バズワード

登録日:2011/05/24(火) 01:56:53
更新日:2018/03/27 Tue 15:10:51
所要時間:約 6 分で読めます




℃ノ゚`)「えーと、お名前はアニィー・ウォーター・ノ・アインさんでよろしいでしょうか?」

「はいそうです! いやー、ボク最近仕事が忙しくて体中カチコチで。
んでここ『メイデンオイルクリニック』で溜まった疲れをほぐしとってもらいたく! 来させてもらったんですよー♪」

 、ーーヽ
(ゝイルヘヘハ)
リトイリ゚ヮ゚ル
ノ⊂(_)_)つ
ノハく/」」ゝ
  しソ

(℃ノ゚`)「それはそれは。
ではしっかりサービスさせていただきますので、そちらで着替えて、用意してあります水を一杯飲んでからこちらのベッドへお越しください」

「はーい♪」



(℃ノ゚`)「あ、着替えられましたね。水の方は飲まれましたか?」

「はい! でも何で水を?」

(℃ノ゚`)「マッサージを受ける方は、次第に身体が熱くなってきてたくさん汗をかくんです。その際の脱水症状防止ですね」

「なるほど! じゃあたくさん汗をかいて、疲れが吹き飛ぶくらい気持ちのいいマッサージ、お願いしまーす!」


    、ーーヽ ♪
    イゝイルヘヘハ)
   彡イイリ゚ワ゚ル ♪
 ⊂⌒リノつ△)/)つ
 ̄⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ ̄ ̄

(℃ノ゚`)「分かりました。たっぷり気持ち良くなってくださいね……?」




5分後

ヌーリヌーリ
「あ゙~気持ちいい~……」

10分後

グニュッニュルッ
「んっ……? くっ……ふぅッ……」

15分後

グチュッニチュッジュプッズリュッ
「はあっ……んぁッ! 先生ッ……身体がッ……熱いですぅ……一旦っとめてッ……ふあぁっ!!」

(℃ノ゚`)「あーこれは好転反応ですねー。こういう治療では一時的に起こるものなんですが、要はしっかり効いてるってことなんですよー。
でもここでやめるとこれまでのマッサージの効能がなくなる
ので、最後まで一気にイキましょうねー」

「まっ……いやっッ駄目ッ……やっんっあッあッっあっあああああッッッ!!!」


追記・修正お願いします


















































バズワードとは、一見すると専門用語のように思えるが、その実明確な合意や定義のない用語のことである。
由来はバズ(buzz=蜂が飛び回る音)からきており、そこから派生して、
「世間一般(もしくは一定のグループ)で噂され、ざわめいている状況をあらわす言葉」として使われている。


よって、その言葉自体は割と知られているもの。
…なのだが、その語の正確な意味を理解していない。理解しようにもハッキリした定義がない。
そんな言葉をバズワードというのである。そういう意味ではバズワードという言葉自体バズワードと言える。


いまいちピンと来ない人のために、いくつか例を出していこう。
最初にアインによる例を見ていただいたが、あの中では好転反応(についての説明)がバズワードに相当する。
本来好転反応は東洋医学で使われる用語であり、治療の過程で身体に起きる一時的な激しい反応のことを指す。
按摩では揉み返しと呼ばれ、疲労した身体がほぐされることで血液中を老廃物が、
流れ、怠さ、眠気、ほてりや濃い尿が出るなどの症状を引き起こすのである。


通常こういうことは患者が後から心配しないよう事前に伝えられるものである。
しかし医学の専門用語であることを利用し、商売をする側の人間がテキトーな説明をうそぶくことで、
身体にあらわれた何かしらの影響をごまかす場合がある(セールストーク)。


先の説明では(エロ目的だが)「続けないと効果がない」、有りがちな例では健康食品(偽)による影響を、
「ご安心ください、その症状は身体から毒素が抜けている証拠であり、一時的なものですよ」などと流すようなことをいう。
こういった違法行為による被害者は後を絶たない。


他にも一般的なマーケティング用語(商法)として用いられるバズワードは、
無添加マイナスイオンエコロジー(エコ)商品などが挙げられる。
これらは意味(定義)を知らなくても「なんか(体に)良さそう」の一言で片付くのだ。
売り手からすれば無知な消費者はいいカモである。


さらに、こういった金銭絡み以外で分かりやすいのはシュールという言葉だろう。
この言葉の語源である「シュルレアリスム」とは、芸術の一つの在り方のことで「超現実主義」ともよばれる。
超現実とは絶対的現実、過剰なまでに現実という意味であり、シュルレアリスムの芸術家たちを総じてシュルレアリストと呼ぶ。


ここでこれ以上シュルレアリスムの詳細な説明をするのは避けるが、元となった語の説明は可能な訳である。


ではシュールの説明は可能か?
シュールとは、シュルレアリスムを和製英語的に訳した「シュールリアリズム」をさらに「略した」語である。


しかし近現代になってからはシュール=「不条理」という意味でも使われるようになり、
今のシュルレアリスムを知らない一般人からしてみれば、シュールとは「なんか静かで普通とは違うやつ」程度の曖昧な概念になっているのである。
上述したようにシュルレアリスムとは真逆の意味合いかつ、切り取った部分だけ見ればシュールとは超現実主義の「超」の部分である。
よってシュールという単語の由来であっても意味の繋がりはない。


つまり、仮にシュルレアリスムの説明ができたとしても、シュールの意味を完全に説明するのは事実上不可能なのだ。


最後に、教育の世界で生まれたバズワード「生きる力」を紹介したい。
この言葉は1996年にでき、2002年と2011年の学習指導要領改訂の際には重要な方針とされた。


では具体的には生きる力とはなんなのか。
それは「変化の激しいこれからの社会を」生きる力のことである。


はあ? と思った方。あなたは正しい。
まあもう少し詳細に文科省の言い分を訳すと、これからの子供に必要なのは、

1.自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力

2.自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性

3.たくましく生きるための健康や体力

これらをバランスよく育んでいくことが重要であると考えたらしい。


Q.重要なのは分かったから、じゃあこれらをどうやって実現させるの?

A.現場の教師が考えるよ


これが改訂された学習指導要領、もといバズワードである……。






◎アニヲタに馴染み深いバズワード
アニヲタの界隈でもバズワードは頻繁に目にする。
というかアニメやマンガに対して適当な批評をするのに大変便利なので、むしろアニヲタこそバズワードの被害を受けやすいと言っても過言ではない。

例えば最近アニメの原作として増えてきた『ライトノベル』も明確な定義が存在していない言葉である。
2chのライトノベル板が言うように「あなたがそうだと思うものがライトノベルです。ただし、他人の同意を得られるとは限りません」が全てである。
まあ最近は出版レーベルで区別するのがいいかなという流れが強いが。

また昨今人気を博してきたツンデレヤンデレも具体性はない。
こんな有名になった萌え属性でさえ実態はバズワードなのである。

そしてアニヲタ界隈における最も有名なバズワードといえば「セカイ系」。
詳細……らしい詳しい定義でもないが細かい話は項目に譲るが、

定義が曖昧なままに広まったせいで、
何でもかんでもセカイ系扱いされて具体性のないバッシングを多くの作品が受けた時期とかが実際にゼロ年代にあったのである。



◎おさらい
バズワード=押し付けられた明確な定義のない(意味の分からない)言葉及び概念。
決して知ったかぶりで安易に使ってはいけない(自爆する可能性あり)。



誤字を直したい? あぁ、それは「追記」ですよ。一時的なものですって。

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