呪われた巻物/Cursed Scroll(MtG)

登録日:2010/06/16 Wed 11:03:54
更新日:2024/05/23 Thu 19:14:43
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《呪われた巻物/Cursed Scroll》とは、TCG『Magic the Gathering』のテンペストに収録されたカードである。レアリティはレア。

概要

呪われた巻物/Cursed Scroll (1)
アーティファクト
(3),(T):クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。カード名を1つ指定する。あなたの手札からカードを1枚、無作為に公開する。そのカードが指定されたカードであった場合、呪われた巻物はそれに2点のダメージを与える。

非常に優秀なアーティファクト。軽量で更に使い回しが出来る無色ダメージ源は、《サルタリーの僧侶》のようなプロテクション持ちのシャドークリーチャーが暴れていた当時重宝された。

原則アーティファクトはどの色でも使える代わりに能力を弱くもしくはマナコストを重くデザインされる事を考えると、このカードがいかに破格のデザインかわかっていただけるだろう。


とにかくいろんなデッキに採用された。
特に手札を手早く消化して2点ダメージを確定させる状況が作りやすいウィニーやビートダウンには、いの一番に投入された。【赤単スライ】で手札一枚で呪われた巻物起動、《火炎破》を指定された瞬間、ちょっとした絶望が味わえる。勿論、赤のみではなく【黒単スーサイド】や【緑単ストンピィ】にも搭載された。除去に乏しい緑には悲願の一枚でもあった。

白ウィニーにもよく採用されていた。他のウィニーに比べると若干手札の消費が遅く、土地を全破壊する《ハルマゲドン/Armageddon》や手札の数が必要になる《浄化の鎧》をキーパーツにするタイプとは相性があまり良くない。
だが、直接火力の無い白にとって恒久的な2点火力は捨てがたい。また当時白ウィニーはメタの一角であったため、ミラーマッチの機会が多かった。
そのため、対策(白ウィニーのプロテクション持ちのクリーチャーの除去手段など)としても選択されていた。相性の悪さは《モックス・ダイアモンド》や《税収》である程度カバーできるのも理由としてあった。


ウィニーのみではなく、《罠の橋》や《無のブローチ》、《底無しの奈落》とも相性が良いのを利用した【エンプティ・ハンドロック】にも採用されていた。ロックをかけられた相手のライフを《偏頭痛》と共にじわじわと削っていく様はまさに拷問であったと記憶している。


ちなみにアーティファクトであるため親和とも非常に好相性。レガシーの親和デッキに採用される事も珍しくない。


そのあまりの汎用性の高さから、テンペスト・ブロック構築では禁止カードに指定されている。


その後、テンペスト・ブロックがスタンダードを去った時、呪われた巻物が失われる事に誰もが悲しんだ。

だが、エクステンデッド構築でもそのパワーは遺憾なく発揮され続け、ヴィンテージやレガシーのみに活躍の場が限られる現在もなお使われ続けている(さすがに環境的に全盛期ほどではないが)。その姿は間違いなくマジックを代表するカードの一枚と言えるだろう。


余談

初期印刷分の日本語版のこのカードは起動コストが(2),(T): となっており、かなり有名なエラーカードの一枚になっている。
外国に持って行くと中々の値段で売れたそうだ。



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最終更新:2024年05月23日 19:14