エボン=ジュ

登録日:2009/06/01 Mon 23:00:13
更新日:2024/12/26 Thu 07:49:00
所要時間:約 5 分で読めます




  イ  エ  ユ  イ
  ノ  ボ  メ  ノ
  レ  ン  ミ  リ
  ヨ  ジュ ヨ  ゴ


  ハ  サ
  テ  カ
  ナ  エ
  ク  タ  マ  エ





エボン=ジュとは、ゲームファイナルファンタジーX』に登場する言葉。




【ネタバレ注意】 ※以下には物語の核心部分が記述されています※ 【ネタバレ注意】














「俺、コイツ倒したら…消えっから!」




「エボン=ジュ」とは、ゲーム『ファイナルファンタジーX』のラスボスにして、スピラを覆う死の螺旋の根源。

概要




元々エボン=ジュは、エボンという1000年前の人間だった。
ザナルカンドの召喚士にして当時の統治者だったが、隣国であるベベルとの間に戦争が勃発。
主力となる召喚獣を駆使してベベルを迎撃するザナルカンドだったが、ベベルの主力である機械兵器の圧倒的な力の前に、ザナルカンドは滅亡寸前まで追い詰められた。
そこでエボンはザナルカンド市民たちを祈り子(要するに生贄のようなもの)*1にし、ザナルカンドそのものを召喚することを決める。
(彼も市民たちも、滅亡必至の故郷を「夢」という形であれ存続させようとしたのではないかと推測されている)*2

この「夢のザナルカンド」が本編の最初の舞台となったティーダジェクトが元々いた場所である。
この「夢のザナルカンド」はよく見ると「シン」の頭上に存在しているのがわかる。


エボンはザナルカンド召喚に際して召喚中の自分を外敵から守るため、重力魔法を用いて大量の幻光虫を集めて鎧を作る。
この「鎧」こそがスピラの厄災「シン」の正体である。ものすごく大雑把に言うならば、エボンは「シン」の中の人

「シン」は破壊の限りを尽くすが、それは巨躯と力がもたらす習性であり、悪意や害意があるわけではない。
機械に反応するのも「自分を傷つけかねない兵器」だということをおそらく生前の記憶から無意識に反応しているため。
中のエボンもまた、もはや人格を失い、ただザナルカンドを召喚し続けるだけの存在エボン=ジュとなり果ててしまっている。
(アルティマニアΩによれば、ザナルカンド召喚という呪縛にとらわれたエボン→エボン=ジュ(呪)という解釈らしい)
どちらにも悪意は無いが、ただ存在するだけで死を撒き散らすモノ。

究極召喚を得た召喚士によって「シン」が倒されても、エボン=ジュはその究極召喚獣(≒巨大な幻光虫の塊)に乗り移り、新たな「シン」に作り替えてしまう。
召喚士が死んでしまうのは、一心同体になった究極召喚獣がシンという異質なものに侵食される苦痛に耐えられないため。
こうして究極召喚獣の体を乗っ取ったエボン=ジュはナギ節という潜伏期間の間に大量の幻光虫を集めて元の巨大な体を取り戻し、再び姿を現して破壊活動を始める。
これがスピラの死の螺旋のメカニズムであり、これまで寺院が人々に隠蔽してきた、究極召喚に関する残酷な真実である。
スピラのどこかに召喚獣がいる限り、エボン=ジュはそこへ逃げ込んで「シン」を作り上げてしまうのだ。

因みに初めて「シン」を倒した召喚師ユウナレスカは彼の娘であり、彼女の影響か彼の名が「エボンの教え」として残っている。


また、スピラ中で歌われる「祈り子の歌」(本項目冒頭)も、
横に書いたものを縦読みにすると、「祈れよエボン=ジュ 夢見よ祈り子 果て無く栄えたまえ」、
すなわち、夢のザナルカンドが永遠に続くことを願ったものであることがわかるようになっている。




なお、本作主人公ティーダは元々「夢のザナルカンド」の住人である。
すなわちエボン=ジュと召喚獣の祈り子たちによって彼は生かされている。
そして、死の螺旋を解決するには、元凶たるエボン=ジュと「シン」の材料であるスピラ中の召喚獣を滅ぼさねばならない。
つまり―――




【ゲーム中の性能】


『FF10』本編では、ブラスカの究極召喚を倒した後に登場。もはや人の形をしておらず、黒い何かである。
(数本の短い触腕の生えた黒く丸い発光体というビジュアルから、一部プレイヤーからは「ダニ」と呼ばれる)

このラストバトルはプレイヤー側は常時リレイズ状態であり、実質イベントバトル同然なので絶対に負けることはない。
だが攻撃を受けるとカウンターで自身にケアルガをかけるので時間がかかる。かといってチンタラ殴っているとアスピラで全員のMPを吸収した後にアルテマが飛んでくる。
正面から殴り合うならダメージ限界突破でケアルガの回復量9999を上回るのが手っ取り早いが、ひたすら放置してグラビジャによる自傷ダメージでトドメ圏内に入るのを待つのも良い。
それ以外ではリフレクをかけてカウンターのケアルガを反射させて回復を封じる、ゾンビ化させてフェニックスの尾を使う、毒状態にして放置する…などが主な戦法。
1番楽に倒すなら、ボスでありながら死の宣告が100%成功する致命的な耐性の穴を突いて命のロウソクやキマリのオーバードライブで死の宣告をかけたらそのまま放置すればOK。カウントも3しかないのですぐに死ぬ。ヘイストをかけて宣告のスピードを早めるのも良い。


最後には乗り移る召喚獣がなくなり消滅。
シンを消滅させるためにはエボン=ジュと召喚獣の消滅が必要不可欠だった。


【余談】


本作のラスボスでありながら実質イベントバトルである為、ものっそい弱い。
だが、「上記のように超規模の『夢のザナルカンド』を召喚する片手間に戦ってるから弱いんじゃないか?」という意見もあり、
現にエボン=ジュが繰り出す「アルテマ」からステータスを解析すると、魔力値は200もある。
闘技場の化け物共と比較しても上位に食い込む高い数値を誇る。でもグラビジャで自身のHPも4分の1にするのは片手間にしても適当過ぎるので擁護不能



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最終更新:2024年12月26日 07:49

*1 ただし召喚術には互いの同意が必要であり(召喚士が寺院を巡る旅をしているのは「祈り子と対話して力を貸してもらうため」でもある)、「生贄になることを強いた」「無理やり祈り子にさせられた」というのは明確に間違い。ただ、現在では1000年もの間夢を見ることに「疲れてしまった」ことも事実である

*2 「ベベルも流石に滅ぼしまではしないのでは?」と思う人も多いが、当時のベベルはスピラ自体を滅ぼせるレベルの兵器を開発しており、その兵器が封印された理由も“非人道的だから”等ではなく“敵味方の区別がつかないから”という事からも窺える通り当時のベベルは敵対者に容赦しない国家であった事が推測される。