アルバ教授

登録日:2010/08/07(土) 13:36:45
更新日:2025/10/06 Mon 15:11:15
所要時間:約 3 分で読めます




空の軌跡FCの登場人物。
七至宝(セプトテリオン)の1つ《輝く環》(オーリオール)を調査するため、リベールにやってきた考古学者。
眼鏡をかけ、その出で立ちは正に学者といったところ。言動からは穏やか性格が見て取れる。


翡翠の搭で出会って以来、エステル・ブライトヨシュア・ブライトは行く先々で彼と出会うことになる。
本編とは逸れたサブイベントでもその機会があり、単独で搭の調査をモンスターに襲われたりと苦労する姿が見られる。
護衛を雇おうにも、お金は全て調査につぎ込んでしまうとのこと。


そんなナリだが、グランセルの歴史資料館に招かれたり非公開の資料の調査も任されるなど実は結構有名な学者らしい……貧乏だけど。
ちなみに、終盤ごろに開催される武術大会でも観客席に居たりする。


本編最終盤の生誕祭でもエステルと遭遇するが、「研究が順調に進んだ」らしく顔に出るほどウキウキしていた。


若い人はうらやましいですね




以下ネタバレ



































「では、暗示を解くとしようか」





登録日:2010/08/07 (土) 13:36:45
更新日:2025/10/06 Mon 15:11:15
所要時間:約 8 分で読めます




【真の概要】

その正体は、各地で暗躍する結社《身喰らう蛇(ウロボロス)》の最高幹部《蛇の使徒(アンギス)》の1人、《白面》のワイスマン。
正体を現してからは名前の表記もアルバ教授ではなく、ワイスマン教授となる。


年齢37歳
所属 身喰らう蛇《ウロボロス》蛇の使徒《アンギス》第三柱
異名 《白面》《教授》
CV:田中秀幸、the 1stからは飛田展男

【本質】

本来の性格は陰湿かつドSな鬼畜で、軌跡シリーズのキャラの中でも屈指の性格の悪さ。
幸せ、信頼、友情、愛情、絆といった人の可能性や幸福な営みを根本から否定し、逆にそれらを奪うことを至上の喜びにしている人格破綻者。
上記のアルバ教授の時の人の良い様子も完全に演技で、内心ではエステルやヨシュアを見下しながら嘲笑っていた。
最悪なのは、執行者すら使い捨ての駒扱いにしていることで、特に『執行者にはあらゆる自由が許されている』という結社の鉄の掟を平然と破り、ヨシュアを徹底的に操り、使い捨て、更には人格を壊して再利用しようとするなど、悪辣さを極めている。
おかげで、引き連れてきていた執行者全員に

「教授とかぶっちゃけどうでもいい

と評されていたりする。どっかのヨン様並みに人望ないです。
しかも他の使徒からも苦言やぞんざいな言葉を贈られているぐらいなので、結社の中ではダントツに人望が無い。*1

ちなみに滅茶苦茶プライドが高い。ハッキリ言って傲慢そのもの。
なにを言われようが、なにを見ようが、自分が絶対に正しいことを曲げず、挙句に散々正論をぶつけられようとも、自分のことを棚に上げて「ああ言えば、こう言う」と抜かす始末である。

こういった性格と結社の掟すらも破る彼の素行は盟主ですら思うところがあったらしく最終的に彼の身になにが起こるのかは大体把握していたのだが、それを伝えなかったらしい。*2

元々はノーザンブリア出身だったのだが、塩の杭の事件を経てこのような人格破綻者になったらしい。
また以前は教会の僧侶だったという経歴なのだが、盟主と邂逅したことで信仰を捨てて結社に入った模様。
結社の使徒になったということ、後述する様々な事件を起こしたことで教会から『最悪の破戒僧』という『外法認定』され、暗殺対象に入っていた。*3


【能力】

人の認識と記憶を操作する能力を持ち、また自分の思い通りに操ることが出来る。
更には廃人同然の人間の人格を新たに構成することも可能である。
この能力をヨシュアは『異能』と言っているので、軌跡シリーズで初めて出て来た『異能使い』が、このワイスマンでもある。
このほかに元教会の人間だからか聖痕の技術にも詳しく、自身の異能と合わせてヨシュアやケビンを大きく苦しめた。

これらの力でカプア一家のドルンを操ったり、リシャール大佐を唆してクーデターを起こさせた。
あとボートの人も。

こういった能力から戦闘方面は苦手かと思いきや、元教会の僧侶、使徒としての名は伊達ではなく、腕は立つ。
この時点では珍しい戦術核を容易に使いこなし、更には盟主から与えられた外の理で創られた魔導杖を持ちいて、あらゆる魔導や魔術を行使する。
特に厄介なのが相手の動きを完全に封じる『魔眼』で、聖杯騎士いえども新米程度では絶対に防げない力を持っている。
教会の中でも最高最強の力を誇る《守護騎士》ですら真っ向から戦うと厳しいという評価を下している程である。



【空の軌跡FC】

彼の暗躍は10年前、ある事件で廃人同然となった少年ヨシュア・アストレイを引き取る頃にまで遡る。
ヨシュアの壊れた心を継ぎ接ぎして冷酷な殺人人形とし、《執行者》と認められる使い手にまで至らせた。
本編の5年前には、当時11歳のヨシュアにカシウス・ブライト暗殺を命じる。

その結果、ヨシュアは敗北した挙句カシウスに養子としてお持ち帰りされ、『結社』から切り離されたヨシュア・ブライトとしての人生を歩むこととなる。


……が、これこそが教授の狙い。
というのも、そもそもカシウスの暗殺が成功するとは考えていない彼の本命は、以下の二つの暗示
  • 《結社》を離れると《結社》に関して詳細を思い出せなくなる(←結社の情報を漏らされないための保険)
  • カシウス、並びに遊撃士協会の情報を定期的に報告する(この行動はヨシュアの記憶に残らない)
これらをヨシュアに施した上で行わせる諜報にこそあったのだ。


こうして得た情報から機会を窺い、更に5年後が経過したFC本編では帝国ギルド襲撃事件を起こす事でカシウスを帝国に誘導する事でその不在を突いてリシャールにクーデターを起こさせる。
さらにその影に隠れ、自身の目的である『福音計画』を進行させたのだった。
そしてエステルら遊撃士側にとっては大団円……と思われたFC最終盤の聖誕祭、ヨシュアの前に現れて暗示を解き、教授のことを思い出した彼に全てを明かす。
エステルらと共にあった5年の間、ヨシュアが我知らず彼女らを裏切っていたという事実を。



「僕が……計画に協力……?」



「改めて礼を言おう
 この5年間、“本当にご苦労だった”」



「嘘だ……
 嘘だ、嘘だ!


 嘘だああああああああっ!」


用済みとなったヨシュアをこの時ようやく『結社』から解放し、更なる計画遂行を目指してヨシュアの前から去った。
その直後、何も知らないエステルに会って「ウキウキしている」と指摘されることとなる(前述したアレ)が、これは打ちひしがれたヨシュアを見ての喜悦の表れだったりする。マジ鬼畜。

補足しておくと、ヨシュアがカシウスに拾われる際、ヨシュアはカシウスやエステルに迷惑をかけないために
「結社がらみで自分が害を及ぼした時にはブライト家から去る」
と誓いを立てている。これを最初から裏切らされていたと知った時のヨシュアのショックは相当のものだっただろうと思われる。


空の軌跡SC

正体を現してからは、5人(+1)の《執行者(レギオン)》を引き連れ『福音計画』を進めていく。

やはりボートの人は彼のお気に入りらしく、結社の基地にエステル達をおびき寄せる餌にした。

戦艦グロリアスではオルガンを弾きながら学僧であったこと、結社の盟主と出会い信仰の道は捨てたとかなんかベラベラ話してくれる。
さすが《面白》のワイスマン。

SC本編の最終地点《リベル=アーク》ではヨシュア達と和解したレーヴェを背後からの不意打ちで倒し、ヨシュアに刻んだ『聖痕(スティグマ)』の力で再びヨシュアを操ってしまう。

《輝く環》が眠る地下にて福音計画の目的、人類を完璧な理性と揺るがない自己を持った超人的な存在に導く事を明かすもエステル達は全否定。
人と人が助け合う事の大切さ偉大さを分からないとても可哀想な人と憐れられる始末。
否定された腹いせに洗脳したヨシュアをエステルにけしかけ、彼に彼女を殺害させようとする。
しかし、乙女のパワー…もとい予め施されていた葱…ケビン神父の術でヨシュアが本当の意味で解放されてしまう。

ヨシュアを解放され、計画を台無しにされた事に腹を立て、遂にエステル達と交戦。

「ならば見せてみるがいい……」
「闇の中でも輝くというお前達の光とやらをな……」
「《盟主》の忠実なる僕――」
「《蛇の使徒》の一柱、《白面》の力、見せてやろう!」

交戦後、口調がぞんざいになっている事から余裕が無くなってきている事を指摘される。
追い詰められてきた為にこのまま盟主に献上するつもりだったが気が変わったといって至宝《輝く環》の力を使う事で格の違いを見せてやろう的な事を言って怪物化。
絶対障壁という無敵バリアを展開してエステル達を一方的にいたぶるも、そこにドラギオンを引き連れたレーヴェが参戦。
彼にハーメルの悲劇が起きるキッカケを作り、間接的に百日戦役を引き起こした黒幕である事を指摘され、その事実を認める。
つまり、カリンやエステルの母レナ、アガットの妹ミーシャなどを間接的に殺した張本人。ホント外道。
罪悪感など欠片もなく、「人間の業を感じさせる実験結果だったよ」と語っていた*4
コレにはパーティーメンバー全員が激怒し、エステルに至っては吐き気すら感じていた

その後、油断してレーヴェの魔剣ケルンバイターの一撃で絶対障壁を破壊され、再びエステル達と交戦。

《輝く環》使ったにもかかわらずレーヴェさんより遥かに弱いという《面白》っぷりを見せつけた

また《輝く環》を取り込んだこの化け物状態をワイスマンは『天使』『完全な存在』と言っているが、後に本当の意味で『天使そのもの』と言うべき存在が出てきており、彼の場合はワイスマンのようなバケモノ化もせず、しかも完全に顕現した時はワイスマンが比較にもならない力を行使した。
つまり《輝く環》すらを取り込んでも教授の場合は自身が望んだ『天使』『完全な存在』には程遠い出来損ないだったのである………。


エステル達に敗れた後はそそくさと逃げ出そうとする。
事前に盟主の預言による結末を知らされていたようだが、聞かされた内容とはまるで異なる結果に狼狽。
そこで漸く自分自身もまた試されていたに気付き、ことの真意を盟主に問い質そうとするも途中で本領発揮した葱こと、「外法狩り」ケビン神父に塩の杭で撃たれて
「おのれ狗がぁああああ!」と叫びながら死亡。
最期まで《面白》のワイスマンであった。

※この後《輝く環》はカンパネルラが杖と一緒に盟主のもとへおいしくお持ち帰りしました。


上述している通り、塩の杭の被災者なのだが、
葱にはその塩の杭を武器にした矢でやられるというまったく面白…自業自得な人生であった。



空の軌跡the3rd

現実世界では死亡したにも関わらず再び登場、意外と煉獄暮らしを楽しんでいた。
葱…やないケビン改造計画(はぁと)を企てたが失敗。
結局ケビンの聖槍ウルの御披露目イベントバトルで幕を閉じましたとさ。

星の扉14『幻焔計画』では、彼が死亡したことが仲間である他の蛇の使徒に報告されても
《蒼の深淵》ヴィータ・クロチルダからは「古巣に帰ってはしゃぎすぎた」
《鋼の聖女》アリアンロードは「白面殿の自業自得です」と、誰にも同情されなかった。
対して、一応の下位組織である執行者所属のレーヴェの死には惜しむ声多数。
同僚にまで人望がないという残念さが明らかに。
一応、碧の軌跡にて《博士》が「教授が生きていたら彼も幻焔計画を楽しめただろうに」と言っていたので、博士には嫌われていないかも。
まあカンパネルラからは教授までクロスベルに来てたら収拾がつかないとか言われちゃったりもした。

尤も実力に関しては使徒達にも一目置かれていたようで
「しかし……まさか《白面》が滅びるとはな……」「ハハ、しかし意外だなァ。あの抜け目ない御仁がそんな隙を見せちまうとはね。」と教授が殺された事に驚かれており、ヴァルターやレーヴェなどの執行者達にも実力に関しては高い評価を貰っていた。
彼を葬ったケビン自身も真っ向からまともにやりあったら教授相手じゃ分が悪いと思い、消耗した所を狙っていたという。……まあ、3rdで覚醒したケビンには真っ向から戦って敗北したんですけどね!

上述している通り盟主はワイスマンの敗北は予見済みだったようだが、敢えてその事を伝えなかったらしい。
曰わく「私はこの事態を半ば想定していたのです。それでも私は……全ての決定を彼に委ねました。それが世界に取って必要と判断したが故に……ですから全ての責任は私にあるのです。」との事。
どうやら教授の可能性を見たかったようだが、結局盟主の思惑を超える事は叶わなかった模様。
まさに教授涙目である。


【余談】

アルバ教授の顔グラがガガーブトリロジーのミッシェルに似ているのは、もともとミッシェルのデザインがモデルなため。
若い人はうらやましいと言ったり急に現れたりするのも似ている。
ただし、ミッシェルとは違い敵。
シリーズ全体を通してミッシェルはいい人だったので前シリーズを知ってる人は見事に教授に騙されただろう。


逆にタグの「シタン先生」のほうだけを知ってると、初登場の時点で「人をだますのが得意そう」「中の人は田中秀幸氏だねw」になる。つーか書いてる自分がそうだった。




感じるぞ…Wiki籠もりの波動…
さあ…追記・修正してみろぉ!んふははははは!

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最終更新:2025年10月06日 15:11

*1 ワイスマンと似たような手法を取る破戒や博士、後釜で入った根源でもワイスマンよりは人当たりも性格も良いので信頼されているぐらいである。

*2 同じく死亡した使徒としてアリアンロードがいたが、コチラは盟主も彼女の最期の時は伝えていたらしく、なによりも本人がそれを自覚していた。

*3 他には破戒のハーウッド、道化師カンパネルラ、劫炎のマクバーンがレッドリスト入りになっている。

*4 ハーメル村の生き残りがエレボニア帝国とカルバード共和国の戦争に繋がる事件を引き起こすため、幻焔計画にも加担したことになる。