クライマックスシリーズ

登録日:2024/11/01 Fri 18:15:27
更新日:2024/12/06 Fri 16:43:20
所要時間:約 20 分で読めます




クライマックスシリーズ」は日本のプロ野球(NPB)で2007年からレギュラーシーズン終了後に開催されている、「SMBC日本シリーズ」に出場するチームを決めるトーナメントである。
CS」(Climax Series)の略称で呼ばれることが多い。

本項では、パ・リーグで開催されていた事実上の前身トーナメントであるプレーオフ制度についても解説する。

各球団の略称は以下の通り。登録名や球場名なども基本的に開催当時のもので表記する。
※巨=巨人、神=阪神、中=中日、松=松竹、De=DeNA、ヤ=ヤクルト、広=広島、オ=オリックス、南=南海、ダ=ダイエー、ソ=ソフトバンク、西=西鉄→西武、映=東映、日=日本ハム、ロ=ロッテ、楽=楽天、急=阪急、近=近鉄


導入の経緯

パ・リーグでは先行して2004年~2006年の3年間、いわゆる消化試合を減らす目的でAクラスの上位3チームによるプレーオフ(PO)が実施されていたが、これが興行的に成功を収めたことから、2006年にセ・リーグでも導入に対する待望論が浮上し、議論が進められた。
結果、2007年からの導入が決定され、これに合わせてファンから寄せられた1948通のネーミング案を元に検討した末に「クライマックスシリーズ」の名称に決定した。
PO時代は優勝決定戦の意味合いも持っており、当時は年間勝率に関係なくPOに勝利したチームがそのままリーグ優勝だったが、3年間の中で下位チームの下克上が2回も発生したことを受けてか、CSではあくまで日本シリーズ出場権を賭けた方式に変更され、順位はシーズンの中で決着することに改められた。

なお、2020年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う関係でセ・リーグでは導入以来初の中止が決定。優勝した巨人がそのまま日本シリーズに進出した。
これはセ・リーグは屋外球場を本拠地とするチームが多く*1、雨天中止に備えた予備日を確保しておく必要性があったためである。
パ・リーグもファイナルステージ相当の試合のみを4戦3勝制の特別ルールで開催した。


日本シリーズまでの道のり

クライマックスシリーズ 日本シリーズ
(7戦4勝制)
ファーストステージ
(3戦2勝制)
ファイナルステージ
(6戦4勝制、1位は1勝のアドバンテージ)
JERA クライマックスシリーズ セ SMBC日本シリーズ
ビジター セ・リーグ3位チーム ファーストステージ勝利チーム セ・リーグCS優勝チーム
ホーム セ・リーグ2位チーム セ・リーグ優勝チーム
パーソル クライマックスシリーズ パ vs
ビジター パ・リーグ3位チーム ファーストステージ勝利チーム パ・リーグCS優勝チーム
ホーム パ・リーグ2位チーム パ・リーグ優勝チーム
当初は「第1ステージ」「第2ステージ」の名称を用いていたが、2010年以降は「ファーストステージ」「ファイナルステージ」の名称が与えられている。

ファーストステージ(第1ステージ)」では2位と3位のチームが対決し、3試合で2勝した方がシーズン優勝チームの待つ「ファイナルステージ(第2ステージ)」に進出。
ここでは優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられ*2、これも含めて6試合で先に4勝した方がCS優勝(=日本シリーズ出場権を得る)という仕組みである。

いずれも開催球場は上位チームの本拠地で、引き分けが生じて既定の勝利数に届かない場合は勝ち越していたチームの進出になるが、対戦成績がタイになった場合は上位チームの進出になる。
また、2013年以降はファーストステージの第2戦以降・ファイナルステージの第3戦以降の「引き分け以上で上位チームのステージ勝利が確定する試合」では、最終回の表終了または裏の途中で同点になった時点でコールドゲームになるルールが設けられた。
両ステージともに決着がついた時点で終了する。

かつては優勝決定後、消化試合になって個人記録の達成程度しか見どころがなくなっていたが、CSが導入されたことでAクラスに入れば日本シリーズに出場できたり、後年の開幕戦のホーム開催権を得られたりする可能性が出たため、リーグ優勝決定後もCSの出場をかけたAクラス争いが繰り広げられることも多く、興業面での恩恵も大きい。

上記の通りPO時代とは違って年間順位はシーズン内で決定し、CSの成績は反映されない。個人成績も日本シリーズを含めてレギュラーシーズンには加算されない。
従って仮に優勝チームがCSで敗れたとしても優勝の権利まで奪われることはなく、逆もまたしかりである。
そのため、リーグ優勝した上で日本一になることを「完全優勝」と呼ぶこともある。


ルール

日本シリーズとは違ってレギュラーシーズンの延長線上にあり、NPBではなくホームチームの主催となる。
指名打者制もパ・リーグのみで採用され、セ・リーグではシーズン通り投手を含めた9人で戦う。
ただし、審判は外審も含めた6人制で行われる。

出場可能な選手もシーズン通り出場選手登録されている選手が対象で、29人以内の中から25人以内のベンチ入り選手が出場でき、登録を抹消された選手は10日間再登録できない。
これはレギュラーシーズンから継続して適用されるため、シーズン最終戦からCS開幕までの間に登録を抹消された場合、通常通り抹消日から10日経過しないと再登録できない。
2017年から導入された「引退試合特例」を用いて登録し、翌日に抹消された引退選手もCSには出場できない。

なお、2011年以降はレギュラーシーズンの全日程終了後、CS開幕まで10日以上空く場合は自動的に全選手が登録を抹消されるようになっている*3。これは2010年のシーズン終了後に中日が全員の登録を抹消したことが初出であり、それが2011年からルールとして明文化されたものである。
最終戦の日付にもよるが、その性質上優勝チームが対象になることが多く、しばしば「優勝チームの特権」「優勝の醍醐味」とも呼ばれる。

短期決戦であるがゆえ、必ずしもシーズン中の対戦成績や相性通りに行くわけではなく、総合的な戦力よりも運や流れで決まることの方が多いとされる。
また、特に野手に言えることだが、シーズン中は出番の少なかった選手が意外な活躍を見せる「シリーズ男」の登場もある一方、リーグ優勝に貢献しながらポストシーズンではブレーキになってしまう「逆シリーズ男」が生まれてしまうこともあり、やはり短期決戦特有の難しさがあるとも言われる。

中継では通常の野球解説者に加え、出場しないチームの選手や監督・コーチがゲスト解説として登場することも多い。


表彰

セ・リーグは2008年、パ・リーグは導入当初より優勝チームで最も活躍した選手にMVPを表彰している。2007年と2010年のパ・リーグではファーストステージでも表彰が行われていた。
日本シリーズとは違って敢闘賞の表彰は原則として行われておらず、2007年のパ・リーグ第2ステージが唯一になっている。

最多の表彰者は3回受賞した内川聖一(2011年・2015年・2017年)。複数回の受賞も内川の他に杉本裕太郎(2021年・2023年)がいるのみで、セ・リーグでは例がない。

外国人選手の受賞者はアレックス・ラミレス(2008年セ)、ターメル・スレッジ(2009年パ)、呉昇桓(2014年セ)、ホセ・ロペス(2017年セ)、ホセ・オスナ(2022年セ)の5人。
韓国出身の呉昇桓、アメリカ出身のロペス以外はベネズエラ出身。

シーズンMVPとの同時受賞者はダルビッシュ有(2007年第2)、アレックス・ラミレス(2008年)、和田一浩(2010年)、内川聖一(2011年)、田中将大(2013年)の5人がいるが、いずれも日本シリーズでは敗退ないしチームメイトがMVPを受賞しているため、シーズン・CS・日本シリーズのMVP三冠王は例がない。ただし、ダルビッシュ・ラミレス・和田の3人は敢闘選手賞を受賞している。

その他、2010年以降はMVP以外の選手にスポンサーからの特別賞が授与されることもある。

上記の通りレギュラーシーズンとは別途表彰が行われるが、実務上は日本シリーズ出場権といった過程に過ぎないからか、「CS優勝」はリーグ優勝や日本一と比較しても特別強調されることは少ない傾向にある。


スポンサー

セ・リーグでは2019年までステージごとに主催球団が冠スポンサーを募っており、基本的には球団のオフィシャルスポンサーとなる企業や団体が協賛社になることが多かった。2007年~2009年は協賛社企業こそいたものの冠スポンサーはなく、2010年~2012年の中日主催試合では冠スポンサーが付いていない。
2021年以降はシーズンと同様にJERAが冠協賛を行っている。
一方のパ・リーグでは全ての年で冠スポンサーを募っており、2018年以降はパーソルがスポンサーを務める。


各年の結果

+ クリックで展開・収納





















記録


上記の通り実務上は優勝チームが順当にCSも制することが大半で、下位チームの突破例は以下の7回(太字は日本一)。両リーグともに下位チームが突破した例は一度もない。
順位 下克上球団 優勝球団
2位 2007年 中日 巨人
2014年 阪神
2018年 ソフトバンク 西武
2019年
3位 2010年 ロッテ ソフトバンク
2017年 DeNA 広島
2024年 DeNA 巨人
これは1勝分やホーム開催といったアドバンテージはもとより、下位チームはファーストステージを戦うことからある程度疲弊した状態でファイナルステージを迎えざるを得ない一方、優勝チームはいわばシードであることから初戦からエース投手を投入するなど万全の状態で挑むことができる点が大きい。
もっとも、ファーストステージにはアドバンテージがないことから3位チームが勝利した例は数多く、特にセ・リーグでは開催がなかった2020年を挟み、2016年から2022年まで8年7回連続で2位チームがファーストステージ敗退になっていた。

現在は12球団全てが一度は本拠地開催(=2位以上)を実施しており、DeNAとロッテ以外はファイナルステージ開催(=リーグ優勝)も経験している。一方でこの2チームはいずれも3位からの日本一を達成した経験があり、総じてCSのメリットを最大限活かしているとも言える。
また、オリックスは導入以来3位の年がなく、2位から出場した2008年と2014年もファーストステージで敗れている。ファイナルステージに出場した2021年~2023年もリーグ優勝の立場からであるため、ファーストステージを突破した経験がない唯一のチームになっている。

現在CS出場に最も遠ざかっているチームは中日で、2012年が最後の出場になっている。2020年は8年ぶりのAクラス(3位)に入ったものの、上記の通りコロナ禍によってセ・リーグはCSが中止されたことから依然として最もブランクが長くなってしまっている。一応勝率自体は.611と12球団最高だが、あくまで2012年以前の話であることから一概に強いと断定することはできない。
また、西武は伝統的にCSを苦手としており、出場回数こそ少なくないがファイナルステージに進出できたのは2011年が唯一で、それ以外の2010年・2012年・2013年・2017年・2022年はファーストステージ敗退。
特に2018年・2019年はリーグ連覇を果たしながら2年とも2位のソフトバンクに敗退してしまっており*7、日本一を達成した2008年を最後に優勝できていない(=日本シリーズに進出できていない)。CS勝率.281は12球団ワーストである。
巨人もリーグ優勝回数こそ12球団トップだが、2007年・2014年・2024年の3回で下位チーム相手に下克上を許すというワースト記録を残しており、逆に達成したことは一度もない。

阪神もCS勝率.400とセ・リーグで最も低く、2位以下で出場した11回の中でファイナルステージに進出できたのは2014年・2019年・2022年の3回のみである。
特にファーストステージを本拠地で開催できる2位での出場が鬼門になっており、12球団最多となる7回の開催ながらファイナルステージに進出できたのは2014年の1回のみで、それ以外の2008年・2010年・2013年・2017年・2021年・2024年は3位チーム相手に敗退している。

逆にソフトバンクは短期決戦に強い傾向にあり、優勝8回は12球団ダントツで多い。特に工藤公康監督在任中は顕著で、上記の通り2018年と2019年は2年とも2位ながら下克上で西武を下しており、日本シリーズでもセ・リーグ各球団を倒してリーグ優勝なく日本一連覇という史上初の記録を達成。リーグ優勝した2017年と2020年も含めて4年連続でCSを勝ち抜き、日本一4連覇の快挙も達成している。
後述するPOでの3年連続を含めて2010年までは幾度となく敗退し続けたことで「秋の風物詩」などと揶揄されたのも昔の話である。
ロッテもリーグ優勝こそないがファーストステージではめっぽう強く、8回出場した中で敗退したのは2016年と2024年のみで、6回のファイナルステージ進出は12球団最多。さらにはPO時代の2005年を含めて本拠地では無敗を誇る。


CSの対戦カード

ステージごとに分けて記載する。
いずれも「上位チーム – 下位チーム」の順に表記。「×」は対戦例なし。




評価

  • 6チーム中3チームが出場できてしまうのはいかがなものか?*8
  • リーグ優勝したのに日本シリーズ出場を逃すとあっては、シーズン143試合の努力が水の泡では?
  • ゲーム差によってはもっとアドバンテージを増やしてもいいのでは?
  • シーズン勝率5割未満のいわゆる「借金」チームが出場してしまっては、日本シリーズの質も下がりかねないのでは?*9
  • シーズン最終戦の日付にもよるが、特にリーグ優勝チームにとってはCSまで間隔が空きすぎるのでは?*10
など現状のルールには賛否両論があり、しばしば現場の選手・監督や解説陣からの改善案も散見される。
とはいえ、ひとたび開催されれば概ね満員に近い動員を記録することや消化試合が少なくなること、順位によってCS出場権や戦い方も大きく変わることなどから興行としての効果は非常に高く*11、現在に至るまで存廃を含めた大規模なルール改正が行われるようなことは皆無に等しい状況になっている。


パ・リーグプレーオフ

2006年までは主にパ・リーグでプレーオフ(PO)が実施された年がある。CSとは違って優勝決定戦の意味合いも持ち、上記の通りPO優勝チームがその年のリーグ優勝になっていた。

前期優勝と後期優勝チーム対決(1973年~1982年)

当時は130試合制で、パ・リーグのみシーズンを65試合ずつの前期(4~6月)と後期(7~9月)に分け、それぞれで順位を決定。優勝チームが異なる場合は5戦3勝制のPOを実施した(前後期とも同一チームが年間優勝の場合は実施なし)。前期と後期、そしてPOと1年で3度の優勝争いを設けて観客動員の確保を期待したいとの考えである。
第1・2戦は前期1位チーム、第3~5戦は後期1位チームをホームとして行われた。なお、理論上は年間4位でも優勝する可能性があるが実例はなく、年間1位でありながら前後期とも優勝できずにPO進出すら逃したチームもない。

年間順位は1位がPOの勝者で、2位以下はPOの結果に関係なく年間勝率順になるため、前後期のどちらかで優勝してもPOで敗れたことで年間勝率の関係で3位になった例もあった(1977年と1981年のロッテが該当)。
CSと同様に年間勝率2位以下からPOに勝利して日本シリーズに出場した例があり、1975年の阪急・1979年の近鉄・1982年の西武が年間2位、1973年の南海が年間3位からそれぞれ出場している(太字は日本一)。
年間勝率2位以下のチームが優勝した場合、年間1位チームが2位に、2位チームが3位にそれぞれ繰り下がることになる。そのため、1973年のロッテは年間勝率2位ながらPOで年間3位の南海が優勝したことで年間順位は3位になっている。
上記のような優勝チームより2位・3位の方が勝率で上回るケースではゲーム差がマイナスになっている。

導入当初は好評を博したが、後期終了後に前期の未消化試合をこなすといった日程面での課題もあった。
一応初年度の1973年のみ、雨天中止による予備日確保の名目で前期と後期の間に約2週間のインターバルを設けていたが、日程があまりに空きすぎるとして1974年以降は前期終了と同時に後期開幕という日程に変更されている。
また、従来の半分の試合数で優勝が決まってしまうことから結果的に消化試合が増加するという問題点もあった。
1980年代に入ると極端に観客動員が減少してしまい、2シーズン制を行う意義が薄れたとして1982年をもって終了した。

+ クリックで展開・収納
いずれも「前期優勝 - 後期優勝」の順。













勝率1位~3位対決(2004年~2006年)

本項目冒頭に述べた通り、この3年間のパ・リーグはCSの前身にあたるPOが開催され、第1ステージで2位と3位のチームが対決し、勝った方が1位チームの待つ第2ステージに進出。勝利チームがその年のリーグ優勝に輝いた。
いずれもシーズン上位チームの本拠地で戦い、第1ステージは3戦2勝制・第2ステージは5戦3勝制、成績がタイの場合は上位チームの勝利扱いになるなど基本的なルールはCSとほぼ同様だが、当時はMVPの表彰はなかった。

前後期時代と同じく年間順位は1位がPOの勝者で、2位以下はPOの成績に関係なく勝率順になるため、優勝しない限り順位は変動しない。従ってシーズン3位チームが第2ステージに進んでもそこで敗退すれば年間順位は3位のままであり、逆もまたしかりである。
一方で下位チームの下克上が達成された場合、シーズン1位チームが年間2位に、2位チームが年間3位にそれぞれ繰り下がることになる。

シーズン成績が同率順位のチームが発生した場合は以下の通り。
  • シーズン1位のチームが並んだ場合、前年のシーズン上位チームをホームとして第2ステージのみ行う。
    第5戦が終わって成績がタイの場合は翌日に延長無制限の第6戦を行う。
    第1ステージは中止されるため、3位チームはシーズンを終える。
  • シーズン2位のチームが並んだ場合、前年のシーズン上位チームをホームとして第1ステージを行う。
    第3戦が終わって成績がタイの場合は「当該チーム間の対戦成績」「勝率1位チームとの対戦成績」「交流戦を除いたリーグ戦成績」の順に勝者を決定する。
  • シーズン3位のチームが並んだ場合、前年のシーズン上位チームをホームとして3位決定戦を延長無制限で行い、第1ステージ進出チームを決める。
しかしながら、これらのルールに基づけば「故意に敗れることによってPO進出が確定する」という八百長になりかねない制度上の不備があった。実際に、2005年のパ・リーグは1位をソフトバンクとロッテで争っていたが、すでに3位が確定していた西武が9月25日のソフトバンク戦で敗れたことによってソフトバンクの単独1位が確定し、西武のPO進出も決定した。
仮に西武が勝利していた場合、その後の成績次第ではソフトバンクとロッテが同率1位になってしまい、上記のように西武のPO進出が潰えた可能性もあった。

また、CSとは違って1位チームのアドバンテージに条件があり、第1ステージの勝者に5ゲーム差以上つけていた場合に与えられることになっていた。
特に2004年・2005年を2年連続シーズン1位で終えたダイエー→ソフトバンクは2年とも2位と4.5ゲーム差とあと0.5届かなかったことが災いし、第2ステージは2年とも2勝3敗で敗退してしまった。
2年連続勝率1位ながらV逸するという不公平性が議論された結果、ソフトバンクの提案で2006年は無条件でアドバンテージが与えられることになり、第2ステージは4戦制に削減された。さらに第3・4戦は下位チームの球場でも試合を行うようになったほか、同率順位が発生した場合は「当該チーム間の対戦成績」「前年の順位」の順に順位を決定する規定になったため、上記の順位決定戦は廃止された。

なお、前後期制とは違ってシーズンMVPはPOの結果に関係なく勝率1位のチームから選出されており*13、この風潮はCSに移行しても続いている。

+ クリックで展開・収納
いずれも「上位チーム - 下位チーム」の順。





その他、1983年~1985年のパ・リーグでは「勝率1位と2位対決」、2001年~2006年のセ・リーグでは「勝率1位と勝利数1位対決」によるPO開催の可能性があったものの、結局一度も行われなかった。
また、パ・リーグでは1952年・1963年・1966年・1968年、セ・リーグでは1991年・1992年・1994年・1996年にも同率1位のチームが並ぶ可能性があったことからPOの開催が検討されたものの、こちらも一度も実現しなかった。



追記・修正は3位から日本一を達成してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • プロ野球
  • NPB
  • 野球
  • クライマックスシリーズ
  • CS
  • ポストシーズン
  • 下克上
  • JERA
  • パーソル
  • 日本シリーズ
  • コナミ日本シリーズ
  • SMBC日本シリーズ
  • 賛否両論
  • 秋の風物詩
  • JERA クライマックスシリーズ セ
  • パーソル クライマックスシリーズ パ
最終更新:2024年12月06日 16:43

*1 巨人と中日を除いた4球団が該当。逆にパ・リーグでは楽天ロッテを除いた4球団がドーム球場になっている。

*2 初年度の2007年のみアドバンテージのない5戦3勝制。

*3 もっぱらCS前での適用だが、2021年は東京五輪が開催される関係で1か月間シーズンが中断したため、7月15日に12球団の全選手が出場選手登録を抹消された事例がある。

*4 中日としては当初本当に山井を先発させる予定だったものの、彼が前日までに右肩痛を再発させてしまったことによる苦肉の策だった。

*5 阪神は高校野球の関係で甲子園が使えない開幕戦や8月、巨人も8月末~9月初週の数試合をそれぞれ京セラドームで主催試合を行っているが、いずれの場合も伝統の一戦は組まれていない。

*6 なお、他の11球団は2021年以降一度は出場しているため、仮にこの年で開催されていたとしても結局12球団で最も古いことになってしまう。

*7 アドバンテージを除けば2018年の第2戦が唯一の勝利。2019年はスイープされ、2022年のファーストステージでも連敗したことから現在CS9連敗中である。そのため、西武ファンからは2024年に3位からCSを下克上で勝ち上がり、日本シリーズでもそのソフトバンクを下したDeNAの三浦大輔監督に後年西武の監督になってほしいという声もある。

*8 MLBではNPBの倍以上となる30球団が存在し、ポストシーズンも(ワイルドカードシリーズ→)地区シリーズ→リーグ優勝決定シリーズを経てワールドシリーズに進むため、試合数も極めて多い。

*9 実際にシーズン負け越しチームの日本シリーズ進出例はない。ただし交流戦の関係上、理論上は優勝チーム同士でも一方が「借金」になる可能性はある。

*10 最大で約2週間のブランクが生じるため、主力級の選手でもフェニックス・リーグに参加して少しでも実践感覚を維持しようとする人も多い。MLBでは特定の日付までにレギュラーシーズンを終えることが決められており、順位やポストシーズン進出可否が決定したチーム同士の試合は打ち切られるようになっている。

*11 一例として、順位決定のかかった2011年・2013年の西武のシーズン最終戦では平日ナイターながら休日デーゲーム並みの動員を記録した。

*12 POを伴わない純粋な1シーズン制でのリーグ優勝は1970年が最後で、これに日本一を加えた完全優勝という点では実に1950年までさかのぼることになる。

*13 2004年と2005年は2位ダイエー→ソフトバンクの松中信彦・杉内俊哉、2006年は1位日本ハムの小笠原道大。

*14 セ・リーグでは2009年のヤクルト、2013年の広島、2015年と2022年の阪神、2016年のDeNA、2018年と2021年の巨人が該当する。