クロックタワー

登録日:2010/11/03(水) 23:41:39
更新日:2019/12/17 Tue 14:13:20
所要時間:約 6 分で読めます




■クロックタワー


『CLOCK TOWER』は95年にヒューマンから発売されたスーパーファミコン用ソフト。
「セプテントリオン」「ザ・ファイヤーメン」に続く“パニックシリーズ”第3弾にして、「クロックタワーシリーズ」の初代作品。

ディレクター、シナリオは河野一二三。

【概要】

閉ざされた古い洋館を舞台に、不死身の怪物「シザーマン」の追跡から逃れる事を目的としたホラーアドベンチャーゲーム。
物語やデザインは『フェノミナ』始め、イタリア恐怖映画界の巨匠ダリオ・アルジェントの映画作品群に強い影響を受けている。
走っただけで体力を減らすゲーム史上でも屈指の脆弱さを嘆かれた主人公と、隙を見せたつもりが無くとも、理不尽な{死を迎えるゲームシステムがリアル志向のマニアに受けヒット作となった。
古き良き時代のホラー映画のスター(人鬼)を彷彿とさせるハサミ男『シザーマン』は本シリーズを代表するシンボルキャラクターとなっている。


【システム】

具体的な行動は画面中に示されるクリックポイントに矢印を合わせて選択。
ポイントをクリックする事で”主人公・ジェニファーに行動を取らせる事”により進められる。
ポイントによって移動は勿論、アイテムの入手やフラグ立てが行われ、直接戦う事の出来ないジェニファーがシザーマンを撃退する事が出来るかどうかも、全ては選択したポイントによる行動次第である。
これは一般的なゲームでは、プレイヤーが主人公の視点を追体験する(プレイヤー=主人公)という図式を敷かれることが多いのに対し、このゲームでは”物語の主人公はあくまでもジェニファーであり、プレイヤーは第三者視点から介入することしかできない”という意図的な制限が施されているため。(プレイヤー=ホラー映画の観客であることの隠喩)
この、不自由極まりないが魅力的なシステムは初期3作品に共通した要素となっている。

一応、撃退手段が無い場合には体力段階を一つ後退させる事により緊急回避を行う事も出来るのだが、前述の様にジェニファーは走っただけで体力を減らしてしまう為、迂闊な行動は即ゲームオーバーに繋がる事になる(最低段階の場合は即となる)。
尚、しゃがんで休む事で体力回復を計る事も出来るが、時間が掛かる上に画面端では無効等、制約も多い。

以上の事から常に注意し、余裕を保った行動を心掛けていないと、本当にすぐんでしまう事になる。
一度のプレイ時間は長いとは言えないが、フラグ分岐が複雑な上、一部のマップ構造やイベントの発生条件がランダムに変化するため、手に入る情報を細かく組み立てて筋道を推測していかなくてはならず、ベストエンディングに自力でたどり着くのは困難を極める。


【物語】

欧の山間にひっそりとたたずむ屋敷があった。
屋敷には高くそびえる時計塔があり、土地の人々はその鐘の音を合図に放牧を行ったものである。
いつしか土地の人々はこう呼び習わしていた。CLOCK TOWER ―時計塔屋敷―と。
しかし、ある日時計塔の鐘の音は途絶えてしまう。まるで時を無くしてしまったかのように。

1995年。とある孤児院にひときわ目立つ美少女がいた。
名は、ジェニファー。父は失踪、その後に母親とも死に別れ、孤児院に引き取られたのである。
そしてある日、彼女と友人達3人の養育先が見つかったという知らせが入った。
彼女は引率してくれる教師メアリーと3人の友人達と共にその養育先へ向かう。

そこがCLOCK TOWERと呼ばれる屋敷とも知らずに。



【登場人物】

  • ジェニファー
14歳。
本作の主人公。
ファミリーネームは「シンプソン」
幼くして両親と離別したため、グラニット孤児院で育つ。
長い黒髪が印象的な美少女。
可憐で儚げな印象だが、精神的なタフで逆境に強い。

  • ローラ・ハリントン
14歳。内気でおとなしい性格の少女。
性格柄、正反対な性格のアンとは妙に馬が合うらしく、いつも一緒にいる。


  • アン
15歳。4人組の中で最年長であるため、少々わがまま。

  • ロッテ
14歳。短髪にジーンズというボーイッシュな見た目通り、元気で快活な少女。
ジェニファーとは大親友。

  • メアリー
35歳。
通称デヴィ夫人。
ジェニファーらを引率して来た孤児院の教師。ヒステリックで生徒達から嫌われている。

  • バロウズ氏
37歳。
バロウズ邸の当主。
姿を見せようとしないが…?



※以下、ネタバレ。











  • ボビィ・バロウズ
本作における殺人鬼・シザーマン
9年前にこの屋敷で生まれた〝双子〟の片割れ。
畸形で、非常に醜い姿をしている。
「悪魔の落とし子」であり、物理的な攻撃で一切傷つくことのない
不死身の肉体を持ち、大バサミを手に少女たちを殺そうと付け狙う。

  • ダン・バロウズ
双子の片割れ。
魔法陣を抜けた先に広がる地下大空洞の先に居る。
巨大な畸形の胎児の様な姿をした怪物。
超能力を持ち、屋敷で引き起こされていた怪奇現象は全て彼によって引き起こされていた物である。

  • サイモン・バロウズ
37歳。
バロウズ家の当主だが、虐待を受けた末に精神崩壊状態で檻の中に放置されている。


  • メアリー・バロウズ
35歳。
〝双子〟の母親で、この事件の黒幕。
彼女の正体を知る事が攻略の第一歩となるだろう…。

  • 白骨死体
壁に塗り込められていた開かずの間に放置されていた〝双子〟を取り上げた医師の白骨死体。
生まれたばかりの〝双子〟に腕を食いちぎられたらしい。
記されていた名前は「ウォルター・シンプソン」……。

【余談】

続編となる「クロックタワー2」が本作以上の好評を博した事から、追加要素とバランス調整を施したPS版「―The Fist Fear―」が97年に発売されている。
こちらは『2』の発売後にリリースされたノベライズ版で明かされた設定が反映され、『2』の伏線となる追加シーンが存在している。

99年にワンダースワン版が発売された他、現在ではオリジナル版がバーチャルコンソールにてダウンロード可能(現在は配信終了している。)

「クロックタワー」の名を冠するゲームは幾つかあるが、正統的続編と呼べるのは「クロックタワー2」のみ。「ゴーストヘッド」はシステムのみを引き継いだ外伝作品で、開発に河野は関わっていない。
クロックタワー3」に至ってはヒューマンの倒産により開発元がカプコンへと変わった事からシステム、キャラクター、シナリオすべてにおいて別物といえるほどの変貌を遂げた。








〝追記、修正しないとしに行くよ〟




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