三つの匣の外側に プレイログ:C卓 導入

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事前交流会:ソル・シエール組
事前交流会:メタ・ファルス組
導入~Lv1開始 金の試練 Lv1終了~Lv2開始 闇の試練 Lv2終了 ボス戦~ゲーム終了 エンディング
前半
後半
個別・全体ED
火の試練 物の試練
虚の試練 時の試練



文字色説明

GM GM発言・描写など 雑談など
PL/PC ルーファス: PC発言・PL発言・雑談など / アイク 
シグレ: PC発言・PL発言・雑談など




  session: DS-C-1 2023/02/13



> ということで 〈三つの匣の外側に〉C卓は今日から始まります
> よろしくおねがいします
> よろしくお願いします!
> よろしくおねがいします!!

> 例によって最初はオープニングになります
> 個別導入は二人ともやるということで大丈夫かな?
> やります~短いですが
> やりまーす
> はーい ありがとうございますー
> こちらのオープニングは事前交流会で見せたものと重複も多いですが そこはご了承ください







――A.D.3783 インフェリアーレ――

メタファリカでは珍しく蒸し暑いある日の昼下がり。
創建されて日が浅い計画都市インフェリアーレはまだ緑が育ちきっておらず、
行き交う人は強い日射を避けて建物の影を通るため、広い街路はやけに人気が少ないように見える。

中央公園のそのまた中心、大きな噴水の周りだけは例外的で、
水によってわずかな涼を得られるのか、周りに並んでいるベンチはその大半が埋まっている。
近くの店で買い求めた冷菓を手にしている人も多い。

その中に、年季の入ったオボTを着てベンチの背にもたれかかっている女性が一人。
手にした漆黒のソフトクリームはすでに融けかかっていて、焦点の合わない目をしながら
緩慢な動作でゆっくりと舐めている姿はまさに「暑さでだれている」としか言いようがない有様だ。

しかし、実際には――


BGM: 払暁 [DAWN]
  from アインハンダー(スクウェア, 1997)
  Composed by 福井健一郎
ジャクリ:「……その程度のことでわざわざ呼び出さないで欲しいんだけど」
シュレリア:「とはいえ、天覇からこの話が持ち込まれたとき、
  ミュールが適任だとすぐに思いついてしまいましたので……」
ジャクリ:「だから、そうじゃなくて、そんなことのためにバイナリ野から通信しなくてもいいでしょ!?
  どう考えても前にあったような緊急の要件とは思えないし。
  しかもこんなクソ暑い日に……おかげでせっかくの超自然あいすが融けちゃうじゃない」

同時刻、塔内情報空間・バイナリ野。
本来は人の目に認識できる景色を持つ場所ではない、それどころか不用意なダイブは死を招く場所だが、
幸いにしてこの両者はバイナリ野を闊歩する能力を獲得している。

シュレリア:「そちらは暑かったのですね。リンカーネイションは涼しいですよ?」
ジャクリ:「そんな無駄情報誰も聞いてないっての……プログラムのくせに変な所で人間より人間臭がするんだから」
シュレリア:「……とにかく、もし興味のない話でしたらすみません。先方にはこちらで謝りますから」
ジャクリ:「いや、興味はあるわ。要はゲームのシナリオが欲しいって話でしょ?」
シュレリア:「はい。いくつかあればとりあえずそれでサービスを始められるということらしいですので」
ジャクリ:「つまり、ここで発掘した古のティリアソフトのクソゲーを押しつけてもいいってことよね?」
シュレリア:「さすがにそれはどうかと思いますが」
ジャクリ:「それならしょうがないから『シンガーエンジェルシュレリア』を渡すわ」
シュレリア:「ティリアソフト! いいですね! こういうサービスはまずは弾数が重要ですね! 質はともかく!」
ジャクリ:「冗談よ」
シュレリア:「は、はい! とにかくそれならよかった、よろしくおねがいしますね」
ジャクリ:「了解。それじゃ向こうにはこっちの連絡先を伝えといていいから」
シュレリア:「分かりました」
ジャクリ:(シンガーエンジェルシュレリアはそのうちアセットフリップして渡そう)
シュレリア:(すっごい悪い笑顔してる……やっぱり人選間違えたかな)






BGM: Wings For My Way
  from F-ZERO GX(任天堂/セガ/アミューズメントヴィジョン, 2003)
  Composed by 庄司英徳

それから少し経ったある日。ソル・シエール地表は熱気に包まれていた。

広い草原は多くの観衆で埋まり、その間を縫うように、
高くてよく目立つポールと申し訳程度のロープで仕切られた“道”が通っている。
その道を、爆音を上げながら何かが猛スピードで低空飛行し、向こうの空で舞い上がって大きな宙返りを披露する。

カナメ:「ひゃー、すごい風!」
ケンザ:「カナメ、大丈夫か?」
カナメ:「なーにー、全然聞こえないー」
ニルス:(MWE、か…… 天覇以外のメーカーの飛空艇ならどうなるんだろう)
カナメ:「ニルス、よそ見してると飛ばされるよ」
ニルス:「あっ!?」
> ログで見たことのあるNPCの面々
> カナメさーん

天候に恵まれたこの日、こちらでは初となる、Vボードレース大会が開催されている。
土地にいくらでも余裕がある立地を生かし、さらに初回記念という名目で、観戦チケットは無料。
その結果、人口100万人のソル・シエールで観客6万人超という異常な動員数をたたき出している。

主催者はMWEことメビウスワークス・エレミア。ソル・クラスタ発祥の、天覇のライバル企業である。
アルキアで開催されていた本家の大会とは多少形式が異なるが、それが逆に好評のようだ。

亜耶乃:「間近で見るこの速さ、この音と風、思っていたよりも数倍の迫力があるな。
  返す返すもこれを天覇で先んじて行えなかったのは痛恨の極みとしか言いようがない」
ジャクリ:「わざわざメタ・ファルスから呼ばれて見せられるのがこれというわけだけど、
  まあ、悪くはないわね。武器じゃないVボードというのも」
亜耶乃:「武器?」
ジャクリ:「いえ、こっちの話。交通事故で戦う第三世代なんているわけないでしょ」
> ココナェ……

数万人の動員は、吸収しきれないほどの経済効果を地表のコミュニティにもたらした。
次回からは有料観客席の設置が予告されているとはいえ、
それでも宿泊施設などでは既に来年の大会に向けた胸算用を始めている所が多い。

カナメ:「お母さんも来ればよかったのに」
ケンザ:「MWEはアルキア研究所がルーツの1つだから、ミスミにはいろいろ思う所があるんだろう、きっと」
ニルス:「アルキアがなにかあったのですか?」
ケンザ:「話すと長くなるなあ。ただ、こちらのテル族と天覇に諍いがあったように……
  いや、それよりもずっと深刻な形で、向こうの妖家とアルキアにはいろいろあったんだ。――」

初回大会は大方の予想通り、ソル・クラスタから招聘されたレーサーの優勝で幕を閉じた。
注目を浴びていた地元選手はメディアの前で来年の雪辱を誓う。
その姿を亜耶乃は天覇に重ね合わせるのだった――








BGM: アミューズメント・ストリート
  from バディミッションBOND(任天堂/コーエーテクモゲームス, 2021)
  Composed by 水上浩介

年が明けて3784年のある日。
天覇の新しい事業がついに始まるとのことで、
ソル・シエールの天覇傘下のメディアでは連日大々的に取り上げられている。

今までと違うのは、このサービスは他地域でも展開するということ。
アルシエル再生からもう8年になるとはいえ、それぞれの地域では
既に地場の企業などが根を張っている関係で、このような多地域での展開はまだ珍しい。
メタ・ファルスにおいても、ソル・シエールほどではないものの、注目を浴びているようだ。

亜耶乃:「――最初から供給するタイトルは、
  いつでも手軽にスノースポーツを楽しめる『ホワイトアウト』、
  伝統的な対戦型シューティングで熱い戦いを繰り広げる『ウォーフレーム』、
  魔法を使った謎解き脱出アドベンチャーの『トライボックス』、
  の3つだ」

天覇の亜耶乃社長が会見を開いていて、その様子がそれぞれの地域で中継されている。
このような中継自体も、規格の互換性の問題を解決したばかりであって、新しいサービスと言える。

フリッツ:「このようなゲームは、やりようによっては確かにダイブでも体験できるでしょう。
  ただ、ご存じの通り、ダイブにはホストとなるレーヴァテイルを必要とし、
  そのレーヴァテイルにとっても負担が大きく、またどうしてもある程度の危険を伴います。
  今回新しく始めるサービスは、塔の管理者の協力を得て過去に存在した技術を復活させたものであり、
  ホストに依存しない安定性と安全性には絶対の自信を持っております」

社長の隣の大柄な男性はフリッツ・ゲーベル。
天覇ほたる総合研究所でダイブマシンを開発している責任者であり、
β純血種がダイブ可能な新型ダイブマシンも彼のチームによるものだ。

そのさらに隣には、見た目上は若そうな女性が控えている。

:「もう一つ特徴的なのは、通信が可能になったことです。
  これで、一緒に遊びたいプレイヤーがわざわざ同じダイブ屋に集まる必要はありませんし、
  遊べる友人が近くにいない人でも大丈夫です。
  私はクラスタニア出身なのですが、あちらではダイブは遠隔で行うのが普通でした。
  その技術を今回のゲームに転用しています。
  今のところはゲームだけですが、いずれ、ダイブそのものも遠隔でできるように――」

余計なことを口走ってしまったのだろうか、フリッツが慌てて手を伸ばして制止する。
その様子を見て亜耶乃は屈託なく笑い、話を引き取る。

亜耶乃:「まあよい。実際、その展開は誰もが想像できることであろう。
  樒はクラスタニアでは、まさにそのダイブ関係のインフラエンジニアであってな。
  彼女がいなければ、この新しい事業自体が成り立たなかったかもしれない」

社長の弁を受けて、集う記者たちの注目が一斉に樒(しきみ)と呼ばれた女性に向けられる。
さすがに彼女はこのような舞台には慣れていないようだ。表情が強張っている。

亜耶乃:「それから、ゲームの内容についてもある有力な協力者を得ている。
  諸事情でここでは名前を明かすことはできないが、実力は確かな者だ。
  ではその肝心の内容のプレゼンに入るとしよう」
フリッツ:「ゲームの形式上、プレイ動画のようなものは残念ながらご用意できません。
  イメージボードを使って説明しますが、実際の内容とは多少のずれが出ることをご容赦ください。
  また、後ほど、メディア向け先行体験会を開催いたしますので、そちらで」
亜耶乃:「まずは実際にダイブ屋に足を運んで楽しんでくれというところだ。
  まあ、私自身の場合は、冒険は現実世界でするに限るが、な」
フリッツ:「ちょっと、社長……!」
:「正直、こちらの文化はよくわかりません……」







BGM: 長い夜の始まり
  from かまいたちの夜(チュンソフト, 1994)
  Composed by 加藤恒太

サービス開始が近づいてきたある日の深夜、メタファリカはインフェリアーレのダイブ屋・ヴァイアにて。
営業時間はとっくに終えたはずの時間帯、ここの店主のヴィルヘルミナはダイブマシンの横で作業をしている。

ヴィルヘルミナ:「よし、これで交換は全部完了、っと。ASSYで済むと楽でいいね。
  ……まあそれよりも、もっと早く来てくれればよかったんだけど」

やや乱暴にパネルを閉め、ひとつ大きく息を吐き、彼女は時計に視線を向ける。そろそろ日付が変わりそうだ。
こんな時間まで残業をしているのは、今日に限っては天覇代理店としての広報活動が原因ではない。

新しいゲームに対応するためにはダイブマシンの改修が必要だが、それに使うユニットの到着が遅れていた。
そのため、作業日を予め臨時休業にするなどの段取りが組めず、こうして営業時間後に行うことになった。

ヴィルヘルミナ:「天覇のせいではないとはいえ、なにもこのタイミングじゃなくてもよかったのに」

遅延の主な原因は空賊だ。
ひと月ほど前、ソル・シエールからメタ・ファルスに向かっていた貨物便が、悪天候――
メタファリカ周辺はたいてい穏やかだが、その下は山岳地帯であるため、しばしば激しい乱気流が生じる――
に見舞われた。

このような場合、出発地に引き返すこともあるが、手近な開けた場所に着陸して天候回復を待つこともある。
被害に遭った貨物便は後者を選び、待つうちに夜を迎え、そこを空賊に襲撃された。
以来、このルートは荒天の際は例外なく引き返すことになり、そのためか物流に混乱が生じている。

ヴィルヘルミナ:「未だに『世界は繋がっていない』と思うよね。こういうことがあると。
  塔間ネットワークみたいに情報通信ができても、実際には世界は3つの点を細い糸でかろうじて結んだだけ。
  ちょっと強い風が吹くだけで簡単に千切れてしまう」

ヴィルヘルミナは工具を片付け、照明を落として、ダイブマシンが設置されている部屋を出た。
待合室の窓が風でカタカタと音を立てる。雨が降り出しそうな雰囲気だ。
ふと彼女はある噂を思い出す。

ヴィルヘルミナ:「……あれも空賊の仕業じゃないのかねえ」

ここ1年くらいだろうか……いや、もっと前からだったか。
メタ・ファルスではときどき人が失踪する事件が起きている。

失踪者の共通点や関係性は特に見つかっておらず、生活などに困難を抱えた人ばかりというわけでもない。
家財道具を残したまま失踪する人もいれば、何も残さずいなくなる人もいる。
そのため、捜査をしてもすぐに行き詰まり、当局は「本質的には別個の事件だ」という結論になっている。

唯一の共通点として噂されているのが、人が消えるのは決まって嵐の夜だという。
……失踪した日時を確定できない者もいるため、あくまで噂ではあるが。

ヴィルヘルミナ:「……とにかく、早く帰ろう。寝ないと」

嫌な想像をしてしまった彼女は、「寝ないと」という動機をつけることにより意識を紛らせ、
まだ雨が降っていない街を家に向かって駆けていった。



> 失踪とはまた不穏な
> ふ 不穏!







BGM: 夕暮れの風
  from 夏空カナタ(ユノス(ゆずソフト), 2008)
  Composed by Famishin

さくり、と小さなナイフが白い果肉を裂く。十分すぎるほど水分を含んだそれは、今にも崩れそうな感触を手に伝えた。
細心の注意を払いながら、それらを素早く切り分けていく。
地上産の桃は、こちらのものに比べると随分とやわらかい。
シグレは綺麗に切り分けられたなかの小さな切れ端をひとつ、つまんで口に放り込んだ。
> おいしそう
> 桃が食べたくなる

シグレ:「……うん。香りも味もいいね。でも少し薄い感じがするなあ」

もぐ、と咀嚼した果肉を品定め。頭の中にいくつかのレシピを浮かべながら、まずシグレは小さな鍋を手に取った。

平日、ちょうど時計の針が真上を指す昼。
バーテンダーとして働くシグレにとってはまだ寝ていてもおかしくない時間だが、今日は少しばかり早起きをしていた。
趣味であり、一応は仕事でもある新作スイーツを考えるためだ。

小鍋に桃を入れ、その上から砂糖を振りかけていく。砂糖の量は少し控えめに、レモン汁も忘れずに。
火にかけた小鍋をじっと見ていると、ある発言が頭をよぎる。

『それならぜったいお店開くべきですよこれ。やるなら早いほうがいい! 長年地元で愛されるケーキ屋になるべき!』

最近は常連にもなってくれているダイブ屋の彼女――ヴィルヘルミナの言葉。
確かに自分が家を出たのは、「好きなこと」をするためで。
菓子作りを続けるなら、いつかは自分の店を――というのが普通だろう。
実際、少しばかり夢に見ることはあるのだ。
けれど、今の居場所が心地よいのもまた事実で。忙しさはあるがオーナーと二人三脚で店を回すのも、
お客さんとの楽しい会話も、バーテンダーとしての仕事も……捨てがたさが、ある。

そうしてぐるぐると思考を巡らせていると、突然電子音が鳴り響いた。現実にもどってこい、と言わんばかりに。
慌てて一度鍋の火を消してテレモを確認する。オーナーがかけてくるなんて珍しい、と思いながら出ると。

シグレ:「……ぎっくり腰?」

思いがけず、休暇を手に入れてしまった。出来上がった桃のジャムを試食しながらなにをしようか考える。
このまま新作の開発にあててもいいし、あるいは。

シグレ:「そういえば……これにも誘われてたっけ」

ヴィルヘルミナが店に置いていったチラシ。天覇の新しいサービスだというゲーム。
それに興味を持ったお客様兼友人が、一緒に行けたらと誘ってくれていたのだ。……急ではあるが、連絡してみようか。
もう一度テレモを手に取る。友人にはすぐにつながった。こちらの事情を説明すれば、喜色の混じった声が返ってきた。

――そして、あっという間に約束の当日がやってきたのだった。



> 以上です!
> ありがとうございますー
> おっつおつです
> 桃のスイーツが食べたくなった
> やっぱ食レポの才能ある
> 食レポw
> 嬉しい! ごはん描写すきなので







BGM: やがて訪れるとき
  from シグマ ハーモニクス(スクウェア・エニックス, 2008)
  Composed by 浜渦正志

――A.D.3784。新年より時は早く、暦上では2月を指す中頃。

各々今年に対して気合を入れたり、去年までの後始末をするなどと対応に追われる中、
天覇内での業務は良くも悪くも平常運転だ。
いや、特に大きなイベントがなかったのかと言われると、まったくそうというわけでもない。
ただ、自分にとってはなんてことのない年明けを迎え、無事に出社し、タスクをこなしているというだけである――
そう感慨もなく考えながら、ルーファスは昼休憩についていた。

天覇の社員食堂は、流石はソル・シエール一の大企業と言わんばかりのラインナップで社員たちに親しまれている。
ルーファスも、大体の仕事を切り上げて訪れるそこが癒しの場となるほどには好んでいた。
今日のおすすめセットはというと、Aのクリームソースパスタ、Bのヘルシーな豆腐ハンバーグ、Cのイカフライ定食と
選り取り見取りである。
> AセットとCセットのセットで
> はんばーぐたべたい
ルーファスはというと、そこからEのミートシチューセットを頼み、
程なくして出来立ての料理を受け取って席を探すことになった。
とはいえ、幸いにも空いた席が早々に見つかったので、大して苦労はしなかったのだが。
ついでに言うと、そこは彼の好きな窓際、陽の光の程よく差し込むスペースでもある。
早速スプーンを手に取り、熱々の料理をさして苦労もなく食していると。

**:「……あ、やっぱりここに座るんですね。窓際にいなかったらどうしようかと思ってたけど」 
ルーファス:「むぐ……んん?」

んぐ、と飲み込みつつ、降ってきた声に見上げる。

**:「それで、今日もそれなんですね。好みの分かりやすい人というか……」
ルーファス:「……なんだ、アイクじゃないか。去年の秋以来か?」
アイク:「ええ、お久しぶりです、ルフスさん。よかったら相席いいです?」
ルーファス:「そう言ってもう座ってるじゃないか……ま、いいけどな」

言いながら席に着いた青年を見て、呆れるようにルーファスは言う。
この飄々とした雰囲気の彼に、小言など無駄というのはすでに存じている。

やや遅れた紹介だが、彼、アイクと、ルーファスは知り合いである。
というよりも、彼こそがルーファスが天覇に入社するべく第一塔へやってきた、最大の切欠と云ってもよかった。
とはいえそれも、もう数年以上前の話となるので割愛するが。

あえて語るなら、様々な分野を取り扱ってる大企業の中で云うと、アイクは波動工学の仕事についている者である。
所属柄、機械分野にも携わりやすい彼なのだが、基本はエネルギーメインでの研究および活用を行なっているという。
波動科学、特に解析をメインとしているルーファスとは社内で会うことはあまりないものの、
浅くない縁ゆえ、こうして昼食を取る仲ではあった。
ルフスという呼び方も、要するに彼なりの親愛、つまりはあだ名ということである。

ルーファス:「そういうお前も、去年と頼んでるのが変わってないな。また麺類か」
アイク:「ええー、ひどい。好んで食べてるだけなのになぁ。
  大体、ルフスさんのはメニュー全く変わってないじゃないですか。去年も見たミートシチュー」
ルーファス:「俺はこれが好きだからいーの」
アイク:「偏食は控えた方がいいですって。ルフスさんはほら、特に」
ルーファス:「あー? 誰が年寄りだって?」
アイク:「言ってない言ってない」
> やりとりににこにこしてしまう
そんな軽口もそこそこに、二人は注文したものにせっせと手を付けていく。
お互い研究職、それ以前に社会人。余裕を持って食べるぐらいなら
次の準備時間を少しでも増やした方がいいというのは、奇妙なことに共通していた。
とはいえ、久しぶりに会ったのもあってか、食べ終わる頃になってふとアイクが話しかけてきた。

アイク:「――そういえばルフスさんって、例のアレ知ってます?」
ルーファス:「例のアレってなんだ。心当たりが2、3個ぐらいあるぞ」
アイク:「素直に分からないって言ってくださいよ。
  ほら、この前ローンチタイトルと一緒に新情報が出てきたゲームの部門」
ルーファス:「あー、まあ……」

そういえばその辺りだったか、とスプーンを止めて想起する。

冬頃から漠然と知らされていた、「既存と異なるゲーム開発のプロジェクト」。
その全体図――バイナリ野という特殊な領域を用いた、まったく新しいゲームジャンルが
つい一月前に発表されてから、それは天覇内でも持ちきりの話題となっている。

当然、ルーファスも仕事中にそういう雑談を耳にすることはあったので知っている。
……漠然程度ならもっと言うと、去年頃、件のプロジェクトを押し進めていただろう
“第2コンテンツ事業部”と多少なりの縁があったので、少しは心当たりがあった。

あの時に仕事を共にした彼女らは元気だろうか、なんてこともよぎっていると、それを訝しんだアイクが口を開く。

アイク:「……僕が見ない間、何かありました?」
ルーファス:「ああ、確か半年ぐらい前か。その部署から依頼がきたことを思い出して」
アイク:「へえー、そんなことが……あ、言われてみればこっちにも来てたなぁ。設備周りでちょっと聞かれて」
ルーファス:「そっちもか。で、そのゲームのところがどうかしたのか?」
アイク:「いや、楽しそうですよねって」
ルーファス:「なんだよ。てっきり遊びに行く報告なのかと」
アイク:「いやまあ、気にはなってるんですよ? 気になっても部署が部署なので、休みがなかなか。ははは……」

渇いた、いや困ったような笑い声をする彼の目元は、若干隈で縁取られていた。
……工学の方がまだ“黒”らしいというのは、知ってはいたが。
> 黒w
ルーファス:「……なんか悪い」
アイク:「いえいえ、気になさらず。ところで、ルフスさんはするんですか?」
ルーファス:「ゲームか?」
アイク:「はい」
ルーファス:「……と、言われてもな。あまりその手のには慣れてないし」
アイク:「えー? 去年ルカくんにゲーム用テレモあげてたじゃないですか」
ルーファス:「子供にはな? 俺は、別にそういうの興味ないというか」
アイク:「枯れてるなぁ」
ルーファス:「何がだ!」

ぎろっと睨め付ける。気を付けろだの枯れてるだのと余計なお世話だが、
そもそも年下のアイクだってもう三十路を超えているのだ。
そっくりそのまま返してやろうか、なんて思った矢先に彼は腕時計を確認して、あっ、とわざとらしい声を出した。

アイク:「すみません、そろそろ時間なんで行きますね僕」
ルーファス:「逃げたなお前?」
アイク:「何のことかなー? あ、今度兄さんに会ったらそっちにもよろしく言ってください」
ルーファス:「頼まれなくてもやるから早く行ってこい。遅れるんだろ」
アイク:「ああー、そういえばそうだったー! ではまた!」

ひらひらっと手を振って、なんとも楽しそうな調子でアイクは席を立った。
そうして片付けに行くのを見送って、はあ、とルーファスは溜め息を吐く。
久しぶりでも騒がしいというか、からかうのをいい加減やめろと咎めるべきか。
どうともつかない心境で最後の一口を飲み込むと、やがてルーファスも席を立った。

ルーファス:(……バイナリ野のゲーム、か。去年のこともあるし、少し、気にならないと言えば嘘になるが……)

ルーファス:「……有給、まだ残ってるのがあったよな。それなら……」

――――

光陰矢の如しとはよく言ったもの。ついにサービスインを迎えた3月頃。
会場となるダイブ屋に辿り着いたルーファスは、賑わいの中、ひとり緊張をほぐすように呟いた。

ルーファス:「……さて、程もなく着いたぞ、ダイブ屋。
  もう見て分かるが、やっぱり寄ってくる人が多いみたいだな……
  他の地域と合わせて、今日でいったい何人いることやら。なーんて……」

ルーファス:「すうっ……はぁー……ふぅー……ふうっ。
  ――ぃよしっ! 俺も行くぞ、バイナリゲーム!」



> 以上で!!
> ありがとうございましたー
> 台詞とか固有名詞とか拾ってくれると嬉しくなるよね
> ずっとにこにこしてしまっていた







BGM: Dive Dock
  from BALDR SKY(エンターグラム(戯画), 2009)
  Composed by Barbarian On The Groove

迎えたサービスイン初日。
ダイブマシンを使用するという形式と、そのダイブマシンを対応させる改修が必要なこともあって、
客の数に対して供給が追い付かず、最初のうちは予約制となっている。

しかしそれでも、会場となっているダイブ屋は普段とは比べ物にならないほど混雑している。
待合室では用意されたインストカードなどを熱心に眺めている者の姿が目立つ。

> このインストにある程度のゲーム内容の説明は書いてあるものと思ってください
> ダイブ屋で待っている時の描写とかある人はどうぞ
> まだ別々の場所にいるので1人ずつね



ルーファス:インストカードを眺めて待ってます。平面は落ち着いているように見えるでしょう
> まあルーファスは基本黙って待ってます



シグレ:「はー……まさか一人になると思わなかったな」
  インストカードを見ながら、困ったように独り言をつぶやいています。



今、ちょうど「トライボックス」のプレイが終わったところだ。
ソル・シエールで、メタ・ファルスで、
次の順番のプレイヤーが一人ずつ呼ばれ、ダイブマシンに入っていく――









> うわうわうわうわうわうわうわ
> わっ
> !!!???!???!?
> 大興奮で死にそう
> いつもやってる手動オープニングムービーの自動版でした おそまつさまでした
> まってまってまっていろんな意味で聞いてないのが
> 最高過ぎた
> いや~~~~~~~~~~
> というかOPのキャラ紹介の裏のァ~~~~~~~~~~~~~~
> (既に限界に達している)
> www
> まあこうやって動画にしてあげちゃうとあとから参照できるんだよね
> 普段やっている形式だと難しい
> いつでも見返したい
> なるほどなぁ~~~~~~~
> 卓終わったらまた後で見返そう……
> 最高過ぎて最高~~~~~しかいえなくなっちゃった……ってこと……
> けっこうネタ仕込んでいるので楽しんでね
> ヒヒ~~~みたいな声出して笑ってる
> 分かるぅ
> OP中ずっとヤバいヤバいマジでryって言ってた







いったんぼやけていた意識が次第に清明になっていく。
周囲はいくつかのランプが灯っている他は真っ暗であり、機械が作動するような小さな低音が聞こえる。
他にも人がいる気配を感じるが、暗くてよく分からない。

身体の感覚を完全に取り戻すのとほぼ同時に、わずかな下向きの力を感じる。
この場所が上昇を始めたのか、あるいは下降中のものが減速しているのか……
おそらく後者のようだ。再び微かな衝撃を感じ、機械音も聞こえなくなった。

『さあ、出ていらっしゃい』
『本当の自由は、三つの匣の外側にある』

出どころが不明な声が聞こえる。合成音声のように感じられる。ゲームの前振りだろうか?

照明が灯る。明順応を経て辺りの様子が明らかになる――


BGM: No sound melody
  from シークレットゲーム -KILLER QUEEN- DEPTH EDITION(FLAT, 2009)
ここは六角形の部屋だ。大きさはさしわたし4ストンほどだろうか。
室内には3人いて、部屋の中央の柵で区切られた区画にある椅子――
というよりは床から突き出した箱型の突起である――に真ん中を向いて座っている。
> ふおお
> 三人目ぇ
> インスポ露出とはなかなかファンキーな人やな
ルーファス:「……、もう始まったのか?」 はっとして二人の顔を見るように
ヤグシャ:「……始まったかな? おはよう」
シグレ:「おはようございます……で、いいのかな?」
ルーファス:「おはようって、時刻的には……いや、ともかく」
> そういえばインストカードには何人用のゲームって説明あります?
> 3人ですね
> じゃあ特に違和感は持たないな
> おっけです
ルーファス:「ええと、君たちが今回ゲームを共にするプレイヤー……でいいのか?
  ここで相まみえるのは全員初めてか? そうなら、自己紹介をしたいんだが」
シグレ:きょろ、と二人を見てから 「そうですね、じゃあ、誰から行きます?」
ルーファス:「なら、提案した側が一番槍を担わせてくれ。
  ――俺はルーファス。ソル・シエールからのゲームプレイヤーだ」
ヤグシャ:「ヤグシャよ。ソル・クラスタから参加しているわ」
シグレ:「時雨・フレジア。気軽にシグレって呼んでください」
ヤグシャ:「ルーファスにシグレね。覚えた」
ルーファス:「シグレくんとヤグシャさん、か。うん、よろしく頼むよ」
> だめだにやけがとまらん
> 分かる とても
> w
シグレ:「よろしくお願いしまーす。で、えーっと……まずどうすればいいんですかね、これって」
ルーファス:「今は……三人とも座ってる状態だな? これは立ったらどうなるんだ」 手始めに立ちます

座っていた突起は引っ込んだりはしませんね
立ったことで視線の位置が頭数個分上がりました すごい進歩です
> つまりいつも通りの動作ができるということ()
> w
> すごい! うごける!
> VRということで感覚とかも普通にあると思ってください
> なるなる
シグレ:ルーファスさんにならって立ち、ストレッチのように体を動かしてみてます。
ルーファス:とりあえず辺りを見渡さねば始まらないのできょろきょろしてみる

部屋の中心には六角柱状のテーブル、もしくは台座のような何かがある。
また、六角形の部屋の各辺には出入口と思われる場所が1つずつある。
いずれの出入口もシャッターで閉鎖されている。
シャッターの上にはそれぞれ違う色で描かれた模様がついたパネルがあり、そのパネルだけがやけに目立つ。
それらのシャッターの前の床には円柱状の突起がある。これも台座のようだが現状は特に何も見当たらない。

部屋や壁・座っていた突起はオフホワイト。それぞれの台座はやや濃いめの灰色。
柵やシャッターは、金属光沢はあるものの、色としては灰色。いたるところ無彩色である。
3人とその所有物、そしてシャッターの上のパネルだけが文字通り異彩を放っている。






+ ルール1・探索の基本
ルール1・探索の基本

◆マップ
HEXマップを使用する 縮尺は明示されない限り1タイル=2mとする

◆位置と移動について
基本的には各キャラクターがどの場所にいるか指定する必要はない
射程が影響する行動の場合も、原則として進入可能な場所と目標地点の間の最小距離で判断する
何らかの理由で移動速度の算定が必要な場合は、【移動力】m/秒を上限とし状況に応じて増減させる
ただし、個別に指示されている場合はそれに従うこと

◆探索ポイント
マップ中に★のマークで示された場所が探索ポイント
調べることで何らかの情報が得られたり、謎解きの対象になったりする
ただし、その場所に到達できなければ調べられない(=何かがあることだけわかる)場合もある
なお、置いてある物については特にポイントとして指定されていなくても使用は可能

◆その他
グラスメルクは特別に指示がない限りは禁止とする
奇跡はシナリオ終了まで回復しない







ルーファス:「さて、身体の調子も悪くないと分かったところで、ゲーム開始と行こうか」
ヤグシャ:「なんていうか……ずいぶん色に乏しい感じね」
シグレ:「無機質、って感じですよね。シンプルで」
ルーファス:「そうだな。生活感というか、人のいた痕跡がないような感じだ」
ヤグシャ:「有体に言ってしまうと……監獄?」
ルーファス:「脱出ゲームらしいから、ある意味それも間違ってないんじゃないか?」

ルーファス:「まず調べるところは……」
シグレ:「この台座とか、ですかね?」
ルーファス:こっちも台座に注目するよ
調べる台座は中央のものでいいかな?
ルーファス:ですです

部屋の中央にあるものは、テーブルというよりは台座だろう。
立った状態で胸の高さほどあり、テーブルとして使うには少々高い。

上面は、全体の大きさより一回り小さな黒い六角形が大部分を占めているのが分かる。



ルーファス:何か置いてある?
何も置いてありません
シグレ:「なんだろ、これ」 手を置いて上の面さわってみます



黒い六角形に触れると、その部分に一瞬だけ色がついた。タッチパネルディスプレイだろうか?

ヤグシャ:「あっ、反応した」
シグレ:「わっ、びっくりした」
ルーファス:「……? 今、触れたところが」 こっちも触ってみるよ
ルーファスさんが別のところを軽く触れると、別の色でやはり一瞬だけ光ります
ルーファス:その色はシグレさんのだと何色だった? こっちは何色?
とりあえず場所によるので違う色ということで 気になるならもっと調べてください
ルーファス:じゃあ台座をぐるっと回る感じでタッチを繰り返します 合計何色?



しばらく調べていくと、触れる場所によって灯る色が違うのが分かる。
六角形を6つに分割したそれぞれの区画ごとに色が決まっていて、
それは部屋の周囲の6つのパネルの色に対応しているようだ。

また、触れる面積によって光る強さが変わることも分かる。
片手の掌全体で触れるくらいで光が最も強くなり、それ以上の面積では変化はない。
いずれにせよ点灯するのは一瞬、0.1秒あるかないかくらいの間だと思われる。

そして、異なる色の場所を掌全体で同時に触れると、中央部に別の反応が現れる。
幅の狭い矩形波のようなマークが、2か所同時なら2つ、3か所なら3つ分の波の形で現れる。



> みんなで両手で同時押しするとか?
> なんかそんな気はする
ルーファス:「……ちょっと面白いなこれ」 たんたんたん、と鍵盤を叩くノリで反応を確かめて
ヤグシャ:「真ん中のはヒュムノス文字ね。2って出てた」 光が消えるとやや遅れて数字も消える
ルーファス:「2? ……ヤグシャさん、ちょっとそっちも両手で触れてくれるか?」
> って、あ ホントだ 出てるの2だ
> リアルヒュムノス文字技能失敗してたか……
> ヒュムノス文字には……未だ慣れず……グフッ
ヤグシャ:「はいはい」 触れます 触れたタイミングが違うのでやはり2と出て消える
シグレ:「……全員で同時押ししたら、数字変わるかな」
ヤグシャ:「やってみる?」
ルーファス:「そうだな。せーの、でやってみようか」
シグレ:「じゃあ、いきますね。せーの」

それぞれ、【運動】【回避】【技巧】から能力値を1つ選んで振る
3人の出目の最大値-最小値が4以内なら成功
失敗した場合は再判定 ただし、3回目以降は1回ごとに全員のMPが1減る
> ここで判定!?
> 出目を合わせる判定 いわゆる相性占い(嘘)
> 相性占いwww
> 選ぶ能力値はそれぞれ違っていいです 期待値が近くなるように選ぼう

ルーファス:3+2D 技巧 → 3+9[6,3] → 12
ヤグシャ:2+3D 回避 → 2+7[4,2,1] → 9
シグレ:4+2D 技巧 → 4+5[2,3] → 9
> 通った!
> ッシャ!
> 一発成功すると人は嬉しくなる
ヤグシャ:「……6!」

6か所同時に点灯させると、何かが作動するような音がした。周囲の円柱の台座に反応があったようだ。



ルーファス:「一回目は成功だな。さて、周りは……っと」
ヤグシャ:「よく同時押しってすぐ分かったわねえ」
シグレ:「あはは、なんとなく」
ルーファス:「この調子で進めていけたらいいな」 周囲を探索します 何かある?

台座を見てみると、それぞれの円柱の上面にくぼみが現れ、
宝石のようなものが付いた環がそれぞれ一つずつ入っている。
環は一部が欠けていて、そこを鎖でつなぐようになっている。首に付ける装飾品だろう。
宝石の色はそれぞれ異なっていて、例によってシャッター上のパネルの色に対応しているようだ。

どこからか声が聞こえてくる。最初と同じ合成音声だ。

『高みを目指す者 魔の力を借りよ』
『魔の詩のごとく 声の元に宝玉を』
『試練を突破し力を自らのものとせよ』






+ ルール2・緑魔法
ルール2・緑魔法

◆色の対応
火:赤 水:青 金:白 木:緑 土:黄 虚:紫

◆緑魔法取得
チョーカーを1つ選んで装着することで、[緑魔法使用][緑魔法基礎][シンクロナイザー]と
その色に対応する[緑魔法・初級]を取得する
また、必要な場合は、アイテム[サテラヒュムノ]を取得する

緑魔法を取得することで、対応する色のパネルがあるシャッターが開き、
その先の試練に挑めるようになる

◆取得の変更
緑魔法については、対応する色の試練をクリアするまでは(チョーカーを付け替えて)取得変更が可能
クリア後は取得変更不可となる(従って、取得できる[緑魔法・上級]が制限されうるので注意)
緑魔法支援については変更はできないが途中で追加取得の機会がある
ただ、プレイ時間の都合があるので、必要性の薄い取得変更は避けてほしい
(最初に取得変更しながら全ての部屋の内容を確認するとか)

◆緑魔法の対象について
緑魔法の対象にできる物体は「有彩色の物」に限られる(=白・黒・灰色・銀色・透明な物などは不可)
有彩色であれば、キャラクターを含めて、原則として対象にできる
空間が対象の場合は色は無関係 また緑魔法以外の探索用スキルについてはこの制限はない

例外として、一度効果が定着した(=詩魔法の詠唱を続けなくても存続できる状態)ならば、
それに対して無彩色のものを追加で作用させることはできる
(例:有彩色の木材に[緑魔法:火]で点火できたならば、その火は詠唱を止めても燃え続けるので、
そこに無彩色の紙をくべて燃やすことができる)

◆射程と範囲の対応
射程に含まれるかどうかは都度判断となる
縮尺は一部を除き各マップごとに表示されているが、これはあくまで目安とする
なお、特別に指示されていない限り、距離はタイルに沿って測る必要はない
範囲についても同様に、最小でも1タイル全体に効果を及ぼせるとしてよい

+ ルール1・探索の基本(追加)
ルール1・探索の基本(追加)

◆各属性の試練
それぞれの属性の特性に応じた内容のギミックがある場所
選んだ3つの属性の試練をクリアすることで次の段階に進む

試練の内容は場所によって異なり、また追加のルールが課されることもある
最終的に、その属性に対応する色のチョーカーを着けた人が
どこかにある試練完了のボタンを押すことでクリアとなる

取得した緑魔法の属性に関わらず、試練には全員で挑むことができる
(個別に挑んでも構わないが、処理自体は1か所ずつ行う)
ただし、途中で一人だけ抜けるようなことはできない(次項のMPとの兼ね合いがある)
なお、できることの幅が広いとショートカットできたりもするので基本的には全員で行くのを勧める

◆謎解き
試練の中にあるギミックを解く際は、必ずしも緑魔法を使う必要はない
緑魔法を使わない場合は基本能力値や探索用能力値を使った判定になりうる

◆HPとMPについて
シナリオ中はMPが主な管理すべきリソースになる
各試練で緑魔法を使用するなどでMPを消費し、試練をクリアするか諦めて外に出ると全回復する
MPが足りなくなった場合でも試練の続行自体は可能
なお、どうしてもMPが足りない場合は救済措置もなくはない

HPについても同様に、試練の外では全回復する
なお、試練の途中でHPが0になった人が出た場合は強制終了、中央の部屋に戻る
[自然回復]を取得している場合に限り、試練中でも休養することによりHPを【天性】+2だけ回復できる
これにはゲーム内時間で5分を要する(加えて、実プレイ時間でも5分経過したとみなす)

◆道具の持ち出し
各部屋には持ち出せる道具が1つだけ存在し、描写などに最初に現れたときに<>で指定される
これらはアイテムとは別個に扱われ、クリアした際に持ち出し、以降常に携帯しているものとみなしてよい
(クリアせずに持ち出すことはできない)
これらの道具は他の試練で使うことも可能 もちろん使用方法によっては失われることもある

なお、持ち出せるかどうかに関係なく、登場した物体はその試練の中では基本的に自由に使える
<>が付いていない物については、持ち出そうとしても試練から出たときに消滅する







BGM: Ash
  from 穢翼のユースティア(葉月(オーガスト), 2011)
  Composed by スミイ酸
> チョーカーを着けると緑魔法を取得できるとかもインストカードに書いてあったってことでいい
> クリア後の取得変更不可というのは、装備したらもう外せなくなるということです?
> 例えば赤いやつを装備すると火の試練に挑めるようになります
> この火の試練をクリアしたタイミングで外れなくなります
> 逆に言えばそれまでは外せる
> 三つだから一人一つずつ、かぁ
> です
ルーファス:「……もしかしてインストカードにあった『緑魔法』って、これのことか!」 チョーカーを見て
シグレ:「なるほど。つけたら使える……ってことでいいのかな」
ヤグシャ:「全部で6種類、属性はあのパネルと対応……と」
ルーファス:「……大きさを見るに、二つ以上の欲張りは無理みたいだな。やろうと思ったらぐえ、ってなる」
> そんな感じですねw
> 多分わりと一個でも目立つ大きさだと思い
ルーファス:「やるなら一個ずつ、ということか」
シグレ:「一人一つかあ……」
ヤグシャ:「首飾りが邪魔に……いや、ちゃんと入るか」
シグレ:元からつけてるチョーカーは外しちゃいます
> ちなみに ヤグシャがどれにするかはPLで選んでいいよ
> ほう
> おお 選べるのか
> ヤグシャさんのインスポすごい気になるけど突っ込んではいけない気がする
> www
> ルーファスは全力でスルーしてます()
> 眼を逸らすやつ
> シグレはあれって……と思ってるけど言い出すのもなんかなと思って黙ってる
ルーファス:「……ひとまず、進むにしてもどれからにしようか」
ヤグシャ:「それぞれなにか得意な属性とかあれば……とはいってもあれか。レーヴァテイルじゃないとなんとも」
ルーファス:ちょっと落ち着かなそうにきょろきょろとパネルを見ています
シグレ:「? どうしたんですか」
ルーファス:「ん? いや……」 振り向いて
  「説明を受けていた以上は知っていたが、いよいよ魔法を使えるんだなぁと思うとな。
  こう、年甲斐もなくはしゃいでしまいそうというか」
ヤグシャ:「年甲斐? 人間にしては若そうだと思ったけど」
ルーファス:「……まあ、言われると思った。俺、一応42なんだけどな。とはいえ、早生まれ込みもあるが」
シグレ:「えっ」
ルーファス:「普通におじさんだぜ、少年」 ちょっと気障っぽいこと言ってる
シグレ:「し、少年っていう年でもないんですけど……」
ヤグシャ:「へー。まあそれでも、さすがに私よりは年下か」
ルーファス:「……そう言うということは、君、もしかして」
ヤグシャ:「シエールにはβを知っている人は少ないと聞いていたけど。最近は違うのかしらね」
ルーファス:「まあ、最近はそういう人とも知り合う機会が増えたからな。自然に、というか」
ヤグシャ:「まあ、クラスタニアからあっちのほうに避難した人も多いし、そりゃそうか」
ルーファス:「……」 あまり深くは言わない
シグレ:「β……あー」 と何となく納得



> では初回はここまで! おつかれさまでしたー
> 協力型ゲームなので こうやってちょくちょく交流を入れていきたい

> 個別導入はちょっと結構悪ノリしました 楽しかったデス
> いえいえ
> 〈三つの匣〉、謎解きシナリオですがゲームの「外」にも謎解きみたいなラインがある
> まあ解くというかほっといても勝手に開示されるやつだけど おたのしみに




  session: DS-C-2 2023/02/19



ヤグシャ:「さて、どうする?」
ルーファス:「そうだな……まずはチョーカーを選ばないと進まないか」
シグレ:「何を選んでも、とりあえずゲームは進められるんですよね」
ルーファス:「二人は何がいいんだ? ちなみにだが、俺はもう決めてるのがある」
シグレ:「え、早い」
ルーファス:「ははっ、こういうときは直感で行った方が大体納得行くんだ。ということで、と」
  白のチョーカー(緑魔法:金)を手に取ります
  「……一応訊くが、もし使いたいってなら譲るぞ」
> 風の魔法使いたいというのはずっと考えてたのだった
ヤグシャ:「私は特にどれがいいってのはないから大丈夫」
シグレ:「オレも大丈夫です」
ルーファス:「じゃあ遠慮なく」 襟を少し広げつつ首元に取り付けます

ルーファスが装飾品を首に付けると、それが乗っていた台座から音声が聞こえてくる。
『名前を告げよ。さすればお前の力となろう』 

ルーファス:「……名前、と来たか。素直になったほうがいいのかな……」 少し考えて
  「ルーファス。俺はルーファス・クラズノイアだ」 指示に従って

『金の試練を開放する』との音声とともに、目の前のシャッターが開いた。
シャッターの向こうには扉がある。例によって無彩色だ。

シグレ:「おお……」
ヤグシャ:「なるほど、こういう仕組みね」
ルーファス:「名を告げたら試練開始か。……これは凄いな、もう期待十分だ」
  あとは二人待ちなのでチョーカーに指先で触れつつ待機します
> 実はまだちょっと悩んでて
> 候補がいくつかある? それとも候補に絞れてない?
> ゲームの進行に支障はないと分かっていながらなんか色々使えそうだなと思って火、
  単純にシグレという名前から水、で悩んでます
> 火と水かー
> 例えば料理スキル活かしたいなら火じゃないかなとか
> そうですよねえ……!
ヤグシャ:「さて、私はどれにしようかなあ」 周囲のパネルを見回している
シグレ:「んーどうしようかな……オレもこれってのはないんだけど。なんか色々使えそうだし……火にしようかな」
ルーファス:「赤いのか。いいんじゃないか」
シグレ:「とっちゃっていいですか? 二人とも」
ルーファス:「ああ、構わない」
ヤグシャ:「もちろんどうぞ」
シグレ:「じゃあ」 といってチョーカー付けます
同じように声が聞こえてきます 『名前を告げよ。さすればお前の力となろう』
シグレ:「っと、そうだった。シグレ。時雨・フレジア」
こちらも目の前のシャッターが開きました
ルーファス:「とりあえず、これで二か所は挑めるな」
> ヤグシャさんは決まらんようならもうchoiceでええのでは感あるけど
> なんとなく 虚 見てみたい気もする
> ……分かる! ちょっと特殊なの当ててみたい
> わかってもらえたやったー
ルーファス:「ヤグシャさんは何かあるか?」
ヤグシャ:「まあ特にないし、白赤と来たからその流れだと紫かな」
  というわけで紫のチョーカーを手に取って見ています
  「これ、あれよね。デスゲームだと爆弾が仕掛けられているやつ」
ルーファス:「きゅ、急に怖いこと言うな……」
シグレ:「……」 思わずチョーカーに手を置く
ルーファス:「うーんまあ……脱出で、詩魔法で、だから爆発とかの不意打ちはないんじゃないか? ……多分」
ヤグシャ:「そうそう。別にこれはデスゲームじゃないでしょ」 気にせずチョーカーを身に着けます
シグレ:「そう、ですよね~あはは……」
ヤグシャ:なお名乗りは特に飾り気もなく名前だけ言った
> それじゃどの試練から行きます?
> チョーカーとった順でいいんじゃないでしょか
> じゃあ金からで?
> b



ルーファス:「さて、三人そろって詩が装備されたところでだ。……手始めにどう行こうか。
  もしいいなら、先に向こうから挑みたいんだが」 金の試練の方を見て
シグレ:「いいですよ」
ヤグシャ:「順番でどうこうはしないでしょ。たぶん」
ルーファス:「ありがたい。では、参ろうか」 ということで金から行きます





事前交流会:ソル・シエール組
事前交流会:メタ・ファルス組
導入~Lv1開始 金の試練 Lv1終了~Lv2開始 闇の試練 Lv2終了 ボス戦~ゲーム終了 エンディング
前半
後半
個別・全体ED
火の試練 物の試練
虚の試練 時の試練
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