おそらくデュエマ初のソリティアデッキ。
闘魂編で登場した《
聖剣炎獣バーレスク》をフィニッシャーにする。
《バーレスク》はコスト9の
アーマード・ワイバーン進化であり、ターンエンド時に手札に戻ることから運用が非常に難しい。
だが、相手プレイヤーへの攻撃に成功すると追加ターンを得られるというド派手な能力を持っている。
これを活かすために《クリスタル・フュージョン》や《ババン・バン・バン》などで大量にマナブーストし、
ブロッカーをすべて破壊する《
クリムゾン・ワイバーン》から一気に進化させる。
もしくは、進化元の制約を無視できる《コマンダー・イノセント》や《メガ・イノセントソード》を使用する。
いかんせん安定性に難はあるが、研究のし甲斐のあるハイリスク・ハイリターンなデッキとなっている。
デュエマでも屈指のロマンデッキであり、ソリティアが決まると悲鳴より歓声が上がることが多い。
《キリコ》は進化に成功すると自身以外のクリーチャーを山札に戻し、その後山札からランダムで進化でないクリーチャーを3体出せる。
これを利用して大型を何体も並べて圧殺する。
普通に出すだけでも十二分に強力なのだが、
《
母なる紋章》、《母なる星域》、《
フォース・アゲイン》でキリコを出し直すともう一度能力が使える点が注目され、ループコンボが組まれるようになった。
神化編環境では《キリコ》で出た《
蒼狼の始祖アマテラス》からの《星域》、《紋章》でループするのが一般的なループ方法。
この当時のコスト踏み倒しでは間違いなく破格の性能だったため、登場から間もなくトップメタにのし上がった。
また、《キリコ》殿堂が確定した後に開発されたため知名度は低いが、
アナカラー遅延キリコというデッキが存在し、DMのループデッキの極みとも言える強さとループ性能を誇る。
こうして神化編とエピソード1と2つの時期でトップメタに君臨していたのだが、
2012年3月15日に《キリコ》はプレミアム殿堂に指定され、環境から消えた。
デュエマのプレイヤーにソリティアという言葉を浸透させるきっかけになった、ある意味で記念碑的なデッキ。
凶悪な踏み倒し性能もさることながら、《キリコ》の能力の処理で山札を1枚ずつめくる作業が面倒だったのもプレイヤーから嫌がられていた。
その後、《エンペラー・キリコ》は2022年に殿堂入りに緩和された。1枚制限になってからは主に【キリコチェイングラスパー】での補佐役として使われている。
エピソード1で登場した《常勝ディス・オプティマス》のスペース・チャージ能力を活用するデッキ。
《オプティマス》の「白マナが置かれたとき呪文回収」能力を使い、《母なる紋章》を使い回すのが一般的。
マナアンタップには《ボルバルザーク・エクス》や《ハリケーン・クロウラー》が用いられる。メジャーなものは《ザルバ》をフィニッシャーにし、LOを狙う。
《母なる紋章》のプレ殿で半壊。
のちに「バトルゾーンに自分のスノーフェアリーがいるとコスト0で唱えられる」呪文《妖精の裏技ラララ・ライフ》と、
「マナゾーンのカードを5色として扱う」《薫風妖精コートニー》を用いた無限マナブーストデッキ【ラララ・オプティマス】として蘇る。
これらが揃うと1ターンに好きなだけマナブーストできるので、生み出した大量のマナで圧殺してフィニッシュする。
マナに必要なパーツがあっても《セイレーン・コンチェルト》で回収してこれる。
実用性を無視すれば色々なことができるのも特徴。
【ラララオプティマス】が環境で活躍したこともあり現在は《オプティマス》は殿堂入り。別のデッキで暴れた《コンチェルト》も殿堂入りとなっておりループ開始が難しくなっている。
エピソード1期に流行した即死コンボデッキ。
《
偽りの名 ゾルゲ》の「クリーチャーがバトルゾーンに出た時にバトルさせる」効果を使い、
ハンターがバトルに勝った時マナゾーンか超次元ゾーンからハンターを出す《紅蓮の怒 鬼流院 刃》の効果を次々に誘発させる。
既に死んでいる味方をリンチしながら《
ヴォルグ・サンダー》を出しまくって山札切れさせる。
つまり、《ヴォルグ》がバトルに負ける→ハンターがバトルに勝ったので《ヴォルグ》を出す……を繰り返すということ。
コロコロの付録だった
カレーパンがコンボに活用されたことも話題になった。
ネタ同然のカードがトップデッキのパーツになるとは誰が予想しただろうか…
また、背景ストーリーでアンノウン(ゾルゲ)とハンターは敵対関係にあるが、このデッキでは抜群のシナジーを発揮している。
刃さんにいたってはゾルゲ本人に「逃げんじゃねえぞ!」って言ってるのだが……
色々とツッコミどころは多いが、割と理不尽なコンボ。
2012年8月11日に《ゾルゲ》と《刃》はプレミアム殿堂超次元コンビとなり、このデッキは消滅した。
2016年1月30日の改定でプレミアム殿堂超次元コンビの解除が決定したが、2019年には《ヴォルグ・サンダー》がプレミアム殿堂に指定。
そのため現在ではコンボ自体は可能だが、かつてのようなLOでの勝利は狙えなくなっている。
《ボルバルザーク・エクス》と適当なクリーチャーを《エクストリーム・クロウラー》でループさせるデッキ。
大量のマナを必要するものの、《
超銀河竜 GILL》や《黒神龍ザルバ》などを何度も出し入れすることで安全に止めを刺すことが出来る。
《エクストリーム・クロウラー》の他には《無限竜ファタル・スパイラル》を使う手もある。
山札の半分近くのマナが必要なので通常のデッキでは実用的でないが、
ラララオプティマスやビッグマナのような大量のマナを出せるデッキではフィニッシュによく利用される。
動きは遅いものの、パーツがビート向きのため、相手にプレッシャーを与えつつパーツを揃えていける。
気付いたら1ターンの内に三桁以上のマナを使っていたということもザラな豪快なコンボ。
出た時に自分の非進化サイバークリーチャーを場から手札に戻し、
同じ数の非進化サイバーを手札から場に出す進化クリーチャー、《超電磁トワイライトΣ》を用いた水単色デッキ。
このデッキにおけるループはメインではなくあくまで勝ち手段の一つ。
《クラゲン》《斬隠オロチ》《サイバー・G・ホーガン》の3体を《Σ》の効果で出すことによりバトルゾーンにクリーチャーを増殖させ、
最後に《サイバー・J・イレブン》の効果でエクストラウィンを狙う。
《斬隠オロチ》の殿堂入りにより狙うことは難しいが、S・トリガーの《ホーガン・ブラスター》《転生スイッチ》からコンボがスタートすることもあるため、
デュエマでは数少ない「相手ターンに勝てる可能性のあるコンボ」。
同じくエピソード3で登場したデッキ。
大量ドローコンボによって溜め込んだ手札を利用する。
手札交換の《
アクア・メルゲ》、G・ゼロとサルベージ能力を持つ《盗掘人形モールス》、
条件を満たせば墓地に送られた時バウンスできる《
疾封怒闘 キューブリック》を組み合わせる。
これら3体が揃うと好きなだけドローできるので、最終的に《ルナ・コスモビュー》を3、4体G・ゼロで召喚し、《超電磁マクスウェル Z》に進化させて殴り勝つ。
2013年6月22日付けで《アクア・メルゲ》が殿堂入りしたので安定性は下がり、環境から姿を消した。
相方の《モールス》、《キューブリック》も素のカードパワーの高さから、後に殿堂入りしている。
エピソード3で出現したデッキ。
《マーシャル・クロウラー》、《マーシャル・クイーン》、《転生スイッチ》、《天雷霊騎サルヴァティ》などを利用して無限ループを発生させる。
最終的に、大量に溜め込んだ手札をそのままシールドに変換し、《光霊姫アレフティナ》を《転生スイッチ》で踏み倒して勝利する。
手順がかなり複雑なので、練習は必須。
盾からの暴発をメインに据えている関係で受け札を取りやすく一定の防御力を有する。
ループデッキでありながら受け性能を持つことを評価され後の環境で一定の活躍を見せた。
その時に採用されていた《フォース・アゲイン》や《目的不明の作戦》はこのデッキ以外にも複数のループデッキで使われ、後々殿堂入りになっている。
キーカードである《「戦慄」》が重いのでトーナメント上に上がってくることは少ないが、
完全に使いこなせば最強ロックである《VAN》《大王》《ナイン》の布陣をいとも簡単に完成させることすらできる。
なお《緊急再誕》を使うだけではクリーチャーの頭数自体は増えないので、
デッキ内のドラゴン率を高め《龍秘陣ジャックポット・エントリー》を併用する型も存在する。
なお構築可能なまでに安定するようになったのはドラゴン・サーガ期だが、
《「戦慄」》登場時点で呪文を複数回収できるコマンドの《真実の名 バウライオン》が存在したため、
(成功率は厳しいものの)理論上は《「戦慄」》が登場した当初からコンボが可能であった。
またドラゴン・サーガ期ではコンボの安定性を高める《スペルサイクリカ》の他、
新たにドラゴンにモヤシを与えられるためコンボ中は《「戦慄」》と同様の働きを行える《
アクア鳥人 ロココ》が登場している。
とにかく軽いが手札が厳しい《ロココ》か、重いが手札にコンボパーツを呼び込める《「戦慄」》か、好みで選ぼう。
え、大地サイクリカ?あれ殿堂ゼロ限定じゃん!
ドラゴン・サーガで出現したデッキ。
《
龍覇 イメン=ブーゴ》によるマナゾーンの5色化と、《邪帝遺跡 ボアロパゴス》のコスト踏み倒し能力を利用する。
《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》を絡めることで《
霞み妖精ジャスミン》のマナブーストを好きなだけ使用できるので、大量のマナを使ってそのまま勝負を決める。
革命編に入って開かれたデュエマ最大規模の競技大会「デュエルマスターズ グランプリ」の第1回「DMGP 1st」の記念すべき優勝デッキ。
ループの省略がルールに明記されたのもこのタイミングであり、競技化の推進と共にこの時期あたりからデュエマにおいて「戦略としてのループデッキ」が徐々に広く認められるようになっていく。
2015年6月15日に《ディス・マジシャン》は殿堂入りし、2016年2月28日にプレミアム殿堂となったが、
コンボのエンジンは残っているので、それを利用したデッキは《ディス・マジシャン》のプレミアム殿堂後も構築可能。
しかしその後は後述する緑単ループのとばっちりでパーツを失っており大きく弱体化。
《
奇跡の精霊ミルザム》とドラゴン・サーガで新登場した《
音感の精霊龍 エメラルーダ》を《
ヘブンズ・ゲート》で同時に展開する。
ウルトラシールド・プラスで分厚くなったシールドを暴発させて多数のS・トリガーを唱えそのままなんやかんやでループして勝つデッキ。
《ヘブンズ・ゲート》デッキということで受けが堅めで
相手ターン中にもループ可能。ループに入るまでに多数のカードを連鎖させてストックを貯める都合上省略するまでに時間がかかりソリティア度は強い。
「DMGP 1st」では上記のイメンループと決勝戦で相対している。つまりは決勝卓でループデッキ同士が争ったことになる。
環境レベルのループデッキということで当然キーパーツの《奇跡の精霊ミルザム》が殿堂入り。が、それでもなおリペアデッキが組まれ環境に居座ったため、最終的にはプレミアム殿堂に。
プレイヤー間の研究が特に盛んになされたデッキであり、その研究によってループ手順やフィニッシュ方法が洗練されていった。
山札順番の把握や誘発能力の処理の手順、貯めたストックを好きに消費することでループに入る手法などはこのデッキで周知された部分が大きい。
現代のループデッキの基礎を作ったデッキである。
《
龍覇 サソリス》から建設した《ボアロパゴス》のコスト踏み倒しを《
S級原始 サンマッド》のマナ送りや《アラゴト・ムスビ》のバウンスで使い回しながら無限ループを行う。手順は複雑だが最終的には《曲芸メイド・リン・ララバイ》で相手に無限マナブーストを強いて山札切れで勝つ。
特徴的なのは
ビートダウンもできること。ループが苦手な速攻デッキ相手にはビートして盤面や速度勝負、逆にビートが苦手な受けデッキ相手にはループして盾を無視して勝つといった臨機応変な対応が可能。
「ビートプランが取れるループデッキは強い」という認識をプレイヤーに植え付けた存在。この評価軸はサソリスループ以後も様々なソリティアデッキに対して用いられる。
「DMGP 2nd」でサソリスループは準優勝に輝く。決勝で争ったのは先述したマーシャルループであり、GP 1stに引き続き2大会連続で決勝戦がループデッキ同士の対決だった。
デュエルマスターズにおけるループデッキの強力さを物語る出来事である。
このデッキの活躍を受け《ボアロパゴス》が殿堂入り。しかしその頃には既に《ボアロパゴス》に頼らない形が研究されており…
《
蒼き団長 ドギラゴン剣》登場後高速化する環境に対応するため誕生した言わばサソリス抜きサソリスループ。
《ボアロパゴス》に頼らずとも《
蛇手の親分ゴエモンキー!》のマナ召喚で十分ループできることが判明したのだ。
そんな中悪名高き《
ベイB ジャック》が産声をあげる。
バトルゾーンにある自分のクリーチャーを、自分のマナゾーンにあるかのようにタップしてもよい。という単純かつ凶悪なテキストは緑単ループを異次元の領域に押し上げた。
最終的には緑単ループから4枚ものカードが殿堂入り。これに際して「クリエイターズ・レター Vol.18 続編」で公式が殿堂入りを決める基準やループギミックに対するスタンスが明かされている。一見の価値はあるだろう。
長い歴史で蓄積した膨大な量の自然文明のカードたちはマナゾーンを介したあらゆる挙動を可能としており、
1枚にメスを入れる程度ではすぐにリペアが組まれることになってループの根本原因に対処するのが難しいとは言われていた。
そんな中に現れた《ベイB ジャック》は結果的に緑単ループの癌を一掃させる手助けを果たしたとも言えるだろう。
反則級のテキストを持つ《ベイB ジャック》。その暴れっぷりは緑単ループが規制された程度では止まらず、次は
メタリカと手を組んだ。
コスト軽減と《ベイB ジャック》の能力で実質0コストになったメタリカ達を限界まで出し切り、最終的には《
無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》で特殊勝利する。
このデッキでの活躍の末に《ベイB ジャック》は一発でプレミアム殿堂。1枚のバグカードによって生まれたぶっ壊れソリティアデッキという存在はプレイヤーたちの記憶にも深く刻まれ今でも語り草に。
双極篇の主人公カード《ジョット・ガン・ジョラゴン》を用いたループデッキ。
とうとう主人公がループを始めた。
手札からジョーカーズを捨てた時にそのジョーカーズのcipをコピーする《ジョラゴン》の必殺技『ジョラゴン・ビッグ1』で、手札を捨てつつドローする《ガヨウ神》の手札交換能力をコピーして、『ジョラゴン・ビッグ1』を連鎖させる。
この時《ジョラゴン》が複数体いると一度の手札捨てに複数回の『ジョラゴン・ビッグ1』が発動するため効果がストックされていき、最終的にループする。
このデッキの活躍で《ガヨウ神》が殿堂入り。後に《ジョラゴン》本体も殿堂入りに。
双極篇のラスボスである《天地命動 バラギアラ》と《始虹帝 ミノガミ》を使ったループデッキ。双極篇は主人公がループすればラスボスもループする。
自身のツインパクト面を唱えつつ大量マナブーストを可能にする《バラギアラ》の『輪廻∞』により山札を0にして、山札切れ敗北を《ミノガミ》の『無敵虹帝』で防ぎつつ山札回復を行う。ここにマナアンタップ機能を持つ《コンダマ》が組み合わさることで無限にカードを使えるようになる。
通常環境でも活躍したが特に2ブロックで猛威を奮った。2ブロックで開催された「DMGP 8th」では決勝まで駒を進めている。その後の顛末は
個別項目にて。
ラスボス同士が手を組んでいるあたりから分かるようにこのループデッキは
デザイナーズデッキである。
競技シーンにて当たり前のようにループが見かけられるようになって久しく経つが、ここまで大々的に公式がループデッキを押し出したことはかつてなかった。
しかしある時裁定変更でこのループが不可能に。そのため当時の形ではループが成立しなくなった。
超天篇のメインギミック
超GRを使ったソリティアデッキ。
盤面をGRクリーチャーに変換する《BAKUOOON・ミッツァイル》を使って大量のリソースを確保。その後は《
単騎連射マグナム》と《
音精 ラフルル》の必殺セット通称『単騎ラフルル』(当時は2枚とも殿堂カード)を揃え、クリーチャーと呪文を封じて相手から一切の反撃手段を奪い勝ちを決める。
《ミッツァイル》を使ったデッキはこれ以前から存在しており、GR召喚を多用するその性質上ソリティア的な動きはしていた。それらのデッキとシータミッツァイルが明確に違うのはGR召喚を使ったソリティアによってそのまま勝とうとしているところ。
あくまで横展開の役割だったGRクリーチャーはこのデッキを境に特殊勝利条件へと変貌する。超天篇の勝利の方程式「GRゾーンを空にする=勝ち」を最初に手にしたデッキである。
このデッキ以外にも様々なデッキで暴れ回った《BAKUOOON・ミッツァイル》は殿堂入り。また《音精 ラフルル》はこのデッキにトドメを刺される形でプレミアム殿堂入りしている。
墓地の呪文の数だけコスト軽減され、cipで墓地からコスト3以下の呪文を3枚唱える《魔導管理室 カリヤドネ/ハーミット・サークル》を軸としたループデッキ。
《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》を交えることで相手のGRゾーンやキーカードを封じて妨害しつつ墓地肥やし呪文を連打し墓地に呪文をためる。
《カリヤドネ》が着地したらループ開始。詳細な手順は複雑なため割愛するが、最終的には自分の山札が減らないようにしつつ《ブラッディ・クロス》を好きなだけ唱え相手の山札を削りきる。
「DMGP 9th」では先述した【シータミッツァイル】や《アクア・メルゲ》をプレミアム殿堂入りにぶち込んだ【メルゲドッカンデイヤー】、メインパーツ3枚が全て殿堂入りした【緑単ネイチャーループ】などの強力なループデッキ、他にも【アナカラーデッドダムド】や【赤単ミッツァイル】などの強力なデッキがひしめく中、当時無名だったこのデッキが優勝をかっさらう。
優勝の原動力となった《「本日のラッキーナンバー!」》が殿堂入りしても《カリヤドネ》の勢いは止まらず、最終的には《カリヤドネ》自身が殿堂入り。
それでもなおデッキが消滅することはなく活躍した。
超天篇最終弾で登場したのが登場時に自壊して能力を使う自壊GRクリーチャー。
その中でもコスト8以下蘇生を持つ《ヨミジ 丁-二式》はシールド戦ですらループデッキが組めるほどのループ適性を持っていた。そんな《ヨミジ》を存分に活かしたのがこのデッキ。
まずは《MEGATOON・ドッカンデイヤー》やGR召喚を3回行う呪文《“魔神轟怒”万軍投》を駆使してGRゾーンを空にする。その状態で《ヨミジ》で自軍破壊オーラ《斬罪 シ蔑ザンド》を蘇生すると無限GRが発生。その後のフィニッシュ手段は人によって様々であるが共通するのは反撃を許さず勝つこと。
超天篇の最後に現れたぶっ壊れデッキであり超天篇の最後に相応しい圧倒的な力を示した。GRゾーンの粋が詰まっておりまさに超天篇を代表するデッキ。
十王篇に入ってGRゾーンへのメタカードが出てもこのデッキを止めるまでには至らず、最終的に《ドッカンデイヤー》は殿堂、《マリゴルドⅢ》と《ヨミジ 丁-二式》は一発プレミアム殿堂に。《ヨミジ》に関しては登場からわずか194日でのプレミアム殿堂入りであり、それまでの記録を大幅に更新しての実質最速のプレミアム殿堂である。
TCG史上でも類を見ないバグそのもののようなループデッキ。
クリーチャーを召喚する際、それがバトルゾーンに出せない状態でも何故かクリーチャーを召喚宣言すること自体はできており、この場合「召喚は成立したがバトルゾーンには出ずカードは元の場所から動かない」という挙動になる。
そしてこの能力適用中に0マナでクリーチャーを出すことができれば無限に召喚宣言だけでき、召喚宣言自体はしているので召喚時に誘発する能力は発動可能。後は好きな召喚時誘発能力のループに入って倒すだけである。
特に
十王篇で登場したループメタカードの《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》を利用した型が有名。
《DG-パルテノン》は1ターンにお互いにクリーチャーを3体までしか出せなくするという能力を持つため、《DG-パルテノン》を張った後に《アクア・ティーチャー》とあと2回クリーチャーを召喚して《DG-パルテノン》の効果を適用。その後0マナバニラクリーチャーの《ゾンビポンの助》の召喚宣言を無限に行いバニラを召喚するたびにドローできる《アクア・ティーチャー》で無限ドロー。
後は代替コストで唱えた《エンドレス・フローズン・カーニバル》を撃って相手の動きをロックする動きを毎ターン繰り返す。自分のデッキはきっちり修復するのでいつか相手のデッキが消える。
どう考えてもバグのような動きをしているため裁定変更でそもそもとして召喚宣言の空打ちができなくなりデッキが消滅した。
王来篇で活躍したソリティアデッキ。
全てのカードを無色にする《
希望のジョー星》と無色クリーチャーの召喚コストを2下げる《ゼロ・ルピア》を組み合わせてクリーチャーを0マナで召喚しまくるコンボデッキ。
殆どのクリーチャーが0コストになった状態でソリティアを行って山札を減らし、最後は山札切れを勝利に置換する《水上第九院 シャコガイル》でフィニッシュ。
ムゲンクライムを利用しているためソリティアの過程で場のクリーチャーをタップしていく。その姿はまるで《ベイB ジャック》の再来。
そもそもが絶大なメタカードである《希望のジョー星》が環境に与える影響は大きく、最終的には殿堂入りに。その後はプレミアム殿堂に格上げされている。
闇のクリーチャーをリアニメイトできる《闇王ゼーロ》によって、《砕慄接続 グレイトフル・ベン》を早出しし、マナ召喚能力によってループコンボを行う。
《闇王ゼーロ》の代替コストとして墓地に送られた闇のカードはすべて《ベン》の能力でマナゾーンに置いてリサイクルできる。
《ベン》の能力で《Disカルセ・ドニー》を無料でマナゾーンから召喚し、そちらの能力で《困惑の影トラブル・アルケミスト》を出す。
するとマナゾーンのカードはすべて手札に戻るので、先ほど唱えた《闇王ゼーロ》をもう一度唱えられる。
「代替コストで破壊する場合はEXライフの置換効果が適用されない」というルールも味方し、《ベン》も破壊して出し直すことができる。
このコンボによってクリーチャーのcipを無限に使いまわしたり、山札を延々と掘り進めたりできるので、
《偽槍縫合 ヴィルジャベリン》《不死鳥縫合 ブラック・ビッグバン》《水上第九院 シャコガイル》らを使って勝利する。
手順は複雑だが、一度回り出せば相手のシールドに触れることなくゲームに勝つことができる。
《
絶望神サガ》を使用したコンボデッキ。
墓地にカードを3枚以上貯めた状態で《サガ》を2枚揃えることで互いが自壊ともう片方を蘇生するループコンボが発生。
山札を限界まで掘り進めることができる。
山札を残り1枚にした状態で《
超神星DOOM・ドラゲリオン》を1マナで召喚。
《一なる部隊 イワシン》をメテオバーンの弾にして《水上第九院 シャコガイル》をリアニメイトし、
《シャコガイル》のcipが起動する前に《イワシン》の効果を処理することで特殊勝利できる。
デッキ成立から一ヶ月もしない内に《イワシン》が殿堂入り違う、そっちじゃないした事で多少スピードが落ちたものの、デッキパワーは変わらず環境トップシェアを誇っている。
このループコンボの恐ろしい所はなんといっても《絶望神サガ》2枚だけで成立可能な所だろう(条件を満たす必要はあるが)。
そのため基本の青黒型のみならず《蝕王の晩餐》を連鎖させて《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》を延々と唱えて0から99の数字を宣言して身動きの取れなくなった相手を殴り殺す青黒赤型、
そして無限《「本日のラッキーナンバー!」》を青黒のまま行うダンタルサガに派生。
特にダンタルサガはハンデスや除去を操る高いコントロール性を備えており、最強デッキとの呼び声も高い。
最盛期は3つのサガデッキが環境に存在するサガ1強環境を作り上げた。
最終的に《蝕王の晩餐》、そして元凶の《絶望神サガ》が殿堂入り。《サガ》が登場から殿堂入りにまで要した174日は実質最速の規制である。しかしこれでも遅すぎたという声も少なくない。