悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver

登録日:2014/04/10 Thu 23:02:02
更新日:2025/05/13 Tue 17:24:32
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すべての悪夢とは、いうなれば解放されることを願う檻の中の小鳥である。

――悪夢の織り手、アショク


《悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver》とは、TCG「マジック:ザ・ギャザリング」に登場するカード。
(ディミーアカラー)のプレインズウォーカー。テーロスに収録され、レアリティは神話レア。

カードテキスト

悪夢の織り手、アショク/Ashiok, Nightmare Weaver (1)(青)(黒)
プレインズウォーカー — アショク
[+2]:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーの一番上から3枚のカードを追放する。
[-X]:悪夢の織り手、アショクによって追放された、点数で見たマナ・コストがXのクリーチャー・カード1枚をあなたのコントロール下で戦場に出す。そのクリーチャーは、他のタイプに加えてナイトメアでもある。
[-10]:すべての対戦相手の手札と墓地にあるすべてのカードを追放する。
初期忠誠度:3

解説

[+2]能力は3枚のライブラリー破壊。忠誠度を上げながら小-能力の準備。
墓地ではなく追放なので、墓地利用される心配もない。
場に触ったりアドバンテージを得たり出来るわけではないため、地味なのは否めない。

[-X]能力は、[+2]能力(もしくは奥義)で追放したクリーチャーをこちら側で出す。
運が良ければブロッカーやフィニッシャーを奪うことも可能。逆に言えば、運次第なのでやや計算しにくい。

そして奥義である[-10]能力は、相手の手札と墓地を全て追放する。
リアニメイトや手札を溜め込むコントロールには強力。
反面、ビートダウンのような手札を使い切る相手にはかなり微妙。また、コイツの奥義が射程圏内なのに手札を溜め込んでくれる相手がいるかというと…。
「撃てば勝ち」に近いモノも多いPWの奥義としては、強力とは言い難い。

3マナと軽いPWだが、構築で使うには色々微妙なのも事実。
テーロス参入直後には結果を残し注目されたこともあるのだが、それ以降はパッとしていない。

シングル価格も発売直後は2500円前後だったのが、以降右肩下がりで発売から半年が経過した2014年4月現在ではそろそろ1000円を割りそうな気配。

派生カード

いずれも精神=ライブラリーに干渉する能力を持ち、ナイトメア・トークンを生み出すことも得意とする。
夢を引き裂く者、アショク / Ashiok, Dream Render (1)(青/黒)(青/黒)
プレインズウォーカー — アショク
対戦相手がコントロールしている呪文や能力は、それのコントローラーにそのプレイヤーのライブラリーからカードを探させることができない。
[-1]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上からカードを4枚自分の墓地に置く。その後、各対戦相手の墓地を追放する。
初期忠誠度:5

灯争大戦で再登場したアショク。レアリティはアンコモン。

常在型能力はサーチの禁止だが、デッキの上から何枚かを見てその中から選ぶという能力は範囲外のため、意外とスタンダードで刺さる相手は限られる。

マイナス能力はライブラリー削りで、相手の墓地も追放できるため優秀。忠誠度消費も小さいため連打しやすい。ちなみに自分の山札も削れるが、その場合も追放するのは相手の墓地なので安心して墓地肥やしに使える。

なお、登場した割にストーリーでの出番は特にない。

悪夢の詩神、アショク / Ashiok, Nightmare Muse (3)(青)(黒)
プレインズウォーカー — アショク
[+1]:「このクリーチャーが攻撃するかブロックするたび、各対戦相手はそれぞれ自分のライブラリーの一番上からカードを2枚追放する。」を持つ、青であり黒である2/3のナイトメア・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[-3]:土地でないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーの手札に戻す。その後、そのプレイヤーは自分の手札からカード1枚を追放する。
[-7]:あなたは、追放領域から対戦相手がオーナーである表向きのカードの中から呪文を3つ、それらのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
初期忠誠度:5

テーロス還魂記で登場したアショク。神話レア。

プラス能力はトークンの生成で、そこそこのサイズとライブラリー追放を持つ。奥義のための布石として重要だが、《探索する獣》を止められない点が玉に瑕。

マイナス能力は《はね返り》で、相手の手札が無ければ確定追放除去として使える。また、トークンを対象にすればハンデスにもなる。ただし相手の手札があるとただのバウンス止まりになりがち。

奥義は起動こそ早いものの、相手依存である点、トークンの能力や他のカードでサポートしないといけない点が少々使いにくい。
上2つの能力は使いやすいため、こちらを優先する意味は薄め。

エルズペスVSアショクと銘打って登場したのだが、エルズペスの悪夢からファイレクシアの情報を得てそちらに行ってしまったため、テーロス還魂記の本筋での出番はない。なんなんだお前は。

忌まわしき干渉者、アショク/Ashiok, Wicked Manipulator (3)(黒)(黒)
伝説のプレインズウォーカー — アショク
あなたのライブラリーに支払う点数以上の枚数のカードがある間にライフを支払うなら、代わりにあなたのライブラリーの一番上にあるその点数に等しい枚数のカードを追放する。
[+1]:あなたのライブラリーの一番上にあるカード2枚を見る。そのうち1枚を追放し、もう1枚をあなたの手札に加える。
[-2]:「あなたのターンの戦闘の開始時に、このターンにカードが追放領域に置かれた場合、このクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置く。」を持つ黒の1/1のナイトメア・クリーチャー・トークン2体を生成する。
[-7]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上にあるカードX枚を追放する。Xは、あなたがオーナーであり追放領域にあるカードのマナ総量の合計に等しい。
初期忠誠度:5

「エルドレインの森」で現れたアショクで、多くのPWから灯が失われた侵略戦争後、カードとして登場した最初のPW。今までと異なり黒単色になった。

常在型能力はライフの支払いをライブラリーの追放に置換するもの。追加コストで支払う必要があるため《冥府の掌握》のような一連の効果で失うものには無意味なため、スタンダードで適用できるカードは少なめ。3点の支払いが要求される《苦々しい勝利》は積極的に併用したい。
[+1]は手札補充で、2枚見れるため質は高め。ただし追放するためもう片方を利用する方法が少なく、[-2]との併用が前提になる。
[-2]は徐々に成長するトークンの生成で、初期忠誠度から2回使うことも可能。2体生成するためチャンプブロックはしやすいが、最初のサイズが小さいためトランプルには弱い。
奥義の[-7]はライブラリーの追放で、追放されたカードのマナ総量が威力になる。[+1]を2回使えば奥義には到達できるが明らかに威力が足りないため、コントロールしてからの勝利手段とする方が妥当だろう。ただし、色は違うが4マナで即座に15枚切削できる《完成化した精神、ジェイス》が強力なライバルとなる。

総合的にはトークン、手札補充、奥義が揃った標準的な5マナのPW。ただし生物と除去のインフレによってPWの優位性が相対的に薄れているため、常在型能力を活かしつつ、トークンを素早く育てられるかが重要となる。

ストーリー

テーロスで突然登場した魔道士プレインズウォーカー。悪夢を操り、さらにそれを現実世界に呼び出す能力がある。

鼻から上が失われた顔といい、男でも女でもない「性別:アショク」という設定といい、かなりの色物インパクトがある。さらには公式ガイドで北斗神拳継承者(OPテーマの歌詞の YOU ARE SHOCK!→ユーアッショック!→アショク)と更にネタ方向に加速されている。

神の一柱フィナックスと関わり、人間とレオニンの戦争を起こさせている。
テーロスブロックの主役格、エルズペスとは関わっていない。
ニクスへの旅で出番があるのか、それともあまり出番のないままフェードアウトしていくのか注目される。

「テーロス還魂記」ではテーロスで活動していたが、前述の通りエルズペスの悪夢からファイレクシアの存在を知りそちらに向かった。
なお、アショクが見せた悪夢からエルズペスが新たな武器を創造し、結果的にエルズペス勝利のサポートをしたことになったがそれはまた別の話。

そして、新ファイレクシアでエリシュ・ノーンと遭遇。エルズペスを模した幻影を見せることで彼女が抱く不安や恐怖心を引き出したことで、満足げに去っていった。曰く「彼女の悪夢こそが最も甘美」とのこと。
この出来事がノーンを焦らせファイレクシア陣営の不和を引き起こしたため、対ファイレクシアのMVPと揶揄されることも

侵略戦争後は、魔女によってかけられた《忌まわしき眠り》が広まるエルドレインに出没。悪夢を操るアショクにとっては絶好の状況であり、魔女の一人であるエリエットに協力し、ローアン・ケンリスを眠りを広げる計画に誘い込んだ。
その後エリエットの捕縛に現れたウィル・ケンリスと戦うが、渾身の一撃を受けて撤退し、エリエットは確保されてしまう。

しかし、しばらくして囚われたエリエットの前に登場。彼女に学びの機会を与えるために、どこかの次元へと連れて行った。


追記・修正は色々解放してからお願いします。

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最終更新:2025年05月13日 17:24