南部鉄
[解説]
南部鉄とは聖王国の南部にある赤陽山脈で採れる赤色をした金属でありながら伸縮性を持つ特殊な天然鉱石の事である。
この特性はこの鉱石特有のもので、これ以外では南部鉄と類似した天然鉱石は見つかっていない。
この特性はこの鉱石特有のもので、これ以外では南部鉄と類似した天然鉱石は見つかっていない。
赤陽山脈にはこれらを加工する鍛冶師の里が存在し、彼らが加工する武器のことを赤鉄装(せきてっそう)と呼ぶ。
里の鍛治師が加工した赤鉄装は金属の強度と樹脂のような柔軟さを併せ持つ品物となり、南部鉄で剣を打てば、鞭のようにしなり、鋭い斬れ味を持つ特異な逸品となる。
里の鍛治師が加工した赤鉄装は金属の強度と樹脂のような柔軟さを併せ持つ品物となり、南部鉄で剣を打てば、鞭のようにしなり、鋭い斬れ味を持つ特異な逸品となる。
一方、この特性に目をつけて錬金金属のベースまたは添加物として研究された時期もあったのだが、その成果は『錬金金属の素材としては使えない』というものであった。
どういう事かと言えば、この南部鉄は他の金属などと混ぜたり合金にしたりすると、南部鉄が本来持つ特性が容易く失われてしまうからだ。
もちろん特性を損なう事なく使う方法が長年模索されたのだが、その尽くが失敗に終わり、以後はそういった研究は行われなくなった。
もちろん特性を損なう事なく使う方法が長年模索されたのだが、その尽くが失敗に終わり、以後はそういった研究は行われなくなった。
結局、素材のままでも十分に素晴らしい能力を持っていた為、素材のまま加工する専門の鍛治技術が発展したのである。