Dr.STONE

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Dr.STONE - (2020/10/14 (水) 17:48:26) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/07/03 (Thu) 18:01:00
更新日:2024/04/08 Mon 10:54:13
所要時間:約 9 分で読めます




その日 世界中の人間は全て

石になった!!


『Dr.STONE(ドクターストーン)』とは、週刊少年ジャンプで2017年から連載されている漫画である。
21世紀初の新連載6連発の5番目に連載開始した作品であり、同期は新連載6連発のトップバッターを飾った「ぼくたちは勉強ができない」。

原作者である稲垣理一郎はかつてジャンプで連載されていたアイシールド21の原作者としても知られており、ジャンプの原作者としての連載はこれで2作品目。
そのせいか、1コマだけ同作品のキャラクターの栗田がカメオ出演している。*1
作画担当のBoichiはジャンプ本誌では珍しい外国人(韓国人)の作者であり、かつてヤングキングで「サンケンロック」を連載していた。現在はこの作品と同時進行で週刊ヤングマガジンで掲載されているORIGINを書き上げている。
また科学監修として、図解 アリエナイ理科ノ教科書シリーズに携わっていたくられもこの作品に参加している。

第3回次にくるマンガ大賞コミックス部門10位入賞
このマンガがすごい!2018 オトコ編15位入賞

2018年秋にアニメ化が決定し、2019年7月から12月にかけて第1期が放送された。
2021年1月からは第2期が放送開始予定。

【ストーリー】

ある日突然南米から発生した謎の光によって全人類が石化し、そのまま人類文明が滅んだ3700年後の地球が舞台。
二人の主人公、千空と大樹が全人類の中で奇跡の復活を遂げるところから始まる。

≪第一部「STONE WORLD THE BEGINNING」あらすじ≫

物語の第一部は主人公の1人である千空が自身の知識と知力を活かし、親友でありもう一人の主人公・大樹と共に科学の力で人類の文明を立て直していく。
ライオンに襲われた際に緊急避難で復活させた獅子王司と対峙し、自分の理想の世界を作り上げる為に文明を立て直すのを阻止しようとする司の野望を食い止める。
杠も加えた3人は、司に対抗するべく黒色火薬を作る為に温泉地へ向かうが…?
+ 第一部のネタバレ
温泉に辿り着き、無事に黒色火薬の開発に成功する3人。
そこで火薬が暴発した煙に呼応するように、彼方で狼煙が焚かれる。
司に位置を知られる覚悟で、狼煙で応える千空一行。

直後、危惧した通り司の襲撃を受ける一行。
人質にされた杠を助けるため、石化復活液のレシピを教えることに。
さらに司は千空に「科学を捨てる」ことを要求するが、当然千空は応じず、司に首を圧し折られて死亡する。
しかし大樹の必死の思考と千空の布石によって、辛くも蘇生に成功した。

その頃、司は謎の美少女・コハクと接触。
司と千空のやり取りから「悪人」と見なされた司は先制攻撃を受けるも、「科学文明を知らない、人類の子孫が存在している」事を知る。

一方の千空は、司に千空が生きている事を知られていないうちに、大樹と杠が司帝国にスパイとして潜り込む作戦を立てる。
大樹達と分かれた後、千空は司の足止めで動けなくなっていたコハクを見つけ、「滑車」の力で助け出す。
コハクにより「村」へ案内された千空は、「妖術使い」クロムと出会う。
クロムの原始的な科学技術と鉱物のサンプルを見込んだ千空は、クロムを仲間に引き入れる。
コハクの姉ルリの病気を治す為に抗菌剤である「サルファ剤」を作り出す事を決める。
クロムに科学の基礎知識の説明をさせられる千空。
その流れで地軸が変化して北極星がズレている事、クロムが磁石を持っている事を発見し、それにより鉄の製造に乗り出す。

「桃太郎」を始めとした現代知識を語り継ぐルリから更に詳しい話を聞く為、本腰を入れ製鉄炉を作るが、圧倒的マンパワー不足に陥る。
そこで人手を稼ぐ為、スイカに調査させ「美味しい物に飢えている」ことを知り、猫じゃらしから自分の大好物「ラーメン」を作り出す。
しかしラーメン食べたさに集まった人間の中に、司帝国の密偵であるゲンが紛れ込んでくる。

千空の生存を確認したゲンを口止めさせる為、科学王国に引き入れようとする千空。
鉄の製造にも成功し、瞬く間に雷を利用した発電機まで作ってしまった千空を見たゲンは心揺られ、あるささやかな願いを千空に託して、司に嘘の報告をするのだった。

一方、金の槍・銀の槍という餌で村の番人である金狼・銀狼兄弟の協力を得た千空は、更に職人カセキの協力でガラス細工を作る事に成功。
ガラスビンが手に入った事で最難関の素材・硫酸を、文字通り命懸けで手に入れる。

更には長を決める御前試合の優勝賞品に、サルファ剤最後の素材である酒(=アルコール)がある事を知り、互いに謀略を重ねるマグマ一派と対決。
金狼らと力を合わせて、これに勝利する。

優勝し、村長となった千空はなりゆきでルリと結婚…と思ったが、酒が手に入った直後に離婚を宣言。
本人そっちのけでサルファ剤を作り、無事にルリを救い出す。
そしてルリが口にした村の名前…『石神村』から、千空は即座に全てを理解する。
宇宙飛行士で自らの育ての父・石神百夜が石化を逃れ、この村を創り上げる始祖となったことを…。

『百物語』に託されたメッセージにより、「科学復興・人類救出という願いが、正しく百夜の遺志である」と知らされた千空は改めて父の遺志を継ぐことを決意するのだった。


≪第二部「STONE WARS」あらすじ≫

石神村で村誕生の真相を突き止め、父・百夜の遺志を継いだ千空に、ついに獅子王司が武力による村の制圧に乗り出す。
司の腹心・氷月を筆頭に襲撃してきた刺客を科学の武器とハッタリで退けるも、結果は偶然が重なった奇跡的なものだった。
武力で圧倒的に勝る司帝国との決戦が冬明けの初春である事を察した千空は、武力に勝る武器「情報」を手に入れる為、携帯電話を作り始める。

≪第三部「Dr.STONE」あらすじ≫

奇跡の洞窟をニトログリセリンによるダイナマイトで抑え、一時停戦の後に司の妹の蘇生に成功するも、氷月の裏切りで司が致命傷を負ってしまう。
司を助ける為、司をコールドスリープさせて石化光線の謎を解き明かすべく、発光の観測地点であり地球の裏側である南米の地を目指す。



【登場人物】

≪科学王国≫

千空を始めとした人類の文明を科学の力で立て直していくことを目的としているメンバーが集っている。
文明の復興を阻止しようとする司帝国とは敵対関係である。後に村人など増えるが別項参照、下記は現代人のみ記す。

石神 千空(いしがみ せんくう)

CV:小林裕介
この作品の主人公の1人。16歳の高校生。復活後は3716歳?誕生日は1月4日。*2
知力に秀でており幼いころから本格的な実験を行っていたというほどの根っからの科学オタクで、化学・物理学・医学などなど様々な知識に長ける。
ぶっちゃけ人間の限界を超えた頭脳を持つが、自身は天才を自称することはない。
なんと石化されてから3700年間、復活後の生存の為にずっと数を数えて暦を計算していた。
この計算の蓄積が、脳のエネルギーを石化細胞から消費していた為に、結果的にいち早く石化から解放されることになる。

知力や知識はチート級だが、反面体力・戦闘能力は皆無で、戦わざるを得ない場合は知恵でどうにかするか為す術無くボコられるかである。
基本的には冷静・冷徹に振る舞っているが、本質は人情家。周囲には割とバレバレ。

大樹、杠達とは幼馴染である。石化が起こる前までは16歳で三年生を差し置いて科学部部長を務める。
科学の力で人類の文明を立て直そうとしたが、それを良しとしない司により一度は殺されてしまう。*3
その後、石化復活液の副作用により奇跡の復活を果たした後、石神村の人々と関わり合うようになり、人類の文明を本格的に立て直していく為、石神村を拠点に『科学王国』を立ち上げる。
口癖は「100億%」「唆るぜ、これは!」
好きな食べ物はラーメン。
名前といい髪型といいジャンプの先輩である某男塾死天王が思い出される。

大木 大樹(おおき たいじゅ)

CV:古川慎
千空と同じ16歳の高校生。千空からはよくゴリラ、デカブツと呼ばれている。
作中2番目に石化を自力で解いた人物。
千空が3700年間計算で脳のエネルギーを消費させていたのに対し、大樹は「杠に想いを伝える」という一心だけを燃やし続け、結果的に硝酸で復活可能になるまで石のエネルギーを消費させた。

体力に秀でており石化した杠を簡単に持ち上げ、フルマラソン2回程度なら余裕でこなす。脳筋かつ天然で、頓珍漢な発言を行い千空や司を呆れさせたことがある。千空曰く体力バカ
しかし争いは好まない性格のようで、絶対に人を殴らない。幼いころから相手に攻撃をされてもじっと耐えていた。
筋力は小学生の頃から尋常なものではなかったらしく、ドッジボールの試合中に最後の一人になった際は気合で体操服をはち切れさせるほどマッシブな体格に変化させ、相手を試合放棄させた。
杠に恋しておりクスノキの前で告白をしようと決心し、告白をしようとしたところ謎の光によって石化された。その後石化から解け、千空と共に試行錯誤で石化復活液を完成させた。
司が千空を殺したと思わせた後、千空の助言により杠と共に司帝国のスパイとなる。
タフネスは作中屈指であり、ライオンも素手で殺した司の蹴りを受けて初めて倒れなかった唯一無二の人物。*4
当然ながら脚力も尋常ではなく、結構な距離を一瞬で詰めるなどおおよそ肉体においては並ぶもののいない最高峰である。チート労働力の面目躍如といったところか。
上記の事情の為、司帝国へ入った後の登場の機会はなく、第二部で一年ぶりに千空と接触できた。

小川 杠(おがわ ゆずりは)

CV:市ノ瀬加那
この作品のヒロインの1人であり、大樹に片思いされている。千空、大樹により2番目に石化が解かれた人物。
カチューシャを常につけており、石化が解けても跡として残っている。
元々は長髪だったが、司の千空に対する見せしめにより短髪になった。
その後千空の助言により、大樹と共に司帝国のスパイとなる。手芸部に所属していた為、手先が器用で復活者用の服もあっという間に作ってしまう。
根気や根性も人一倍であり、それを千空に買われ“ある任務”を授けられている。
口癖は「ワオ!」

浅霧 幻(あさぎり ゲン)

CV:河西健吾
マジシャン兼メンタリストであり、石化する前は心理学の本を出版したりテレビに出たりしていた。通称ゲン。
マジシャンであった事もあって全身には手品の小道具が仕込まれており、他人を「ちゃん」付けで呼ぶのが癖(例:千空ちゃん)
元々は司帝国に属しており、司の命令で千空の生死確認のために石神村に派遣されたが、科学で文明が戻っていくことや千空自身に魅力を感じ
司に千空が生きていると嘘の報告をしたことで司帝国を裏切りあっさりと科学王国側につき、以降は千空の参謀となる。*5
平然と嘘を吐き適当にでまかせを並べるなど飄々としており、何を考えているかわからないところもあるが
石神村で素直に作業を従事したり、石神村の人々と共にサプライズで千空に天文台をプレゼントするなど、自身が付き従う物に対しては真面目で優しい態度をとる面がある。
基本的に彼がとんでもなく悪い顔をしたら千空の逆転の前触れと考えて良い。
コーラが大好き。口癖として「ゴイスー」「バイヤー」「ドイヒー」などの倒語(ズージャ語)を多用する。
声帯模写が得意で、同性で面識ある相手なら即興で本人そっくりの声が出せ、無理をすれば女性の声の模写もできる。
基本的に交渉時に科学に正直で嘘が吐けない千空に対し、彼が口八丁で人心を操ったり詐欺まがいの手を使う。

獅子王 未来(ししおう みらい)

司の妹。司が小学生の頃、危篤状態となる。
人魚姫の絵本が大好きで、自分も人魚姫になりたかったと言っていた。

七海 龍水(ななみ りゅうすい)

第三部冒頭で、地球の裏側まで航海する為に千空が遠洋航海船の船長として目覚めさせた男。
文明崩壊前は海運業でグループ資産200兆円を誇る海洋系学校「七海学園」のオーナーでもある七海財閥の御曹司だった。
己の感覚のみで正確な温度・湿度を把握し、高い精度で気象予測を行う特技を持つ。
性格は筋金入りの道楽者で女好き。一見するとただの利己主義者に見えるが、そのためには努力や苦労を惜しまない。
また、石世界に作られた記念すべき最初の被写体を千空に選ぶなど、己だけでなく他者さえも輝かせようとする「欲しがり」屋。

フランソワ

龍水の執事兼シェフ。中性的な外見のもてなしのスペシャリスト。
"フランソワ"は男性の名前だが、龍水いわく性別・人種・国籍は不明。
現代の有名パン屋並のパンを焼けるほどの腕を持ち、レストランを開業して食生活を豊かにする。


≪司帝国≫

獅子王司がリーダーとなり、彼が選んだ若者のみで構成される帝国。
メンバーはマジシャンや槍術や体操など何らかの分野に秀でており、それ故か皆人間離れした動きを取っている。
司に魅力を持ち付き従っているメンバーもいれば、ゲンのように石化から解けた後の世界の情勢が分からないから仕方なく在籍しているメンバーもいる。
ゲンが裏切った後に最低でも32人以上復活してるらしく、陽の話では総勢100人前後らしい。

獅子王 司(ししおう つかさ)

CV:中村悠一
この帝国を作り上げたリーダー。千空、大樹により最初に石化が解けた。18歳。話の途中に「うん」という一段落を入れる癖がある。
石化する前は霊長類最強の男子高校生として知られており、実際に野生の凶暴なオスライオンを一瞬で仕留めてみせた。
しかも武力一辺倒ではなく、石化が解けた直後に瞬間的に状況を把握し必要な情報を求め、瞬時に適応して対応する柔軟性と思考力を持ち、千空の科学用語に唯一即座に理解を示したり、洞窟の滴る液体を見ただけで硝酸と見抜いたりと、頭脳面でもかなりの明晰さと知識幅を見せている。
時速200km以上で自身へ放たれたクロスボウの矢を素手で掴み止めるなど、動体視力と反射神経も常人を遥かに凌駕しており、間違いなく作中最強の人間。
幼いころ危篤となった妹の希望を叶える為に貝を拾い上げようとしたが、それを見ていた漁業権を主張する大人により暴行を加えられ、結局貝を拾い上げる事ができないまま妹は……という暗い過去を持つ。
そのトラウマにより、「純粋な若者だけを復活させて、このまま誰のものでもない自然と共に生きていく」という目的の為、自身が選んだ若者を石化復活液により解かしていく。
同時に自身が忌み嫌う大人たちは石像のまま壊していくという危険な考え方を持つようになった。
文明の復興により汚い大人たちが復活するのを阻止するため、千空の科学王国を執拗に攻撃する。

+ 第二部終盤のネタバレ
実は妹は死んだわけではなく、意識不明の脳死状態で生命維持装置に頼って仮死状態で生きていた。
世俗に興味がなさそうな司がわざわざテレビに出演したり格闘大会で優勝してたのも、
彼女の生命維持費用捻出の為だった事が判明する。
しかし復活液の蘇生効果を千空が身を持って証明してみせた事で、
妹の意識を取り戻せる可能性に賭けて停戦の申し出を受けた。

その後、病院のあった辺りから妹の石像を掘り返し、無事に復活させる事に成功する…が
妹の安全を第一に考える、護るべき対象ができてしまった隙を氷月につかれてしまう。
帝国を乗っ取る為に牙を向いた氷月の管槍の一撃から妹を守る為にその身を犠牲にする。


氷月(ひょうが)

CV:石田彰
司帝国の戦闘員で、槍術の達人。管槍を使って相手を翻弄していく。司の思想には賛成している。
有毒ガスの有無を確認するために仲間を利用して、結果的に仲間が死んでしまっても素知らぬ態度を取るなど非情な性格をしている。
身体能力は高いが、それでも脳筋衆からはヒョロガリ呼ばわりされている。
しかし一度管槍を手にすれば司以外に勝ち目はなく、コハク・マグマ・金狼の石神村トップ3が相手でも一方的に勝利する程の実力者。
「ちゃんとしている」が口癖。

+ 第二部終盤のネタバレ
実は彼の目的は司を殺し、帝国を乗っ取る事だった。
人類の選別、間引きという根柢の部分では司と考えが合致してはいたが、
司が目指す「人が人から奪わない理想郷」には興味が無く
この新世界で70億もの人類は絶対に支えられない為
必要なのは人類の選別であり優れた者のみを生かすべきと考えていた。

咄嗟の攻撃に司が妹を身を持って護るのを予想し、思惑通り司の胸を貫く事に成功する。
しかしタッグを組んだ千空と司により、マンガン電池による即席スタンガンの一撃を受けて破れ幽閉される。

三部では対モズの戦力として開放される。
彼自身も、相手と比べてちゃんとしている千空らの味方になることを選び貫流槍術でモズを圧倒。
司復活後は正式に解放され科学王国の一員となった。

過去の所業から文明復活後の司法が自身を許さないであろうことは自覚しており、
協力の条件としてほむらだけでなくモズの開放も要求し、彼に自身の技を受け継がせようとしている。


ほむら

CV:豊崎愛生
司帝国の戦闘員で女性。本名は紅葉ほむら。
氷月の右腕であり、それ故に彼のことを強く信仰しており、ゲン曰く放っておいても悪さはしないが寝返らせることは無理だろうとのこと。
石神村に泳いで侵入して火をつけた張本人で、その後も石神村の動向を常時見張っていた。
石化する前は体操選手で、身体能力が非常に高い。またそれを活かしたアクロバティックな身のこなしによって、体操という概念を知らないコハクを困惑させた。
氷月の事を心酔しており、彼と共に幽閉された事も「悪くないかも」とまんざらでもない様子をみせている。

脳筋衆

名前はゴーザン、ユーキ、レン、アカシ、キョーイチロー、モリト。
誰が誰かは分からないが、司は全員の名前を憶えていた。
氷月と共に石神村を襲った世紀末モヒカンを髣髴とさせる連中。
筋力はかなりあるようだが、吊り橋の上で槍に対し石斧で襲い掛かるなど、知性はかなり低く浅い野蛮人。
硫酸のガスに襲われた際、本当に毒ガスかどうか確認する為に氷月に蹴落とされて全滅した。
彼等以外にも司帝国内に脳筋モブはいるが、同レベルかどうかは不明。
そもそも司は貴重な石化復活液を使ってなんでまずコイツ等を復活させたのかが最も不明である*6

ニッキー

本名、花田仁姫(はなだにき)。身長180cmと筋肉質な体つきのゴツイ女性。歌姫リリアンのガチファン。
文明崩壊前は体格を見込まれて柔道部に入れられ、毎日ボロボロになるまで練習していた。
根は乙女で、リリアンの歌を心の支えにして日々を送っていた為、リリアンが持つ微妙な南部訛りの英語も把握している。

羽京

本名、西園寺 羽京(さいおんじ うきょう)。
文明崩壊前は潜水艦のソナーマンだったらしく、聴覚が常人を凌駕するほど発達しており、ストーンワールドでは弓矢の名手となっている。
英語を話すことができる数少ない人物であり、同時に司帝国のトップ3の一人。しかしクロムを捕えた場所やクロム達の目的について司、氷月に嘘の報告をした。
その真意は千空達が一方的な劣勢で命懸けの決戦を前にしながらも、未だバラバラに砕け散った石像の人達も含めた全人類を助けようとしているクレイジーさに感銘を受けた為。

本名、上井 陽(うえい よう)。司帝国の戦闘員。元警官だが、軽犯罪にも発砲するなど問題警官だった。トンファーを使う。
帝国のNo.4を自称する自信過剰な性格で言動も軽く、『世俗的で軽率な現代人』の代表のようなキャラをしている。
戦闘力は三強には及ばないものの、マグマと渡り合える程度の戦闘能力を誇る。

北東西 南(ほくとうざい みなみ)

CV:日笠陽子
司が目覚めさせる人材の選定のために目覚めさせた、司のファンを自称する女性記者。
名前が東西南北で、それぞれの方角を示す頭文字を並べると「NEWS」となる。


≪石神村≫

宇宙にいたため石化を免れた石神百夜たち6人の宇宙飛行士の子孫によって構成された、人口およそ40~100人未満の集落の村*7
それ故、村民全て東洋と西洋の顔立ちが絶妙に混ざり合っている。1人の巫女を代々崇拝しており、村長は巫女の御前試合に勝った者がなり巫女を娶る決まり。
村民全て原始的な生活をしており、科学の概念は一切ない。そのため科学によっておこった現象に対しては妖術だと思い込んでいる。
また村の外から来た人間は村から追放された犯罪者だと村人の多くが思い込んでいる。
なお、村民の名前は全て元素と宝石に由来していて、苗字という概念はない。以下は主要な人物のみ記載。

コハク

CV:沼倉愛美
千空サイドのヒロインで、千空が初めて出会った石神村の人間である。
姉である巫女のルリのために温泉を汲みに行った際に千空に出会い、彼を気に入った事により、結果的にこの村の文明が発展していくことができたといっても過言ではない。
村一番の武力を持っており、人間離れした身体能力を持つ。それ故にゴリラ呼ばわりさせることがあったが、本人はそれに対しては不快を感じている。
また、北極星が真北からずれていることが見抜く事ができるほど視力が11.0と非常に高い。その他、凡そ1kmは離れた木々に隠れているほむらの位置を把握したりもしている。
お湯汲みを毎日繰り返したおかげで脚力が非常に発達しており、作中屈指のスピードを誇る。

ルリ

CV:上田麗奈
石神村の唯一の巫女であり、コハクの姉。
病弱でありいつ体がもつかわからない状況であったが、彼女の病気の原因を見抜いた千空により、彼が作ったサルファ剤を飲み、無事完治する事ができた。
その後はワイン作りやマンガン電池の製造など、何事もなく従事できるほど体力が回復している。
巫女であるため百物語の内容をすべて把握している。

クロム

CV:佐藤元
コハクの友人である少年。村の外側に自作の鉱石倉庫を建てて暮らしている。実質的にこの作品の「もう一人の主人公」と言える存在。
自身を妖術使いだと自称しており、化学や算術が得意だと自慢していたが、それをはるかに超える知識量を持つ千空に出会う事により、科学の存在を知る事となり、彼の弟子にして友人となる。
頭の回転は速く、千空が作ったわたあめ機から水車を思いつきカセキと共に3日間徹夜で作り上げたり、電球が完成したことで洞窟の奥深くから鉱石を入手することを思い浮かべたりした。
無から自分の好奇心とアイデアだけで新しいもの(千空の生きていた時代に存在するものであっても)を作り上げる、千空のいうところの天才
口癖は「ヤベー!」「クッソ!」。地頭は司と同じかそれ以上であり、身体能力も鉱石の探索などで鍛えられて高め。ただし戦闘経験がないので、戦いには向いていない。
尚、ルリに対して恋心を抱いているが、本人はその気持ちをよく理解できていない模様。

金狼(キンロー)

CV:前野智昭
村の門番をしている少年。「ルールはルール」が口癖。
非常に生真面目な性格で、千空の事を村から追放された犯罪者だと思いこみ、コハクの説得にも応じなかった。
しかし千空に彼の槍を金メッキを施してもらったことによって少しだけ彼を信用することになる。
実はボヤボヤ病でありそのことを銀狼を除いた周囲に隠していたが、科学の力で克服。
御前試合後は眼鏡をかけるようになり、村の女性陣はメロメロになっていた。
特訓前はマグマに一度も勝てなかったが、特訓の成果と背負った約束、更に科学の目を手にした事で完全にマグマを上回る戦闘力を手に入れた。

銀狼(ギンロー)

CV:村瀬歩
金狼の弟で彼同様村の門番をしている。兄とは違いお調子者な性格で、ちょくちょく下衆な面がちらつく。
原作者曰く「クズい部分を全面的に押し出した小早川瀬那」。
語尾に小さい母音が付くように伸ばす癖がある。(例:ルールはルールだよ
その性格が災いして御前試合の決勝戦でゲスイ妄想をたくさんし、周囲からドン引きされる。
とはいえ、彼の実力は兄・金狼ほどではないが充分強く、コハクに次ぐ素早さを持つ。
また硫酸の湖では槍の先にクロムがしがみついた状態から持ち上げるなど、腕力の面でも結構強い。
しかし小心者な性格のせいで実力を出せないでいる。逆にコハクが一緒など心配せず済む場合、作中屈指のスピードを見せる。
御前試合では千空のドーピング薬を飲んだことによる自己暗示で自信をつけ、金狼と同等の実力を持つアルゴを退けてみせた。
宝島編では船員の石化から唯一生き残り、コハク達と共に島に潜入。線の細さを利用して女装(結構可愛い)を披露した。

スイカ

CV::高橋花林
柄のないスイカをヘルメットのように被った幼い少女。このマンガのマスコットキャラ的存在でもある。ちなみに名前が本名なのか渾名なのかは不明
引っ込み思案であるが人の役に立ちたいという思いにより、小柄な体と被り物を活かした情報収集を行っている。
ボヤボヤ病であるため、かぶっていると病が軽減されるスイカ*8を常に被っている。
中身はお約束どおりの美少女。彼女のせいでピンチに陥ることもあれば、彼女の機転のおかげで全員が助かる事もある。
小説版において、同じ子どものナマリと、司の妹の未来と仲良くなる。

カセキ

CV:麦人
長い髭を生やした60歳の老人。老人ながら屈強な肉体をもつ。仕事熱心な職人で、高齢でありながら現役扱いされている。
物作りが大好きで、ワクワクするとどこぞの世紀末覇者の如く筋肉が膨張して服が弾け飛ぶ。
千空も認める文明に見合わないほどの技術力を誇り、現代ですら専門の職人が製作するヒックマンポンプを、千空の描いた絵だけを頼りにガラス細工で再現した。
尚、これがガラス細工を初めて見てから一年以内の話である。チート級の工作技能と言っても全く過言ではない。
理由は不明だが、ゲンのことを気に入っているようで何かと作業の手伝いをさせている。「オホー!」が口癖。

マグマ

CV:間宮康弘
目付きも性格も凶暴で下品な笑い方をする、村一番の怪力大男。
自分の欲望に忠実で、その為なら人殺しも一切厭わない危険人物。マントルという腰巾着の小男を従えている。
後に一応改心し、怪力を活かして鉱石の採掘や実験の力仕事に貢献するが、自分達の仲間以外には一切容赦しないのは変わらず。
復活待ちしている司帝国の石像を片っ端から破壊しようとした。村長になる夢は諦めておらず、千空を殺す気はないが村一番の男になる野望を夢見ている。

≪石神村の先祖(人類最後の6人)≫

石神百夜(いしがみ びゃくや)

CV:藤原啓治(本作のナレーションも兼任)
千空の父親。詳しい事情は不明だが、千空とは血のつながりがない。
かつて宇宙飛行士になるために試験を受けていたが、宇宙飛行士が身に着けなければいけないスキルの一つである水泳が苦手だったため、なれなかった過去を持つ。
しかし千空の協力もあってそれを克服し宇宙飛行士になる事ができた。
地球に帰還した後人類が石化した光景に呆然としたが、立ち直り自分達が人類最後の6人である現実を受け入れた。
その後は仲間達と無人島に住み、いつか復活するであろう千空と子孫に生きるための知恵袋として百物語を残す。

リリアン・ワインバーグ

CV:Lynn
石化前の世界では世界的に有名な歌姫であり、人類最後の6人の中では唯一の宇宙飛行士ではない。
百夜達と作ったガラスのレコードで自身の歌声を残していた。直接的な描写はないが、白夜と結婚し子供を儲けたと思われる。*9
白夜の話と、最後のコマで白夜が意識のない彼女を抱き抱えながら慟哭している事から、恐らく彼女も肺炎で亡くなったものと思われる。

その他の宇宙飛行士

●シャミール・ヴォルコフ(CV:森久保祥太郎)
●コニー・リー(CV:金元寿子)
●ヤコフ・ニチーケン(CV:山本兼平)
●ダリヤ・ニチーケン(CV:田中理恵)

シャミールとコニーは地球に降り立って3年後に結婚し子供を儲け、ヤコフとダリヤも子供を作る。
シャミール夫妻が肺炎にかかった事で本土に抗生物質を取りにヤコフ夫妻が海を渡ろうとして帰らぬ人となり、シャミール達もそのまま肺炎で亡くなった。
彼等の子供は白夜に託され、石神村の最初の村人となる。


≪宝島(石化王国)≫

百夜達が不時着した日本近海の無人島。かつてここから本土を目指して船出し、無事辿り着いて生き延びたものが石神村民の祖先。
その為、石神村の遠縁と思われる人々が住んでいる。石神村に住むスキンヘッドの名無し(ソユーズ)の故郷。
石化光線を発射する未知の科学装置「メデューサ」を所持しており、これによる恐怖政治を強いている。

アマリリス

宝島一の美女で、大勢の島の男たちに求婚されている。
自分の可愛さを自覚しており、その美貌で多くの男を好きなようにしてきた。
しかしそれらは石化してしまった友達を助けるべく島の頭首を倒すため。本性は仲間想いで心優しい少女。
島に潜入しに来た千空ら科学王国のメンバーと協力し、島の後宮に入り込んで同じ潜入組のコハクと銀狼にお色気術を叩き込んだ。
全てが終わった後は、元に戻った友達らと共に島への残留を決意。

モズ

王国の元帥(戦士長)。
戦士長一族のサラブレッドであり、王国史上最強と言われる戦士。
その実力に裏打ちされた傲岸不遜な態度の自信家であり、女性関係もだらしがなく後宮の女に多数手を出している。
ゆくゆくはイバラを蹴落として王国の実権を握る野心を抱いており、ゲンの交渉で一時的に科学王国に協力。
敵として立ち塞がった時には、氷月と激しい戦いを繰り広げた。
その後イバラの島全体の石化後回収され、アメリカへの船で復活。科学王国に加入した。

キリサメ

王国の特殊部隊員。
凄腕の投擲能力を持ち、石化装置メデューサを投擲して反乱分子や敵対人員を石化させる役割を持っている。
上司に忠実な性格で、「頭首のため」と信じてイバラの命令に忠誠を誓っていた。
しかし、科学王国による反乱によりイバラに裏切られ石化されてしまい、復活後は科学王国に加入した。

オオアラシ

王国の斬り込み隊長。大柄で島一番の怪力の持ち主だが頭は悪い。「ミラクル○○」が口癖。
典型的脳筋でマグマよりバカだが、パワーはマグマすら上回る怪力無双。
……が、死にものぐるいだった際に大樹によって取り押さえられる。なんなのあの現代人……
決戦ではイバラに石化装置を飲み込まされ、島の中心部まで走らされて島全体を巻き込み石化。
更に腹から石化装置を取り出す為にイバラによって砕き潰された。(後に復活させてもらっている)

イバラ

王国の宰相。狡猾で悪辣な性格の老人。
頭首(ソユーズの父)を石化させ王国の全実権を握った張本人であり、民に圧政を強いている。
後宮の女を夜な夜な寝床に招く悪癖も持ち、女装して潜りこんだ銀狼を毒牙にかけようとした。
メデューサを自在に操りながら科学王国のメンバーを苦戦させたが、最後は千空たちの機転により石化・封印された。

松風(マツカゼ)

海底で石化されていた侍風の男。
かつての島で栄えていた王国の頭首に仕える武士であり、頭首を守れなかったことを悔やんでいる。
なぜか頭首と瓜二つ(性格は真逆)の銀狼を新しい主人とみなして、彼に忠誠を誓うようになる。
当初銀狼は調子に乗って彼をこき使っていたが、あまりの悲惨な過去を知り罪悪感を抱いた。




≪その他の人物≫

ホワイマン

海上でGPSのテストを行っていた時に通信に割り込んできた謎の存在。
モールス信号で「WHY」のメッセージを繰り返していたため、龍水に「ホワイマン」と名付けられる。
石化装置を手に入れた際には通信を傍受して『1second12800000m』を連呼し、地球全体を再度石化させようとした。
尚、この際の音声は千空の声を録音した合成音声を使っている。
パラボラアンテナによって通信から割り出された距離は、上空数十万キロ。すなわち『月』辺りという事になる。


基本 徹夜(きのもと てつや)

バラバラだったが破片をつなぎ合わせて復活できるかの実験の為の実験台にされ復活した漫画家。
漫画家ゆえ絵を得意とし、ドラゴ紙幣の発行後はマンガを100ドラゴで販売している。
小説版において、同じく絵描きを生業とするナマリと交友関係を持っていることが明らかになる。

ソユーズ(名無し)

スキンヘッドで頭に大きな傷のある男性。幼い頃に石神村に拾われ本名であるソユーズを隠し、名無しとして生きてきた。
一目見れば何でも正確に記憶でき、赤ん坊のころの記憶すら憶えているほど異常な記憶力を持つ。



【主な用語】

≪石化現象≫

この物語最大の謎の現象。南米を起点とした、放射状に広がった空の激しい発光により全人類が石化した。なお人類が石化する前は燕が石化しており、現在のところ燕と人間だけにしかその効果が得られてない。
千空はこのことを「宇宙人の侵略説」、「未知のウィルス説」、「人類の科学兵器の自滅説」だと説を立てているが、いずれもその根拠がなく未だに謎が多い。
石化中も意識は残っており、普通はその意識もじきに消えるが強い意志があれば意識を保ち続けることができる。
意識を保ち思考し続けていると石化細胞から何らかのエネルギーが消費され続け、最終的に硝酸によって石化が解けるようになる。
ただし、復活可能になる時期は千空のように頭をフル回転させ続けて約3700年間もかかり、
さらにそこから何らかの要因で硝酸に接触する必要があるため、自力復活のハードルは極めて高い。
意識を保っていない石像でも後述の石化復活液によって復活させることができる。
石化から回復する際に破損していても断面を接触させていれば、破損箇所が自動的に再生する作用があり、
特に脊椎損傷や脳死など内部の再生力は例え本来なら死んでいる状態でも蘇生できる。

≪ボヤボヤ病≫

視界がボヤボヤと霞み、ものが見えづらい病気。石神村の人間は近視の事をこう呼んでいる。
現在のところ金狼とスイカがボヤボヤ病であることが確認されている。

≪百物語≫

石神村に口伝で伝わる百の物語。物語の継承は「巫女」にとって最も重要な仕事であり、ルリを始めとした歴代の巫女たちが正確に語り継いできた。
その中身は『桃太郎』などの娯楽的な童話の中に「食料の確保」や「猛獣などの危険の回避」、さらには「鉱物」や「植物」についての説明を盛り込み、文明の知識を途切れさせないために興されたと分かる。

100番目の物語は石神村の創成について述べたものであり、巫女だけにしか知られてないトップシークレットなもの。そしてこの物語は父百夜から息子の千空へ向けたメッセージで締められている。

≪レコード≫

百夜が遺したガラス瓶の底から作ったレコード。
ヤコフ夫妻のダイヤの結婚指輪で作られた針により、リリアンの歌が彫り込まれている。
旧人類が遺した唯一のメディア。



【千空たちの作った主な発明品】

≪石化復活液≫

石化した人間を元に戻す事ができる現状唯一の手段。本作の最重要アイテム
その正体は硝酸とアルコールを混合した工業用腐食液「ナイタール」。大樹の努力と千空の知識やひらめきにより調合された。
尚、石化から復活する際に細かい破損部分は石自体が補って修復する為、ヒビのような跡は残るが健常体で復活する事ができる。

≪サルファ剤≫

スルファニルアミド。ルリの病気に治療薬として作られた抗菌剤。
抗生物質とは似て非なるもの(作中では分かりやすく抗生物質として説明されている)。
このサルファ剤作成のための一連のエピソード以降、高度な科学アイテムの作製を大目標として設定し、その過程で様々な素材や道具を作り出していくという流れが定着する。

≪携帯電話(通信機)≫

千空が司帝国との最終決戦の為に作り上げた携帯型通信機。
とは言え、限られた材料と期間で作られたこれは携帯電話と言うよりも、公共無線に近い代物である。
背負うぐらいの大型の本体に、ラッパ状の受話器がついている。
着信のみを行うことでモールス信号を送ることもできる。




ククク…追記・修正だと?100億%!唆るぜ、これは!

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