ノーバ

「ノーバ」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ノーバ - (2019/01/30 (水) 16:22:51) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/01/23(日) 03:53:57
更新日:2023/09/09 Sat 22:33:09
所要時間:約 3 分で読めます





ノーバとは『ウルトラマンレオ』49話「死を呼ぶ赤い暗殺者」に登場する怪獣。

概要

別名:円盤生物
体長:10cm~57メートル
体重:20g~1万トン
出身:ブラックスター


番組後期の敵にしてトラウマメーカー「円盤生物」の一体。

見た目は赤いてるてる坊主に鎌と三条が生えてるという安っぽくも不気味なデザインをしている。
後期の予算不足の象徴として語られるが、その容姿は印象に残りやすく、円盤生物のなかでも屈指の人気を誇る。

能力は円盤生物共通の円盤化に加え、口から吐き出す赤いガス(レッドクレイジーガス)がある。 
このガスを浴びたものの首には赤い鎖が巻き付き、凶暴化させる。
ノーバはレギュラーの少年トオルにとりつきながら、このガスを町中にばらまいていた。
なお、単純に攻撃用の毒ガスとしても使用できるようである。

また、胴体を覆う布の下は2万本もの触手で覆われているらしく、鎌や鞭はそれをより合わせて作っている。き、キショい…。
眼からの破壊光線(ノーバレーザー)や口から放つ火球(ヘルボール)も強力な武器。

ストーリー

トオルの授業参観前夜に、流れ星として公園に出現。そのままてるてる坊主に擬態した。

余談だがこの出現シーンの直前、家族を亡くしたトオルが授業参観に使う絵を描いていた(トオル本人曰く『自画像』)のだが、その絵はどうみてもコイツであった。
そのため、こいつはトオルを利用するためにこの姿になったのでは?とも推測できる。
家から抜け出したトオルは公園でてるてる坊主になっているノーバを偶然発見。
明日大雨を降らせて、授業参観を中止にしてくれと頼み込む。
しかし雨はふらず、てるてる坊主のルールとして首切りを執行しようとするトオルだが、ノーバに弱った精神に漬け込まれてしまう。

トオルに家族の幻影をみせながら、ノーバは赤い凶暴化ガスを町にばらまき始める。
それを制止するために、美山はトオルに母親として語りかけ始める。
するとトオルは苦しみはじめ、ノーバはトオルから離れて巨大化。赤い雨を降らせながら、現れたウルトラマンレオと戦った。

そのときの映像は、画面がレオのタイマー以外は真っ赤に染まるという異様な光景であった。
レオを鞭や鎌ブーメラン、目からの破壊光線で攻撃。
死闘の末、レオのシューティングビームを受けて怯み、続けてエネルギー光球を受け、爆死した。

文字にするとそんな怖いか?と思うかもしれないが、
中盤までのトオルの演技とは思えない壊れっぷりと
全編通して無表情でセリフが無いが故に不気味さが際立っており、一度見たら絶対に忘れられない回になっている。

ちなみにこの回の登場怪獣欄ではノーバに加え、なぜか翌50話登場のブニョの名前があった。
そのためノーバが使った赤い鎖の名前がブニョでは…という説がある。多分違うけど。


平成作品での扱い

色んな意味で黒歴史行きになりかねない怪獣だが、後の作品等でも意外と活躍する。

ウルトラマンメビウス』では28話に登場。
マケット怪獣(データで再現した味方怪獣)を構成する分子を吸収し、囮のマケットノーバを作り上げてメビウスと戦わせるなどの能力を披露した。
赤いガスも吐いたが、こちらは機体のシステムに異常を起こしたり人間を咳き込ませる程度の効果しかなかった。
(まぁこのご時勢とメビウスの作風的にトラウマ描写はあえて避けたのだろうが)
また、この際は初代と違いものすごくわさわさ動いた上で飛行形態も披露した。
下部分がUFOのようにクルクル回って飛ぶのでようやく「円盤生物」らしい動きを披露した…かもしれない。
当時と違い、予算もついたので少しはカッコ良く―――



















なってませんでした

ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』では10話に登場。
惑星ボリスで無人となった補給基地にルナチクス、サラマンドラとともに住み着いていたが、ゴモラの超震動派を受けて爆死。
他2体は乱入してきたキングジョーブラックになすすべなく倒されてしまったので、多少活躍できただけマシか。

また、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ウルトラマンベリアルが操る怪獣軍団の一体として登場。
ウルトラセブンと戦うが、ウルトラマンベリアルが放ったベリアルジェノサンダーの巻き添えになって爆死した。

ウルトラマンオーブ』第22話「地図にないカフェ」にも登場。
侵略のために地球を訪れながらも行動に移さず潜伏していたブラック指令の相棒であり、普段はてるてる坊主になって彼が経営するカフェブラックスターのマスコットキャラになっていた。
ブラック指令が夢半ばで地球を去ろうとしたために、巨大化することで自分はまだ夢を諦めていないという意思を示し、奮起させて一体化して共に暴れだす。
止めるために現れたオーブに対して、トラウマメーカーである初代の面影が全く無いコミカルな動きを見せながらも、
バーンマイトの炎の連続パンチが全く通じない頑丈さとストビュームダイナマイトを瞬間移動でかわす身のこなしの良さ、
目から放つ光線と何故か屁のような効果音の赤いガスで苦戦させる強さを見せる。
しかしオーブが本気を出してオリジンになったことで善戦もここまで、オーブスプリームカリバーを口の中に撃ち込まれて打ち上げ花火のように爆散した。
その後のブラック指令の悲嘆っぷりから見るに、どうやら完全に死んでしまった模様。

その他の登場

こんな怪獣であるが、あまりに描きやすいデザイン故に二次創作では数多く登場している。
というかブラック指令が出ている作品では大体こいつがセットで登場するのが習わしである(内山まもる版では未登場だけど)。
例えばギャグマンガ「ウルトラ怪獣かっとび!ランド」ではブラック指令の助手として登場し、ヨイトマカ星に侵攻していたし、
ウルトラマンSTORY 0」においても文庫版描き下ろしの「アストラ外伝」の悪役として暴れ回っていた。
ウルトラマン超闘士激伝」でもエンペラ空軍の兵士として登場したが、単なる雑魚であり十把一絡げに21に撃滅されていた。
疾風ウルトラ忍法帖」ではブラック指令ではなく冥府羅州烈風斎(メフィラスれっぷうさい)率いる悪の忍者軍団・朧党の忍獣として登場。
「( ▼▲▼)<む~ん……」と気の抜けるような表情と鳴き声でウルトラ忍者はおろか、朧党の団員すらも脱力させていった。
冥府羅州が行方不明となってマンが首領になった時には集団でガッツ星人の部下となっていた。
この漫画のガッツ星人はガッツが凄いので脱力しないという設定。
……配役間違えてませんか。ササランズの片方がセミレギュラーだから仕方ないけど

ゲーム「怪獣バスターズ」のボス怪獣の一体として登場。
さらに古いアーケードSTG「ウルトラ警備隊~空想特撮ゲーム~」でもボスとして登場していた。
ロストヒーローズ」では第1作でも雑魚敵として登場するほか、「2」ではブラック指令の召喚獣として再登場。
鞭と鎌を携えマントを棚引かせて空中に浮かぶ立ち絵はノーバのくせにかっこいい。

ウルトラ怪獣擬人化計画」でもブラック指令やシルバーブルーメと共に登場。
顔の左半分をてるてる坊主の仮面で覆ったボンテージ姿の少女というエキセントリックな姿で、鞭や鎌はそのままのデザインとなっている。
とりあえず夜道で出会ったらわけもなく謝ってしまいそうな風貌であるが、小説版『始まりの物語』ではシャドウビーストと戦う正義の怪獣娘として登場している。
原典のノーバは右手が鞭であり擬人化ノーバの公式イラストも右手が鞭なのだが、何故か漫画版のノーバは左手が鞭になっている(単行本4巻表紙では公式イラストに準拠している。

アニメ版には映画『怪獣娘(黒)』に登場。CVは石原夏織氏。


余談

デザインは故・大澤哲三氏。
特撮美術に関わっている山田順啓氏が自身のTwitterで証言したところによると、
『レオ』の製作時期にはデザイン費を浮かせるために視聴者の子供が送ってきた怪獣のイラストをちょくちょく採用していたとのことで
このノーバもその一体であるらしい。
当の大澤氏はこの一件を完全に忘れていたらしく、『ウルトラ銀河伝説』撮影時にノーバの姿を見て「何だあの下品な怪獣?」とコメントした模様。

『メビウス』公式サイトの怪獣紹介では、何故かインペライザーの名前がノーバと間違えられている。

めちゃイケのウルトラ怪獣出演回ではその見た目のため加藤とプレッシャー星人(岡村)にイジられまくった。 

2014年から期間限定でオープンしている「怪獣酒場」ではノーバのオススメメニューとしてシーザーサラダと海草サラダが提供されている。
…他の怪獣オススメメニュー以上に食べても大丈夫なのだろうか、これ。というかお前、野菜食うのか!?
ハロウィン当日には見た目を生かして(?)かノーバ本人が来店したそうな。

「Peenglife×怪獣酒場」ではダダと怪獣女子会を開催。
暖色系の体色と毛布のような体を活かし、男を食い漁っている(どちらの意味かは不明)。



追記・修正は赤いてるてる坊主を見かけた方にお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/