XIGファイター

登録日:2012/04/20(金) 11:38:51
更新日:2023/05/28 Sun 21:38:00
所要時間:約 5 分で読めます




この項目は、円谷プロ製作の『ウルトラマンガイア』に登場する防衛チーム・特捜チーム XIGの誇るハイテクメカニックの主力戦闘機であるに“XIGファイター”ついて解説する。




◆概要

特捜チーム XIGでも解説した通り、XIGの活動範囲は地球全土に及び、その基地であるエリアル・ベースは赤道軌道上に浮かんでいる。
その為、どのような場所にも迅速に駆けつけることが出来る航空機が必然的に主力となった。

XIGファイターはXIGの上位組織である『対根源的破滅地球防衛機構G.U.A.R.D』の開発責任者の乱橋巧介チーフを中心に開発が進められた既存の戦闘機を遥かに上回る性能を獲得した。

その背景にはアルケミー・スターズのメンバーである高山我夢が開発した反陽子浮遊システム・リパルサーリフトの働きによるところが大きい。
このリパルサーリフトの働きによって推進方向のX軸、舵面操作によるY軸に加えて、リパルサーリフトの浮揚力によるZ軸が発生することで三次元的な機動を可能とした。

また、側方や前方にエネルギーを発生させて急旋回や急制動、果てはヘリコプターのようなホバリングさえも可能である。
この副次的な効果によるものか、赤道軌道上のエリアル・ベースから日本や北アメリカまで戦闘込みでの往還が可能な程の長大な航続距離を持ち、成層圏ギリギリまでの高高度飛行すら可能としている。

ただし適切な操縦を行わなければ例えパイロットの腕が良くても期待の性能を十分に発揮することはできない。
第一話では防衛軍上がりのメンバー(チームライトニング)が通常の戦闘機の感覚で操作したために3機中2機が撃墜されている。
(リパルサーリフトによって浮いているために揚力を考慮する必要がなく、揚力を前提とした動きは無駄が多い)
北田と大河原はいつも落ちてるって?気にするな!


なお、ファイターに限らずXIGのほぼ全てのメカはピースキャリーなどでの運用性を考慮して、通常の戦闘機形態であるファイティングモードから、待機時は全長9mの六角柱のコンテナ形態“コンテナビークル”あるいは“コンテナモード”と呼称される形態に変形する機能が備わっている。
この形態を取ることで空中母艦という限られた空間であるエリアル・ベース内に大量に搭載されており、中東のような遠方へピースキャリーで輸送することが可能なのである。


なお、基本的に架空のメカ・武器が多いウルトラシリーズのライドメカとしては珍しく米軍が開発した空対空ミサイル・サイドワンダー等、実在の兵器を搭載している。*1




◆各ファイター紹介


XIGファイターEX(エキサイター)

全長:12m
最高速度:マッハ8
乗員:2名
武装:エンタシア砲
   AAM-9サイドワインダー


偵察・電子戦に特化した指揮官機。
本来は堤チーフの専用機だったが、第4話で我夢が無断使用して以降、無断で改造していた為にいつの間にか我夢の専用機となっており、石室コマンダーからも黙認されている。
元々堤チーフが戦闘機の操縦をそこまで得意としてない*2上、ピースキャリーから現場の指揮を採ることが多かったため、遊んでいた機体を我夢が使った形になる。

変形の都合上、ファイティングモード時の胴体はがらんどうとなっているため、装備はコックピットブロックや外装部に装備され、エンジンは主翼と尾翼外側に配置されている。
武装は固定式の「パルスレーザー・エンタシア砲」の他に主翼に搭載された空対空ミサイル「AAM-9サイドワインダー」
この他にも特殊オプションの搭載にも最適とされ、劇中では対波動生命体用に「パイロットウェーブ照射装置」を最初に装備された。(後にSSにも搭載されている。)
我夢が変身した時のアリバイ作り用にリモートフライング装置を人工知能PALに制御させることも可能。


他のファイターと違ってモキアン戦に参加しなかったため我夢とコマンダーの脱出のために外部カタパルトに待機していたが、エリアル・ベースが失われた際に行方不明となる。
しかし脱出には成功していたようでPALの操縦で我夢と藤宮の危機に駆けつけ、二人に止めを刺そうとしたゾグを阻止したが、本機は撃墜された。

なお、我夢は戦闘要員ではなかった為、直接戦闘に参加した回数はごく僅かで、基本的に後方支援の名目で出撃している。
4話と13話でパイロットウェーブ照射装置を使った攻撃を行い、通常攻撃をすり抜ける波動生命体を実体化させたのが戦闘機としての数少ない活躍である。



XIGファイターSS(スカイサーファー)

全長:14m
最高速度:マッハ9
乗員:2名
武装:スペラール砲
   HEATミサイル
   AAM-9サイドワインダー
   ファイナーズ砲


ファイターチームのリーダーが搭乗する戦闘攻撃機。
主に「ファイター1」、複数のチームが出撃している時は「チーム名+1」と呼ばれる。
カラーリングはブルーとシルバー。イエローとシルバーの特別訓練機も存在する。

機動性と運動性を重視した設計となっていて、僚機となるSGの誘導・援護の為に推進機関にハイパージェットエンジンを採用し、後継機のファイターST導入まではXIG最速を誇っていた。
主な武器はレーザーバルカンとおぼしき「スペラール砲」、コックピット下部の「HEATミサイル」、翼下の「サイドワインダー」、劇中未使用の超熱線ビーム「ファイナーズ砲」など。

チームでも特に腕の優れたリーダーが搭乗する為、滅多に撃墜される事はない。
しかしモキアンとの戦いでエリアル・ベースが特攻した際に全ての機体が失われた。



XIGファイターSG(スカイゲイナー)

全長:11m
最高速度:マッハ6
乗員:2名
武装:マジョット砲
   HEATミサイル
   液体窒素弾
   焼夷弾


ファイターチームの一般兵が搭乗する戦闘攻撃機。ファイターSS1機に2機のSGでチームを組む。
赤とグレーがカラーリングで、SS同様イエローとグレーの特別訓練機が存在する。

たぶんレーザーバルカンの「マジョット砲」に加え、両翼に内蔵された16基もの「HEATミサイル」、遠距離狙撃用の「ロンゲスト砲」(劇中未使用)など火力に秀でている。
しかしその分機動力が落ちるのか、撃墜されることも多い。特にチームライトニングの2人は出番が多い分しばしば撃墜され、本人達もそのことを恥じていた。
大河原、特にお前だ。
上記の武装の描写も大雑把であり、時々主役のミサイル部からレーザーを撃っているシーンが確認できる。

多くのコンテナビークル同様、エリアル・ベースの自爆と共に全機が失われた。
コンテナ状態でのコックピットはどうなっているんだろうか?.



XIGファイターST

全長:14m
最高速度:マッハ12
乗員:2名
武装:スペラール砲
   レーザー砲


ファイターSSの発展型。
あまりにも推進力が強すぎた為に開発が中断されていたが、余命幾ばくもない乱橋チーフが現場復帰してようやく完成を見た。

新たに装備されたリパルサーチャージャーによって飛行性能と攻撃力が大幅に強化されているが、非常に扱いが難しく、各ファイターチームのリーダー程の腕前でなければまともに操縦出来ない。

第48話で初登場し、チームファルコンの米田リーダーが搭乗したが、破滅魔人ゼブブの弱点を撃ってガイアの勝機を掴んだ代わりに撃墜され、以後本編には登場しなかった。

ゾグとの決戦から1年後を描いたOV作品『ガイアよ再び』の頃には正式配備が進んでおり、劇中ではファルコンの米田リーダーが我夢を迎えに行く為に搭乗したほか、バイアクヘーとの戦いでチームライトニングの梶尾リーダーが搭乗した。



XIGファイターGT

全長:11m
最高速度:マッハ8
乗員:2名
武装:マジョット砲
   レーザー砲


ファイターSGの発展型。
やはり開発が中断されていたが、乱橋チーフら開発チームの決死の働きで完成した。

ST同様飛行性能と攻撃力が強化され、飛行性能でSTに劣る分5基のリパルサーチャージャーによって攻撃力は桁違いに上昇した。

48話でチームライトニングの梶尾リーダー、チームクロウの稲城リーダーが搭乗してからは破壊されることなく生き延び、最終回では梶尾と北田が乗ってリパルサーフィールドで地球怪獣達の光を我夢と藤宮に送った。

こちらも『ガイアよ再び』の頃には正式に配備が進み、劇中ではチームライトニングの北田と大河原が搭乗した。






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最終更新:2023年05月28日 21:38

*1 ただし、実際のサイドワインダーの符号が「AIM」なのに対してXIGの物は「AAM」となっている。

*2 飛び抜けて上手くはないと言う意味であり、ちゃんと航空機を操縦することはできる。