帝国貴族御留流刺突細剣術
[解説]
通称:麗潔剣技(ノウブルアーツ)
ノウブルアーツとは、バルクハル家、ラズール家の両家が門閥貴族筆頭の座を競っていた際に生まれ、後の貴族剣術の基礎となった刺突細剣(レイピア)術を指す。
元は両家の決闘に際し、同じ土俵で雌雄を決するために考案された剣術であるが、年代が進むにつれて剣術というより儀礼的な演舞としての側面が強く見られるようになった。
とはいえ、軍事国家で生まれた剣術である以上、決闘用として用途を限って話で言えば実用性の面でも十二分と言えるだろう。
元は両家の決闘に際し、同じ土俵で雌雄を決するために考案された剣術であるが、年代が進むにつれて剣術というより儀礼的な演舞としての側面が強く見られるようになった。
とはいえ、軍事国家で生まれた剣術である以上、決闘用として用途を限って話で言えば実用性の面でも十二分と言えるだろう。
ノウブルアーツは線の動きと、その間隙を縫う一点集中の刺突攻撃の二つによって構成されている。
また、決闘用剣技という限定された用途のためか、明確な型を持つ技というものは存在せず、前述した二つの動きをいかにシームレスかつ美しく披露するか、という点に重きが置かれている。
また、決闘用剣技という限定された用途のためか、明確な型を持つ技というものは存在せず、前述した二つの動きをいかにシームレスかつ美しく披露するか、という点に重きが置かれている。
横倒しにした8の字を描くように空をなぞる鋒の軌道で「線の動き」に相手の目を慣れさせ、その虚を突くように刺突攻撃を放つ。
一見すると単純にも思えるが、この二つの動きの繋ぎを限りなく短くすることで、その刺突は圧倒的な鋭さを得ることとなる。
一見すると単純にも思えるが、この二つの動きの繋ぎを限りなく短くすることで、その刺突は圧倒的な鋭さを得ることとなる。
皮肉な話ではあるが、決闘用として極限まで無駄を省き、磨き上げられたその動きは、いつからか命を懸けた決闘とは真逆に位置する儀礼的な美しさを秘めることとなった。
戦場で命を懸けて戦う軍人達からは、戦場で使われることを度外視した決闘用剣技であるこのノウブルアーツのことを嘲るかのようにこう呼ぶ……「三国一美しい剣技」と。