ネフェルピトー

登録日:2011/07/30 Sat 10:22:34
更新日:2025/03/05 Wed 00:16:36
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うんっ 僕ちょっと強いかも♡




ネフェルピトーは漫画『HUNTER×HUNTER』の登場人物。
通称ピトー。

CV:藤村歩




【概要】

キメラアントの王の直属護衛軍で、極めて高い戦闘能力と、王に対して高い忠誠心を持つ。

猫耳・尻尾を持ち、猫目など猫っぽさを多分に有した人型。キメラアントとしては人間寄りの部類。
登場当初は人形のような不気味で不吉な顔だったが、連載が進むにつれデフォルメされ可愛げが増していった。

中性的な容姿・言動のため性別がハッキリしておらず、ネット上ではピトーが男であるか、女であるか激しい論争が展開されてきた。
終盤やアニメ版では女性的になっているが(特にアニメ版は明らかに女体)、ファンブック内では男らしき扱いをされている*1
キメラアントの生態上、繁殖能力がなくてもおかしくないことも話をややこしくする。

一人称は、初期は「僕」・途中から「ボク」で、しばしば語尾に「~ニャ」と付けるあざとキャラだが、王の前では私(わたくし)となり普通の畏まった言葉遣いをする。
また、(女王が産卵準備中で他の軍団長も産まれていなかったため)最上位階級として全軍を集合させたときの信号では「軍団長ネフェルピトーより告ぐ~」「諸君は多少の~」「~発揮せよ」と立場に沿った口調で命令を飛ばすシーンもあった。


【性格】

魔獣との混血のため自我に固執しないユピーや、王に狂信的とも言える忠誠心を持つプフとは違い、戦闘や楽しいことを好む典型的な戦闘狂。
自分が楽しいと夢中になってしまい周りに目が行かなくなってしまう癖がある。
カイトやネテロなどの敵を見つけた際に見せた不気味な笑顔はその最たるものと言えるだろう。
その無邪気にも見える残忍さは時に部下にも恐れられる程。

他の護衛軍同様に王を第一に考えるような高い忠誠心があり、王に関わらない事は細事として気にしない点は他の護衛軍と同じ。
しかしコムギとの触れ合いによって変わっていく王を目の当たりにした際の反応はプフ(とユピー)とは異なっており、
プフが「理想とする王」から離れていく事を危惧してコムギの抹殺を企んだのに対し、
ピトーはそういう王の変化を否定せず受け入れ、コムギ治療の命を最後まで守ろうとした。

【戦闘能力】

まだ発を体得していない初陣の段階で(警告を発するために初撃を喰らい片腕になったとはいえ)カイトを大きなダメージもなく倒し、
ゴンとキルアに至っては、二人揃っても片腕のカイトと比べて気にも留まらないほど弱かったためオーラだけで圧倒。
生まれてまだ日が浅いにも拘らず、50年ほど前は最強と謳われていたネテロをして「わしより強くね?」と言わせるほどの戦闘力を持つ。
プフやユピーのような翼は持たないが一足飛びで少なくとも500m以上の距離を一瞬で詰めるほどの脚力を持つなど、
他のキメラアント以上に類い稀な身体能力も持つ。

この他の特徴として、一部分なら最長2kmまでアメーバ状に伸ばせる「円」がある。カイトもこれに引っかかった。
また一部分だけ空洞にしたりすることも出来る。
ただし『玩具修理者』は非常に燃費が悪いため、この能力の発動中は使えない。
ピトーがこの「円」を解いた描写は戦闘態勢に入ったり、玩具修理者の使用中のみ。
モラウ達の発言から、寝ずに四六時中多数の人間を広範囲に渡って操りながら
同時に念能力の高等技術でしかもしんどいと言われている「円」を広大な規模で四六時中使っていたことがうかがえる。
…という通常の人間の念能力者では信じられないような行動をしておきながら、消耗している様子はうかがえなかった。


念能力

特質系能力者。
水見式のテストを行った時は、水の上に浮かべた葉が枯れた。
発は人形を具現化して操る能力。主に以下の3種類に分かれる。
尚、この人形は念能力者でなければ視認することができない。

玩具修理者(ドクタープライス)

不気味な人型の人形を具現化し、他者の身体を「直す」事ができる。
死にかけの重体者であっても時間をかければ完治させることができるが、死者の蘇生は不可能*2。一応、死体の修復・加工はできる。
そもそもが殺してしまった相手と再戦したいという動機で発現させた能力だったのだが、それだけ死者蘇生は難しいことなのだろう。
要する時間はまちまちで、重体者の「手術」は1時間と見積もる一方で骨折程度ならさっさと直せる。
さらには修復だけではなく、脳の特定の機能を「壊す」ような特殊な処置を施すようなことも可能。
この点からもピトーの(あるかどうか不明な*3)医学的知識に依存する能力ではないと思われるが、使っていれば技術が向上し施術速度が改善しうる。

この人形は「発動させた場所から一切移動できない」制約があり、ピトーの尻尾と物理的につながっているヒモがあるため、
「玩具修理者」発動中はピトー自身はこのヒモの長さ(約20m)の範囲内でしか動けない。
そして何より、燃費が非常に悪く、使用中は自身の円が解除されてしまう……どころか他のことに一切オーラを割けなくなる欠点がある。*4

作中では動けない&ヒモで繋がっているという制約を逆手に取り、ネテロの攻撃で遠くに吹っ飛ばされた際、空中で発動して無理やり止まるという応用利用もした。

名称の由来は小林泰三の小説『玩具修理者』から。
ルビの方は原作:逆津ツカサ、作画:有柚まさきの漫画『DOCTOR PRICE』から。


黒子舞想(テレプシコーラ)

自分自身を黒子のような姿をした人形で操って自身の限界を越えて闘うことが出来る能力。
ピトーが本気で戦う時にのみ使う能力で、発動から攻撃に移るまでの時間は0.1秒を切る。

活躍の場が少なく詳細は不明だが、説明から察するにシャルナークの『携帯する他人の運命(ブラックボイス)』による自分操作と同様に、念人形によって自身を操作させることで本来以上の実力を発揮するようになる比較的単純な能力と思われる。
副次的に操作系能力による洗脳なども無効化すると思われる。

一度目は討伐軍の奇襲の時、ネテロに対応するために発動しようとしたが、さらに速い「百式観音」の攻撃に吹っ飛ばされてしまい発動し損ねた。
二度目は発動するもゴンさんの圧倒的な力の前になす術もなくボられてしまい首を潰され殺害された。
殺害された後は「死後強まる念」としてピトー自身の死体を操り、ゴンさんの不意を突く形で右腕を飛ばす成果を挙げる。
この時のピトーは瞬きすら許されないほどの速さだったので、能力と合わせて相当に強烈な身体能力であることが分かる。

「Terpsichora」はギリシャ神話の舞踏の女神。漢字表記は「国士無双」の捩りだろうか。


他者の動きを操る人形(名称不明)

具体的な能力名は出てきていないが、人形の姿は「玩具修理者」とも「黒子舞想」とも違っている。

予めプログラムさせた動きをさせる自動操縦タイプの人形を他者に取りつかせて操る。
「選別」を行うための殴り役の人間をこれで動かしていた他、カイトもこれで操っていた。
応用はあまり利かないものの、喋らせたり銃器による戦闘行為を行わせたりといったことも可能なので各地の人間操作も主にピトーが行い続けていた。
生きている人間を強引に動かすといった描写は存在せず、死体と思われるものしか動かしていないため何をどこまで操れるかはやや不透明。

モラウの煙人形と比較すると、一度に出せる数では勝るが、精密動作のレベルは煙人形の方が優れる。
また、数を減らして精度を上げると言った調整もできない模様。

但しカイトを操っていた際には肉体に触れることを条件にレベル2なるモードに移行しており、ナックルが「かなり高度な戦闘技術が要る」と評するほどレベルの高い自動操作をした(描写はなし)。無傷の捕獲は諦め、深手を負わせて強引に連れ帰ったという。このモードが出てきたのはカイトとの再会時のみ。


【劇中での活躍】

最初に誕生した護衛軍の1人で、念能力に目覚め王になることを夢見たラモットを一瞬で諦めさせ、
プロハンターであるポックルがたじろぐ程の不気味で禍々しいオーラを放っていた。
その後、ポックルに念能力の詳細について自白させ、「円」に引っかかった(ゴン&キルアと一緒にいた)カイトを襲撃し、殺害。
ネテロに「わしより強くね?」と言わしめたりとキメラアントによるバイオハザードの事態の重さをより強く印象付けた。

王が誕生してからは、女王を見捨て東ゴルトー共和国の城に居を構え、王の生物統一のために「円」による警戒と兵隊作りに尽力する。
ただ、自分で腕を千切った王、鳥に襲われたコムギの治療のため2度にわたり「円」を一時解除しており、前者の隙にノヴに侵入口を仕込まれてしまった。

討伐隊の強襲の際には、初撃の巻き添えで致命傷を負ってしまったコムギを王の命令で治療している最中にゴン&キルアと接敵。
まともに戦えば難なく倒せるような相手であるが治療を止めればコムギが死ぬため戦うことはできず、王のため全面服従を選択。
我が身を懸けてコムギを護らんとする姿はキルアに「母親のよう」と称され、プフの目にも大きな変化に映っていた。

何でも!! 何でも言うことを聞くから!!
だから待ってくれ ボクはどうしてもこのヒトを救けなくちゃいけないんだ!!
タスケ……? タスケ……何? タスケナクチャ……って 何?

恩人の仇のまさかすぎる言動にブチギレて無慈悲極まったゴンの交渉により、最終的にコムギを人質にされたうえ、カイトの治療を交換条件として突きつけられる。
素直に従いゴンと共にペイジンに向かうが、そこでカイトはもう死んでいて治療できないと「正直に」告げる。
そして同時に裏でコムギの身柄が確保された(とプフが偽情報を伝えた)ことで気兼ねもなくなったため、ここまでの経緯で恐るべき存在だと感じたゴンを抹殺しようとする。
(なお、話の流れからすると単に「カイト=あの時殺した人間」と気づいていなかった*5と思われるが、ゴンと初対面でないことを後から思い出した*6ことに比べて描写が曖昧、かつプフの偽情報を聞いた後に喋っていることから、「わかっていてギリギリまで黙っていた」ようにも見えなくはない)

残念だけど キミを殺さなきゃいけない 王の為……
(………オレを殺す…? 治してくれないの…………?)
(やっぱりカイトを治してくれないの?)



嘘つき…

そしてゴンを助けに来た謎の人物「ゴンさん」にボられ、その力が王ではなく自身に向けられたことに安堵しながら死亡した。






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最終更新:2025年03月05日 00:16

*1 女の子ファッションコーナーのピトーのイラストに、なんで混ざってるのとツッコミが入っている

*2 台詞からすると「失われた魂は元に戻せない」という理屈なようだ。

*3 「あっあっ」の件からするとなくはないのかもしれないが……

*4 特質系と言っても水見式が『葉が枯れる』という再生などとは逆方向の結果なので、ピトーには合っていない能力だから特別燃費が悪いということなのかもしれない

*5 ピトーの心境は頻繁に描写されており、ゴンの要求が実現不可と知っているなら、ペイジン到着=交渉不成立=コムギ殺害というリスクへの言及がないのは不自然である。

*6 ゴンは開口一番「オレを覚えてるか?」とちゃんと問うたのだが、その瞬間ピトーは必死で思考を巡らせていて「ゴンの言葉は全く耳に入らず」、有耶無耶になっている。もし覚えていれば、「カイト」について類推するのは容易かっただろう。