キメラ=アント

登録日:2024/06/04 Tue 23:59:37
更新日:2025/02/01 Sat 13:57:45
所要時間:約 19 分で読めます






我が王よ

其方は必ずやこの世界の頂点に立つ!!



キメラ=アントとは、漫画HUNTER×HUNTER』に登場する生物。



【概要】

第一級隔離指定種に認定されている暗黒大陸出身の昆虫。通称は「(キメラ)」。表記上では「=」を省いた「キメラアント」とも表記される。
名前の由来は読んで字の如く「キメラ」+「(アント)」。
キメラアント編から登場し、種の本能に従い生物の頂点に立つ事を目論んだ。


【生態】

記録上の女王蟻は体長10cm・兵隊蟻は数cm程度と、「すげーでかい蟻」程度。
肉食で食欲旺盛。とりわけ女王は一度の食事で自重の数倍もの食糧を平らげ、その量や食欲は時に気に入った種族が絶滅するまで食い尽くすとされる。

……と、これだけ見ればあくまで野生昆虫でしかないように思える。基本的には。

その最大の特徴は捕食した生物の遺伝子(能力)を次世代に反映する摂食交配
例として女王がカブトムシカマキリを食べると鎌や角が生えたキメラアントが誕生する。
種族を絶滅させるまで食うというのも栄養価の高さや遺伝子的に強力なものを見つけると優先して捕食するためであり、えり好みする生態から「グルメアント」という通称が存在するほど。

生物の究極の生存戦略である遺伝子の多様性を一世代のうちに実現可能であり、特定の条件で一気に種が崩壊するというリスクを限りなく0にしながら殆ど一方的に他種を淘汰して増え続けるという、超高速で変異するウイルスのような存在。
加えて後述のように王はコロニーを飛び出してまったく別の場所で女王を生産するので、生態系の汚染源を直に別エリアに投下し、そのまま既存の種族達に成り代わりながら次の汚染源を育むという生きることそのものが侵略になっているヤバイ連中。

NGLに潜伏していた女王蟻は登場した時点で2mを超える異常固体で人間を易々と食い、二足歩行に人間以上の身体能力、高い知能と言語を有した亜人種タイプが猛威を振るった。

前述の摂食交配により、種族こそアリだが作中に出てきたキメラアントは獣人、半魚人、タコ、コアラなど姿は様々。

女王を中心としたコロニーを形成(蟻塚などのように泥や糞で構築するタイプ)し、空を目がけて伸びた塔のような蟻の巣を構える。
ヒエラルキーは女王→直属軍団長→師団長→兵隊長→戦闘兵・雑務兵。
王の誕生後は王→直属護衛軍、女王→師団長→兵隊長→戦闘兵・雑務兵と移行する。
師団長が4、5匹の兵隊長を指揮、兵隊長が10〜20匹の戦闘兵を従える。
女王存命時は種族の繁栄や精神支配により服従しているが、生殖能力の喪失や死亡により枷が解けると統率を失う。

作中では王を産むため高い栄養を持つ生物を標的とした結果人間に目を付けてしまい、NGLと東ゴルトーの住民が数多く犠牲となった。
念能力者は一般人の1000倍以上にあたる栄養価で「レアもの」と呼ばれ、通常の肉を吐き捨てたメルエムが味を甚く気に入っている。

繁殖活動は女王が食事1回で1〜5個産卵し、気に入った巣に定住して一定周期で王を産む。
対して王は放浪しながら異なる生物の雌と無理矢理交配し女王を増やす。
討伐隊は想定外の一例として宮殿に潜入したパームがそういう目に遭っている可能性に気づき、突入前にもかかわらず尋常ではない緊張感に包まれた。メルエムはコムギとの軍儀にハマっていたのでそれどころではなかったが。
統率下では行われないが兵隊蟻にも生殖能力があるため、女王が死ぬと上級兵が各地に散り同様の繁殖活動で収集がつかなくなる
一部の個体は人間に手を加えキメラアントに変えてしまう事も可能。


【能力・特徴】

身体能力・生命力は人間を遥かに凌駕する。
首を容易く刎ねる腕力や各々の特徴を活かした攻撃方法に加え、生身の耐久力は昆虫の頑強さと人間の柔軟さを併せ持ちつ。
下級兵は銃でも致命傷を負うが兵隊長クラスには無力化され、ゲンスルー戦で決め手となったゴンの必殺技であるジャジャン拳のグーを念習得前に受けても重傷で済んでいる。
首を切断されても1日程度なら生存するほど生命力が高く、確実に命を奪うなら頭部を破壊するのが最も有効
念能力者でも相手取るのは危険極まり、幻獣ハンターになりたてのポックルはポンズたち連れのチームごと全滅した

人間と同様に念能力を扱う能力を秘めており、兵隊長以上は素でオーラを視認する事ができる。
ゴンと交戦したラモットは念の攻撃から生還した事で精孔が開き、他のキメラアントを殴りつけ爆発的に念能力者を増加させた。
ピトーがポックルの脳を直接弄って念に関する知識を学習し、プフの元なら念系統や特性に合わせて1日〜3日で能力開発を行い四大行と応用技を習得。
直属護衛軍や王ともなれば誕生時点で莫大なオーラを有し、対抗できる者は精鋭に限られる

精神力が高い者ほど前世の記憶を宿している傾向が強く、副産物として言語能力を獲得。前世が念能力者の場合は特に顕著。
キメラアントとしての性格にも大きく影響し、名前を求める、服を着てファッションに個性が出る、功績を求めるなど個を確立。
ヒトという種族への拘りや執着心は薄く、基本的に食糧や家畜同然の認識で統一され、師団長や兵隊長は狩りを楽しむ傾向が強い。


【危険度】

危険生物リストによる亜人種タイプの評価は総合B
凶暴性B〜C(B ≒A-1A-2)、数B、繁殖力B-1、破壊力A
暗黒大陸の五大災厄がB+〜A評価で、部分的にワンランク劣っているものの破壊力は申し分なく、高い確率で死亡、または酷い後遺症が残るとされている。
危険度総合Bは殲滅の必要があり方法は確立しているが、ハイリスク&コストに見合わず国家、国際的な対応が必要。
作中では東ゴルトー共和国を手中に収めて選別しキメラアント化、大陸の統治や人間社会の支配といった世界征服を目論んでいた。

NGLの自然信仰と閉鎖環境が合わさり集団失踪が起きても表面化せず、カイトたち生物調査団が痕跡を追跡し、師団長の離散による周辺国の被害で報道され一般に存在が露呈。
政府からハンター協会に討伐依頼が打診され、会長のアイザック=ネテロが直々に動員。
当初は未確認生物(UMA)として報道され、事態終結後は政治家の手でキメラアントの存在を隠蔽し、新種の魔獣として情報工作が行われた。
パリストンが念能力者のキメラアント5000匹分の繭を秘密裏に回収し、何かを画策している事が明かされている。

誕生僅か数ヶ月で国家を牛耳り数千人の念能力者軍団を作り上げ、王と直属護衛軍は単体戦力としても作中トップクラスに値する実力者が揃っている。

以下ネタバレ注意
+ ...
メルエムに至ってはネテロの百式観音や渾身の全オーラを放つ零乃掌を受けても程々のダメージで済み、プフとユピーのオーラを食らい自らの一部に昇華した後は全力戦闘が無かったにもかかわらず人智を超えた能力の片鱗を見せ、ファンから作中最強候補に挙げられる事も多い。

討伐隊は初めから王と直属護衛軍の引き離しに重点を置き、ネテロとメルエムの一騎打ちを画策。
全身全霊を懸けて戦うネテロら討伐隊であったが、最終的に王と直属護衛軍を正攻法で倒す事は一人を除いて叶わなかった。
この結果とメルエムや護衛軍をはじめとしたキメラ=アントの力量を見た多くの読者たちはもはや人類が蟻に勝つ手段など皆無だと思っただろうが…、




キメラ=アントはここから思い知ることとなる。

人類の種(国家)としての危険度が、自分たちより数段上であるということを。

自分たちが人類にとっては高コストだが殲滅の方法は確立している程度の災害であることを。









蟻の王メルエム…お前さんはなんもわかっちゃいねえよ




【キメラアント一覧】

リンク先のあるキャラクターは各項目を参照。

王・女王

CV:内山昂輝
キメラアントの王。
他を寄せ付けない圧倒的な戦闘力・知能を併せ持ち、生物の頂点に立つ事を宿命づけられた存在。
東ゴルトー共和国の総帥マサドルディーゴを排除し一国を手中に収める。
同族すら有無を言わさず抹殺する冷酷非道な人物だが、軍儀の世界王者・コムギと邂逅し…。

  • 女王
CV:池田昌子
キメラアントの女王。姿は二足歩行の巨大なアリそのもの。
本来キメラ=アントと言えども通常は10cmしかないはずの女王アリと異なり2mと巨大になっている。
高い知能を持ち言葉を喋れずともキメラアント共通の信号で指示を飛ばす。
子の世代ほどではないが人間の遺伝子を継いでいるようで、師団長の人間臭い行動に一定の理解を示し、王と直属護衛軍に自ら名前を与えた。
何らかの原因で片足を損傷しつつNGLに漂着。潜伏し、兵隊を増やしながら王を産む事に心血を注ぐ。
メルエムが正常な出産ではなく腹を内側から突き破って生まれ出た事によって内蔵の多くを損傷し瀕死状態に陥り、直属護衛軍や多くの師団長から見限られた。
コルト等一部の蟻は見限らずに人間に白旗を振り、自身の命と臓器を差し出してまで助命を乞うが、1世代違えば別の生物と言っても過言ではないほど体内構造が異なってしまうキメラ=アントでは臓器移植もかなわず、研究チームの手術を受けるも命を落とした。
亡骸からは体内に宿していたとある赤ん坊が誕生する。
ジン=フリークスによれば暗黒大陸出身とのこと(女王自体ではなく種としての話かもしれない)。ジンが乗っていた怪物や世界樹の話、のちのネテロ会長の回想からするに暗黒大陸ではこの大きさの蟻でさえ「アリンコ」サイズの様子


直属護衛軍

王を守護する使命を帯びた三戦士。
同族の生死を顧みず王に尽くす事のみに要点を置いている。
師団長とは次元が違う戦闘能力を有し、メルエムの一撃に耐える肉体強度、直接対面していないノヴの心が折れてしまうほど凶々しいオーラを放つ精鋭揃い。

CV:藤村歩
の遺伝子を持つキメラアント。性別不明のボクっ子。
全盛期の半分程度に衰えたといえ半世紀前最強の念能力者だったネテロ会長をして「あいつワシより強くねー?」と言わしめたオーラを放つ。
遠目で見たカイトを甚く気に入って襲撃し、ゴンの運命に大きく影響を与える。

  • シャウアプフ
CV:羽多野渉
の遺伝子を持つキメラアント。操作系能力者。中性的美男子。通称「プフ」。
巨大な羽から放たれる鱗粉には催眠効果があり、国民大会に訪れた東ゴルトー住民を手中に収めた。
また人間を繭に包んでキメラアントに改造、他者の能力開花に干渉して念能力の選定や習得期間の大幅な短縮といった多数の能力を持っている。

バイオリンを嗜み、思慮深く他人の心を読む事に長けるが王への常軌を逸した忠誠心を向ける狂信者で本性は神経質かつ冷酷。
「自分の理想の『王』のイメージ*1」に固執しており、エゴイズムに等しい忠誠心を貫くためなら如何なる非道な手段も辞さず、王を欺いてでも目的を達しようとする一面を持つ。*2
女王から離れた師団長を傘下に置き念能力を強化して警戒に当たらせているが、他の護衛軍同様使い捨ての兵隊としか認識しておらず、王の変化を受け入れたピトーと人間への尊敬の念が生まれたユピーにも場合によっては排除するような心境も垣間見せた。

だが何よりも、躁鬱気味なレベルでテンションの乱高下が激しい情緒不安定さこそが彼の最大の特徴。普段は冷静沈着な参謀っぽい振る舞いをしているが、王に対する失態を犯すと途端に情緒不安定となって錯乱した挙句奇行に走るのが欠点であり、見かけによらずメンタルに一番ムラがある蟻の中でも屈指のネタキャラ。

劇中では王への狂信から、王の精神に影響を与えるコムギの排除を画策していた。
宮殿ではモラウと交戦して継戦能力を下げ、蝿の王で分身を放ち戦況を把握する。


  • モントゥトゥユピー
CV:立木文彦
魔獣の遺伝子を持つキメラアント。変化系能力者。引き締まったマッチョ体形。
細かい策謀を考えることが苦手な荒々しくも大雑把な脳筋だが、人間ではなく魔獣との混成で個に執着がなく、それゆえに裏表なく純粋に王への忠誠を向けている滅私奉公の体現者。
宮殿ではナックル&シュートと交戦し、全身を複眼と触手に変化させ手数で圧倒。
戦いを通して怒りを溜め込んで膨張し爆発に変換、自身の本質を分析し演技やハッタリといった搦手、冷静に怒りをコントロールする術を学習。
さらに、そうした学習の果てにナックルやシュート、モラウを蹴散らすに至った後で乱入したキルアの「疾風迅雷」に手も足も出ず一方的に打ちのめされた事から
念能力の奥深さを知り、それを磨き上げた「人間の『個』」に敬意を覚えるまでに至る高潔な精神を得たが…。



師団長

兵隊長を纏める実働部隊のトップ。
念の習得後はベテランハンターや幻影旅団でも一筋縄ではいかないほど戦闘能力と知能が高い。
前世の性格が色濃く反映されているため各々の個性が強く、蟻が本来持ち得る兵隊としての統率性は低下し、師団長同士の思想は統一されていない。
これによって統率力0でただ暴れている隊もあれば、師団長不在でも兵隊長が的確に指示し、フォーメーションまで設定してある隊もあるなど、軍隊としては余りにもばらばらになってしまっている。

  • コルト/クルト
CV:野島裕史/安済知佳
コンドルの遺伝子を持つキメラアント。
女王統治下で餌となる人間狩りを管理している。
見た目的にも人間の部分が濃く、完全な命令遵守すら出来ない奔放な師団長たちの中では異質なほど理性的な性格をしており、女王への忠誠心も高かった。
女王へのセキュリティ上の懸念や人間が持ち出してきた謎の武器(念や銃)に対して素早く結論を出し、女王の危機において即自ら降伏に向かうなど判断力があり、ペギーとともに蟻側の頭脳として活躍していた。
メルエム誕生後も女王への忠誠心は消えず、瀕死となった女王を救うため討伐隊に降伏して助命を訴え、「二度と人間を食わないこと」を条件に保護下に入った。
女王の体に残された赤ん坊に「レイナ」と名付け、協力体制を維持しつつ前線を離れ世話を続けている。
前世はNGLの村で暮らすクルトという少年で、妹のレイナや母親のハルナと平和に暮らしていたが、レイナ共々女王の餌になり生まれ変わった。
妹を守れなかったという後悔がキメラアントになった後も無意識に宿り、時折「レイナ」という名前を無自覚に口にしている。
事態終結後は「新種の魔獣」という事でハンター協会が情報操作を行い、条件付きで人間社会の中で暮らす事を許されている。

  • ペギー
CV:二又一成
ペンギンの遺伝子を持つキメラアント。
師団長の中ではコルトに並ぶほど理性的な存在であり、「人間の強さは学習能力にある」「(自分達も念を扱えると知った時)まずは詳しく知るべき」と非常にシャープな着眼点をもつ参謀役。
王が生まれるまで実質的に蟻の軍団行動を決定していたのはコルトと彼であり、蟻側のもう一人の頭脳として活躍する。
かなり目立った存在であったが、女王の救命に動いた際生後間もないメルエムに顔を吹き飛ばされ、あっけなく退場。メレオロン離反の要因となる。ハンタではよくある事
前世はメレオロンの義父。教育熱心な人物でNGLの教本を抱えていた。

  • メレオロン/ジェイル
CV:飛田展男
カメレオンの遺伝子を持つキメラアント。「ジェイル」は人間だったころの名前。
普段は擬態で姿を隠し、師団長とも距離を取っているためやや浮いている。
ペギーがメルエムに瞬殺されたショックで前世を思い出し、出会ったゴンから人間離れした怪物性を感じて協力を願い出た。
人情家のゴンとナックルを気に入り、彼らをメルエムを打倒し得る存在と見做し討伐隊に参加。
宮殿では主にユピーと戦うナックル達を神の不在証明でサポート。
事態終結後はイカルゴと同様、ナックルやパームたちと共に行動している。


  • ザザン
CV:仲尾あづさ
サソリの遺伝子を持つキメラアント。もンのすンごい爆乳
美意識が高くネイルアートを嗜み、服装も時期によって変えている。離反後はドエロいビキニ姿。
メルエムの誕生後は、その単独で無限に配下を増やせる念を持ったゆえに増長し、自ら女王を名乗り部下を連れて行動。
流星街付近で巣を作り甚大な被害を発生させるも、故郷を訪れた幻影旅団により部下は壊滅。
自身はフェイタンと交戦し、尻上がりに勘を取り戻す剣戟と機動力に翻弄され、自慢の顔を傷付けられた際にはブチ切れて怪物のような風貌に変身した。
変身直後の隙を突いたフェイタンの「硬」をノーガードで弾き反撃。形勢を逆転するも、怒りにより放たれた太陽に灼かれて(ライジングサン)に全身を焼き尽くされ死亡。
残る犠牲者も、彼らの想いを汲んだ幻影旅団に葬られた。


CV:中村大樹
オオカミの遺伝子を持つキメラアント。
狡猾に影の王を目指す軍団長一の懐疑主義者。
東ゴルトー裏の権力者であるビゼフに取り入ろうと画策する。

CV:高城元気
チーターの遺伝子を持つキメラアント。
「スピードキング」を自称する時速200kmの脚力はベテランハンターでも捉えきれない。
単独行動後は町に降りて警官隊と衝突し、強者を求めてモラウ&ナックルと交戦。

  • ハギャ/レオル
CV:斉藤次郎
ライオンの遺伝子を持つキメラアント。
自身にはまったく未知の存在である「レアモノ」を勝利前提で狩りに行くという決定的な死亡フラグを立てたが、一目見て直ぐに力量差を察知、「学習することが今の武器」として速攻でフラグをへし折ってみせた出来るライオン、
豪快な印象とは異なり慎重派で、頭もなかなか切れる方である。
メルエムの誕生後はヒナとフラッタを連れて町に降り、「ネバスカの獅子男」としてテレビ出演し討伐隊に捕捉され、プフの傘下に入る事で難を逃れた。
宮殿に接近するノヴ、モラウを足止めし、ヂートゥを撤退させたモラウと交戦。
討伐隊のグラチャンから奪ったTUBEを使いこなし、独自の技まで展開して翻弄するも、並外れた肺活量に敗れた。
作中で名前を「ハギャ」から「レオル」に改名し、以前の名前で呼ばれると怒り出すほど拘りがあった模様。


  • ブロヴーダ
CV:村上裕哉
ロブスターの遺伝子を持つキメラアント。
メルエムの誕生後街に降り、他の師団長や兵隊長同様甚大な被害を与えた。
宮殿ではレオル、ウェルフィンと共に周辺警戒を担当。
討伐隊の宮殿侵入後、フラッタに寄生したイカルゴが咄嗟にレオルを改名前の「ハギャ」と呼んだ事に疑いを抱き追跡。
頭脳戦の末催眠ガスにより無力化され、ウェルフィンと共に救出された。
事態終結後は一時期ウェルフィン達と行動し、自身は懐かしさを感じるNGLに帰郷。
シドレ(レイナ)を故郷の村に送り届けた際に住民を説得し、人々の優しさに触れて涙を流した。
念能力はバルタン星人よろしく両腕のハサミから無数の念弾を発射する。
念弾は何の準備もリスクも無く連射できるシンプルなもの。
厳重な地下エレベーターのドアを軽々と吹き飛ばす威力を見せたが、装甲車の装甲を貫くことはできなかった。
大きな念弾を地面に撃って加速により緊急離脱するといった応用を見せる。

  • ビホーン
牛、もしくはバイソンの遺伝子を持つと思われるキメラアント。
コルトと共に人間に降伏した一人。
師団長でも随一の怪力を誇る。

  • 大食いキング(仮称)
ワニの遺伝子を持つと思われるキメラアントで、女王の死亡と共に離反した一人。
アニメ版では体色は白で髪は紫。
大型獣を一人で平らげるほどの食欲を持ち、“大食いキング”を目指そうとしていた。
妙だぞ!? 明らかに奴の体積より食べた量の方が多い!!
だが、作中ではその後の動向は描かれなかったため、生死等は不明。


兵隊長

戦闘兵と雑務兵を指揮する隊長。
師団長には及ばないものの生物を掛け合わせた能力は脅威となり、念能力無しでも駆け出しのプロハンターを蹂躙する。

  • イカルゴ
CV:堀内賢雄
タコの遺伝子を持つキメラアント。強化系能力者。
姿はタコだがイカに憧れ、信頼し合える仲間を求めている。
フラッタが指揮する部隊の一員としてキルアを狙い、蚤弾の狙撃で血液をジワジワ削り地底湖に誘い込んだ。
追い詰められても仲間を売らない心意気を買われて見逃され、オロソ兄妹との戦闘で瀕死の重傷を負ったキルアの命を救い友情を築く。
キメラアントを裏切って討伐隊に参加し、宮殿に潜入しているパーム捜索を担当。
道中ブロヴーダの無力化に成功するも、一度も殺生を行った事がないためトドメを刺せず嗚咽。
モニター室を訪れたウェルフィンと交戦し、黒ムカデを植え付けられるも苦痛を恐れず降参させ、会話の中から正体を推測し本音を吐き出させた。
前世はジャイロの元で働くNGLの構成員。


  • ヒリン/ヒナ
CV:榎あづさ
ウサギの遺伝子を持つキメラアント。ハギャの側近その1。
ヒナと連動して同じ表情に変わる帽子を被っている。
前向きな性格で死人には固執しない質。
体毛が濃い胸や腰周りは服で隠れて見えないため、外見は人間の少女と変わらない。
宮殿では一室を与えられ、希少な念能力で前線に不向きなためか自由気ままに生活していた。
事態終結後は前世を思い出し、ウェルフィンやビゼフと共にジャイロ捜索のため流星街へ旅立った。
念能力は自身の腹部に抱えるタイプの除念。その間の絵面は妊婦。
除念自体が珍しい能力のため仲間内で重宝されているものの、抱えた念の大きさによって腹が膨れるため体のラインを気にするヒナ自身はあまり気に入っていない。

  • フラッタ
CV:津久井教生
トンボの遺伝子を持つキメラアント。ハギャの側近その2。
飛行能力と優秀な目で空中から戦況を俯瞰し、トンボの兵隊と衛星蜻蛉による情報支援を担当。
ノヴの4次元マンションに捉えられ、イカルゴの念能力に寄生され潜入に利用される。
最終的に、彼の『ハギャ』呼びに疑念を抱いたブロヴーダの念弾によって死体は破壊された。


  • ラモット
CV:浜添伸也
ウサギとモズの遺伝子を持つキメラアント。強化系能力者。
好戦的な性格から生真面目なコルトとはソリが合わない。
ゴンと交戦して重症を負いながらも生還し、キメラアント初の念能力に目覚めた。キメラアント編がややこしくなった原因の1人。
強大な力を宿した事で下克上を企てるも、直後に相対したピトーに絶対的な力の差を思い知らされ、王及び直属護衛軍に忠誠を誓う。
メルエム誕生後は単独行動を取り遭遇したキルアと交戦。
イルミの呪縛を乗り越え針を摘出したキルアの忠告を無視して頭を握り潰された。

  • パイク
CV:山中真尋
クモの遺伝子を持つキメラアント。
老人のような顔と訛りが特徴で、ザザンに心酔している。
尻から発射する自慢の粘着糸は師団長No. 1の怪力を誇るビホーンでも引き千切れないほど。
念習得前からオーラを視認し、ポックルが放つ最速の橙の矢を素手で受け止める。
ザザンの巣に侵入したシズクと交戦し、戦いの中で動きや能力の癖を分析され、全身にデメちゃんの打撃を受けた末血液を吸い取られ乾涸びた。
念能力(?)は尻の糸の噴出口から広範囲に多量の糸を放出し捕縛する愛の放射線(ラブシャワー)

CV:相沢まさき、大本眞基子
地底湖を狩場とするの遺伝子を持つキメラアント。
条件さえ整えれば相手と対峙することなくダメージを与え続ける強力な念能力を持つ。

  • ユンジュ
CV:村上裕哉
馬の遺伝子を持つキメラアント。ケンタウロスの姿をしている。
各部隊の中でも特に好んで人間狩りを行い凶暴な者が多い。
ジャイロが縄張りとする工場を襲撃し、NGLの裏組織を壊滅。工場跡地を占拠して捕まえた人間をペットのように連れ歩く。
キメラアントを追跡するカイトと交戦し、馬の機動力を見せつけるも一蹴される。

  • コアラ型
CV:堀内賢雄
コアラの遺伝子を持つキメラアント。名前は不明であり、アニメやゲームでも単に「コアラ型(キメラアント)」とのみ表記されるため本稿でもそれに倣う。
小柄ながら黒スーツを着たダンディなコアラで、口癖は「救えねえ」。
ジェイル配下。キメラアントに嬲り殺されそうになっていた赤毛の少女を一思いに撃ち抜いた事を後悔し、コルトたちと共に討伐隊に降伏。
かつて撃ち抜いた少女によく似たレイナ(カイトちゃん)に犯した過ちを懺悔した。
持ち歩いている瓢箪の水を口に含み銃弾のように頭部を貫く技を使用する。
前世は殺し屋をしていた。


その他

  • パーム=シベリア
CV:井上喜久子
討伐隊のパームがキメラアントに改造された姿。強化系能力者。
体色が変化し手足に鱗、額に水晶が埋め込まれている。
宮殿潜入の際護衛軍に捕まってしまい、ピトーに記憶と感情が分けられキメラアントの手先に改造されるも、キルアの心からの叫びを受けて自己を取り戻した。


  • シドレ/レイナ
CV:村川梨衣
ヒナの身の回りの世話を担当する雑務兵のキメラアント。蟻っぽい頭をしている。
下級兵でも言葉を理解できるためヒナに重宝されるも、言語や信号を発さず話し相手にならない事は不満に思われている。
前世はクルトの妹のレイナであり、ブロヴーダ曰く幼い子供のため「話さねえんじゃなくて話せねえ」。
事態終結後は故郷の村に帰還。母のハルナに娘として抱擁され涙を流し、ブロヴーダの尽力で村の住民にもレイナとして受け入れられた。

  • レイナ/カイトちゃん
CV:佐武宇綺
女王に宿っていた赤ん坊のキメラアント。
誕生経緯からメルエムの妹にあたり、コルトが人間だった頃の妹に倣い「レイナ」と名付けられ討伐隊に保護された。
登場当初は赤ん坊だったが、見る見る内にゴンと変わらない背丈の少女に成長を遂げる。
自我が芽生えると「自分の名前と違う」と主張し、ピトーに命を奪われたカイトの生まれ変わりと判明。
スピンたちと合流した後コアラ型との問答を経て自身の側に置く事を決め、生還したゴンと再会した。
詳細にカイトの記憶と性格が蘇り、コアラ型やゴンとの語らいでは前世と変わらない雰囲気と口調で接している。
髪は赤毛で一人称は「あたち」と「俺」が混在し、ベースとなった女の子と混成している模様。
2022年開催の冨樫義博展によると前世は具現化系能力者だが念能力を消失している。

NGL裏の支配者。
ユンジュ隊に縄張りの工場を襲撃され仲間と共に命を落とす。
キメラアントに生まれ変わり、並外れた精神力で女王の支配を脱し行方を眩ました。
ウェルフィンは生存を確信し捜索活動を続けている。



追記、修正はキメラアントに生まれ変わってからお願いします。

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最終更新:2025年02月01日 13:57

*1 女王が願った生態系の絶対的頂点

*2 護衛軍として王を欺くという行為自体が余りに苦渋なため、統一後に自殺するつもりだった

*3 形状としては第3世代iPod nanoに近い

*4 バンド「ブラックプラネット」の2ndアルバム。全12曲の連作で構成されており、モラウも気に入っていて知っているアルバム