史上最大の下剋上(2024)(削除審議中:1週間ルール違反、2ページ目の類似項目、無断の分割項目)

登録日:2011/07/15(金) 23:56:56
更新日:2025/03/30 Sun 17:13:31
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勝ち切る覚悟

2010年、千葉ロッテマリーンズは3位から日本一に輝き、「史上最大の下剋上」を完成させた。


そしてそこから14年後の2024年、今度はセ・リーグで最大の番狂わせが起きる。
今回の主役は横浜DeNAベイスターズ。14年前には3年連続の90敗を喫するなど暗黒ド真ん中に喘いでいた、間違いなくかつて最弱と言われたチームである。

前日譚(2017年の下剋上)

この大事件から遡ること7年前。この年の優勝は広島東洋カープが早々に決めていたが、2位3位争いは熾烈を極め、最終的に阪神タイガースが2位、最後までもつれた3位にDeNAが滑り込んだ。しかし首位広島とのゲーム差は14.5とあまりに大きかった。

迎えたクライマックスシリーズ。ファーストステージはDeNA対阪神。甲子園球場では比較的五分に近かったが、対戦成績は阪神が有利だった。
そして相性通り初戦は阪神が勝利し、DeNAは崖っぷちに立たされる。
しかし2試合目、文字通りの泥仕合をDeNAがものにすると、そこから連勝してファーストステージを勝ち抜ける。
勢いそのまま乗り込んだファイナルステージの対広島戦、初戦は雨天コールドで落としアドバンテージ含め0勝2敗となったが、そこから4連勝し、CS史上最大ゲーム差をひっくり返しての日本シリーズ出場を成し遂げた。

日本シリーズではパ・リーグ王者ソフトバンクと対戦し、4勝2敗で惜しくも破れてしまったが、ソフトバンクも満身創痍で、「7戦目をしていたら勝てなかった」と言われたり、絶対的守護神のサファテを3イニング登板させてまで勝ちを拾いに行くなど執念が目立った。

2024年・シーズン編

そこから7年。DeNAは安定してAクラスに入れる程度の実力を付けつつも、なかなか歯車がガッチリ噛み合うことがなく、CSも3出場連続でファーストステージで敗退するなど日本一には夢のまた夢という状態が続いていた。

そうして迎えた2024年シーズンは夏場まで首位争いを繰り広げるも、オールスター前後で9連敗の大失速。以降は5割をキープするいつもの戦いを続けていたが、9月に入って広島が月間5勝20敗という球史に残る大失速で優勝争いから一気にBクラスに転落。DeNAが3位に滑り込んだ。しかしこの年優勝した巨人とは8ゲームの差が開いており、さらにチーム勝率は.507(71勝69敗)ととても優秀とは言えない成績であった。

チームも打撃力はリーグぶっちぎりのトップであったが、投手力・守備力では課題だらけのチームで、日本シリーズどころかCSの勝ち抜きも難しいと見られていた。

ポストシーズン編

勝ち切る覚悟、クライマックス。

クライマックスシリーズ前に上述の球団スローガンを掲げて挑んだ2024年CS。
ファーストステージの相手は阪神。2017年こそ勝利したが、2019年・2022年は敗退した相手であり苦戦が予想されたが、自慢の打線が阪神投手陣を攻略し2戦で突破。
ファイナルステージの相手は巨人。巨人1勝のアドバンテージ、つまり0勝1敗状態からのスタートで、かつこの年8勝16敗と大苦戦した相手である。
阪神戦と異なり巨人投手陣に打線が封じ込められたが要所で得点を重ね、さらにシーズン中は不安を残していた投手陣が奮闘し、尽く接戦をモノにし3連勝で一気に王手をかける
その後逆王手に持ち込まれたが、第6戦で勝利し7年ぶりの日本シリーズ進出を決めた

3位から2度の日本シリーズ進出は史上初である

勝ち切る覚悟、最終決戦。

日本シリーズの相手は7年前と同じ福岡ソフトバンクホークス。今年度のソフトバンクは圧倒的な強さでパ・リーグを制覇しており、その勝率は.650(91勝49敗)とDeNAと比べて雲泥の差。もちろんこんだけの差があればソフトバンク優勢と誰もが思っていた。

そしてその予想通り第2戦まではソフトバンクペースでシリーズが進むが、そこから4連勝。第3戦以降、投げては強力ホークス打線を僅かに3点に抑え込み、打っては強力ホークス投手陣を攻略、第6戦に至っては11-2と圧倒。26年ぶりの日本一を決め、「史上最大の下剋上」がここに完成した。

詳細は2024年日本シリーズを参考。

ポストシーズンの立役者

  • 戸柱恭孝
正捕手・山本祐大が死球で故障離脱した穴を完璧に埋めた「大洋戦士」。CSMVP。

  • アンドレ・ジャクソン
  • アンソニー・ケイ
2024年シーズンの新助っ人先発コンビ。ポストシーズンでは中4日登板をこなし、特に日本シリーズではソフトバンク打線を2人とも7回0封に抑え込む活躍で優秀選手賞を受賞した。

  • 佐々木千隼
  • 中川颯
  • 堀岡隼人
戦力外・現役ドラフトで獲得した新戦力。堀岡は日本シリーズでは打ち込まれたが、3人ともポストシーズンでブルペンを支えた。

  • 伊勢大夢
独特のアングルからのストレートが武器の「大明神」。シーズン序盤は振るわなかったが後半戦・ポストシーズンでは復活。特にポストシーズンでは9登板10イニング無失点と間違いなく最高峰の制圧力を見せた。

  • タイラー・オースティン
怪我しなければ活躍する最強打者にして同年首位打者。日本シリーズ第1戦で自打球で負傷するも、怪我を押して5試合でスタメン出場し自慢の打棒でチームに貢献した。

  • 桑原将志
ハマのガッツマン。2017年の日本シリーズでは振るわなかったが、2024年の日本シリーズではその鬱憤を晴らすかのような大暴れで5試合連続打点・シリーズ9打点に守ってもファインプレー連発の大活躍。日本シリーズMVPに輝いた。
2連敗後での緊急ミーティングの「負けて悔しくないんか?」の檄が4連勝に繋がった。

帰ってきた元ハマの4番。特に第6戦では先制アーチに試合を決定づける走者一掃適時二塁打を放つ大活躍で、下剋上完成の最後の1ピースになった。

余談

  • この年はファームも42年ぶりにリーグ優勝し、ソフトバンク2軍と対決。6-2で勝利しファーム日本一に輝いた。なお、1軍2軍親子で同一対決となったのは2005年以来で、親子日本一は2019年のソフトバンク以来となる。

  • この年のDeNAの勝率507(71勝69敗3分)は日本一チーム・日本シリーズ進出チームとして史上最低勝率を更新している。

書き切る覚悟、追記・修正。

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最終更新:2025年03月30日 17:13