スーラジ ザ・ライジングスター

登録日:2013/09/16 (月) 01:04:12
更新日:2024/03/24 Sun 21:01:58
所要時間:約 6 分で読めます






「スーラジ ザ・ライジングスター」とは、日本の漫画「巨人の星」を原案とした日本・インド合作のアニメ作品である。
制作は講談社、博報堂、トムス・エンタテインメントおよびインドに進出している日本企業により結成された「ライジングスター製作委員会」が担当。

概要

日本インドの国交樹立60周年とクールジャパン戦略の一環として企画された。
2010年代以降のインドは経済成長が著しく、「巨人の星」の背景となった日本の高度経済成長期に近い雰囲気を持っていたことも背景にある。
舞台がインドとなったため、テーマも野球からインド有数のメジャースポーツであるクリケットへと変わっている。

本編には「製作委員会」に名を連ねる日本企業がプロダクトプレイスメントとして登場する。
一番分かりやすい例では、登場人物がスズキ車に乗っていることだろう*1

登場人物

()内は原典における登場人物名を記す。
  • スーラジ・クルカルニ(星飛雄馬)
主人公。ちなみに「スーラジ」とはインドの言葉で星を意味する。
基本的には投手であるが、打者としての実力も十分な打って投げれるオールラウンドプレイヤー。

父親との猛特訓と仲間たちとの切磋琢磨、多くの出会いと挫折により、クリケット選手として成長していく。
中学卒業の時点で逆さ腕立て伏せができるなど身体的能力は凄まじいが、豆腐メンタルなのですぐに落ち込んだり挫折したり、果ては鏡の中の自分に話しかけたりする。
また、飛雄馬程ではないがよく泣く。

それでもなんやかんや言って毎回立ち直るのがスーラジのすごい所。
少し慢心しやすい所があるが、努力家かつ誠実な好青年。その上なかなかの美男子であるため結構モテる。

  • ヴィクラム・ミッタル(花形満)
スーラジ一番のライバル強敵ではなく無敵である。
工業企業グループ「ミッタル」トップの御曹司であるが、父親は息子がクリケットに傾倒するのを疎んじている。
原作同様クリケットの実力、才能は確かであり、スーラジとは負けず劣らずのクリケット選手である。

1話からスーラジと対立し、会うたびに挑発したり嫌味を言ったりと険悪な関係であったが
高校州大会でのとある事件から一目惚れスーラジのクリケット選手としての姿勢、実力を認めるようになり、好敵手として意識をするようになる。
その後、スーラジの行く先々に出向いて発破をかけたり、自分のチームに誘ったりするが、素直ではない性格が災いしいちいちツンデレするため見てるこっちをやきもきさせる。

スーラジがプロテストに合格した際はガチで喜び、その後スーラジに対してデレツンした。これではライバルというよりヒロインである。
また、独特なデザインのTシャツ(通称なめこT)を愛用している。
トレーニング中もスーラジの事で頭がいっぱいだったり、
「愛しいライバル」と発言したりするなどアッーち路線の疑いをかけられている。しかし恋人候補の中で唯一ハグをしてもらってない。

  • シャンティ(星明子)
スーラジの姉。スーラジは早くから母親を亡くしているため、いうなればスーラジの母親代わりである。
少し過保護な面もあるが、スーラジの事をいつも気にかけているスーラジのよき理解者。時に厳しく、時に優しくスーラジを導く。
「巨人の星」の作画を担当した川崎のぼる氏に本作の企画を説明した際、唯一の条件として「シャンティを美しく描いてほしい」とお願いされたことが明かされている。

  • シャーム(星一徹)
スーラジの父親。さすがに時世を反映し、原作に比べて性格がマイルドになっている。顔が稲川淳二に似ている。
元国家代表を狙える程のクリケット選手で「魔送球」と言われる球の使い手だったが、肩を痛めて引退した。
息子のスーラジにクリケット選手としての夢を託す一方、スーラジの健康やメンタル面への配慮も忘れないよき父親である。ただ怒るときはしっかり怒る。

クリケットに対する知識が深く、様々な技術や特訓法を知っている。そのため一時期スーラジの高校の監督をした。
ヴィクラムの練習風景を見ただけで心が折れるなど、若干メンタルが弱い。この事から、息子と娘の豆腐メンタルは父からの遺伝である疑いがかけられている。

  • パップー(伴宙太)
スーラジの親友。原作とは違いサッカー部所属(インドに柔道は無いしね)でありスーラジの入学するサンスクリティ高校の理事長の息子である。
スーラジが高校へ入学する3年前から「ヴィクラムを倒せるのは彼しかいない」とスーラジに目をつけていて、スーラジの入学を支援した。

その後サッカー選手としての地位を捨てて自らもキャッチャーとしてクリケットを始める。
元々の身体能力も高かったため、スーラジの相棒として素晴らしいクリケット選手となる。
…だが、サッカーの練習中にもかかわらずスーラジの事で頭がいっぱいで上の空だったり、出会ったその日にスーラジを家まで尾行したり、スーラジのボールを受けるたびに悶えたり、
自分から積極的にハグしたり、スーラジの恋人候補の中でもハグをした回数が圧倒的に多かったりと何かとホモっぽい。まあ、原作でもそうだったし…。
挙句の果てにはなぜかスーラジの尻の位置にパップーの手が配置されてるシーンが多い。いい加減にしろ!

タイヤ引きでタイヤが石に引っかかっている事に気が付かず引っ張り続けたり
ヴィクラムの練習を撮影した動画をキーボードのワンクリックで削除してしまうなど、少々ドジな面がある。

  • ミーラ
スーラジの幼馴染。スーラジに惚れているが、スーラジからは親友と思われている。
よくスーラジを応援したり励ましたりするが、たまに空回りする。

  • カンチャン(伴大造)
パップーの父親でありサンスクリティ高校の理事長…なのだが
高校の州大会の前夜には、「前夜祭」と称して部員の大半にドカ喰い・ドカ飲みをさせた結果、腹痛で使い物にならなくしたり、
「何がスポーツマン精神だ」と言い切ったり、「結果がすべてだ」と吠えたり、ヴィクラムに負けたクリケット部を廃部にしたり、
スーラジの目の前で彼と彼の父親を激情のままに侮辱したり、スーラジを退学へと追い込んだりとロクな事をしない。カンチャン 無能


見どころ?

スーラジ ザ・ライジングスターには数々の突っ込みどころ、もとい見どころが存在し、我々にシリアスな笑いを与えてくれる。
  • 出ANA
  • ほとんど役に立たない「前回のあらすじ」に対し、有能すぎて全力でネタバレに走る「次回予告」ひどい場合は試合が始まる前に試合の結果を予告する。しかも日本のアニメとは違って1話に次回予告が3回もある
  • 多用される効果音「ドォーン」
  • 多用されるBGM「特訓のテーマ」
  • 謎のカメラ目線
  • たびたび登場する血色が悪すぎてゾンビにしか見えない人間
  • 登場人物のほとんどがクリケット脳で、なんでもクリケットで解決しようとする
  • ヘッドショットじじい
  • スーラジをめぐる三角関係
  • ドヤ顔
  • ゲス顔
  • 燃えるボール、折れるウィケット(投手が倒すべき木の棒のような物)
  • まさかのタイトル被り(21話、23話のタイトルが同じ)



追記・修正はクリケットの星を目指す方にお願いします。

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最終更新:2024年03月24日 21:01

*1 日本では軽自動車メーカーのイメージだが、インドでは国産車製造に関与したことから、南アジア圏では最大のシェアを誇る自動車メーカーとなっている。