ビビッドレッド・オペレーション

登録日:2013/10/21(月) 00:50:40
更新日:2023/10/29 Sun 06:04:59
所要時間:約 10 分で読めます





みんなとだったら、世界だって救える



レッ・オペレーション』は、2013年1月~3月までMBS・TBS系深夜枠にて放送されたオリジナルTVアニメ。
略称は公式が『ビビッド』で、非公式は『ビビオペ』『ビビドレ』『ビビパン』。


◆概要
2007年、監督の高村和宏が最初に発表した「ホットパンツ姿の女の子の尻だけのイラスト(これだけで中身の半分以上が理解できるだろう)」の描かれた企画書からすべては始まった。
そして企画に賛同した鳥羽洋典を通じて吉野弘幸が参加したものの、以降は『ストライクウィッチーズ』シリーズ(以下ストパン)の監督業などで多忙になり、延期に延期を重ね2012年に本格的に製作が開始された。
「おしりアニメ」という設定だけだったものが、吉野の参加により「友情」などの要素が肉付けされていった。

ストパンでおなじみ「股監督」の作品だけに、尻のアップやカメラアングル(普通だったらどう考えてもパンチラなシチュエーション)など、とにかく尻を強調している。
本作のそういった演出に准えて「ビビッドアングル」という言葉が生まれた(非公式略称のビビパンもストパンに倣った)。
もっとも制服がタイトなホットパンツの上、変身後も下にスパッツなので、パンツじゃないから恥ずかしくないもん!

…が、蓋を開けてみると、脚本の支離滅裂さや詰め込みすぎて1クールでは尺不足だったりでなかなかの低評価だった。
円盤はそこそこ売れたので二期に期待しよう。

◆ストーリー
世界のエネルギー危機を解決に至らしめた夢の機関「示現エンジン」がそびえ立つ人工島・ブルーアイランド。
その近隣にある伊豆大島で、祖父や妹と共に貧しいながらも平穏に暮らす少女・一色あかねは、
祖父の開発したビビッドシステムの生み出したパレットスーツをまとい、示現エンジンを狙う謎の存在「アローン」と戦う使命を背負う。
病気療養から帰る筈だった親友・二葉あおい。
クラス委員で剣道部キャプテン・三枝わかば。
元引き篭もりの凄腕ハッカー・四宮ひまわり。
共に戦うことを約束した少女たちと友情の絆を深めながら、あかねはアローンに立ち向かう。
友情が世界を救う鍵

◆登場人物
○一色あかね
CV:佐倉綾音
主人公。天真爛漫で素直な女の子。14歳。身長152cm。
示現エンジンからエネルギーを受けて稼動するホバーバイク「わんこ」に乗り、新聞配達で生計を立てつつ健次郎やももと平穏に暮らしている。
家でも外でもごはんに大量のマヨネーズをかける重度のマヨラー。
7年前の示現エンジン暴走事故のトラウマから高所恐怖症になってしまったが、あおいを救うためにそれを乗り越えた。
その後はあおいと共に国立新大島学園に編入。
変身後の武器は、推進装置内蔵のブーメランにも変形する剣"ネイキッドラング"。
実際はブーメランとして使うことが多く、新聞配達で遠くのポストに新聞を正確に投入するスキルが役に立っている。

○二葉あおい
CV:村川梨衣
あかねの親友で資産家の令嬢。
病弱で、療養の為にブルーアイランドから大島の別荘に引っ越している。
体が安定していざ実家に帰ろうとしたところにアローンの襲撃にあい、あかねに救われ、以降2人目の戦士として共闘するようになる。
尚、あかねとのきっかけは彼女から貰った自家栽培トマトだが、自身はトマトが苦手で、あかねに「好きだ」と嘘をついたことが引っかかっていた。
それが最初のドッキングオペレーションの失敗に繋がったが、後でそれを正直に伝えたことでより友情が深まった。
変身後は、武器のハンマー"ネイキッドインパクト"を振り回したり、岩を持ち上げられるほど身体能力が強化される。
ドッキングオペレーション「ビビッドブルー」は、巨大なブーストハンマー"ビビッドインパクト"で相手を粉砕する。

○三枝わかば
CV:大坪由佳
テンデンリッシッリューソーテアツォツォリ三枝わかばよ!天元理心流剣術の宗家跡取りで女子剣道部キャプテンにして、文武両道なあかねのクラスの委員長。我那覇響+歳納京子。
真面目一徹且つ負けず嫌いで、一定の物事に打ち込むと周りが見えなくなる性格。また「ガールズ・モーリー」という雑誌の愛読者で、可愛い物に目がない。
自分の剣を受け止めたあかねに決闘を申し込み、自由な彼女の闘い方に心を打たれ、3人目の戦士となる。
ひまわりが参加してからは、彼女に合う服やアクセサリを選んであげたりするなど、とりわけ彼女との仲が良くなった模様(というかひまわりの旦那)。
変身後の武器もやはり剣(片刃の長剣"ネイキッドブレード")で、スピードに優れる。
ドッキングオペレーション「ビビッドグリーン」は、斬艦刀巨大な片刃剣"ビビッドブレード"を操る。
ちなみに貧乳を気にしており、虫が苦手。「やぁ〜〜〜〜〜〜〜」

○四宮ひまわり
CV:内田彩
あかねたちのクラスメイトで引き篭もり少女。また、天才的なハッカーでもある。ビビッドチーム一の巨乳。
いじめられっ子の依頼で、それを止めさせる為にハッキングを引き受けたが、騙されたことで対人恐怖症になってしまった。
自分の席に置いてあったカメラを通じて健次郎の秘密を知ったことで、あかねたちに興味を抱きつつも冷たく接してきたが、アローンのプラント襲撃をきっかけに4人目の戦士になる。
健次郎を尊敬しており、工場見学が趣味(工場萌え)。わかばが選んでくれた服が「ガールズ・モーリー」の記者の眼に止まり、同雑誌のモデルに選ばれた。
そんな感じで何かと世話を焼くわかばを慕っており、最早立派なわかばの嫁。
自室ではPCの熱暴走対策でエアコンを強めにきかせてコタツに入り込んでいるため、ある程度の寒さは我慢できるが暑さは苦手。
変身後は防御能力に長け、武器の"ネイキッドコライダー"は手甲から射出される4基のビット兵器で強力なバリアを張れる。
ドッキングオペレーション「ビビッドイエロー」は、"ビビッドコライダー"を砲門型に並べ大出力ビームを放つ。

○黒騎れい
CV:内田真礼
あかねたちのクラスメイトで、いつも1人でいる授業中以外は無口な少女。158cm。体重45kg。
鳥好きで、ペットのインコ「ピースケ」を可愛がったり、港でアジサシと戯れたりしている。
密かにあかねたちの戦いの陰で、弓矢を使ってアローンに力を与えており、首筋にある鳥の羽の紋章の数だけ矢を使うことができる(それを隠すために胸襟を開かずマフラーをしている)。
常にクールだが心根は優しい。
実は、示現エネルギー暴走によって消滅した平行世界の生き残りで、それを再生させる代償としてカラスに力を授けられ示現エンジン破壊を依頼されたが、結局は体よく利用されていただけだった。
また、れい自身がアローンのガイドビーコン的な役割を持っており、彼女がいる限りアローンは無限に襲来する。
最終回であかねとドッキングし、「ビビッドレッド」となって"ビビッドパンチ"でカラスを倒した後、「始まりと終わりの狭間に存在するもの」によって再生した自分の世界に帰った。

○一色もも
CV:大亀あすか
あかねの妹。小5。
一色家の家事・家計を一手に引き受けるしっかり者の大黒柱役。
後半から戦闘参加する…と思ったらそんなことはなかった(実際一緒に戦いたかった模様)。

○一色健次郎/うそくん
CV:てらそままさき
示現エンジン、そしてビビッドシステムを半生をかけて作り上げた天才科学者(示現エンジンはある意味ビビッドシステムのための副産物と語っている)。
かつては示現エンジンの責任者で、7年前の試験号機暴走事故の責任で管理局を追放され、その頃からアローンの襲来を警告するも受け入れられず、ビビッドシステムを独力で完成。
その際の爆発事故で、魂がそばにあったカワウソのぬいぐるみに移転し、抜け殻になった体は特製の冷蔵庫に保管された。
一色家の家計が火の車なのは、自分の発明品の特許を示現エンジン暴走事故の損失補填のために放棄したことと、ビビッドシステムの開発費用の所為。
「うそくん」は、ひまわりに健次郎の秘密を嗅ぎ付けられそうになった際咄嗟にあかねが命名したもの。

○一色ましろ
CV:中村桜
あかねたちの母親。
暴走事故により何らかの病気(具体的には不明)を患っており入院中。

○天城みずは
CV:山崎はるか
連合防衛軍の戦闘機乗りで、階級は中尉。
アローンとの初戦では、あおいの乗った飛行機を身を呈して庇うなど勇敢な性格。
あかね・あおい・ももが新大島学園に編入してからはビビッドチームの監督兼教師となる。

○カラス
CV:園崎未恵
れいに示現エンジン破壊を命じる謎の存在。自身を"「始まりと終わりの狭間に存在するもの」の代弁者"と名乗る。
口調は丁寧だが残忍で傲慢な性格で、首筋の紋章を介してれいに苦痛を与えることができる。
通称カラスホルンさん
過去に幾つもの可能性世界で、テストと称して身勝手な判断で(わざと失格になるよう仕向けて)知的生命体を滅ぼしてきた。エゴイズムにまみれた自身を棚に上げてすべての知的生命体を下等な存在と見下し、可能性を信じようとしない「吐き気を催す邪悪」。最後に示現エンジンとれいを取り込んで「始まりと終わりの狭間に存在するもの」に代わりて全宇宙を支配せんと目論むが、あかねとれいがドッキングしたビビッドレッドの鉄拳で狂気の野望ごと存在を消滅させられた。

○「始まりと終わりの狭間に存在するもの」
あらゆる知的生命体よりもさらに高次の存在。
示現エネルギーは未成熟な種が持てば他の可能性世界を滅ぼすかもしれないと考え、あかねたちの世界=地球でトライアルを行った。
7年前に健次郎に警告を与え、アローン、カラス、そしてれいを差し向けた、いわばすべての元凶。
最終的にはあかねたちがれいを守ったことで、トライアルの事実上合格を判断し、アローンの地球への侵入を封鎖。
同時にれいも示現エンジン破壊よりもあかねたちとの融和を選んだことで、彼女の世界を復元した。


◆用語
○示現エンジン
エネルギー問題に革命をもたらした、世界中のエネルギーの95%を担うエネルギー炉。
エンジンから生成される示現エネルギーを、ブルーアイランドから整流プラントを経て宇宙空間にある制止衛星に送り、「エナジーレインシステム」で世界中に供給する。

○ビビッドシステム
アローンに唯一対抗できる次世代武装運用システム。
「オペレーションキー」によって発動し、マーチングバンドのカラーガードを髣髴とさせる次世代アームスーツ「パレットスーツ」を装着する。
発動コードは「イグニッション・テクスチャー・オン」で、キーの色はあかね:赤、ふたば:青、わかば:緑、ひまわり:黄色(あかね以外のキーは彼女のパレットスーツから生成された)。
スーツの装着者は身体能力などが強化され、飛行も可能になるが、機能は示現エンジンからのエネルギーに依存しており、装着時の消費量は大きい。

○ドッキングオペレーション
あかねがあおい・わかば・ひまわりのいずれか1人の額にキスすることで融合し、システムの力を最大限に発揮する形態。
それぞれの元の姿とは全く異なる容姿に変身し、あかねが身体を動かし、もう1人がビビッドエンジン(融合して完成する形而上の機関)と武器の制御を担う。
両者の記憶・意識を共有するため、心に迷いがあるとドッキングできない。
セーフティを解除することで、エンジンの臨界によって出力が200%に達し、必殺技「ファイナルオペレーション」を放てる。

○アローン
7年前、健次郎が襲来を危惧していた敵性体。
全身黒1色だが様々な姿形を持ち、機械的なものから有機的なものまで幅広い。
れいが放つ矢によって強化形態に進化する。
基本的にビビッドシステムでなければ決定打を与えられない。が、高い防御力は装甲やバリアによるもので、それを破りさえすれば役に立たなかった筈の通常兵器でも撃破できる。

◆ゲーム版
2013年6月20日に「ビビッドレッド・オペレーション -Hyper Intimate Power-」がDL専売で発売されたが、
その正体は
・完結したアニメが題材なのに肝心な部分をすっ飛ばした上に打ち切りエンドなストーリー*1
・キャラゲーなのに操作できるのが主人公のあかねだけで、他のキャラはドッキングのためのパーツ扱い
・「空駆けるビビッドアクション」という売り文句なのに上下移動が一切できない
…等々、正真正銘のクソゲーであり2013年のクソゲーオブザイヤー大賞の座につく事になった。
通常版と限定版があり限定版はファンアイテムとしては好評だったようだが既に販売は終了している。

また、3月28日には上記ゲームの販促ソフトとして「ビビッドレッド・オペレーション あかねとマヨっとオペレーション」をDL専売で発売。
値段は300円で、購入すると上記ゲームが500円引きになるのに加えてマヨネーズ型の武器が使えるという特典があった。
一応ジャンルは「パズルゲーム」らしいが、ただあかねがいろんな料理にマヨネーズをかける「だけ」というもの。
難易度設定は5段階あるがどれも大して変わらない。難易度によっては「おはぎにマヨネーズ」などグロ画像としか思えないようなものも。
買った人曰く「これはパズルゲームでも何でもない。だが、じゃあどこに分類すればいいんだ、と言われるとそれはそれで確かに困る」
10分かければトロフィーがコンプできるのでトロフィー厨の人向け。
あかねとマヨネーズを合体させた「ケツマヨ」なるAAが流行した。



追記と修正が世界を救う鍵

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最終更新:2023年10月29日 06:04

*1 「アニメと同時進行で制作していたなら仕方ない部分もあるのでは?」との擁護意見もあるが、原作が未完結でも良質なキャラゲーはいくらでもあるし、終盤はまだしも前半のストーリーすらまともに描こうとしないのはさすがに問題だろう。