SAT(日本警察)

登録日:2011/10/15(土) 04:09:00
更新日:2018/04/09 Mon 16:32:20
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なんらかのメディアでSATと呼ばれる部隊名を聞いたことがないだろうか?

SATとは警視庁警備部隷下、日本警察の特殊部隊の通称であり、警察の対凶悪犯罪、対テロリズムにおける、いわば切り札とも言える存在である。


【概要】
SATの正式名称は

Special
Assault
Team

である。

しかしながら、警察で呼称は「警視庁特殊部隊」であり、特殊急襲部隊という英語を日本語に直訳した「SAT」という呼び名は正式ではない。

また、この通称には、相手がどんな人の道を外れた犯罪者であれ、その逮捕を第一の要件とする警察の内部では、「軍事色が強すぎる」とする意見が出ている。

警察内部での通称は「六機の特殊」だったり、暗に「特科中隊」とも呼ばれている。
もちろん単に「SAT」とも呼ばれている。

SIT(刑事部の特殊部隊)では対応出来ない凶悪犯罪や、ハイジャック、重要施設占拠といった重大な社会不安をもたらすテロ(政治的か否かは問わない)事案に際して、
臨場、着手、その抵抗を"無力化"する。

ただ、SITとSATで任務が重複している点もあり、さらに部署の違いからくる近親憎悪じみた軋轢も存在し、状況時にはごたつくこともあるという。

主任務が対テロ活動の為、装備や活動の詳細は明らかにされていない。



【歴史】
日本で左派による武装革命闘争が吹き荒れた七十年代、赤軍過激派のハイジャックに屈して国際的な非難と軽蔑にさらされた政府は、
国内外の批評に後押しされる形で対テロ部隊の創設に着手した。


しかしこれを警察上層部による国家警察昇格への足がかりと捉えた当時の社会党の猛反対にあい、残念ながら計画は断念されてしまった……。











だがそれは表向き過ぎなかった。


同年、警視庁と大阪府警は極秘裏に特科中隊(警視庁)、零中隊(大阪府警)を創設。
これが今日のSATの前型となった。

公にその存在が明らかにされたのは1995年に函館空港で起きた全日空857便ハイジャック事件の折りであり、
警察が虎の子の特殊部隊の存在を公式に認めたのも時を同じくする。

これ以前にSATという特殊部隊が存在することを知っていたのは警察庁、とりわけ警視庁の幹部の中では一握りしかいなかっとされる。

今でも一般部署の警電(警察の内線)には番号すら載っていない。

北海道・神奈川・愛知・大阪・福岡・沖縄の道府県警にもSATが存在する。
隊員数は総勢300人程と言われている。



【隊員の技能】
警察官の中でもSATに配属される者はごくごく僅かしかいない。
というか求められるスキルが高すぎてなれる人が少ないとか……

具体的には

腹筋連続1000回

とか

潜水用のウェイト着けてランニング2時間

とか

1日10時間以上、週平均80時間を超えることもある突入訓練



拳銃・短機関銃・小銃・狙撃銃散弾銃閃光音響手榴弾などを使用する。
腕前は世界最高水準。

小銃は対象が防弾装備を身につけている場合を想定して配備されている。
狙撃銃は専任の狙撃手のみが訓練を行う。
散弾銃は突入時の錠前の破砕用。

SAT隊員は表向きは機動隊員の為、オリンピックにも沢山出ているらしい。



【隊員の採用】
基本的に採用されるのは機動隊に属する警察官である。
これはテロの鎮圧を任務とするからで、地域・刑事・交通などの部署から採用することはない(優秀な人材によっては声がかかったりすることも)。

採用条件は警察一厳しく、
  • 決断力、状況判断能力
  • 瞬発力、持久力
  • 逮捕術
  • 各種武道
  • 射撃
に精通した者のみが選ばれ、ノンキャリア警察官の精鋭のみがSATに配属され、専門の訓練を受けることができる。

身長、体重は高すぎず低すぎず。
あまりにも高身長な場合は入隊試験で落とされてしまう。
これはテロリストや重大犯罪容疑者と接敵する突入班には窮屈な場所での警備実施が予想される為。
言い方を変えれば「デカすぎてバックアップできない」から。
バトーさんは関係ない。

平均年齢は22歳。
男性のみが選抜される。

SAT要員の個人情報は秘匿事項である。
これは隊員を人権団体から守る為であり、逮捕を至上とする警察で、やむを得ず犯人を射殺した場合に、いわれなき批判を受けない為の配慮である。
顔を見られないようにするのも部隊章をつけないのもこの為。
2007年に愛知県で起きた立てこもり事件では、SAT初の殉職者が出てしまったが、この隊員の両親、妻子も、彼がSATであったことを知らなかったという。



【勤務形態】
殆どの情報が機密に包まれており、分かっているのは四個小隊制のローテーション形式であることぐらいである。

国内の訓練は専用の訓練所で行われているらしいが、その明確な所在地は明らかにされていない。
部隊の性質上重視される突入訓練は凄まじいもので、殉職者が出てしまった程。
実戦ではなく訓練で……である。


最近では陸自第一空挺団にHALO(高高度降下低高度開傘)訓練を受けたり、
欧米の部隊も利用する海外の対テロ訓練センターで訓練をする等手広く経験を積んでいるようだ。


彼らは如何なる時でも出動出来る体制を整えており、今この瞬間にでも臨場が可能である。



【備考】
設立時の経緯から特に対ハイジャック部隊としての色合いが強く、機動隊の第六機動隊(本拠地は羽田)に置かれているとか。

映画やドラマ等で登場する時には、服に白地でSATとか書いてあることが多いが、有り得ない。

隊員は所属していることを伏せられるが、中隊の隊長等はごく希にだが機動隊員としてメディア対応にあたったこともある。(三菱銀行立て籠り事件等)

創設当初GSG-9GIGN、果てはSASにも隊員を派遣して訓練や指導を仰いでいた。



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