登録日:2012/01/20 Fri 12:20:10
更新日:2026/10/06 Tue 22:34:08
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『コジコジ(Coji-Coji)』は、さくらももこ原作の
漫画作品。
ソニー・マガジンズの月刊漫画誌『きみとぼく』で1994年から1997年まで連載され、その後も作者監修のムック『富士山』などで断続的に新作が発表された。
『さくらももこ劇場 コジコジ』のタイトルで
アニメ化もされ、TBS系列で1997年から1999年まで放送された。
「メルヘンの国」を舞台に、コジコジとその仲間たちが繰り広げる日常を描いた作品。
……と書くと、いかにも子供向けの可愛らしいメルヘン漫画に見えるのだが、そこは安心のさくらクオリティ。
黒くてシュールでナンセンスなギャグが随所に飛び出す一方で、時には妙に哲学的な話や人生観に踏み込んだ話、さらには不意打ちのように感動的なエピソードまで含まれ、作風は実に多彩である。
さくら曰く、ジャンルは「馬鹿メルヘン」。ソニー・マガジンズ版単行本裏表紙の紹介文では「MADファンタジー」。
単行本はソニー・マガジンズ、幻冬舎、集英社と、新装版が刊行されるたびに出版社が変わっており、そのたびに新規エピソードも追加されている。
2019年時点では、作者没後に集英社から全3巻で刊行された「新装再編版」が最も収録内容が充実しているため、これから読むのであればこちらがおすすめ。
最初のソニー・マガジンズ版の巻末には、集英社版ではカットされた『きみとぼく』連載当時の1コマエッセイが収録されているので、当時の雰囲気を知りたければそっちを買おう。
キャラクターとしてのコジコジが誕生したのは1991年とかなり古く、『きみとぼく』での連載に先立ち、1992年度の『
幼稚園』で『ももこのファンタジック・ワールド コジコジ』が連載された。
単行本では『まる子とコジコジ』『絵本 まるコジ』などのタイトルで刊行されている。
こちらは地球を訪れたコジコジが
まる子と過ごす、非常に王道なメルヘン絵物語。
こっちを先に読んでから漫画・アニメ版のコジコジに触れて「……え? 同じコジコジ?」となった読者も少なくないだろう
【舞台設定】
人間界(地球)とは異なる「メルヘンの国」が主な舞台。
動物、
妖精、
天使など、実に多種多様な種族が暮らしており、他の国から移住してきた者も多い。
年中温暖な気候で、宿無し文無しでも特に問題なく生きていけるらしい。
最低でも12億年以上前から存在していることが明かされており、その頃から国の様子はほとんど変わっていない模様。
住人たちは、それぞれの使命や仕事のために人間界へ行くことがある一方、人間がメルヘンの国へ行くことは基本的に不可能……のはずなのだが、作中では色々と例外が発生する。
また、種族を問わず住人たちには「人間を楽しませる」という使命があり、その技術を磨くための学校まで存在するが、人間や
悪魔など、本来その使命を持っていない者まで普通に通っているため、そもそもの入学基準がよく分からない。
主要キャラクターたちはその学校の「3年インコ組(セキセイ)」に在籍しており、物語もこのクラスを中心に展開することが多い。
そして本作の世界観を象徴するのが、住人たちの寿命。
メルヘンの国では、生徒たちを含めて「何万年も生きている」という人物が珍しくない。中には「葬式をやっているところなんて見たことがない」と語る者までいる。
ゲランが「五千万歳も生きている」と自慢した際には周囲が驚いていたが、次郎から「長生きすりゃいいってもんじゃないっていう見本だな」という身も蓋もないツッコミを食らっていた。
一応、死の概念そのものは存在するため、完全な不死というわけではないらしいが、12億歳にもなる「長生きばあさん」の両親が星になって(比喩ではなく、本当に星に変化した)なお健在であるなど、生命体としては明らかに人間の常識を超越している。
ちなみに本作では、
あのネズミや
猫型ロボットまでメルヘンの国の住人として扱われている。
メルヘンの国では高い実績を持つ超有名人らしいが、
大人の事情で本編に直接登場することはなく、「お前たちもミッ〇ーマウスのようになれ」などという喩えとして存在が語られるにとどまる。
【主なキャラクター】
CV:あおきさやか
本作の主人公。大バカの宇宙生命体。
性別・出生地・年齢その他一切不明。唯一判明していることは「宇宙の子」であるということのみ。
前述の長生きばあさんが子供だった頃から、すでにこの世界に存在していたらしい(しかも、それを本人が平然と語っている)。
性格は極めて楽天的。毎日遊んで、食べて、飛んで、寝るという、ある意味では究極に自由な生活を送っている。
脅迫や皮肉にも一切動じず、何も考えていないようで、時として妙に核心を突いた発言をすることもある。
一度も勉強したことがないらしく、テストで自分の名前を間違えてマイナス5点を与えられたこともある。
CV:高乃麗
空を飛ぶことも泳ぐこともできない半魚鳥。コジコジとは席が隣同士ということもあり、クラスメイトの中でも特に絡みが多い。
コジコジの自由すぎる言動にいつも振り回されている苦労人。
女絡みの話になると途端に躍起になる。
CV:西原K太
太陽の城の王様。サイン集めが趣味で、
高橋留美子の大ファン。
王様だが威厳はなく、ブヒブヒとスージーに10万円を騙し取られるなど、かなり騙されやすい。
泣き顔はコジコジ曰く「珍妙」。
CV:泉尚摯
雷の城の王様。
ゲランとは対照的に、落ち着いた振る舞いを見せる大人。
CV:天神有海
お天気の神様。感情を表現することが苦手で、照れると口をモゴモゴさせる。
ジョニーとは深い友情で結ばれているが、その感情が単なる友情では収まりきらない複雑なものへ変化していくことに戸惑ったり、ジョニーが記憶を取り戻して人間界へ帰ってしまう可能性を恐れている。
ちなみに、本作が連載されていた『きみとぼく』では同時期に、「少年ボーカリストと青年作家が恋に落ちる」BL作品『グラビテーション』や、「両親の再婚によって兄弟となった、性格の大きく異なる少年二人が交流や事件を経て成長していく」青春作品『天才ファミリー・カンパニー』も連載されていた。
CV:池田桂子
メルヘンの国に住む唯一の人間。ハレハレ君の「友達が欲しい」という願いを叶えるため、ローズというオカマ魔女に記憶を消された上で、人間界から無理やり誘拐されてきた。
「ナゾのブルガリア人」ということになっているが、これは誘拐された時にたまたま
ヨーグルトを食べていたことから判断されたもので、実際の出身地は不明。
時折トランス状態に陥って過去の記憶を思い出すことがあるものの、出てくるのは
どうでもいい記憶ばかりで、結局ルーツの手掛かりにはほとんどならない。
CV:千葉進歩
悪魔。その外見に恥じない様々な悪事を、スージーと共に働く。
クラスの学級会で「ブヒブヒとスージーの迷惑について」という議題が正式に上がったことがあるあたり、周囲からの評価もお察し。
CV:TARAKO
ブヒブヒと共に悪事を働く「ナゾ怪人」。頭のてっぺんにハテナマークがあり、「ナゾ怪」と書かれたシャツを着ている。
デージーという妹がいるが、姉妹仲は非常に悪い。
三日月の夜限定で、美人に変身する。
CV:秋山じゅん
やかん族(やかん科)の男の子。頭部そのものがやかんになっている。
ペロちゃんに片思いしており、彼女との関わりなどで興奮すると頭のやかんが沸騰し、お茶が出てくる。
逆に、青ざめるほどのショックを受けると冷たいお茶が出てくる。
一度だけ頭のやかんが壊れ、ざるに差し替えられたこともあり、アニメ版では、頭がざるになっている間はざるそばが出てきた。
その後、茶そばが出たり、頭がやかんに戻ったらお茶の代わりにそば茶が出てきたりと、頭部の状態に合わせて出てくるものまで変化する。
余談だが、このやかん君にならって、女の子に興奮することを「沸騰する」と表現する場合がある。
また、
静岡県の小中学校では給食の際にやかんでお茶が出るのがデフォである。
CV:上別府仁資
カメの精で、やかん君の親友。
やかん君のお茶が大好きで、彼が沸騰した際にすぐ飲めるよう、湯飲みを持ち歩いている。
温厚な性格だが、怒りが爆発すると
必殺技「カメの思い出」を発動する。
師匠のカメ大明神にこき使われる苦労人でもある。
甲羅は着脱可能で、着替えの際に裸になったところを見た他のキャラクターからは「マッチョ」「毛深い」などと言われている。
CV:田中伸幸
お正月の精。毎年、正月の人間界に正月らしい気分をもたらすことを使命としている。
のちにひな祭りの精であるひな子とお見合い結婚。表向きは亭主関白ぶっているものの、家では
ハートだらけの
インテリアに囲まれ、妻にデレデレ。
アニメ版
最終回では娘も誕生した。
CV:杉野博臣
湖に住む、首の長い老人。自他共に認める物知りとして知られているが、実はそれほど物知りではなく、知らないことを聞かれても、でまかせを言って誤魔化すことが珍しくない。
メルヘンの国の住人達からもその実力を疑問視されている(ジョニーの事情など「そもそも本人以外に知りようがないこと」まで聞かれることもあるので、彼ばかりを責めるのも酷ではある)。
【アニメ版】
作品そのものがあまりにもシュールかつカオスなため、「こんな作品をテレビアニメにして大丈夫なのか」と思わされる本作だが、アニメ版は低視聴率だったにもかかわらず2年間にわたって放送された。
当時のTBSキッズアニメは、早ければ半年程度、長くても1年で終了する作品が多かったことを考えると、2年間放送された本作はかなり珍しいケースと言える。
かつては人気があったのに話の途中で打ち切り終了させられたアニメもあっただけに
その後も衛星放送・ケーブルテレビの有料チャンネルや地上波などで、散発的に再放送されている。
2010年には、当時日本製アニメの放送を始めたばかりだったディズニー・チャンネルでも放送された。よく放送する気になったな……。
ファミリー劇場では2018年にHDリマスター版を初放送。単純に画質が綺麗になり、色鮮やかになっただけではなく、それまでのSD素材では見ることができなかったフィルム画面の左右まで表示されるようになり、若干ワイド画面に近い見え方になっている。
地上波では、AパートとBパートを前編・後編に分割した15分枠用の編集版として放送されることもある。
tvkでは2018年から放送されたが、30分枠の中で15分版を2話連続で放送するという「それもう普通に30分版でよくない?」と言いたくなるような、妙にややこしい編成になっていた。
このほか、2017年に開設されたYouTubeの公式チャンネルでも無料配信が行われている。
DVDやブルーレイもBOXで発売されているため、現在でも視聴自体は比較的容易。
ちなみに、さくら自身も「息子もコジコジより
30分後の番組の方を見たがっていた」とネタにしていた。
【幻の初期キャスト】
アニメ版は当初、現在判明している限り
- コジコジ:川田妙子
- ゲラン:増岡弘
- ハレハレ君:渡辺久美子
- ジョニー:中友子
- ルル:村井かずさ
といった配役になる予定だった。
しかし、日本俳優連合(日俳連)と日本アニメーションの間で二次使用料を巡る問題が発生。日俳連側が「今後の日本アニメーション作品には日俳連会員を出演させない」という対抗措置を取ったため、アフレコ直前になってキャストを急遽変更せざるを得なくなった。
そこから別のキャストを急いで集め、何とか放送開始に間に合わせたという、なかなか壮絶な経緯を持つ。
『コジコジ』の作風からすると、まさか裏でそんなゴタゴタがあったとは誰も思わないだろう。
【余談】
『
花の慶次』や『
サイボーグ009』など、どうにも「漢臭い」作品のタイアップに定評があるニューギンが、何故かこの『コジコジ』のパチスロを製作したことがある。何故作った!?
コジコジ「ねぇ次郎君、アニヲタって何?」
次郎「えっ……コジコジ、お前そんな事も知らないのかい!? ……じゃあ項目を追記・修正する事も知らないのかい?」
コジコジ「うん。知らないよ」
- EDのポケットカウボーイが大好き。
電気グルーヴのアルバムで延々とリピートしてしまう。 -- 名無しさん (2014-01-17 19:50:07)
- スージーの変身に驚きコジコジの世界がずっと三日月だったら・・・と思った。後は次郎君のお母さんがすき。 -- 名無しさん (2014-04-19 12:25:06)
- DVD再販おめでとう! -- 名無しさん (2014-04-30 18:39:08)
- 何か甲羅脱ぐといい筋肉してる亀とかいたような。 -- 名無しさん (2014-07-22 10:24:17)
- 次郎君のツッコミは尊敬したときもある -- 名無しさん (2016-09-18 23:02:53)
- メルヘンはメルヘンだがカオスメルヘン -- 名無しさん (2023-02-02 18:21:43)
- 「盗みや殺しや詐欺なんてしてないよ。遊んで食べて寝てるだけだよ、なんで悪いの?」「ブヒブヒたちは死んだかなあ。まだ生きているかなあ」「顔と頭と体が少し変だね」ここらへんでクッソわらった。メルヘン世界の主人公が言っていいセリフじゃないw -- 名無しさん (2023-07-11 18:50:12)
- ↑見た目はメルヘンだけどさくらももこの毒やメンヘラ要素はバッチリ入ってるからね… -- 名無しさん (2023-07-11 21:15:10)
- 「ちいかわ」はこの作品の影響かもしれない。 -- 名無しさん (2023-09-11 16:48:42)
- ↑作風もそうだし、うさぎはももこ先生の絵柄に似てるなーってずっと思ってた。 -- 名無しさん (2024-08-11 21:13:14)
- 10月4日土曜ゆうがた5時30分から放送スタート! -- 名無しさん (2025-11-21 18:13:47)
最終更新:2026年10月06日 22:34