ポンコツ浪漫大活劇バンピートロット

登録日:2011/11/09(水) 16:18:25
更新日:2024/03/13 Wed 17:01:20
所要時間:約 3 分で読めます




『ポンコツ浪漫大活劇(ろまんだいかつげき)バンピートロット(英:Steambot Chronicles)』は、2005年6月30日にアイレム(アイレムソフトウェアエンジニアリング)から開発、発売されたPS2用のポンコツ(・・・・)アクションアドベンチャーゲーム。
同社が2002年から展開していた『絶体絶命都市』シリーズとは中核スタッフが同じであり、同シリーズと同様に可能な限り隅々まで歩き回ることの出来る3Dフィールドと、明らかにふざけているとしか思えない選択肢も登場する豊富な会話パターンが特徴。

特に、終盤ではプレイヤーの選択によって主人公はヒーロー(善人ルート)か犯罪組織の構成員(悪人ルート)かを選んでエンディングを迎えることになるのだが、一本道な善人ルートに対して悪人ルートの方が複数の結末を用意してあったりと、明らかに比重がおかしい。
更に、選択肢が自由過ぎて途中から善人から悪人に乗り換えたり、反対に散々に悪事を働いておいてからしれっと組織を裏切り……ということが割と終盤まで出来てしまうという悪ノリしたプレイも可能。このせいで本作を使った実況プレイでは悪人プレイやサイコパスとしか思えないプレイを望む声が寄せられるのが定番に。

また、一応は善人ルートを選んだとしても後述のように選択肢によっては史上最悪の銭ゲバ野郎としてゲームを終えることも可能であり、その場合にはエピローグの最後に対峙するヒロインから本気の恨み節を向けられることもある。


【概要】

もう一つの(・・・・・・)産業革命を迎えた世界をコンセプトに、トロットビークルと呼ばれる、手足の付いた自動車のような乗り物(ロボット)に乗り込み、ビークルの普及と共に急速に発展し始めたヨーロッパを思わせる世界の中で自由に生活しつつ、様々な人々との出会いを通じて信頼や憎しみを勝ち取りつつ、やがて起きる巨大な陰謀事件に立ち向かったり加担するのが目的。

ゲーム内の世界を堪能させるべく、ある程度は簡略化されているとはいえ主人公に日常生活を送らせるということに焦点を当てた内容となっており、食事を摂ることがコンディションに直結したり、様々な手段で資金を稼ぐことが可能となっている。
お金を得るのも、本作のメイン要素であるビークルバトルや楽器演奏の他、資材運搬や崩壊した交通網の代替となる遠距離への人の運搬の他、化石の発掘や遺跡の探索による美術品の探索等と多彩である。
また、上記の資金獲得も含む様々なサブイベントをこなすことで有力(にした)企業の株式を保有することも可能。
潤沢な資金を得ることは高額家賃の部屋を借りたりと生活水準を上げることは勿論、トロットビークルの改造に使えるので、RPGで言えばレベル上げにも相当する本作の攻略の基本である。


【トロットビークル】

本作のタイトルにもなっている、産業用から戦闘用まで多様な用途によって使われている一種のロボット。
見た目は『ゴエモン3』のからくりウォーカーに似ていて、誕生と普及以来の産業から農業と幅広い活躍をしているが、それによって急速な発展に伴う公害やら盗賊団の武装化やらと、色々な弊害も問題視されるようになっている。…世界観の説明としては『機動警察パトレイバー』みたいな感じというのが妥当だろうか?

前述の様に主人公の搭乗するカモミールⅡ型を初めとして、基本的には自動車に車輪の替わりに手足をくっ付けたような見た目をしており、設定的にも自動車の誕生から稀代の天才ナツメッグ博士により突然変異的に生み出されると共に急速に普及した機械ということになっている。
因みに、設定的には上記の通りであくまでも現実の自動車や重機の様な乗り物……である筈なのだが、RPGで言えば敵モンスターの如き盗賊や悪人の乗る他の用途が思い付かない戦闘用ビークルも多かったり。
本作の基本は移動も戦闘も前述の通り資金集めもビークルで行うことになるので、先ずはプレイヤーは操縦を覚える必要がある。
基本操作はPS2用コントローラーの左右のアナログスティックを用いた感覚的なものになっており、やや独特だが慣れると快適と思える程に操作は良好であるが燃料(ガソリン)切れには注意。
また、パーツを入手したり購入することによって自由にカスタマイズすることが可能であり、これが本作の醍醐味となっている。(複数のセーブデータを読み込ませることで対人戦も可能。)
矢張り多彩な武器パーツが魅力だが、パーツには耐久力が設けられているので、ちゃんと進行に応じて強化をしていくべし。ガトリングアーム取っとけばいいみたいな所もあるが。

また、資材運搬用の荷台や人員運搬用の座席といった用途によって必要なパーツが違ったり、水上を進むにはフロートユニットが必要になる。
説明だと面倒臭く感じるが、実際にプレイするとロマンでしかないので楽しい。


【演奏】

主人公がスタート時から所有している名前入りのハーモニカの他、劇中では様々な楽器を演奏することが可能で、人通りの多い場所で演奏を成功させれば大量の“おひねり”を稼ぐことも可能である。
また、演奏の腕前はストーリー中でのトロット楽団の評価にも直結するので頑張って上手くなろう。ビークルバトルと違ってゲームオーバーとかは無いが。
スタッフの拘りもあり、各々の楽器毎に演奏方法が違っており、ギターは弦を引くことを意識してスティックを弾く、サックスは縦にしてLとRボタンを押すと感覚が掴みやすい等、楽器毎の特徴を捉えたものとなっている。
簡略化された音ゲーとも言えるが、タイミングは中々にシビアなので本気でやりたいなら練習に励もう。

トロット楽団の歌う楽曲は子役、歌手として活動していたナディア・ギフォード(島津ナディア)によるもの。歌でだけ本気を出すコニーとか言うな!


【ユーロッチ】

この世界でのお金の単価。
パンが一つ120で、ビークル用パーツが一つ600ぐらいと、よくわからない価値観のお金。
……まぁ、リアルに自動車部品とかの値段にするとビークルの改造なんかやってられないからね……。


【あらすじ】

ある日のこと、ウミネコ海岸で気を失っていた主人公は、母親のために薬草を取りに来ていたトロット楽団の歌姫コニーに助け起こされる。
記憶喪失になってしまっていた上に青いビークルの放ったロケット弾により海岸の入り口を塞がれてしまったものの、海岸に打ち上げられていたボロボロのポンコツビークルに乗り込み海岸を脱出した主人公は、成り行きでコニーをネフロネフロの町まで送ることになり、途中で他のトロット楽団のメンバーとも知り合いになるのであった。
家まで送り届けてくれたことに感謝したコニーは主人公にコンサートに来てくれるように言うが、コンサートの最中に海岸から出た途中でも襲われた盗賊団キラーエレファントが大勢で襲撃してきて……。尚、ここまでの間でも散々にコニーいじめが堪能出来ます。


【主な登場人物】


  • 主人公(バニラビーンズ)
CV:川島章吾
プレイヤーの分身となる記憶喪失の少年で、トロットビークルの運転が得意。という設定なのでチュートリアルをしっかりとこなしてから本編に挑むように。
デフォルトネームは“バニラビーンズ”……変な名前だが、主要キャラがみんな食べ物(スパイス)関連なので変えない方がいいかも。
自分の名前が刻まれたハーモニカを持っており、後にハーモニカ奏者としてトロット楽団に加入することになるが、歌以外の他の楽器の演奏も可能。
コニーに助け起こされた後、記憶喪失ながらも自分が倒れていた側で見つけたポンコツビークルを駆って人助けをしたり、盗賊団と戦っていったり反対にのし上がっていくことに。
前述のように、主要スタッフを同じくする他のアイレム作品と同じで豊富な選択肢により聖人にも悪魔にも狂人にもなれる。*1
因みに、少し踏み込んだネタバレをすると物語の冒頭でウミネコ海岸で倒れていた以前の動向はチュートリアルにてある程度は解るものの、実は主人公が“何者”なのか?…ということはゲームをクリアしても不明である。
このため、ファンからも正体が考察されてたり話題に挙がることも。(一応、主人公が記憶を取り戻したことになる(・・)イベントはあるのだが、それすらも選択肢で選ばれるのでプレイヤーに正体を知ったという実感が湧かないのが理由である。)


  • コニー(コリアンダー)
CV:熊坂明子
本作のメインヒロインで、トロット楽団の歌姫としてそしてリアルでは「タスケテココヨー」で広く知られる有名人。
ドーナツ等の甘いものが好き。
ネフロネフロの町の出身で、ダンディリオンとチコリとは幼馴染み。
フェンネル離脱後はギターも担当するようになる他、アコーディオンも得意。
本編では主人公や他のメンバーのビークルに同乗しているが、専用カラーはピンク。
本名は“コリアンダー”なのだが、基本的に愛称の“コニー”とのみ呼ばれている。
心優しい性格で、身体の弱い母親の為に薬草を取りに来ていた所で倒れていた主人公を見つけ、介抱したことを切っ掛けに後々まで関わっていくことになる。
見た目も可愛く、有名人であることを鼻にもかけない誰からも好かれる正統派ヒロイン……の筈なのだが、イラストやデザイン画はともかくゲーム中の3Dモデルが可愛くない、声優がネタにされる位に棒読み、スタッフのインタビューや公式4コマでネタにされる位にヒドい選択肢をした時のリアクションが面白い……といった理由により、数多のプレイヤーをドSに目覚めさせた被虐型ヒロイン。
……しかも、どんなにヒドい扱いをしても物語を破綻させずにヒロインの役目をこなして主人公に付き従うのでドM呼ばわりされることも。(実際に主人公に好意を持っている設定なのだが、上記の理由から女の子とイチャイチャ出来るイベントでは他の女の子が選ばれることもあり不憫。)
因みに、以上のプレイヤーの所業を抜きにしても本人は全く悪くないのに拐われたりすることが多かったりと普通に不幸体質と思われる所も。

  • マジョラム
CV:中井将貴
現在のトロット楽団のリーダーで、ドラム担当。
見た目は尖った髪の毛の伊集院光。一癖も二癖もあったり裏の顔があったりする楽団メンバーの中では唯一の良心。……コニー?存在その物が害悪やろがい!?
太っちょの大食漢で、一見すると人柄だけが評価されてるタイプかと思いきや実際に有能で、その手腕は前リーダーのダンディリオンからもベタ褒めされている。
実家は大都市ハッピー・ガーランドの食料品店で兄弟が多いとのこと。
イメージカラーは黄色で、愛用ビークルは燃料の搭載量が多い“イエロー・ベア”である。
戦闘用では無いもののブラッディマンティスとの決戦でも資材管理の指示等の頭脳労働やバックアップ方面で活躍していた。

  • バジル
CV:葉月絵理乃
トロット楽団のベース担当。弦楽器全般やトランペットが得意。
小柄な見た目通り子供っぽい性格(というか子供?)で、天真爛漫で無邪気故にか空気を読めなかったりデリカシーの無い発言をして周囲を慌てさせたり窘められることもある。
恐いもの知らずなだけに向こう見ずな行動も……?
株での儲けにせいを出しているという、意外な一面がある。
セイボリーに憧れめいた恋愛感情を抱いており、本人は隠しているつもりだが周囲には筒抜け。
なので、セイボリーと主人公が親しくしてたり、セイボリーに興味があるという選択肢を選ぶと突っかかってきたりもする。
イメージカラーは緑で、愛用ビークルは小型、軽量だが高起動の“グリーン・リーフ”で、本編後の話ではあるが何とビークルバトラーとしてはフェンネルをも越えるSランク。
ヘタレストーカーだが、外道ルートでは主人公より主人公しているがやっぱりヘタレでホームレス。


  • セイボリー
CV:古山あゆみ
トロット楽団のピアノ兼コーラス担当で、コニーの母ローズマリーから歌や楽器の手解きを受けて楽団に参加した彼女の後継的存在で、金髪、ナイスバディな大人の美女。
宝石のベリドットが好き。
年長のためか、楽団のメンバーながら一歩引いた立ち位置から他の若年メンバーを見守っており、主人公が楽団に加入して仲間としてやっていけると思った時にも自ら食事に誘うと共に他のメンバーへの印象を確認してきた。
イメージカラーは紫で、愛用ビークルは優雅な“ワイルド・ストロベリー”
見た目が某ガンダムの人にも見えるが気のせいだろう。
とってもエロい。
一方、自分への気持ちを利用してバジルに盗賊の様子を探ってもらっているようなことも……?


  • フェンネル
CV:浦田優
トロット楽団のギター担当で、不良っぽい雰囲気とカリスマ性から女性人気が高い。イメージカラーは青。
“フェンネル(フェネル)”とはイタリア料理等で多く使われる“ウイキョウ”のことであり、決してサイコミュ兵器ではない。
ミュージシャンであると同時に高名なビークル乗りとしても知られており、愛用ビークルは片腕に高威力のキャノン砲を備えた“ブルー・サンダー”である。どこかで見たような…?
クールに見えて情熱的な性格で、自分だけの音楽を求めた末に主人公と入れ替わる形で楽団を抜けてしまう。得意とするギターを、もっとパワーアップさせたいと考えてるようだが……。
因みに、主人公とはバンドを抜けてからの方が関係が深まっていき、正義側ルートだと相棒的な立ち位置にまでなっていく。悪人ルートだと歯牙にもかけられない。
楽器は勿論、歌声に悪い意味で定評があり、ゲームをプレイするのならば是非とも関連サブイベントをこなしてフェンネルの“音楽革命”を一度は聴いていただきたいものである。「ロコォーン」


  • ダンディリオン
CV:渡邉正幸
前のトロット楽団のリーダーで、貧しい家の出身ながらも、かつてはイケメンな上に若き天才演奏家として人々の噂に挙がっていた程の人物。
それ程の才能を持ちながらも仲間達と気ままに音楽活動をするべくトロット楽団を結成して精力的に活動していたものの、不幸な事故により自分の後を追って同じ道に進んでいた最愛の弟のチコリを失ってしまい、その悲劇を切っ掛けとして楽団を去ると共に隠遁して楽器工房を開いた。
しかし、楽器作りの腕前でも国内一と称えられており、工房には押しかけ弟子のトニオが居る他、現在でも何だかんだで楽団メンバーとの交流があり、楽曲を提供したり楽器店では不可能だった楽器の修理なんかも請け負ってくれている模様。


  • ローズマリー
CV:星野千寿子
優しく美人なコニーのお母さんだが、現在は身体が弱ってしまっており殆どベッドで寝てばかりいる。
音楽の才能に恵まれており、トロット楽団は彼女が音楽の手解きをしたメンバーにより結成された。
その為、現在でもダンディリオンを含めたメンバーから親愛の情を向けられている。
前述のように3Dモデルの出来が残念だった娘に対してローズマリーは美人な3Dモデルに仕上がっており、声まで残念なコニーよりもヒロインに相応しいなんて声も。
因みに、本人はコニーの気持ちを一瞬で悟ったのか主人公と娘を仲良くさせようとしている節も。
実は、都会のネフロネフロではなく田舎である炭鉱村のゴールドーン出身で、ゲーム後半にて体調が悪くなったのは都会の空気が悪くなったからと判明したことから主人公が無下に断った場合はバジルを頼り、コニーと共に故郷の実家に移り、プレイヤーがどのような選択をしたにせよエピローグでは田舎で元気になった姿が見られる。


  • ナツメッグ博士
CV:緒方賢一
トロットビークルの開発者にして、他にも医学や楽器作り等にも才能を発揮した天才科学者だが、演奏の才能にだけは恵まれなかったとは本人の弁。
それ程の人物でありながら多くの見返りは求めない研究者気質で、現在はトロットビークル型の奇抜な形の研究所をピジョン牧場の片隅に立てて、そこで気ままに研究をしながら暮らしている。
因みに、研究所は工場にもなっているのでパーツ等は買えないものの修理と補給は只で引き受けてくれる。
身寄りのないダンディリオンとチコリにとっては親替わりであり、その縁でコニー親子とも知己の仲で現在でも彼等の身を案じている。
主人公と初めて会った時には、奇抜ながら使えるパーツを渡してテストしてくれるように頼んでくる。
ルート次第では彼と戦う事になるが、博士そのビークルは反則では……。


  • オットー
  • ウィリー
ピジョン牧場の三兄弟の内の長男と次男で、近くに越してきたナツメッグ博士と知り合いになり中古のトロットビークルを譲ってもらって以来、ビークルで空を飛ぶことを夢見て改造と挑戦に明け暮れている。
そのことで牧場の仕事は三男のエリッヒに任せっきりで全く手伝わなくなっており、母親から白い目で見られているのは勿論、ビークルを譲った博士からも「そもそも飛べるようにはできていない」として諌められているが全く聞く気がない。


  • マーシュ
CV:阿澄佳奈
嫌みで不細工なキノコで、多くの人々から嫌われている。
序盤からよく名前だけは登場しており、よりにもよって主人公がコイツなんじゃないかと疑われたことも。
……だが、少年時代のコイツを知らない主人公はあんまり悪感情を持っていない。
ぶっちゃけると「大体コイツのせい」であり、マーシュのことを知るのが物語の核心となっている。


【盗賊団】

トロットビークルの普及により、それを使った大規模な犯罪が横行しており、特に物語では軍隊とも言える規模と設備を誇る以下の盗賊団が登場してくる。


■キラーエレファント団

最初に出会う盗賊団で、メンバーはゴーグルにヒゲとジブリ作品にでも出てきそうなベタな見た目をしている。
序盤のヤラレ役に見えるが、何と主人公がちょっと町を出ている間にネフロネフロを完全に占拠してしまうという、有能かつ掟破りな光景をプレイヤーに見せつけてくる。

  • エレファント親分
CV:緒方賢一
豪快で男気があって、大食漢で美食家なキラーエレファント団のボス。
盗賊ではあるものの筋は通す性格で、町の解放を訴えて単身で乗り込んできた主人公の勇気と料理の才能を認めて一対一でのビークルバトルに応じる。
専用ビークルはスパイク鉄球アーム×2にエレファントブレストを備えた突進力と攻撃力に長けた“マッドエレファント”である。
尚、満足にビークルの改造も出来ていない序盤では親分はかなりの難敵なのだが、負けた場合でも“やりすぎは良くなかった”として町を解放してくれる。
後ろに控える給仕係の美女の名は“メイ”と“エープリール”である。
イベント後はネフロネフロの闘技場でランクさえ足りているなら対戦可能となる。


  • 人事部長
前述のように親分以下、ジブリライクな見た目のキラーエレファント団では例外的にスーツを隙なく着込んだ初老の紳士という異質な人物。
占拠したネフロネフロでも、結果を喜ぶのではなく博物館が破壊されたことを嘆いていた程で再建後もアジトではなく博物館に居る。
主人公に何かを感じ取り、快く入団許可を出してくれる。
因みに、人事部長が聞いてくるキラーエレファント団の目標は最も意外なものが正解。
答えは是非ともプレイして確かめよう。


■デザートホーネット団

昔からガラガラ砂漠でキャラバン隊相手に盗賊活動をしていた由緒正しき盗賊集団でお互いにトロットビークルを使うようになっても関係は変わらない。
盗賊だが、画面外だと盗賊活動をしない良心も持ち合わせている。
システム的なネタを抜きにしても、実際に昔ながらの盗賊としての生業と誇りを守る集団のようである。

  • ノーラ
現在のデザートホーネット団を率いる女頭領。
ある依頼を受けてマーシュの行方を探しており、それが切っ掛けでマーシュかと勘違いした主人公や、間違って拐ってしまったコニーと知り合いになることに。
女性ながらキラーエレファント団の親分にも引けを取らない程のビークル乗り。
専用ビークルは高起動で最強の遠距離攻撃アームと謳われるガトリングアームを備えた“クリムゾン”である。
……更に抜群の美人である、とは部下達の弁だが、一人の女である以上に盗賊としての誇りを大事にしているためか、そっち方面の話題で誉めると怒るらしい。
因みに、ブラッディマンティスが嫌いで、実は上記の依頼をしたのは他ならぬブラッディマンティスなのだが、断れない事情があったらしく忸怩たる思いを抱いていた。
密かに無類の宝石好きであり、世界に3ヶ所ある遺跡で4種類ずつ見つかる*2宝石を1つずつ渡していくことで主人公を一人の異性として認めてくれるようになり……。*3


■ブラッディマンティス

ハッピーガーランドに本拠地を置くと言われる悪の秘密結社で、盗賊ながら仁義を通す先の二つの盗賊団と比べられないくらいの悪行を行うが本部の入り口を適当に作ったりと結構なお茶目。(ある意味、男の子ならばロマンを感じるかも。)
前述のように、終盤に入ると主人公も一員として働けるようになるのだが、一週間ここで働いても下っ端ならパン一つ買えないぐらいの薄給と、とんでもないブラック企業もとい組織であり、更にそこそこの仕事をこなさないと階級が上がらない。……まぁ、シナリオの都合上、どんなに偉くなってもやることは下働きなのだが。だったらそこそこの所で階級を止めておけばという話である。
これまた前述のように、本作のおおよその4つのエンディングの内3つが悪側(ブラッディマンティス側)に片寄っているという謎のバランスになっており、組織内で下克上して主人公がボスになるパターンもある。

  • ベルガモット
CV:郷里大輔
ブラッディマンティスの総帥。
狂気的な笑顔を浮かべた大柄な紳士だが、何処と無く抜けており、ボスとしての貫禄には疑問も?
コニーに執心するロリコン。
専用ビークルは黄金のBGスカルブレストと連射は効かないものの高い火力を誇るBGバズーカアームを備えた“ゴールドキングダム”である。


  • コンフリー
CV:大橋佳野人
ブラッディマンティスの参謀。
ビークルバトルで新チャンピオンとなった主人公をスカウトしてくる。猪木じゃないよ。


【その他の人物】


  • キャプテン・シブレット
CV:尾形聡子
海賊船“ジュニパーベリー号”を仕切る、乳製品好きの冷徹女キャプテン。
……尤も、冷徹と言われつつ怠け者にはキビしいという程度の話で、実際には面倒見がよく人情にも篤い美女である。
因みに、海賊と言っても正統派なのか悪人ルートに進むと容赦なく罵倒されるので注意。
チュートリアルをやると解るが、元々主人公とその友人は“ジュニパーベリー号”に密航しようとして見つかり、温情から船の仕事をする替わりに見逃された見習い船員だった。
……しかし、ある理由から海賊船は沈没してウミネコ海岸に漂着……となったという訳である。
ゲーム中では後半に差し掛かった港町スームスームにて再会。
肩のオウムは変わらないが軽装となり、イヤらしくない意味での花売りをして新しい船の資金集めに励んでいる。(当人は気付いていないだろうが凄い美人の花売り娘が居るとして話題を集めている。)
専用ビークルは水陸両用でバランスのいい装備の“グレートセーリング”だが、チュートリアルではともかく、本編ではストーリー進行の為のパーツ取りに使われてしまったりとちょっと不憫。


  • ダッドリー
盗賊でこそないものの、無法者の暴れん坊として悪名高いビークル乗りで、幾度か主人公と対決する機会がある。
専用ビークルは虫型四足の“レッドタランチュラ”で、基本は格闘戦装備なものの、イベントによっては別のアームの時もある。
何だかんだで有力なビークル乗りとあってか、フェンネルとも顔見知りの模様。


  • シュナイダー
“ネフロの英雄”と呼ばれるクールなビークル乗り。
最強クラスのビークル乗りではあるが、エルダーには一歩及ばないことに悩み続けている。
専用ビークルは“マキシマム”で、武装はシンプルなものの的確な起動と接近戦では隙のない投げのタイミング等で苦しめられる強敵。


  • エルダー
“白い悪魔”の異名を持つ、白いスーツに仮面姿で白いビークルを駆るビークルバトルのチャンピオン。
専用ビークルは最強の剣エクスカリバーアームと、相反する長距離キャノンアームを備えた“ホワイトレクイエム”で、ゲーム中でも最強の敵として認定されている。
彼を倒してトーナメントに優勝することでSランクを越えたチャンピオンのプレートを飾ることが出来るようになる。
また、本編終了後には“ある場所”の地下にある主の居なくなった本機からエクスカリバーアームも入手可能。


【余談】

本作のゲームエンジンを流用して、同社から発売されている『パチパラ』シリーズの12~14にて3Dアドベンチャー化(一応、ジャンルは前回までと同じくギャンブラーRPG。)された『パチプロ風雲録』4~6が制作、収録された。
こちらも『絶体絶命都市』&『バンピートロット』と主要スタッフが共通しており、単なるオマケに留まらない程のネタ性とカオス性、やり込み要素を持った作品となっており密かに人気が高い。
因みに、後発の為なのか元々『バンピートロット』的なディフォルメされたモデルよりも『パチプロ風雲録』よりのリアルな頭身のモデルの方を作りやすかったのかは定かではないが、普通に美人と思える女の子が登場してくるので、余計にコニーのモデルの出来がネタにされることも。
『5』では、オマケ要素としてトロットビークルや次元戦闘機も入手出来るが、扱いは同ゲーム内の自動車やバイクと同じなので、トロットビークル特有の多彩なアクションや次元戦闘機の波動砲による破壊行為は不可能である。


主人公の選択肢だが、他のアイレム主人公が霞むくらいの外道、カオス選択肢が用意されている。


以下、多少ネタバレあり







敵のボスが逃走中にコニーが追ってと頼む→金を要求する→金がない→借用書を書かせる


町に大型爆弾を投げ込み火の海にする


コニー、勝負だ→うん→戦闘


などなどストーリーを丸投げしても楽しめる内容になっている
(ストーリーがわからなくなるだけで進まないわけではないので注意)




君、追記修正お願い


→わかったやるよ
 嫌だね
 金を出せばしてやるよ
 そんなことより おなかがすいたよ
 それより君の事が知りたいな


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最終更新:2024年03月13日 17:01

*1 因みに、この謎の拘りを見せる選択肢の全てはプロデューサーの“九条一馬”曰く『スペランカー先生』の作者としても知られるシナリオ担当の“高は車”の仕業とのこと。

*2 1つの遺跡毎に4種類の宝石が見つかるという意味であって、入手自体は複数個可能。美術品に比べて入手確率が高く、また、美術品と違って見つけたり博物館に預けることで見つからなくなってしまうということは無い。

*3 このイベントをこなすと一対一での戦いに勝利した後に最強パーツの呼び声も高い愛用のガトリングアームを譲ってくれる。プライベートルームにも入室出来るようになるが、入室出来る以上のイベントが無い…しかし、何故だ!?