トレーディングカードゲーム(TCG)

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トレーディングカードゲーム(TCG) - (2021/01/26 (火) 17:35:08) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/06/08(金) 22:32:12
更新日:2024/04/29 Mon 17:20:47
所要時間:約 5 分で読めます




トレーディングカードゲームとは、一般的にメーカーが独自にデザインしたカードを用いた遊戯である。

  • 概要
元々はトランプやUNO等の既存のカードゲームに、カード一枚一枚に対して価値の付加を行い、美術品や名品と同じような市場流通(トレード)の要素を加えたもので、発祥は資本主義大国アメリカの会社、ウィザーズ・オブ・コーストのMagic the Gathering(MTG)。

カードの収集はそれなりの経済力を必要としていることもあって、決して子ども向きの遊びではなかった。
また、MTGのルールも単純ではなく子ども向けとは言い難いもので、少年誌であるコロコロコミック題材としたストーリーが連載されていたが、市場拡大にはあまり貢献できなかった。

日本でTCGと言えば、やはり遊戯王だろう。
原作は週刊少年ジャンプというビッグネームの雑誌で連載していた漫画であり
MTGがモチーフの架空のTCG(マジック&ウィザーズ)を独自に作った事により人気が爆発、
マジック&ウィザーズをベースに制作されたのが遊戯王OCGである。
手探りで失敗を繰り返しながらルールを整えていき、現在の遊戯王OCGが形成されていった。
アニヲタにとっても、アニメ・漫画・OCG全てにおいて、常にホットな話題を提供してくれる、無くてはならない存在だろう。

その他、初の国産TCGポケモンカードゲームや、MTGのルールを子ども向けに練り直したデュエルマスターズといったビッグタイトルを始めとする多くのTCGが生み出された。
しかし、ジャンルとしての歴史の浅さの為か、ルール不備やカードデザインのミス等により、その大半が消滅や減退を経験する事となる。
各TCGについて興味の出た人には、 TCG タグの検索か、みんな大好きGoogle先生に聞いてみよう。

  • コミュニケーション
TCGの想定された楽しみ方としては、コレクションゲームプレイの二つ。
どちらも対人コミュニケーションが最大の肝である。

コレクションにおいては、自分が持つ市場の情報とカードプールを照らし合わせ、いかに経済的に効率良く目的のカードを手に入れられるか、相手を説得・納得させられる交渉能力が重要となる。
ただし、価値の釣り合わない不当なトレード(シャークトレード)は モラルに反する行為 であり、場合によっては詐欺罪に問われる可能性もあるので絶対にやってはいけない。

このようなトラブル防止の為、そしてシングルカード取扱店舗の広がりにより「TCGのトレード行為禁止」という対応を取る店舗・イベントが激増、今やそれが一般化している。トレーディングとは何だったのか
確かに「trading」という言葉自体には「貿易・取引」という意味も含まれているのだが…
TCGの意義を無視した、不合理な対応ともいえる。ポケモンのプレイヤーに対し「ポケモンセンターでポケモンの交換を禁止する」ようなものといえばその不合理さがわかるだろう。
事件に発展しかねないトラブルが起きているのもまた事実である為、このような対応も一概に不合理とは呼べなくなってしまっている。

昨今のTCG全体の競技性の高まり*1やトレードの禁止やシングルカード市場の広がり等により、#CENTER{『大会での活躍・再録・再販中止等の理由により相場が乱高下する事があるシングルカード市場に一喜一憂する』}というプレイヤーも多く、株取引に例えられる事もある。

対戦においても人とのコミュニケーション、特に他者に対する理解力が問われる場合が多い。
対戦が強い人=プレイングとデッキ構築が上手い人である。
プレイングが上手い人というのは単純に自分のデッキを回せるだけでなく、戦局に合った動きができる人である。
当然の事ながら戦局というのは自分と相手、二者によって生み出される。
すなわち、いかに相手の考えを読めるか→理解できるか。そう言い換える事もできる。
デッキ構築においても同様で、環境にメタを張るというのは結局の所、いかに他者が使うであろう=使いたいと思うデッキを予測し、それに対抗策を講じる事と言える。

一方的な展開になりやすいソリティア系列のデッキはTCGの根幹を否定するものとして、評価が別れる。
また、このようなデッキは規制もされやすい。

  • 最後に
TCGは対人コミュニケーションの要素が強い為か、トラブルも起こりやすい。
人と人の関わりなので、トラブルが起こらない方がおかしいのかもしれない。
しかし、楽しむためのゲームで不快な気分を味わっていては台無しである。

トラブルの原因となりやすいのが、価値観の相違である。
多様かつ広大なカードプールを持つべきと推奨されているTCGでは、特にそれが表れやすい。
誇りとする点も、妥協する点も、人それぞれ異なる。
大事な事はそれらを頭ごなしに否定したり、逆に盲信したりしないことである。

――たかがTCG、されどTCG。
TCGで一つの事に囚われ周りが見えなくなった時や、逆に何かを発見し勉強になった時に、この言葉を思い出してもらいたい。


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