No | テクニック | 概要 | 目的 | 使い方 | 効果 |
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1 | フィルタリング (選択的情報提供) |
必要な情報だけを伝え、不利または不都合な情報を 隠すことで、相手の認識を意図的に偏らせる手法。 情報そのものは事実であるが、 全体像を見せないことで相手に誤解を与える |
相手に特定の行動や判断を促す。 自分の立場や状況を有利に見せる |
交渉やプレゼンで、自分に有利なデータや 実績のみを提示する。 ギャンブルやゲームで、自分が強い状況だけを 強調し、弱点を隠す |
相手が「全ての情報を得た」 と錯覚することで、 誤った結論に誘導される。 信頼感が高まる場合もあるが、 後で隠した情報が露見すると 信用を失うリスクがある |
2 | ディスインフォメーション (偽情報の流布) |
意図的に嘘や誤った情報を流し、 相手の判断力や行動を狂わせる方法。 情報そのものが事実ではないため、 高度な演技力や説得力が求められる |
相手に誤解させ、不利な行動を取らせる。 自分の意図や本当の状況を隠す |
戦争やスパイ活動で偽の作戦計画を漏洩し、 敵軍の注意を逸らす。 ゲームで「自分は弱い」と見せかけて 相手に油断させる(→リバースブラフ) |
相手が偽情報を信じ込むと、 自滅的な行動につながる可能性が高い。 ただし、嘘だと見破られると逆効果になり、 自分への信頼が失われる |
3 | オーバーロード (情報過多) |
膨大な量の情報やデータを一度に提示し、 相手の思考能力や判断力を麻痺させる方法。 情報そのものは事実だが、 多すぎて処理できない状況を作り出す |
相手を混乱させ、冷静な判断力を奪う。 意図的に重要な情報を埋もれさせる |
商談で大量の資料やデータを提示して 相手が重要なポイントに気づけないようにする。 デジタル広告などで過剰な選択肢やメッセージを 提示して消費者の注意力を分散させる |
相手が混乱して決断できなくなるか、 自分に有利な選択肢だけを見るようになる。 ただし、過剰すぎると 相手から不信感を抱かれるリスクもある |
4 | タイムプレッシャー | 限られた時間内で決断させることで、 相手に焦りやプレッシャーを与える方法。 時間制限によって冷静な思考プロセスが 妨げられる |
相手に早急な決断を迫り、 不利な条件でも受け入れさせる。 相手のミスや短絡的な行動を誘発する |
営業で「この価格は今日中だけ有効」 と伝え、即決させる。 ゲームで「残り時間わずか」と 告げて相手に焦りからミスさせる |
焦った相手は慎重さよりも 短絡的な行動に走りやすくなるため、 有利な結果につながりやすい。 ただし、時間制限が不自然だと 疑われる可能性もある |
5 | ミスディレクション (注意逸らし) |
本来重要な事実や要素から相手の注意をそらし、 不必要または別方向へ意識を向けさせる方法。 マジックショーなどでも よく使われる心理テクニック |
相手が本質的な問題や真実に 気づかないよう誘導する。 自分の弱点や不利な状況から 目を逸らさせる |
ポーカーで派手な仕草や表情で 相手の注意力を散らし、 自分のカード内容から目を逸らさせる。 戦争で偽装攻撃など目立つ行動で 敵軍の注意を引き、 本命の作戦地点から目線を外させる |
相手が重要な要素に気づかず、 自滅的な行動につながりやすくなる。 ただし、一度でも気づかれると、 その後同じテクニックは 通用しなくなることもある |