SHa-Vat(シャバット)
[解説]
操手の脳神経に流れる電気信号を感知することでその思考を読み取り、極めて遅延の少ない機動性が得られる操縦補佐システム。
かつて、幻想兵と呼ばれる機種が高出力化の一途をたどっていた頃、機体の高出力・高機動化による一つの問題が浮上していた。
操作と機体が反応するまでのタイムラグ、繰手の感覚と機体四肢末端速度の違いがそれだ。
操作と機体が反応するまでのタイムラグ、繰手の感覚と機体四肢末端速度の違いがそれだ。
一定の大きさや速度を上回ると、機体全体の動きと繰手のイメージにタイムラグが発生するのだ。
これは、機体が大きくなるごとに差が酷くなっていくが、あまりにも大きすぎる違いになるには、それこそ星を超えるほどの大きさの機体が必要になる為、さほど問題視されていなかった、繰手の技量の範囲で収まる事とされていたのである。
これは、機体が大きくなるごとに差が酷くなっていくが、あまりにも大きすぎる違いになるには、それこそ星を超えるほどの大きさの機体が必要になる為、さほど問題視されていなかった、繰手の技量の範囲で収まる事とされていたのである。
……機体の高速化が進むまでは。
機体の高速化が進む事で、機体全体の反応速度も底上げが必要となって来た。その時、巨体を持つ機体は、操作から行動終了までの時間差が無視できないほどとなる物が出てきたのである。
(これは繰手の脳→神経系→実際の操作→機械の反応→機構の稼働という流れから、ある程度仕方のない事でもある、また、機体自体が脳を介さない反射の速さに追いつけない事態も多々見られる。機械が操作に反応して動き出すまで長くて1秒程度の時間がかかる、が、訓練された人間反射神経はどうかすると精密機械と高性能CPUで形作られた機械の速さと精度を上回る。つまり、「神経系⇔実際の操作→機械の反応」の此処で大きな遅延が生まれるのだ。)
この差を埋めるために、繰手の脳を機体に「直付け」する提案がなされ、速攻で否決された。
その対案として提案され、魔術回路を利用した直接的精神接続である程度の成功を収めたのが、SHaーVat(シャバット)である。
このシステムを搭載する事で、幻想兵はほぼ思考操作で動いているに近い反応速度を得るものまで現れた。
その対案として提案され、魔術回路を利用した直接的精神接続である程度の成功を収めたのが、SHaーVat(シャバット)である。
このシステムを搭載する事で、幻想兵はほぼ思考操作で動いているに近い反応速度を得るものまで現れた。
そしてこのシステムは、とある幻想兵が暴走し、敵味方問わずの甚大な被害を引き起こすまで研究開発が続けられたのである。
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