ソードワールドRPG219(前半)



霧の街の惨劇

11 名前:1/2[sage] 投稿日:2008/06/05(木) 19:28:08 ID:???
鬱シナリオ「霧の街の惨劇」(4~5レベル用)

■導入
PC一行は旅の途中、谷あいの小さな街に立ち寄る。
街は昼夜を問わず深い霧に覆われており、なかなかミステリアスな雰囲気。
酒場を訪れたPCはこの街で数日前から不気味な事件が起こっていることを知る。
「白い怪物」が霧に紛れて住民を襲い、絞殺しているらしい。
すでに犠牲者は20人を超え、領主も衛兵を総動員して事件の調査にあたっている。
しかし成果はなく怪物の正体は依然不明のまま。
困り果てた領主は名高い冒険者パーティであるPC一行に協力を依頼する。

■怪物の正体
PCが街をパトロールしていれば、やがて問題の怪物と遭遇する。
知名度判定に成功したなら、怪物の正体がシャドウストーカー(5レベル魔法生物)だと分かる。
本来は黒いガス状生物だが、この街にいるのは白いタイプらしい。
というわけでこの怪物を便宜上「ホワイトストーカー」とする。
数値データは全て共通とするが、色以外にも異なっている点がある。
それは匂いで、ホワイトストーカーは無臭ではなくひどい悪臭がする(具体的には生臭い)。

■怪物を操る男
市内を徘徊しているホワイトストーカーは複数存在し、一定範囲で絞殺事件を繰り返している。
その範囲の中心近くを探れば、キモオタ風の魔術師が暮らしていることが分かる。
キモオタ魔術師は「気持ち悪い」「脂っぽい」「体臭がきつい」と近所でも嫌われている。
魔術師の自宅の中はホワイトストーカーと同じ悪臭が充満している。
PCが厳しく問い詰めると、キモオタ魔術師は逆上して下半身を露出させる。

12 名前:2/2[sage] 投稿日:2008/06/05(木) 19:28:33 ID:???
■ホワイトストーカー発生装置
剥き出しになったキモオタの股間には、怪しい筒状の器具が装着されている。
知識判定に成功すれば、それがホワイトストーカー発生装置だとわかる。
器具を股間に取り付けた状態で「命の種子」を出せば、内部で魔法反応が起こり、筒の先端から白色のガス状生物がブシュッっと出てくる。
こうして生み出されたホワイトストーカーは「作成者」に絶対服従するが、寿命は24時間しかない。
キモオタは数日前この器具を偶然手に入れ、白い軍隊によって街を支配しようと考えたのだった。

■悪臭の中の決戦
キモオタは瓶詰めにしていたホワイトストーカーを何匹も呼び出し、「行け、我が可愛い息子たちよ!」とPCを襲わせる。
こうして耐え難い悪臭の中で戦闘開始。
よく見ると実体化したホワイトストーカーの表面は白濁した粘膜になっていて、触られると非常に気持ち悪い。
なおレベルの低いキモオタ自身は戦闘に加わらず、「援軍」を出そうと激しく頑張る。
累計3ラウンドその行為に専念させてしまうと、新たなストーカーが誕生する。
が、器具の先端から出てくるのはなぜか赤いガス状生物。レッドストーカーとしよう。
キモオタはここ数日で無理をしすぎたらしく、これで打ち止めとなる。

■冒険の結末
キモオタ魔術師を退治し、その企みを阻止すればシナリオ成功。
なおキモオタが死んだ時点で、彼に生み出された怪物たちも「本来の姿」に戻ってビチャビチャと地面に落ちる。

陰獣

35 名前:1/2[sage] 投稿日:2008/06/07(土) 15:44:34 ID:???
鬱シナリオ「陰獣」(3~4レベル用)

ラムリアース辺境の農村を訪れたPCは村人から相談を受ける。
狩人が近くの森で「噂の罪人」らしき人物を目撃した、気持ち悪いから調べて欲しい、と。

噂の罪人というのは、担当のユニコーンを激しく虐待していたという森林衛士の女性。
彼女は虐待が発覚すると同時にそのユニコーンを拉致し、姿を消していた。
聖獣を傷つけるという大罪を犯した彼女はラムリアース全土で指名手配されている。
彼女の身柄には5万ガメルの懸賞金がかけられており、居場所を報告するだけでも1万ガメル。
ユニコーンはすでに生存が絶望視されているが、もし救い出せたなら別に10万ガメルの褒賞が出る。

女は凶悪犯罪者として恐れられているので、村人は怯えて森に入ることができない。
森に誰もいなかったなら手間賃を払うが、もし女がいたなら国から報酬を貰ってくれと村人は言う。
女を発見した場合、偵察に留めるか討伐するかはPCが好きに決めていいらしい。

PCが問題の森を捜索すると、確かに女性や馬のものらしい足跡が見つかったりする。
しかし彼女らの姿はどこにも見えず、無駄に時間だけが流れていく。
そうやって森を歩いていると突如数匹のトロールが出現し、一行に襲いかかってくる。
PCが苦戦していると、突如「お助けします!」と声がして、武装した女性とユニコーンが援護に加わる。
女性の実力はレンジャー4、ファイター4とする。
協力してトロールを倒すと、女性は「どうか私たちのことは秘密に…」と頭を下げてくる。
全身が無数の生傷に覆われたユニコーンも神妙に首を下げる。

もちろん彼女こそがユニコーン虐待の罪で追われる犯罪者。
しかし詳しく事情を聞けば、彼女らの行動の真相がわかる。
実は彼女が担当するユニコーンは超ドMの変態だった。
ひたすら美しい処女から虐待されることに悦びを見出し、毎日のように「プレイ」に興じていた。
女性はSでも変態でもないが、生真面目な性格なのでユニコーンの頼みを断れなかった。
しかしその秘密の遊びを目撃され、彼女は大罪人として追われる身となってしまった・・・

36 名前:2/2[sage] 投稿日:2008/06/07(土) 15:45:01 ID:???
変態ユニコーンのために自分の人生を犠牲にした女性は、それでもなおユニコーンのために生きようとしている。
このまま他国まで逃げ、ユニコーンが望む生活をさせてやりたいと彼女は語る。
彼女の望みを聞いて見逃すか、捕まえるかはPCの判断に委ねられる。
しかし、もし捕まえようとするなら、彼女とユニコーンは全力で抵抗する。
もし両者揃っての逃亡ができないと判断したなら、彼女たちは迷わず死を選ぶ。

もし逃がすつもりで嘘の報告をしに戻っても、村には運悪く中央から派遣された捜索チームが通りかかっている。
魔術師1人(5レベル)+戦士2人(各4レベル)+狩人2人(各4レベル)の計5人。
リーダー格の魔術師は「森に例の罪人がいたという話ですが?」とPCに質問してくる。
魔術師は密かにセンスライを使っているので、PCが嘘をついてもすぐにばれる。

彼らはとユニコーンがいる事を確認したら、すぐに森に入って狩り出そうとする。
実は彼らの任務には女だけでなくユニコーンの抹殺も含まれている。
当該ユニコーンの性癖は何年も前から公然の秘密として知られており、王家の悩みの種だった。
ユニコーンの品位を保つため、女の仕業と見せかけて変態ユニコーンを処分するというのがラムリアースの本当の目的だった。
そう、愚かな女をわざと逃がしたところから変態ユニコーン処分計画は動いていたのだった。
魔術師はわざわざPCにそれを説明しようとはしない。
しかしPCが身をはって女性やユニコーンを守ろうとした場合のみ、嘲弄の目的で真相を話してくれる。
当然そこまで話した場合、口封じのためPCも皆殺しとなる。
逆にそいつらを皆殺しにしなければ、PCまでもがお尋ね者となってしまう。

ファリスは正義なり

55 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/07(土) 23:40:34 ID:???
「ファリスは正義なり」
PC達はファリス教団から一つの依頼を受ける。
外国から逃亡してきたファラリス教徒の集団を追って、その国のファリス教団の追撃隊が来ている。
ところがファラリス教徒は枯れたダンジョンに隠れ、数々のトラップを仕掛けて立て篭もってしまった。
ファリスの追撃部隊にはシーフ技能持ちはいないので、シーフがいる冒険者であるPC達に協力欲しいのだと言う。
その為、この国のファリス教団を通じて冒険者を雇う事にしたわけだ。
実質、ファリス教団追撃部隊はダンジョンの全出入り口で待ち構え、PC達がダンジョンに入る事になる。
中では幾つものトラップ(ダンジョンの罠の再利用や新しく簡単なものを設置)や、ファラリス教徒の防衛隊(いかにも逃亡者的にやけに粗末な恰好)がPCを阻もうとする。
それらを撃破して奥に到達すると大勢人間の生活の跡があり、そこでファリス教徒の指導者と取巻きが待ちうける。
ラスボスの口上で、ファラリス教徒達は実は逃亡奴隷だとわかる。
自由を渇望するあまり何人かがファラリスの教えに目覚めて、暗黒魔法で脱走して国外逃亡したのだと言う。
既に、半分以上を占める女子供は裏口(そこまでの罠は今解除)から脱出済みであるとも伝える。
ちなみに、ファラリス司祭である彼らは死刑確定なので、降伏する事はない。
ラスボスを片付けてダンジョンから出る(安全な裏口からがお勧め)と、そこでは先に脱出した女子供が、ファリスの追撃部隊によって粛正されていた。
(赤ん坊を庇ったまま殺されてる母親とか、それに縋りつく形で殺されている子供とか)
ファリス教団達は爽やかな表情で「邪教徒は滅んだ。ファリスは正義なり」と言う。

D&Dオンラインのとあるクエ(確かパージなんたらとかいう)が元ネタ。

欲望に負けた男の末路

323 名前:1/2[sage] 投稿日:2008/06/20(金) 17:09:23 ID:???
鬱シナリオ「欲望に負けた男の末路」(2~3レベル用)

PCは冒険者の店でアリスという美しい人妻から極秘の仕事を依頼される。
彼女は数年前に愛する夫ボブをなくし、夫の親友だったチャーリーと再婚した。
しかし最近、ボブの死について不審な噂を耳にするようになった。
そこでアリスはPCに真相の調査を願いたいという。

以前のボブとチャーリーはコンビで活動する冒険者だった。
ボブは筋肉隆々の大男で、チャーリーは繊細な優男だったが不思議と気が合っていた。
しかし最後の冒険となった遺跡探索でボブは命を落とし、チャーリーだけが帰ってきた。
悲しむアリスをチャーリーが慰め、やがて2人は愛し合うようになった・・・

そして現在、2人は悲しみを忘れ再び幸せな暮らしを手に入れていたが、
突如「実はチャーリーは最初からアリスを妻とする目的でボブを謀殺した」という噂が流れ始めた。
アリスはそんな噂を信じようとはしなかったが、チャーリーの態度は明らかに不自然になった。
彼女がボブのことに言及しようとしても、チャーリーは嫌がって話を打ち切ろうとする。

そして徐々に彼女の中でも疑惑が膨らみ、ついには遺跡の再調査をするべきと考えるようになった。
ボブが死んだ遺跡を調べ、そこで何が起こったか究明してほしいというのが彼女の依頼だった。

PCが遺跡に向かうと、妻の態度から何かを感じ取ったチャーリーが慌てて追いかけてくる。
チャーリーは「遺跡には行くな!」とヒステリックに叫ぶ。
どうしても行こうとするなら実力で止めようとするが、彼は3レベルのシーフに過ぎないのでまず不可能。
実力の差を思い知った場合、チャーリーは諦めて遺跡への同行を願い出る。
しかし「知らない方がいい真実だってこの世にはあるのに・・・」と遺跡で何が起こったかは決して話そうとはしない。

324 名前:2/2[sage] 投稿日:2008/06/20(金) 17:10:03 ID:???
問題の遺跡は外観からして怪しげな雰囲気。内部はさらに怪しい。
壁の説明文などを読めば古代のラブホテルのようなものだと推測できる。
内部には大きなベッドやシャワールームが備えられた部屋がいくつも並んでいる。
雑役用のボーンサーバントがまだ何体も稼動しており侵入者のPC一行に襲いかかってくる。

そしてある部屋に入ると、骨だけになったボブのゴーストがいる。
ボブはすでに正気を失っているが、彼の発言から大まかな真相が明らかになる。
彼は世間体を考えて美しいアリスと結婚したが、実はガチホモだった。
特にチャーリーのような優男が好みで、冒険者として付き合いながら喰ってみたい衝動にかられていた。
そしてこの遺跡でついに我慢の限界に達してチャーリーに襲いかかった。
そんな趣味のないチャーリーは必死で抵抗し、ボブを刺殺してしまう・・・

骨になったボブはPCの誰かに憑依してチャーリーを襲おうと考えている。
それにどう対処するかはPCの腕前次第。

■冒険の結末
アリスに真実を教えるか、嘘を突き通すかはPCの判断に委ねられる。
GMはそれに対して適当に判定を下し、報酬や経験点を決定する。
チャーリーを「無事」に街まで連れ帰った場合は経験点にボーナスをつけること。
もしチャーリーが死んでいた場合はシナリオ失敗とする。

領主

373 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/21(土) 12:18:51 ID:???
鬱シナリオ「領主」

PCはある町に寄る。この町の領主は宗教に猜疑的なことで知られており、領主の館近くにあるファリスとマーファの神殿以外は
隣の町にしかないという佇まいだが、領主の辣腕な善政と犯罪の起こりにくい農業都市であることからそれでも問題ないとされている。
PCはここで妙齢の美女から依頼を受ける。自身は領主の妾だが、館の地下に封印されていた悪党に領主の妻の精神が囚われてしまい、
夫の命を求めて牢獄で暴れまわるという。この妻は外形すら変貌してしまい、最早元に戻らないと分かっていても領主の妻であることから
手が下せない領主に代わって、討ち果たして欲しいという依頼である。なお、領主は妻が発狂したということは知っているがそれ以上は知らない。

依頼を受けると、深夜地下入り口前に連れて行かれる。この地下にはちょっとした(1層+α)迷宮が存在し、この地下の入り口を封鎖することで
牢獄にしているとのこと。その牢獄の番人は妾に同情的で妻の境遇に心を痛め、自分の命を賭してでも妻の業苦を断ってほしいと願い出る。
牢獄内には怪しげな魔法陣やら瘴気を放つ沼やら、悪魔を召喚するような祭壇まであり、明らかに(昔は)悪魔召喚の実験所だったと思われる箇所がある。
迷宮をくまなく探索すれば異相の「召喚者」を自称する発狂した女もいて、自分が妻を「異形」にした、と叫ぶ。倒すと経験に追加ボーナス。
牢獄という性質とクーダの神殿がないことから、隠された宝や囚人の遺産があるかもしれない。また罪は全て妾と番人が蒙るとのこと。

なお、領主は牢獄に入りたがらず、「召喚者」の死体を見せても「ただの囚人に妻を異形化できるはずがない」と言い出す(虜囚を倒すことによる報酬もない)。

牢獄のどこかにいる「形容しがたい姿の」妻を倒し、首を持ち帰ればシナリオ終了。倒すと姿が元に戻り、くたびれた女性の姿になる。
妾と番人は殺しの罪で斬首され、冒険者は領外退去を言い渡される。

復讐の海

377 名前:1/2[sage] 投稿日:2008/06/21(土) 16:22:39 ID:???
鬱シナリオ「復讐の海」(3~4レベル用)

PCはオランの王都で船乗り風の男から「復讐を手伝って欲しい」と依頼を受ける。
男は全身が傷跡に覆われ、右目も潰れているなど見るからに堅気ではない雰囲気。

男の話によると、彼はかつてある船の船長として大陸全土の海を渡り歩いていたという。
彼の妻も女だてらに戦闘員として船に乗り込み、多くの敵を斬り殺してきた。
しかし3年前、アノス沖で1隻の武装船が彼の船に襲いかかってきた。
敵船には多数の傭兵が雇われており、圧倒的な兵力で彼の船を蹂躙した。
長年の付き合いだった船員たちは皆殺しにされ、妻さえも彼の目の前で残虐に切り刻まれた。
気丈な妻の泣き叫ぶ声は今でも忘れることができない。
船長だった彼も激しい拷問を受け、最後は胸を槍で貫かれ、そのまま甲板に放置された。

ほぼ致命傷だったが、湧き上がる復讐心に支えられ、彼は奇跡的に生き延びた。
それから何年も調査を続け、彼の船を襲わせたのがオランの悪名高い貿易商であることを突き止めた。
男の願いは、その貿易商に妻や部下と同じだけの苦しみを味わわせることだった。
オランの法に頼っても、どうせ相手は金でもみ消すに決まっている。
あの男は自分の手で裁かねばならなかった・・・。

問題の貿易商について情報を集めるなら、5年ほど前から人格が変わったと分かる。
昔は穏当な仕事ぶりで知られていたが、いきなり悪辣な外道商人になってしまったらしい。
邪神崇拝の噂も聞かれるなど、街での評判は非常に悪い。

問題の貿易商は常に大勢の護衛に守られているが、男の調査によると数日後に隙ができるらしい。
貿易商は数日後に小さな船で沖に出る予定になっている。
その時ならば護衛も少数なので、力押しで復讐が可能だと男は語る。

378 名前:2/2[sage] 投稿日:2008/06/21(土) 16:23:09 ID:???
流れとしては男の作戦に従い、貿易商の船に襲撃をかけることになる。
PCが別の作戦を立てるならそれでもいいが、とにかく貿易商とは交戦すること。
噂の通り、貿易商は暗黒魔法を使うことが確認される(それもミゴリ)。
捕らえて話をするなら、貿易商は激しい怨念を込めて過去を語りだす。

■事件の真相
依頼人の男はもともとバイカルの海賊だった。
5年前に貿易商が所有する船を襲い、激しい略奪と虐殺を働いた。
そしてたまたま船に乗り込んでいた貿易商の妻と娘も拉致していった。
貿易商は妻子の行方を必死に追ったが、見つけた時には2人はバイカルでの非人道的な扱いに耐え切れず発狂死していた。
貿易商は妻子を襲った海賊に対する復讐を誓い、ミゴリに入信した。
幸い復讐は3年前に果たされ、以後は毎年この時期になると妻子が拉致された海域に花を捧げに来ている。
そう、貿易商が邪悪になった根本原因は依頼者による海賊行為だった。
せっかく復讐を果たしたと思ったら、今度は相手の復讐の対象にされてしまった地獄のループ。

■冒険の結末
PCが事件に積極的に関わり、正しいと思う行動を取れたならシナリオ成功
何も考えず適当な行動を取ったらシナリオ失敗。
面倒だと思って最初から依頼を受けなかったなら、もちろん経験点なし。

犯人が多過ぎる

411 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/21(土) 23:06:48 ID:???
欝シナリオ「犯人が多過ぎる」

旅の途中で嵐に遭遇したパーティーは、近くの領主の小さな城に泊めてもらう。
領主は娯楽に餓えていたので宴会を開き、冒険譚やバードの歌で多いに楽しみ、冒険者達は嵐の続く数日間、豪華な食事と寝床にありつく。
ところがその間、城の住人が一人また一人と殺されていく。
現場のメッセージ(犯人の残した血文字等)から、何やら城に纏わる因縁がらみだとわかる。
領主の依頼でPCが犯人を探す事になったが、さっぱり尻尾を掴めない。
実は、犯人は何代も前に領主によって殺されたファントムで、倉庫の奥に潜んでいた。
宴会に使う調度品を倉庫の奥に取りに言った召使に憑依して出て来て、場内の人の通りそうな場所に潜む。
ファントムは現領主と城の住人を皆殺しにする事を望んでいる。
ファントムは、場内で最も殺人に適した能力を持つ数人=PCに代わりばんこに憑依・離脱を繰り返して城の住人を殺害していた。
ファントムの存在に気付いた頃には、すでにPC全員が殺人の実行犯。
後で官憲に説明しようにも、ファントムの存在を証明できない。
(ファントムには物的証拠はないし、官憲にファントムを見せようとも憑依されて暴れるだけ)

不毛な悩み

432 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/22(日) 13:00:08 ID:???
躁鬱シナリオ「不毛な悩み」(3~4レベル用)

PCはヴェールで顔を隠した女性から極秘の依頼を受ける。
某貴族の令嬢だそうで、顔は下半分しか見せないが相当の美女であるのは確実。
彼女の依頼とは、古代遺跡に眠る魔法の薬品の回収だった。

女性は長い金髪をいじりながら恥ずかしげに事情を説明する。
彼女は数週間後に結婚を控えているが、相手にも知らせていない秘密があった。
それは肉体の「ある部位」が生まれて以来の無毛であること。
相手にその秘密を知られたら結婚を取り消されてしまうかもしれない。

強迫観念にかられた彼女は多数の文献を調べ、ある薬品の存在に辿りついた。
それは古代のハゲ魔術師が髪を復活させるために創造した超強力な毛生え薬。
その薬さえあれば、彼女のツルツルな部位もフサフサのモサモサになるはずだった。

というわけでPCは毛生え薬の回収のため古代遺跡に向かうことになる。
遺跡に巣食う怪物にも薬の魔力が影響しているのか、いずれも毛玉のような姿になっていて怪物判定の目標値が4上昇している。
そんなこんなで最深部に到達すれば、宝箱に入った薬の瓶が手に入る。

街に帰還し、令嬢に薬の瓶を手渡せば任務達成。
令嬢は恥じらいの表情で「本物の薬かどうか、失礼ですがあなた方の前で確認させていただきます」と言う。
GMの趣味で結末は分岐。

■冒険の結末A
令嬢はおもむろにヴェールを脱ぎ、同時にヅラも外して見事なハゲ頭を露出させる。
彼女がツルツルの頭に薬を振りかけると、瞬く間にふさふさの髪が生えてくる。
感激した令嬢はPCに多額の謝礼を渡してくれる。

■冒険の結末B
令嬢はおもむろにスカートをたくし上げ(以下略)

永き賢者の不在

454 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/22(日) 23:42:36 ID:???
糞シナリオ『永き賢者の不在』
【コンセプト】キヨマーへの反発とPCへの嫌がらせ
【概要】田舎の小村で、付近に出没するモンスターを退治する。
【詳細】PC達は、通りがかった山村で一つの依頼を受ける。
近頃、放牧していた牛や森に入った村人が殺される事件がおきた。
先日地震があったので、土砂崩れとかで棲み家を追われた動物が村の傍へ来たのかもしれない。
これ以上の被害が出ないように、その動物を退治して欲しい。
ところが実際は、土砂崩れで古代遺跡の塞がっていた入口が開き、中のアンデッドや魔法生物が出てきたのだった。
【注意点】この村はモンスターの存在を絵空事と考えている、或いはその概念自体を持っていません。
この村は辺鄙なド田舎で、一番近くにある領主のいる隣村まで徒歩で1日かかり、馬でも急斜面等で同じだけの時間がかかります。
他所との交流は殆どなく、年に数度領主やその代理の徴税人が来るくらいで、外の事情にはとても疎いのです。
そして、この村には冒険者技能持ちがいません(村出身の駐在さんですらそうです。勿論、セージもバードも)。
また、この村の周辺には今まで動植物以外のモンスターは一切存在しませんでした(妖魔も幻・魔獣もアンデッドも)。
そして、今までの被害状況を見た際に、村人全員が怪物知識の判定に失敗しています(何故か)。
さらには、エルフは耳の形の変な華奢な人間、ドワーフはマッチョな矮人症、グラランは子供としか認識されません。
魔法の存在は知っていますが、遠い異国の地には何やら不可思議な事ができる人がいるらしいが、何が出来るかは知りませんし、自分達の前に現われるとは思っていません。
【オチ】モンスターを退治して、その残骸を見せても一切信じてもらえません。
アンデッド ⇒ どっかから古い死体を持ってきただけ、としか認識されません。
ブロブ・イミテーター・シング ⇒ 溶けて消えてしまいます。
ゴーレム ⇒ 壊れた彫像としか認識されません。
村人は残虐に殺された牛や人間の死体を見たため怯え、決して冒険者に同行しようとはしません(例え駐在さんやハンターですら)。
無理に連れて行った場合、モンスター側に何故か伏兵がいて殺されてしまいます。

悲劇の角

472 名前:1/2[sage] 投稿日:2008/06/23(月) 19:16:39 ID:???
躁鬱シナリオ「悲劇の角」(4~5レベル用)

ラムリアース南部の街道を歩いていたPC一行は、泥にまみれた1頭のユニコーンと遭遇する。
そのユニコーンは一種の奇形なのか、額の角が非常に卑猥な形をしている。
具体的には興奮した人間男性の特定部位のような形状。
こんな角は非常に珍しいので、以下こいつを珍コーンと呼ぶ。
珍コーンはPCを見ると「助けて欲しい、礼はなんでもする」と必死の形相になる。

珍コーンの話は以下の通り。
彼はユニコーンの森に暮らしていたが、その角のせいで森林衛士隊からも失笑されていた。
王都でも悪意ある噂を流され卑猥な珍獣扱いをされていた。
同族たちも同一視されるのを嫌って珍コーンを仲間外れにしていたので、彼はずっと孤立した境遇にあった。

そんなある日、森にやって来た可憐な美少女(15)が「いつも独りぼっちで可哀想」と声をかけてきた。
この少女は珍コーンの角が何の形かも理解できない無垢な処女だった。
珍コーンは少女と仲良くなり、しばしば一緒に遊んでいたが、2日前にある事件が起こった。
なんとその美少女がユニコーンを狙う密猟者グループに遭遇して人質にされてしまった。
密猟団は珍コーンに向かって「こいつの命が惜しければ角を差し出せ」「もし森林衛士隊に報告したら女は殺す」と脅迫した。
少女は「角を渡しちゃダメ!」と叫び、珍コーンをその場から逃がした。

珍コーンは少女を救い出すことを手伝って欲しいとPCに懇願する。
実は珍コーンと美少女の間には微弱な精神感応があり、離れていても意思疎通ができる。
現在、少女は密猟団によって粗末な小屋に監禁されており、助けを呼んできてほしいと珍コーンに要請している。
密猟団は少女に人質としての価値があるのでまだ生かしているらしい。

なぜ森林衛士隊ではなく通りすがりのPCに頼むかというと、実は問題の美少女が森への不法侵入者だから。
身分の低い平民の彼女は王家の許しなく勝手に森に入って珍コーンと戯れていた。
もし森林衛士隊を呼んでしまうと、少女までが罪人として扱われてしまう。
そこで無関係なPCに頼んだというわけだった。
報酬は「私の角を折って渡す」とまで珍コーンは言う。
自分はどうなってもいいから、少女を無事に生還させたいというのが彼の望みだった。

473 名前:2/2[sage] 投稿日:2008/06/23(月) 19:17:32 ID:???
念のためだが、珍コーンは外見の卑猥さとは裏腹に非常にまともな性格。
実は捕らえられた美少女は男たちに激しい凌辱を受けており、それを知っているため怒りを押し殺している。
密猟団を皆殺しにして、少女の傷を全快、それから角をPCに渡す・・・というのが彼の内心の計画。

精神感応のおかげで美少女が捕らえられた密猟者のアジトはすぐに特定できる。
少女は半裸のまま縄で縛られ、部屋の隅に転がされている。
果てしなく続いた輪姦による苦痛のためか、PC一行の到着時点では彼女は意識を失っている。

密猟者グループをどのように始末するかはPCが立てた作戦に任せる。
万一にも少女が殺されてしまったならシナリオ失敗なので慎重にやること。

密猟者を全滅させた頃に美少女は目を覚ますが、珍コーンの角を見ると悲鳴をあげる。
結末はGMの趣味によって以下の2通りから選択。

■冒険の結末A
美少女は珍コーンの角を見て男たちに輪姦された記憶を蘇らせる。
そして顔を引きつらせ「来ないで!」と珍コーンから逃げようとする。
珍コーンは無言のまま身を翻し、そのまま去っていく。
PCが後を追うなら、かなり離れた泉で身を投げた珍コーンの死骸を発見する。
地面には角で書かれた「私の角を折って持っていけ」という文字がある。

■冒険の結末B
美少女は珍コーンの角を見て「素敵(はあと)」と欲情した顔になる。
なんと今回の体験によって彼女の肉体に眠るエロ女の資質が開花していた。
美少女は珍コーンの首に両手を回し、卑猥な形の角を愛しげに舐めまわす。
もちろん処女ではなくなっているが、自分に優しく接してくれた唯一の人間なので珍コーンは彼女に背を許す。
めでたしめでたし。

516 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/25(水) 14:22:25 ID:???
鬱シナリオ「角」

PCはある町で、近年山賊行為にも手を染めている密猟団を摘発してほしいという依頼を受ける。
通常、密猟団は狩場を移動するのだが、今回は山賊まがいの行為をしてまでも山に留まるので、これを退治してくれという依頼。
山の裏手には隠された謎の研究所と、その周辺のどこかにファラリス神殿あるとのことで、山狩りのために町のファリス信者は出払っている。

山に分け入るとすぐに馬ともハリネズミともつかない奇妙な生物を発見する。PCに女性がいた場合、この生物は保護を求めてくる。
実はこの生物は隠された研究所で生み出された特殊なユニコーンで、額と言わず体全体に(ユニコーンの)角が生えていた。
過剰に生えた角のせいでなぜか歳を取らず、古代帝国崩壊後も研究所周辺の森で散策していたら密猟団に狙われた、という話。

ユニコーンはPCに、研究所内部のどこかにある薬品を飲ませてほしい、もし飲んだら最後に残るであろうこの(額の)角を与えるという交渉を持ちかける。
成立すると研究所までPCを案内するが、道中で密猟団の先鋒隊と数回戦闘する(皆殺しにしても逃がしても密猟団はPCの存在に気がつくとする。)

研究所内部は至って普通のダンジョン。奥にはユニコーンの成果、つまり角の量に応じて延命がなされるという実験を証明したい亡霊がいるのみ。
亡霊に話しかけると、ちょうど今年で「最終研究」をするための薬を用意しており、それをユニコーンに服用させると言う話がでる。
「その薬こそ求めていたものだ」とユニコーンは勇んで服用する。実はそれは超猛毒の薬で、ユニコーンは即死して額の角以外の角が全部魔力を失い、
「やっぱり死ぬと造られた角は崩れるのか…」とへこたれた亡霊は研究の未練が無くなって、研究の論文を残して昇天する。

直後、密猟団が入り口から来るる。密猟団の目的こそ、研究所内にユニコーンを誘い入れて確実に拿捕しようと言う心算だったのだ。
角を見た密猟団はユニコーンの死を悟り、「あんなに角があったのに、稼ぎ時を失った」と頭にきてPCと全面戦争をする(何を言っても聞き入れない)。
刺激が足りないなら、「密猟団の話を聞いてユニコーンの角を狙っていた」ファラリス神官も密猟団側として参戦するのもよいだろう。

密猟団の脅威を取り除けばシナリオ終了。論文は魔術師協会が買い取ってくれる。

517 名前:NPCさん[sage] 投稿日:2008/06/25(水) 14:45:31 ID:???
あ、魔力を失った角は全部無価値、つまり風化ね。さもないとバカな密猟団でも無価値になったと分からないだろうから。
残った角そのものも他の角に養分(?)を吸い取られたのか、大した額にはならない。ついでにユニコーンの死体自体も風化する。

あと密猟団はユニコーンが研究所内に入っているのを観測していたのでチャチな言い訳は通じない。山賊行為も働いてしまったので
平和的な解決も望めない。もし許すとしたら「損失補填のために死ぬまで奴隷(キャラシ取り上げ)」だけですな。

ついでに、研究論文も現代のフォーセリアでは実現できないので大した額にはならない。コネができる程度か。


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最終更新:2009年11月14日 21:18