登録日:2025/06/28 Sat 19:06:00
更新日:2025/08/07 Thu 01:20:17
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ここでは現実での銃について解説していく。


概要

機械的な力(主に火薬)を用いて球~円柱状のを発射する道具の総称。英語では「Gun(ガン)」。
14世紀付近に投石器に名付けられたGunnhildrを全般の名称として短縮したのが語源とされる。
との定義の差はあいまいで、一般に口径20mm未満を銃とする場合があるが例外もある*1
主に兵器として進化してきたが、狩猟や自衛とそれを模した競技、治安維持のために使用される。
刀剣類や弓などと比べても特に射程や威力に対する携行のしやすさといった面で危険性が高く、現状日本では狩猟と競技目的以外での所持は不可能。諸外国でも制限が設けられている。

歴史

中国の火槍が起源とされる。とくに19世紀~20世紀近辺の機械的な進歩が目覚ましい点が独特。
古式銃に関しては銃の発射形式一覧の方が詳しい。

火槍/マドファ/ハンドキャノン:1132年~

必須技術:黒色火薬の発明(7世紀)、金属の鋳造技術

ハンドキャノンの内部図解の一例。編集者作成。

それまでに存在したてつはう等の爆弾に指向性を付与したもの。
銃床などはないか槍状のものとなっており、肩付けまでは考慮されていない。
銃身は、火槍では竹を使用した使い捨てであったが、後の大砲等への改良やヨーロッパに伝わった際に青銅や皮製になり再使用に耐えるようになった。
弾は石や陶器、そして貨幣や食器などで幅を利かせていた鉛が使用されていたが、基本的には丸い弾である。
装填は特殊なものを除いて前から行い、後部に空けた穴から火を近づけて点火する。これは薬莢の発明まで変わらない。

余談だが、銃の起源がこの時代なら「銃」という漢字は何なのかと言えば元はの柄を差し込む穴の意味だったようだ。
旁の「充」の古代文字の形の中にあった「○」で穴を表現したという。

アーキバス(カリヴァ)/マスケット銃:15世紀~

必須技術:火のもとを比較的長期間保存する技術(ライター等)、金属精錬、金属と木材の加工、金属と木材の固定(ネジ)、これらの量産を実現する工場制手工業

マスケットの内部図解の一例。編集者作成。

ハンドキャノンなどでは手で直接点火していたが、それでは拭き戻された火薬でやけどしかねないし不確実ということでクロスボウなどで取り入れられていた引き金の概念が取り入れられた。
火縄の先をクリップで固定し、それをテコや仕掛け付きのバネ*2で押し付けるマッチロック式が主流。
合わせて1人で持ち狙いやすいようなアイアンサイトによる照準と折れ曲がった曲銃床が採用されたが、アジア圏では銃床がないものが多い。
短弓の代替えとして、当時の有効射程である50m程度での射撃で活用され始めた。
長弓など遠距離向けの弓矢も射手の訓練などの難しさにより置き換えられつつあったが、精度では遠く及ばず。ピューリタン革命が長期化した遠因とも(要出典)。

ライフルドマスケット:19世紀半

必須技術:ライフリングの切削とこれの量産を実現する工場制機械工業

ライフルドマスケットの内部図解の一例。編集者作成。

ライフリング自体は1498年に直線式が、1520年に螺旋式が発明されていたが、当時としては製造技術が必要な点や弾を食い込ませる必要がある点から主流ではなかった。
しかし1849年に採用されたミニエー弾から大きく飛躍し始める。
底部の形状によって発射時のみ直径が広がり、前からの装填が用意かつ装薬の威力を十分以上に伝えることができるようになった。
これとライフリングを組み合わせることで螺旋式ライフリングの回転による安定効果とミニエー弾の装填のしやすさ、そしてシイの実状の形により命中精度が飛躍的に向上した。
ここから丸い弾を捨て300~1000m先まで攻撃できるようになり、ファランクスなどから始まる戦列という人類が3000年以上培ってきた概念が崩壊した(ファランクスと戦術歩兵とは直接関係するものではない点には留意)。
 またこの際に火打石式なども研究され、のちの雷管(パーカッション)式へとつながる。

雷管の発明:1806年頃

必須技術:雷酸水銀など敏感な爆発物質の生成
不要になった技術:火のもとを比較的長期間保存する技術

アレキサンダー・ジョン・フォーサイスが理論を発明しジョセフ・マントン/ジョシュア・ショウらがキャップ式として実現したもので、一定の力で叩くと火花が出るようになっており、雨天などでも火の管理をせずに運用できるようになった。
当初はライフルドマスケットの発火方式を置き換えるだけであったが薬莢の発明と同時に話が変わってくる。

薬莢の発明:1845年~

必須技術:簡易なプレス加工
不要になった機構:薬室の完全密閉

これまではずっと装薬、弾、発火装置を撃つたびに用意していた。しかし装填方法が前からに限定される点と装填時間が長くなる点が欠点であった。
フランキ砲など後装式のアプローチ自体はあったが、装薬のエネルギーが漏れて威力が下がったり事故が発生したりした。
紙製でひとまとめにしたものも存在したが雀の涙。そもそも一定の力で突き固めておかないと下に向けた際にポロリする。
そこで以下を満たす金属製のケースを用意した。
  • 1~2部品だけの装填で済む。
  • 薬室が完全密閉されていなくても問題ないように圧力を封じ込める*3
  • 弾を発射時まで保持し、下に向けてもポロリしないようにする。
ジャン・サミュエル・ポーリーが発明しルイ・ニコラ・フロベールらが雷管と組み合わせ1つにまとめた。
最初期はリム*4に雷管を仕込んだリムファイア式を採用。現在は底部中央に雷管を挿入するセンターファイアを採用する場合が多い。
これにより連続した射撃に耐えるようになり、後装式が主力になり、後の各種連発式へと進化することになる。
前装弾か廃れる都合ミニエー弾もここでお別れとなったが、彼が精度向上を実現した功罪は無駄ではなかった。有用な回り道だったといえる。

さらに、薬室の閉鎖機構などを複雑にできるようになった/せざるを得なくなった段階から大量生産には職人技では対応しきれなくなった。
戦間期や第二次大戦初期*5まで各国は部品の規格化、標準化に苦心することになる。というのも、それまでは撃鉄周りと銃身の口径以外では大きな縛りがなく差が大きくても問題ないものだった。
そこから閉鎖機構や下記の弾倉、果ては自動連発機構などが追加されると縛りが必要な個所がどんどん増えていくことに。
その為、ネジの寸法や鋼板の厚みなどよく使う材料一つ一つを統一することで、縛りを維持しつつ生産効率を上げようというわけである(縛り=規格、統一=標準化)。
プラスねじなどは最たる例であろう。回す軸を2つ統一するというのだけでも実はかなり高度な事なのだ。

無煙火薬の発明:1884年

必須技術:ハーバー・ボッシュ法
不要になった技術:黒色火薬の生成

ニトロセルロースなどを主原料とし、黒色火薬に対して無と言えるほど煙やカスの発生が抑えられ、尚且つ発火時の圧力等性能も大きく向上している。
ニトロセルロースの原料である硝酸の生成が同時期のハーバー・ボッシュ法によって大量生産可能かつ容易になった事も追い風となり、機関銃等への発展へとつながった。
同時に、装薬の性能向上に伴い鉛のままでは強度が足らなくなるため、強度が出る銅製のジャケットで覆うようになった。貫通力が高まったため、甲冑から派生した金属製ボディアーマーを駆逐した(戦後材質などを更新して再興したが)。


雷管、薬莢、無煙火薬を経た単装ライフルの内部図解の一例。編集者作成。


リボルバー:16世紀後半/1857年~

薬室を回転式として並べ、6発程度の連発を可能にしたもの。
ペッパーボックスと言われる銃身も並んだものを除けば、1836年にサミュエル・コルトが取得した特許から始まるパーカッションリボルバーが有名だろう。
薬莢式となってからは再装填時間も十分に短くなったが、フランキ砲同様の弱点であるシリンダーギャップも持ち合わせている。

ガトリング式(回転銃身連発式):1861年~

前述のペッパーボックスの発展と言えるもので、銃身の束を回転させ、その際の力を変換して機械的に排莢、装填を行う。
発明家で医師であるリチャード・ジョーダン・ガトリングによって開発されたガトリング砲に始まり、外部ソース化が容易なことから「バルカン砲」をはじめとする航空機関砲として活躍している。

ボルトアクション機構:1836年~


単装ボルトアクションライフルの内部図解の一例。編集者作成。

薬莢を薬室に閉鎖する機構の一つで、ボルトハンドルを回転させてロックを解除し薬室を開放する。
ドライゼ銃など単発式のものから採用され続けているが、現在の自動小銃(ターンロック式)も誤解を恐れずに言えば機械式ボルトアクションである。

リピーター 手動連発式:1860年前後

必須技術:一定の力で弾を送り出す機構

連発式ボルトアクションライフルの内部図解の一例。編集者作成。

1つの薬室にとっかえひっかえ弾を装填、排莢する機構。ヴォルカニックライフルやスペンサー銃が初期の実用的な連発銃として有名。
レバーアクション機構から始まり、ボルトアクション方式の手動連発式へと発展した。
レバーアクションは内部的にはトグルアクションなどの自動連発式へ派生したが、現在ではマイナー。また、弾倉や弾帯などの弾の供給機構は比較的繊細さを要求される。
前述の規格化が進むまでは弾倉本体やバネの安定した量産が難しく、主力小銃では固定弾倉式で5発程度をまとめたクリップを用いる場合がほとんどだった。
現在では脱着式弾倉がメインとなり、事前に複数の弾倉に弾を装填するようになっている。

自動連発式:1884年~

必須技術:高度なプレス加工や切削、ロストワックス等の規格品を量産するための技術

ロングストロークガスピストンのガス利用式自動小銃の内部図解の一例。編集者作成。2番目は便宜上ボルト開放と弾頭の位置を同時に描いているが、本来は弾頭が銃身を離れたあとにこの位置まで後退する。

マキシム機関銃などにはじまる、薬莢の装填排莢を発砲時の反動など弾自体のエネルギーを用いて自動化したもの*6
陸戦の在り方をライフリング以上に変化させ、塹壕戦へと移行する契機となった。追って騎兵や猟兵も駆逐されたりあり方を変えさせられていった。
弾のエネルギーとしては反動利用式とガス利用式がある。
反動利用式*7は弾に対して構造が簡易であり、初期の軽機関銃や拳銃など軽さを意識した銃に見られる。
ガス利用式*8は銃身の穴などからピストンへガスを流入させ、外からボルト操作を行う力を得る。弾薬の選択肢が比較的広く、反動を小さくできるため自動小銃などで用いられる*9

その他にもいろいろな機構や革新があったが、基本的な歴史は上記の流れである。

火薬以外の銃

火薬はメリットも大きい(無煙火薬の項のとおり、大量生成できてしまう)が熱や反動などの面で今後限界が見えてくるだろうと考えられている。そのため他の形式で弾を飛ばす方法が研究されている。

空気式

火薬以外で実現されている形式。殺傷力もある強力なもの。海外でエアガンというと遊戯銃で無くこちらをさす。
使い捨てのボンベやポンプ/コンプレッサーによる圧縮空気で弾を撃ちだす。
ライフル銃が所有可能になるまでのつなぎとして狩猟や競技で用いられる。

電磁式

電気を流した際に発生するローレンツ力や磁力を用いて加速する方式。
詳細はレールガンEMLの項目を参照。
火薬に対してはまだ効率面でかなわないが、より高弾速を期待できるなどメリットも明確である為、2025年現在も研究が継続されている。

光学式

マイクロ波、レーザー/メーサーなど。厳密には銃ではない。
マイクロ波は電子レンジの原理の下になったアレ。
2025年現在では直接的な加害力を持つものもあるにはあるが、航空機の照準器やドローンの制御系に影響を与える程度にとどまる。
非致死性のものも研究は進んでおり、一時的な不調を訴えさせるような運用を想定している模様。パイロットの目を潰すためにレーザーを用いることがあった*10

単なる光で判定を行うものが競技やその練習用で使用されており、光線銃やビームライフルと呼称される。


銃規制と所持方法

あくまで素人の記述であるので誤記の可能性あり。ワードをもとに各自で調べてもらうほうが確実であるため、あくまで参考として欲しい。
全体を通して フルオート射撃、所持弾数/所持丁数、装弾数、銃身長などの隠し持ちやすさ の4点を主に規制している。

日本

規制

銃砲刀剣類所持等取締法により、以下を銃砲として取り締まるものとしている。

  • 銃砲:金属製弾頭を発射し、銃口エネルギーの値が生命に危害を与えうる一定値以上のもの
  • 装薬銃砲
 火薬を使用するもの。拳銃、猟銃、その他で対応が異なる。
  • 空気銃
 空気圧を使用するもの
  • 電磁石銃
 磁力を使用するもの。コイルガン等。2024年より追加。

クロスボウ(2021年より追加)は銃砲等としてまとめられる。スリングショットは該当しないが武器ではあるので携帯すると軽犯罪法違反。
モデルガンなどの模造品についてはかなり狭い範囲以外は取り締まり対象となる*11


所持

職務のための所持以外では何人も所持してはならない。
特に拳銃は暴力団などとの兼ね合いからか厳しめの最大15年*12。部品、実包も対象となる。
発射についても重複して処罰され、こちらは無期懲役あり。

発見した場合は速やかに最寄りの警察署に届けよう。不当所持の場合でも自主すると減免措置がある。
芸術品としての価値が認められた1867年以前の古式銃は教育委員会への登録と銃器への審査により所持、相続が可能。公安側の審査は不要なので刀剣類同様所持、相続の意思がある場合は注意すること*13。無論携行などの普段使いはほぼNG。
まとめると「とりあえず見つけたら警察に持っていこう。古そうなら処分を待ってもらい、古式銃に精通した方と連絡を取ろう。」。

職務としては、公務員(警察自衛隊、海上保安庁など)と猟師(害獣駆除含む)、スポーツ/競技用、海外での日本船舶の護衛用が該当する。無免許者などへの譲渡、貸与は不可能なので実銃の観光射撃場などは日本には存在しない。

国家公務員については省略。

猟師は狩猟免許(第一種、第二種銃猟免許)と銃の所持許可によって所持が認められる。狩猟には別途地域の狩猟者登録が必要だが、それを行わず免許と所持のみのペーパーハンター状態の者も存在する。
狩猟免許の試験は20歳以上で精神に問題のない*14ものが住所と同じ各都道府県にて受験できる。受験料5200円で知識、身体、技能の試験が行われる。
公布後3年ごとに更新(2900円)となる。
猟銃の所持許可は一丁毎に必須となる。猟銃等講習会(6800円+手数料)と射撃教習(20000~30000円+手数料)を受け、譲渡承諾書*15の用意が必要。各都道府県の公安に提出して許可が下りると購入、所持が行えるようになる。こちらも3年ごとの更新があり、それに加えて毎年のチェックが入る。
自宅保管のためには銃と弾それぞれにロッカーの設置が義務付けられている。正当な理由のない用途外の使用、携行は違法。自宅保管が認められない場合もある。
装薬銃の使用は第一種が必須となり、その際もライフリングの有無で制限がかかる*16
最初に持てる装薬銃はショットガンのみ。100m以内での狩猟が主となる。それを10年以上継続して所持した場合にハーフライフル*17、ライフルの許可が下り、より遠距離の狩猟も可能となる*18

構造などの制限
  • ショットガンは3発、ライフル/空気銃は6発より多く連発できるものは所持できない(弾倉により増やせる場合を含む場合あり)*19
  • サプレッサー(減音器)の所持は認められない。
  • 改造した場合、大抵は別の銃扱いとなり不法所持となる。
  • 口径は装薬銃が6mm以上、空気銃は8mm未満が条件となる。
  • 装薬銃は独立ピストルグリップが認められない
  • 撃つ必要がある場合以外で薬室への装填は禁止
  • 着剣装置の除去

これらにより軍用銃の狩猟用モデルなどはあまり流通していない。ピストルキャリバーカービンに関しても拳銃実包のため厳しいものと思われる。

スポーツ/競技用としては、狩猟免許の代わりに日本ライフル射撃協会などの推薦書が必要となる。エアピストルなどは500人の推薦人数制限があり、装薬銃に関しては警察保管となる。2年ごとに再推薦を得る必要があり、スポーツ選手としてストイックに取り組む必要がある。

海外での日本船舶の護衛用途は2013年以降のソマリア等での海賊への対処として特例で認められた。PMCなどを雇うことで日本船でも武装し威嚇射撃などを行うことが可能となった。


総じて厳しい。銃器犯罪の数は各国の中でも群を抜いて低いものの、起こると民間に護衛手段もなければ警察も銃器対策課以外は即時対応はむつかしい面がある為かなりの被害が出る場合がある。
その代わり遊戯銃(モデルガン、エアソフトガン)が広まっており、コレクションなどの用途ではそちらが主流。
厳しめになった自動車免許、という認識だろうか。


アメリカ

規制

憲法の「人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。(意訳)」に基づき個人が武装する権利を持つ。
その為譲渡、販売のみを規制しており、それに合致するならハンドメイドの銃の作成も可能*20
州ごとに所持規制が入る場合があり、特にカリフォルニア州は厳しくカリフォルニア対応と銘打った銃も数多く存在している。
長銃、拳銃とNFA規制対象武器に分けて規制される。
長銃
弾種を問わずSBR/SBSとしてとらえられない十分な長さを持ち、ストックによる肩付けができるもの。
拳銃
弾種を問わず片手でのみの射撃操作を行えるもの。ストックによる肩付けや両手によるしっかりとした保持ができないもの。
NFA規制対象武器
規制に合致する部品自体(フルオートシアや減音器)も規制対象となる。
  • 機関銃
 フルオート射撃に対応する銃又はその部品。1986年より前に製造され、登録された銃のみ流通可能。
  • SBR(ShortBarrelRifle)
 全長が最短で26インチ未満または銃身が16インチ未満のライフルを指し、200ドルの追加徴税。
  • SBS(ShortBarrelShotgun)
 全長が26インチ未満または銃身が18インチ未満のショットガンを指し、200ドルの追加徴税。
  • 減音器
 携帯可能な銃器に装着可能で全方位への発砲音を低減するもの。200ドルの追加徴税。
  • 破壊装置
 爆発物またはショットガン以外の12.7mmを超える口径の銃。手榴弾やグレネードランチャー、14.5mm対物ライフルなどは規制されうる。
  • AOW(Any other weapon)
 上記以外。ペンや杖などに偽装して隠し持てる銃器やそれを意図した銃(スーパーショーティーや短めのコンピネーションガン等)。追加徴税は比較的緩め。
 拳銃に認定されたもののうちフォアグリップなどにより両手での保持ができるようになる場合もこちらに分類される。

所持

譲渡、購入の際のルートを明確にするため、購入者の背景チェックなどを行ったのち許可が出る。州によっては数日の待機が必要。

基本的には長銃、拳銃に合致するような銃が流通している。弾種は考慮されない為、片手で撃てるなら5,56mmNATO弾であろうと拳銃であり、ストックなどが取り付けられているなら9mmパラベラム弾であろうと長銃やSBRとなる。

1993年~2004年には暗殺事件の頻発を受けて時限の厳しい銃規制(ブレイディ法とアサルト・ウェポン規制法)が敷かれており、今もその際の弾倉などが流通している。
NFA規制などについてはATF(アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局)が規定している。
前述の5,56mmNATO弾が撃てるARピストル(MGS3のパトリオット等)を黙認しているがストックをつけようとすると怒る…といった歪な点をジョークにすることがある。


比較的緩め。銃器犯罪は減少傾向にあるものの、使える銃器の都合被害者数は多い。銃撃戦も視野に入れ警察は即応力を強めている。
銃規制の緩い地域からエアソフトガンの文化が流れ着いていることはあるが、競技としてはペイントガンのほうが主流か。
イメージとしては日本での著作権に近いといえるかもしれない。


EU(欧州)

規制

各国で共通して、法制度に銃の取得と所有に関する項目を追加する必要がある。しかし各国間で共通ではなく、規制の度合いには差異がある。
キプロスが特に厳しく2連式ショットガンのみしか許可が出ない。
イギリスや連邦国家はかなり厳しい規制が敷かれている(加盟国ではないが一応)。
フルオート射撃や貯蓄できる弾数などの制限など、犯罪につながる行為の抑止を念頭に置いていると思われる。

所持

基本的には警察や内務省に申請を行い、狩猟/競技/自衛に使用可能。
総じてアメリカよりは厳しいが日本よりは緩いものとなり、特に民間向けの銃器会社がある国(チェコ、オーストリア等)は所持規制も緩い(銃器犯罪数は多くない)とみてよいだろう。


用語解説

本項目のみならず銃全般に関する資料の字引になれば幸いである。詳細や主な銃器は各銃器用語解説/銃タグのページにて。

弾薬


弾薬の種類


銃の部品



中枢部(発射に必要な部分)


機関部


弾倉


外部パーツ


周辺機器


銃器の動作



銃種



銃器操作 射撃以外


銃器操作 射撃


その他


その他 銃と名がつくもの



余談・サブカルでの扱いについて

現実とフィクションについてここまで触れられていたが、ここからはサブカルにおける『銃あるある』を記載していく。
「こう言ったネタもある」と言う方はどんどん追記して欲しい。

銃は剣よりも強い…強い?

作品にもよるとしか言いようがないが、基本的に銃は剣よりも強い。
しかし、サブカルの主人公たちは当然のように剣で銃弾を弾くし、多少撃たれても平然と戦闘を続行する。
中には、「素手で武装した兵隊を圧倒する」「丸腰の犯人に銃を向けている人質」という意味不明理解不能なキャラクターも。
しかし、文明差を実力でねじ伏せる人間にはロマンを感じないだろうか?

ライフルよりも拳銃の方が強い?

作品によっては、ゲームバランスの都合のためにライフルよりも拳銃の方が一発あたりの威力が高いことがある。
ライフルは連射力や弾幕性能など戦術面で拳銃を圧倒しているため、基本的には拳銃不利であるのでその穴埋めをしているといえる。
無論ライフルのほうが強いゲームでは超絶不利といえるが、探索要素もあるバトルロイヤルゲームにて、ライフルが拾えず拳銃しか拾えなかったプレイヤーは嫌でも頼ることとなるだろう。
中には、チートじみたエイム力で遠く離れた敵をヘッドショットしていくスタイルのため拳銃を愛好する変態プレイヤーも居るが…
ただし生身の肉体に対してならあながち間違いではないかもしれない。貫通力が高い小銃弾はエネルギーを伝えきる前に貫通してしまう可能性があるが、拳銃は口径が大きいのでエネルギーを伝えきって体内で弾頭がとどまる可能性がある。
Escape From Tarkovでは同等の貫通力を持つ.45ACP AP弾と5.45x39mm BT弾では.45ACP弾のほうが威力が高くなっている。ある意味で正確であると言えよう。

敵の銃弾は当たらないのに、味方の銃弾は当たる

アクション映画でよくあること。
味方の方が少数で武装も貧弱なはず、敵に包囲されているはずなのに、何故か主人公たちは一切射撃を受けても銃弾が当たらないし、敵への銃撃はよく当たる。
メタ的に言えば「主人公が撃たれたら話が終わってしまうから」
作品次第では、主人公に銃弾が当たらないことにちゃんとした理由が付けられていたり主人公が銃をいなし、銃弾を躱す特殊な武術を身につけているという説定が与えられることも。
一応現実でも防御側のほうが立ち止まって正確に狙える状況に置かれるので、それを当てはめればおかしくはない描写もチラホラある。

ムービー銃

ゲーム作品で起こる現象。
まず大前提として、大抵のゲーム作品では銃の脅威度が現実より落ちている
普通の人間は数発も被弾したらまず致命傷になるし、生きてたとしても正常な時と同等に動けるはずもなく、場合によっては内臓機能低下や手足切断、精神疾患など深刻な後遺症を残したりもする。
……そんな「リアル」をゲームで再現しつつ面白くするのは至難の業なので、大抵のゲームでは数発被弾しても死ななければ動きも鈍らないし、回復アイテム的なもので即座に完治するようになっている。
が、この常識が破られるシーンがある。それがプレイヤーが干渉できないムービー中である。
ムービー中に限り、銃はゲームバランスという束縛から解放され現実さながらの脅威と化す
先程までいくら撃たれてもピンピンしていた超人が、いざムービーに突入した瞬間まるで現実の一般人の如く一発の凶弾に倒れ遺言残して死ぬ…そんなゲームバランスとストーリーの都合から生まれる落差、ひいては「お約束」を揶揄した言葉が「ムービー銃」である。

考証不足

時系列、用途として矛盾した銃の採用

銃のイメージや制作当時の資料、機材不足により矛盾が生じることがある。
用途としてはM16で狙撃銃を凌駕したりショットガンでの遠距離狙撃があるあるだろうか。
時系列としては5年くらい後に制式採用される銃が大量に登場したり冷戦中のアメリカでヤンキーがマカロフ(PPK/Sでなく)を持っていたり、西部劇や時代劇に後年の銃が代打で出ていたり…。
逆に言えばそこまでこだわればキャラクターにより深みが増すであろう。所属組織の制式採用拳銃など無難な選択肢に抑えるのもいいがこれもまた一興。
ギャグと割り切って時代劇にMINIMIを出して南蛮の新型じゃ!と言い切っても良い。

実銃表現のミス

などなど、実銃に触れる機会がなかったり監修を受けていなかったりで描写ミスしてしまうパターンは多い。
逆に指トリガーなどの指摘を恐れるがあまり、たがいに銃を向けあう緊迫のシーンでどちらも引き金に指を掛けずにいる…といった事例も存在する。
吹き替えなど創作作品全般に言える事だが、シチュエーションに合った正確な表現が作品をより良いものにしてくれるだろう。


追記・修正は愛銃と共にお願いします。


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最終更新:2025年08月07日 01:20

*1 そもそも両方とも英語ではGunであり、キャノンなども砲の種別でしかない

*2 通称スナップマッチロック等。現在の撃鉄周りに近い構造

*3 必ずしも薬莢単体で封じ込める必要はない。薬室を重厚にし、隙間が空きやすい薬莢後端だけ厚めに作るのが主流。

*4 取り出すために少し大きくなった部分

*5 中盤以降の枢軸側は改良する余裕がなくなり、現状維持か新規開発に頼らざるを得なくなった。

*6 電動式やチェーンガンなど外部ソースを用いる単銃身のものもある

*7 ロングリコイル/ショートリコイル式など

*8 ロングストロークガスピストン/ショートストロークガスピストン/ガス直噴式など

*9 拳銃などでは反動を射手が逃がしてしまうと動作不良を起こすため反動を減らしにくい

*10 永久的な失明などを引き起こすレベルのものは国連の条約で禁止されている

*11 金属の使用割合または金属の色指定、銃口完全閉鎖など適法の処置を行ったもののみを許可。エアソフトガンなどについては銃口エネルギーに関しての規定があり、超過で準空気銃となる。

*12 複数丁所持時

*13 警察などの場合、無理解により上記銃砲刀剣類所持等取締法に当てはめて廃棄される場合があるため、必ず精通した方への助言をお願いしよう

*14 問題を無いことを示すために診断書が必要

*15 個人か銃砲店からの譲渡という扱いになるため

*16 空気銃はライフリングが彫られているものが使用可能

*17 銃身の1/5にライフリングが施されている銃。北海道での狩猟用途にのみ特例で最初から所持可能。

*18 地理、射撃精度などの面で近寄るほうが良い為、たいていはショットガン同様に近付く

*19 弾倉だと2発/5発。ゴーストロードなどは当然厳禁

*20 バレットM82などの開発背景としてはこちらが該当するだろうか

*21 撃発時は熱で膨張して薬室内を塞ぐことでガス漏れを防ぎ、発射後は速やかに冷却されると同時に収縮してスムーズに排莢する事が可能になるのだ。また柔らかいのでプレス加工が簡単であることも理由に挙げられる。

*22 なお鉄製薬莢は硬すぎて撃針折れの原因になったり、真鍮ほど膨張してくれないので吹き戻しガスが漏れて機関部の汚損を引き起こしたりといった問題があったせいですぐに廃れた。

*23 ガスブローバックのエアソフトハンドガンなどでは、ディスコネクタが摩耗や分解結合不良でうまく作動しないとフルオートになってしまう

*24 装薬でプライマー側にも圧がかかるので、圧が高まると撃針跡が押されて戻るようになってしまう。