーと……。そ、その、今しがた注射器に流し込んだ液体は……。

【マリオン】
気にしないで。でも、これからは背中には気をつけたほうがいいわよ★

【マイス】
ど、どういうこと!?


【マリオン】
さて……。未来を語るのはこれくらいにして、そろそろ行きましょうか。



冬のダンジョン:氷原に咲く花


【マリオン】
見なさい!これが世にも珍しい氷の花よ!どんな成分で成り立っているかはまだ分かってないみたいだけど、薬の材料にもってこいよね!

【マイス】
いや、分からないなら使うべきじゃないと思うけど……。

【マリオン】
でも、この花を使うのはもっと腕を磨いてからだっておばあちゃんに止められているのよね。仕方がないから、今日は眺めるだけにしておくわ。お茶も用意してあるし、いいでしょ?

【マイス】
うん、眺めるだけならね。

【マリオン】
ねえ、マイス。この町のこと、どう思う?

素敵な町だと思う・おかしな町だと思う・おかしの町だと思う

▼素敵な町だと思う
【マリオン】
そうよね!わたしもそう思うわ!唯一の不満といえば、みんななかなか病院に来ないところね。どうしてかしら?

【マイス】
なるほど。マリオンの恐怖医療にそんな効果が……。

【マリオン】
え?何か言った?

【マイス】
いや!な、なんでもないよ!

▼おかしな町だと思う
【マリオン】
そう?どこからどう見ても普通の町じゃない。

【マイス】
たとえば、医者が注射器を持って患者を探し回るのも?

【マリオン】
よくあることよね。

【マイス】
いや、どうだろう……。

▼おかしの町だと思う
【マリオン】
え?どうして?

【マイス】
ほら、色々と甘いところとか。ついつい夢中になって、もう手遅れになってるところとかね。

【マリオン】
マイス、実はこの町に住みたくなかったの?


【マイス】
そういうマリオンはどうなの?

この町が好き?・この町の人をどう思う?・僕が好き?

▼この町が好き?
【マリオン】
ええ、好きよ。

【マイス】
どんなところが?

【マリオン】
そうね。静かで研究に没頭できる環境だし……。実験を手伝ってくれる相手もいるしね!

【マイス】
一応断っておくけど、手伝うのと巻き込むのは別物だからね。

▼この町の人をどう思う?
【マリオン】
そうね。医療の発展に手を貸してくれる、素晴らしい同志たちが居るわ。

【マイス】
同志?誰のこと?

【マリオン】
まず、ソフィアはいつも注射大好きだって言って、協力してくれるし、ショコラは積極的に医療の発展に手を貸してくれるしね!

【マイス】
どちらも逃げ出そうとしている図しか浮かばないんだけど……。

▼僕が好き?
【マリオン】
な、なにをいきなり……!

【マイス】
どうなの?

【マリオン】
そ、それは、その……!

【マイス】
さあ、言ってごらん★

【マリオン】
マイス。何か様子が……。はっ!も、もしや、最初に渡したお茶に、間違ってあの薬が!?ならば、おばあちゃん印の万能薬を!

【マイス】
……っと、あれ?いま、何の話してたっけ?

【マリオン】
ふう……。


【マリオン】
まあ、なんにしてもいい町よね。本当に。こんな寒いところにいても、思い出すだけでなぜか心が温まるわ。

【マイス】
うん。そうだね。

【マリオン】
……マイス。もし……もしもよ?この町でずっと暮らしていくとしたら、どんなふうに暮らしたい?

いままで通りみんなと楽しく・できればマリオンと一緒に・意地でも出る

▼いままで通りみんなと楽しく
【マリオン】
そう……。そうね。今はまだ、それでいいのかもね。

【マイス】
え?

【マリオン】
じゃあ、これからも私の薬の実験体になってね!もちろん注射の方もあわせて!

【マイス】
いや、そこはちょっと改善を要求する。

▼できればマリオンと一緒
【マリオン】
え……!?そ、それってつまり、その……。

【マイス】
ふと思い浮かんだんだけど……。やっぱり、ダメかな?

【マリオン】
そ、そんなことないわ!実験への協力はいつでも大歓迎だもの!あ、でも――これは別に、誰でもってわけじゃないから……。

▼意地でも出る
【マリオン】
え?そんなにこの町で暮らすのが嫌なの?

【マイス】
いや、ダメと言われるとなんとなく逆らってみたくなって……。

【マリオン】
案外子供っぽいところがあるのね、マイスって。

【マイス】
あれ?今、自分のことを棚どころか屋根を飛び越えて空高く打ち上げたよね。


【マリオン】
さて、さすがに寒くなってきたわね。そろそろ行きましょうか。



結婚後デート


【マリオン】
お~!いつ来ても惚れぼれする場所ね!

【マイス】
うん、そうだね。

【マリオン】
でも、結婚する前にデートしたときの、浮き足立った感じはないわ。私も落ち着いたってことかしら。

【マイス】
いや、それは違うんじゃあ……。

【マリオン】
じゃあ淑女らしく、ここでティータイムとしましょうか。はい、これはマイスの分。

【マイス】
ありがとう。

【マリオン】
ねえ、マイス。

【マイス】
ん?

【マリオン】
私がアクナビートに攫われたとき、どんな気持ちだった?

不安だった・悔しかった・ほっとした

▼不安だった
【マリオン】
……自分がモンスターとのハーフだから?

【マイス】
……うん。それに、ひょっとしてどこかで怪我をして動けないんじゃないかとか、実験のミスで小さくなってたりしないかとか……。色々考えて、大変だったよ。

【マリオン】
やっぱり心配してくれてたのね。……ありがとう。

【マイス】
どういたしまして。

【マリオン】
でも、実験のミスはありえないわよ。自分で試す前にマイスで試すから。

【マイス】
え!?

▼悔しかった
【マリオン】
何が?

【マイス】
どうしてもっと君のことを見てなかったんだろうって。そうすれば、なんとかなったかもしれないのにって。

【マリオン】
…………。でも……それがなかったら、シアレンスの花も咲かなかったわ。きっと。

【マイス】
え……?

【マリオン】
あの事件のおかげで、私は心からマイスを信じることができた気がしたから。だからさ……。これでよかったのよ、きっと。

【マイス】
…………。……うん。そうかも知れないね。

▼ほっとした
【マリオン】
なにそれ!どういうことよ!?

【マイス】
なんというか……。これで実験体にされることがなくなるかもしれないなんていう誘惑もなきにしもあらずで……。

【マリオン】
ふーん、それは残念だったわね。

【マイス】
いや、あれは一時の気の迷いだから。もう大丈夫だよ。うん。

【マリオン】
そう。それなら安心だわ。そのお茶にも既に一服盛ってあるから、悪いことしたかなって思ってたのよ。

【マイス】
え!?


【マリオン】
まあ、それもこれも、今となってはいい思い出よね。

うん、そうだね・早く忘れたい

▼うん、そうだね
【マリオン】
そういえば、今頃どうしてるかしらね。あの竜。

【マイス】
え?そうだなあ……。ようやく静かになって、ほっとしてるんじゃないかな。

【マリオン】
なるほどね。つまり、マイスは今、私のうるささに迷惑していると。

【マイス】
いや、そこまでは……。

【マリオン】
ところで、この薬、飲んでみる?どんな喧騒でも一発で聞こえなくなるわよ。しばらく起きられないけど。

【マイス】
え、遠慮しておきます……。

▼早く忘れたい
【マリオン】
え?そう?私はちょっとだけあの竜にも感謝してるんだけどね。

【マイス】
え?どうして?

【マリオン】
私、あの竜に操られてるとき、初めて自分を外から眺められたような気がしたのよ。それからかな。少しずつだけど、おばあちゃんの言ってたことが分かってきたの。

【マイス】
マージョリーさんの言っていたこと?

【マリオン】
薬は、効力だけじゃなくて、飲む人のことも考えて作らなきゃいけないって。たとえちょっと痺れる程度の毒だと分かっていても、相手は選ばないといけないのよね。きっと。

【マイス】
いや、毒があるってわかってるなら、そもそも処方するべきじゃないと思うんだけど……。


【マリオン】
とにかく、私はあの日のことを忘れないわ。マイスが助けに来てくれたことも、それを信じて待ってたこともね。

【マイス】
マリオン……。

【マリオン】
だから、これからも信じてるわよ、マイス。

任せておいて・善処するよ・もし裏切ったら?

▼任せておいて
【マリオン】
ええ、頼りにしてるわ!

【マイス】
僕も、マリオンが信じてくれてるって、いつも信じてるよ。

【マリオン】
もちろん!私はやるといったらやる人間よ!

▼善処するよ
【マリオン】
なによ、頼りないわねえ。男ならビシっと言い切りなさいよ。

【マイス】
いや、口で言うのは簡単だけど、実際にその期待に応えられるかと言われると……。例えば、できたての薬を飲んでみろって言われて、それを信じて飲むのはちょっとね……。

【マリオン】
……ちっ。

【マイス】
狙ってたの!?

▼もし裏切ったら?
【マリオン】
そうね。正直者になりそうな薬でも飲んでもらおうかしら。

【マイス】
なんだ。それならいつもと同じだね。

【マリオン】
あれ!?


【マリオン】
さて……。今日はありがとうね、マイス。楽しかったわ。

【マイス】
うん、こちらこそ。

【マリオン】
それと……これからもよろしくね。

【マイス】
うん……こちらこそ。

【マリオン】
…………。



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最終更新:2010年08月27日 09:04