アノスの聖者
170 名前:1/2[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 17:06:40 ID:???
鬱シナリオ「アノスの聖者」(3~4レベル用)
数年前、アノス辺境のある村が悪性の疫病に見舞われた。
街から遠く救援も困難であったため、領主はあっさりと村を見捨てた。
しかしそこに旅のファリス司祭が通りかかり、神聖魔法で村人全員の病を治した。
ただ一人で村を救ったこの司祭は「聖者」と呼ばれた。
法王は「聖者」の功績を称えようとしたが、聖者はそれよりも村を見捨てた領主への罰を求めた。
加えて聖者はアノスの形式化した信仰を批判したため、アノスは顔を潰された形となってしまった。
聖者は近隣の村々からも支持を集め、その勢力は今や無視できない規模となっている。
アノスに来ていたPCは、聖者の村からの依頼を受ける。
聖者は近隣の農村の代表として、大きなゴブリン部族との和平交渉を進めていた。
もしこれが成功すれば人とゴブリンの争いを減らすことができる。
最後の会談はゴブリンの集落で行われるので、護衛として冒険者が必要とのことだった。
この依頼を受けるなら聖者のいる村へ案内される。
聖者の奇跡を頼って大勢の人間が訪れているため、村は非常に賑わっている。
村人は誰もが聖者を崇めており、聖者を悪く言う人間は一人もいない。
また聖者の布教によって村人の多くがファリス信者となっている。
聖者は30歳前後、非常に人当たりがよくPCに対しても尊大な態度は見せない。
本人曰く、「真のファリス信仰」をアノスに広めるという理想を抱いているらしい。
ゴブリンの集落に出発する朝は、村人が総出で聖者(とPC)を見送る。
道中は何事も起こらず、翌日の昼にはゴブリンの集落に到着する。
しかしゴブリンの集落には非常に険悪な空気が漂っている。
襲われることこそないが、どのゴブリンもPC一行への敵意を剥き出しにしている。
171 名前:2/2[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 17:08:11 ID:???
ゴブリンロードに話を聞くと、聖者が示した協定を破っている人間がいるという。
・近隣の農村とゴブリン部族はそれぞれの領域を定め、互いにそれを尊重する。
・人間とゴブリンはそれぞれ侵略行為を禁じ、不干渉を徹底する。
……というのが聖者の提案だった。しかし数日前からゴブリンを襲撃している人間がいるらしい。
なので信用できない、この協定は受け入れられない、とロードは語る。
聖者の根気強い説得で近隣の農民たちはゴブリンとの協定を認めていた。
なので、ゴブリンを襲っているのは協定と無関係な外部の人間であるはずだ。
聖者はその人間を見つけ、襲撃をやめさせてほしいとPCに依頼する。
ゴブリン狩りさえ解決すれば、協定はまだなんとか結ぶことができるとのこと。
ゴブリン集落の周辺で調査をする場合、聖者は人質として残さなければならない。
ロードの命令が届いているのでPCがゴブリンに襲われる心配はないが、協力は得られない。
襲撃場所を尋ねるにも相当の苦労が必要になる。なお、襲われたゴブリンの死体は残虐に切り刻まれている。
うまく調査を進めれば襲撃者の正体が明らかになる。
なんとゴブリンを襲っていたのはアノスのファリス神官グループだった。
彼らはゴブリンと約束を結ぶという行為をファリスへの背信と見なし、それを邪魔しようとしていた。
良心を痛めずに交渉を決裂させるため、彼らはゴブリン狩りに走った。
彼らは全く悪びれておらず、捕まっても堂々としている。
「君たちは我々ファリス神官をゴブリンに突き出すと言うのか?人として大事なものを失うぞ?」
彼らを捕らえて聖者に報告したなら、聖者は連絡が不徹底だったとゴブリンロードに頭を下げ、
今後このような不手際は起こさないからとファリス神官の助命を願い出る。
結果、家畜などの大量の補償と引き換えにファリス神官たちの身柄を受け取ることが許される。
命を救われたファリス神官は自分らの器量の小ささを思い知り、二度とこのような真似はしないと聖者に誓う。
(もしPC判断でファリス神官を見逃した場合、彼らはいつまでもゴブリン襲撃を続けて交渉を失敗させる)
■冒険の結末
ゴブリン部族との交渉が成功したなら1000経験点、失敗したなら500経験点。
成功した場合、この地域でのゴブリン被害は劇的に減少する。
邪悪なる者
196 名前:1/2[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 21:13:13 ID:???
鬱シナリオ「邪悪なる者」(4~5レベル用)
ゴブリン部族との講和を成立させたことで、聖者の評判はますます上がっていた。
しかし一方で不穏な噂が囁かれ始める。「聖者は実はファラリスの暗黒司祭だ」と。
特に王都では、アノスの神殿を批判して妖魔と癒着する態度が怪しいという声が大きくなっている。
もちろん聖者や彼の信奉者たちはその噂を否定するが、アノスでは徐々に彼らに対する風当たりが強くなっていく。
そんな時、PCは聖者とアノス王国から別々の依頼を受ける。
聖者側…王都ファーズに行き、誰がそのような噂を流しているのが突き止めて欲しい。
アノス側…聖者の村に潜り込み邪神信奉の証拠がないが探って欲しい。
当然、受けられるのはどちらか一方だけ。
■事件の背景
なんと噂は真実で、聖者は本当にファラリスの司祭だったりする。
しかし彼は所謂「善なるファラリス信者」のようで、その信仰を受け入れる土壌を作るためファリス側の意識から改革しようとしていた。
彼は邪悪な行為に走るファラリス信徒を毛嫌いしていて、「邪悪ではない真のファラリス信仰」を広めることを望んでいるらしい。
これは聖者に信頼されるなどすれば本人が説明してくれる。
(すでに聖者の信奉者の一部はファリスではなくファラリス信者として教えを受けている)
そして噂を広めようとした張本人は、アノスの五人いる司教の一人。
彼は聖者がアノスのファリス神殿をないがしろにしていることに激しい怒りを覚えていた。
そこで何か適当な理由をつけて聖者を陥れようと考えた。
たまたま的中していた暗黒司祭という噂も、実は無根拠な誹謗中傷だった。
神殿の意に添わぬファリス司祭は排除する…それが至高神ファリスの望みだと司教は心の底から信じていた。
■事件の展開
聖者側とアノス側のどちらについたとしても、PCは聖者の正体を知るものとする。
その事実はやがてファリス神殿にも伝わり、聖者が本当に暗黒司祭だと知った司教は大喜びする。
司教は聖者の「本性」を吹聴し、討つべき巨悪であると大々的な宣伝を始める。
聖者は隠し切れなくなれば暗黒司祭である事実を公表するが、真のファラリス信仰は邪悪ではないという態度を一貫させる。
彼の支持者も数百人の規模で残り、弾圧しようとするアノスに立ち向かう。
197 名前:2/2[sage] 投稿日:2007/04/14(土) 21:14:26 ID:???
司教が悪意ある噂を流しまくるため、聖者が民衆を騙した邪悪な暗黒司祭だという空気が広まっていく。
やがて法王も周囲の声に押される形で聖者の村の討伐を宣言する。
PCの選択肢は4つ。
1.聖者の側につき、善良なファラリス信者を守るために戦う
2.アノスの討伐隊に加わりファラリス信者を弾圧する
3.弾圧をやめるようファリス神殿に働きかける(聖者側は専守防衛)
4.傍観する
PCが何もしなかった場合、村を包囲した討伐隊は、まず法王の名において改宗を迫る。
それに従うファラリス信者は一人もおらず、聖者の村を武力制圧する方針が決まる。
討伐隊と村の戦いは宗教戦争の色彩を帯び、互いに狂信的かつ凄惨なものになる。
最終的には多大な犠牲を出しながらも討伐隊が勝利し、聖者の村は焼き払われる。聖者の死体は発見されない。
この場合でもファラリス信仰の芽は残ってしまう。
最後まで勇敢に戦った聖者一派の姿は潜在的な支持者たちに大きな感銘を与え、その教えを語り継がせる結果となる。
逆に平和的な解決を最初から放棄し、強硬にファラリス信仰を弾圧しようとしたアノスに対する反感は大きくなる。
「聖者」の意思に反した形ではあるが、反ファリス・親ファラリスの精神はアノスの広域に深く根づくのだった……。
■聖者の本当の正体
実は聖者はごく普通の邪悪なファラリス司祭。しかし非常に気が長い。
まず善人のふりをして人々の信頼を勝ち取り、最終的にアノスにファラリス信仰の禍根を残すというのが彼の計画だった。
というわけで、彼としてはアノスが村を襲ってくれる方がありがたかったりする。
「善良なファラリス信者」を殉教者として多数死なせれば、馬鹿な民衆は容易に心を動かされるだろう。
自分を信じた信者は捨て駒にするというのが彼の最初からの予定だった。
(村が法王の軍に焼き払われ、彼自身はこっそり逃げるというのが最も望ましい結末)
聖者に最後まで同行していた場合のみ、PCはその真実を知ることができる。
彼は騙された信奉者たちを嘲笑し、ほとんど嫌がらせだけのために全てを説明する。
■冒険の結末
展開に応じて適当に経験点を渡す。
哀しみの記憶
425 名前:1/2[sage] 投稿日:2007/04/18(水) 18:16:12 ID:???
鬱シナリオ「哀しみの記憶」(4~5レベル用)
ある地方都市を訪れたPC一行は、その街の領主に呼び出される。
領主の娘が失踪したので連れ戻してほしいという。その表情はかなり切羽詰まっている。
領主の娘アストリアは、エリックという冒険者と恋仲だった。
領主もエリックのことは認めており、彼が冒険で大きな名声を得たなら娘との結婚を認めてもいいと考えていた。
しかしそれを伝えたことが彼を焦らせてしまったらしい。
エリックをリーダーとする六人組の冒険者グループは、無謀にも「最難関」と呼ばれる迷宮に挑んだ。
そして生きて帰ったのはわずか半数、エリックを除く三人だけだった……。
愛する者を失ったアストリアは嘆き悲しんだ。何度も自殺を試みたほどだった。
領主たちは必死に慰めたが、彼女の悲しみを癒すことはできなかった。
そこで領主は密かに「忘却のワンド」という道具を入手した。
これを使えば特定の記憶を失わせることができる。
残酷かもしれないが、エリックの記憶を消し去るのが彼女にとって最善だろう。
そうしなければ彼女の心さえも崩壊しかねない。
しかしそれがアストリアに気づかれたらしく、彼女はワンドが到着する前に屋敷を出てしまった。
彼女の部屋には、「エリックと初めて出会った場所で命を断つ」と書き置きが残されていた。
不運なことに、領主はその場所がどこか特定できない。
それを知っているのはエリックの仲間(生き残った三人)だけだが、彼らも姿を消している。
まずは彼らから探さねばならない。人探しには冒険者が向いていると判断して、領主はPCに依頼したのだった……。
要するに領主の依頼は二つ。
・エリックの仲間を探し出し、娘が向かった場所を聞き出して欲しい。
・娘を追い、自殺するまえに忘却のワンドでエリックの記憶を抹消して欲しい。
426 名前:2/2[sage] 投稿日:2007/04/18(水) 18:17:08 ID:???
盗賊ギルドなどで情報を集めれば、エリックの仲間のうち一人は見つけることができる。
しかし彼はすっかりやさぐれており、まともに交渉に応じようとはしない。
彼はエリックとアストリアのせいで無謀な冒険を強いられたと思っている。
そのためアストリアが死のうがいい気味だとしか考えない。
それでも。うまく説得できたなら、エリックとアストリアが出会った場所を聞き出すことができる。
その場所とは街から一日ほどの距離にある湖。
聞き込みをすれば、アストリアらしき少女が二人の冒険者を連れてそちらに向かったらしいと判明する。
アストリアを護衛している冒険者は、実はエリックの仲間の生き残り。
口では彼女を気遣っているふりをして、実は殺したいほどに彼女を憎んでいる。
アストリアに協力したのは、なんとエリックとの思い出の場所で残虐に殺すためだった。
(もちろんアストリアはそんなことは知らない)
PCが追いついた時には、アステリアは湖畔で拘束され激しい拷問を受けている。
顔面を何度も殴打されたのか、かつての顔が想像できないほど醜く腫れ上がっている。
二人組の冒険者はPCを見ると「こいつはこうなって当然だ」と吐き捨てる。
もし彼女を助けようとするなら彼らは全力で阻止しようとする。降伏もしない。
アストリアを救い出した場合、彼女は手が自由になると即座に自殺しようとする。
弱っているので簡単に取り押さえることができるが、「死なせて」と泣き喚く。
特に忘却のワンドを見ると狂ったように暴れだす。
この後どうするかはPCが自由に決める。
悲劇の兄妹
470 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2007/04/19(木) 17:26:03 ID:???
鬱シナリオ「悲劇の兄妹」(4~5レベル用)
ある豊かな街に立派な領主がいた。領主は多くの領民から慕われていた。
領主には双子の息子と娘がいて、この二人もやはり市民の人気の的だった。
しかしある日、双子の兄妹が姿を見せなくなり、市民は二人に何か起こったのかと心配する。
この街に滞在していたPC(腕利き冒険者)は、領主から極秘の依頼を受ける。
二週間前、邪悪な魔術師が息子たちを拉致した。どうか二人を救出してほしいと。
この魔術師はかつて辺境の遺跡で邪悪な実験に励んでいたが、それを領主によって阻止された。
領主に恨みを抱く魔術師は連れ去った双子に何をするかわからない。
かつての魔術師の本拠地に捜索隊を送り込んだが、なんと壊滅してしまった。
領主はPCに「魔術師を倒し二人を取り戻して欲しい」と頭を下げる。
彼は息子と娘を非常に愛しており、なんとしても無事に取り戻したいと願っている。
魔術師の遺跡はオークやスケルトンウォリアー、さらに多数のトラップによって守られている。
それを突破して奥にたどりつくと、邪悪な魔術師は「もう遅いわボケ」と笑う。
なんと双子の兄妹はどちらも改造手術によって魔獣にされていた。
兄はヘッドディスプレーサー(生首から触手が垂れ下がってる怪物。今は胴体つき)
妹はメデューサ(ご存じ髪が無数の蛇になっている石化顔の怪物。今はフードつき)
魔術師(7レベル)を倒せば、気を失っている二人を助けることができる。
二人は自分たちが怪物になっていることを知ると狂乱する。この二人をどうするかはPC判断。
なお二人は自殺や殺し合いができないように作られている(精神は現時点では人間のまま)。
1.二人を殺して領主に事実を伝えた場合→領主はPCの勝手な行動に怒り、報酬を激減させる。
2.二人を殺して領主に嘘(すでに殺されてた)を伝えた場合→領主は悲しみつつも約束の報酬を渡す。
3.二人を殺さず領主に判断を任せた場合→領主はPCに約束以上の報酬(口止め料込み)を渡し、二人を保護すると決める。
3の場合いずれ秘密はばれてしまい、ファリス神殿などに激しいバッシングを受ける。
領主の信頼はボロボロになり、やがてクーデターも起こって街は大荒れする、
■冒険の結末
流れによって適当に経験点を渡す。
最終更新:2009年11月03日 17:14