喰種(東京喰種)

登録日:2014/04/22 Tue 10:31:43
更新日:2025/04/07 Mon 02:55:41
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喰種を見つけたら、ご一報を!
by喰種対策局 (CommissionCounterGhoul)





喰種(グール)とは『東京喰種』に登場する生物。
人間と同じ外見をしており、繁殖方法や基本的な身体構造は共通しているが、赫子や赫包と呼ばれる器官、Rc細胞と呼ばれる細胞の存在、特異な食性など人間と異なる部分も多い。


◆生態

普段は人間社会に潜伏しながら生活しているが、ある理由によって喰種による殺人事件が後を絶たない。
そこで喰種対策局(通称CCG)と呼ばれる喰種対策機関と、そこに所属する喰種捜査官が出動し、事件の解決にあたる。

喰種は飢餓状態や興奮状態に陥るとRc細胞の作用により、眼球の白目の部分が黒くなり、瞳が赤くなる。
これをCCGでは「赫眼(かくがん)」と呼称しており、赫眼(及び後述の赫子)の発現が認められた対象は喰種と認定される。

そして、″喰種″と認定された人物に関して、あらゆる法はその個人を保護しない。


●赫子(かぐね)

喰種はRc細胞を貯めておく「赫包(かくほう)」と呼ばれる臓器を持つ。
戦闘や捕食の際にはここからRc細胞が皮膚を突き破って体外に排出、赫子(東京喰種)に変化する。

詳細は項目を参照。

●Rc細胞

喰種の身体を構成する細胞。
この細胞により、喰種は通常の刃物や銃弾程度では傷一つつかない頑強な身体、人間の4~7倍の筋力、高い治癒能力(腹に穴が空く、骨折、多少の裂傷程度なら短時間で完治)、赫子の生成、特異な食性といった特性を得ている。

喰種を発見するため、医療機関では定期的にRc細胞検査が行われている。
また、喰種にRc細胞抑制剤と呼ばれる薬物を投与することで、その特性を無効化できる。

Rc細胞自体は人間にも微量ながら存在する。
このRc細胞が何らかの原因で赫子のような形状をとり、体外に突き出る奇病も存在している。


◆危険性

喰種は人間と異なり、人間または喰種の肉からしか栄養を摂取できない。
そのため民間人を襲って捕食する事件が後を絶たず、喰種が人間から迫害される最大の原因となっている。

上述のとおり、喰種は優れた五感と身体能力を持つため、生身の人間が対抗するのはほぼ不可能。
発見された場合は、喰種捜査官によって速やかに討伐か捕獲が実行される。
建前として「喰種であろうと不必要に痛めつけない」という決まりもあるが、大体の捜査官は殺害前提で対処するので、喰種の捕獲例は少ない。
中には喰種への憎悪から、首チョンパしたり千切りにしたりと過剰な攻撃を加える者も多い。

●対処法

喰種には通常の武器は効かないが、赫子で攻撃することでダメージを与えられる。
それを利用して、喰種捜査官は鍛え上げた己の肉体とCCGの狂気の産物、もとい正義の武器 クインケか、赫子でできた弾丸であるQバレットを使用して喰種に対抗する。

しかし、なかには喰種なみの馬鹿力を持ち、クインケを使わず自力で首をへし折る変態猛者も存在する。*1
やはり筋肉は全てを解決する


◆人間との関わり

上記の通り、喰種は人間にとって非常に厄介な性質を有しているが、通常時の精神構造はさほど人間と変わらない。
大抵の喰種は成長していくにつれて食べ物と割り切って考えるようになったり、喰種捜査官に仲間や家族を殺されたことで人間を見下して憎むようになるが、なかには人間の友人や恋人を持つ者や、人間を食べることに抵抗を覚えて狩る事ができない者もいる。
(人間との間に子供を作ることもあるが、後述の理由から出生する可能性はほぼ無い)
CCGに追われる性質上、喰種は人間社会に溶け込んで生活する場合が多く、彼らに見つからないように色々と工夫している。

例として
  • 食料確保のための殺人で足がつくのを防ぐため、自殺者の死体を回収する。
  • 戸籍を持つ
  • いくつも偽名を持つ(親からもらった名前の字面だけを変えることが多い)
  • 廃棄された建物やコンテナを改造して家にする
  • 複数の隠れ家や逃走経路を事前に用意しておく
  • Rc細胞検査を他人の診断書でパスする
  • 人間の食べ物を食べる演技を習得する
  • 学校に通う
  • 会社やバイト先で働く

等がある。

中には芳村やイトリ、ウタのように自分の店を持つ者や、月山のような金持ちもいる。

また、人間側にも一応「喰種に人権を与えよう」という活動をする組織も存在したりするが、扱いとしては迷惑な環境団体のそれに近い。

●レート

CCGが制定した、喰種の討伐難易度や危険度を示すランク。
C~SSSで格付けされており、当然、高レートである程に強力な個体となる。

評価基準には戦闘能力だけでなく、組織をまとめ上げるカリスマ性や、人間に対するスタンス(人間を憎んでいればより危険)も含まれるため、喰種集団のリーダー格には実力以上に高レートになる傾向がある。

ランク毎の危険性は以下のとおり。

  • SSS:最高レート 評価基準不明 有馬はよレベル
  • SS:特等捜査官が複数人必要な強さの喰種
  • S:平均的な特等、準特等クラス
  • A:上等捜査官クラス
  • B: 一~三捜査官クラス
  • C:それ以下

ランクに~が付く場合は暫定評価とされ、SS~の場合は「最低でも」SS以上の強さという事。それ以上のレートに上がる可能性もある。但し、ある程度確定している場合は+、-などがアルファベットの後に付けられる

特にレートSSSは作中で明言されている個体がたった2体(正確には3体)のみで、両方かなりの犠牲者を出している。

レートはあくまで参考値なので、同レートの喰種でも個体次第ではかなり実力に幅がある場合がある。
上述の通り、レートには喰種社会での影響力等も加味されるケースので、一概に高レート=戦闘能力が高い、とも言い切れない。

また、最近ではこの基準も崩れつつあり、下級捜査官にA~Sレートが駆逐されるケースも幾度か見られる。捜査官にもいろんな人がいるからね、仕方ないね

●喰種社会

喰種は人間社会の裏で独自の社会を形成しており、地区ごとに定期的に会合を開き、規則を定めたりしている組織や、自殺者の遺体を回収して力の弱い喰種に分配したりしているところもある。
喰種独自の組織も存在し、『レストラン』、『アオギリの樹』、『ピエロ』、『赤舌連(チャーリーシェン)』などがこれに該当する。

中でも『アオギリの樹』は人間に対して非常に敵対的で、CCGの手を焼かせている。


◆亜種・変異種

●赫者(かくじゃ)

共食いを続けた喰種が稀に変化するという、赫子が全身を覆うように変質した個体。
『赫者』になりかけの喰種は『半赫者』と呼ばれる。*2

アホみたいに高い再生能力と防御力・攻撃力を持ち、『半赫者』の時点でS級~SS級の危険度が認定されるほど。
一方で、共食いの影響で精神が不安定になり、理性を失う者も多い。

●隻眼の喰種

喰種と人間の間に生まれた子供が該当する。
通常の喰種より治癒能力や耐久力が優れており、赫眼が片目だけ発現するのが特徴。
同種すら捕食することから、喰種の間では不吉な存在として扱われている。

普通は子供が栄養が足りず*3母親の胎内で餓死するため、発生する確率がかなり低い。
反対に母が喰種の場合、子供を栄養として吸収してしまうのでこちらも発生する可能性は低い。

●人工喰種

赫包を移植された人間が変異した個体。
通常はRc細胞が人間の身体に適合せず、肉体が肥大化して理性を失ってしまう。
失敗した個体は赫子が使えず、死亡すると自分の赫子に食われる。
まれにRc細胞が人間の身体に適合し、隻眼の喰種と同じ特性を得る者もいる。


◆喰種豆知識

●食事

喰種は人間と舌の構造が違うため、人間の食べ物は吐き気を催すほど不味く感じ、無理して食せば体調を壊す原因にもなる。
しかし成人男性一人分の死体があれば理論上、一ヶ月ほど餓えを凌げるとの事。

部位や人間によっても味の違いがあるらしく、いい物を食べてる人間や子供などは美味しいとされる、反対にオッサンの肉は敬遠されがち。
また、喰種にも人間の好物と同じく、それぞれ好きな部位があるらしい。(トルソー[胴体]、ナッツクラッカー[睾丸]etc…)
基本的に喰種の肉は不味いようで*4、共食いを好む者は少ないが、隻眼の喰種及び人工喰種(成功例)は喰種にとって人間以上に上質な味わいになるらしい。


先述した通り、栄養は人肉からで無いと摂取できないが、それに加えて水も摂取が可能。
というより栄養の他にも水分が無いと生きられないといった方が正しいだろうか?
この辺は喰種もれっきとした生き物という事を感じさせる。

それ以外だと、「コーヒー」も人間の様に愛飲する事が可能。
しかしこれだけで腹を満たす事は不可能である為、生きる為には人肉を摂取しなくてはならない。


大体の喰種は基本的に肉をのまま摂取するケースが多く、料理という文化はそこまで浸透していない。
自宅などで余裕がある時は多少切って食べやすく皿に盛り付ける程度はするが、忙しい場合は獲物をそのまま素手で丸齧りする事もある。
一部のハイソな喰種などは、趣向を凝らした(我々人間の価値観からすると非常におぞましい)料理を楽しむ事はあるが、その彼も同族の食事の仕方を否定しておらず場合によっては同じようにその場で獲物を捕食する事もある。

これらの理由としては
  • 「単純に食事に時間をかけられない」
  • 「特に調理せずに食べても快楽を得られる」
  • 「人肉しか摂取できない以上、調味料などは存在せず料理が発展する文化が育ちにくい (せいぜい『切る』『焼く』『煮る』程度)」
  • 「自分たちと同じ姿をした生き物の死骸を弄ぶ事に生理的嫌悪感を感じる」
などが考察できる。

上述した事が関係しているかは不明だが、喰種の女性達は食事している姿を見られるのを嫌がる傾向がある。

また、あくまで「文化」が無いだけであって理解はしてるので、上述の通り、人間社会に紛れて生活する為に大体の喰種は人間の食事マナーを身につけている。
そして人知れず苦しみながら裏で吐く

数少ない喰種独特の料理と呼べる物の一つに「血酒」という物がある。
簡単に言うと「腐らせた血液」であり、これを摂取した喰種は人間と同じ様に酩酊を引き起こす。


「食事に困らない」という理由から傭兵になる個体もいる。

●隠語

喰種の間で使われるスラング。

(例)
  • ハト、白鳩=喰種捜査官
  • 箱持ち=クインケを持った喰種捜査官
  • 喰い場=自分専用の餌場

●マスク

喰種は人間を捕食する際、素顔が露見するのを防ぐためマスクを着用する。
しかしマスクは個性的なデザインが多く、素顔は隠せても防犯カメラ映った姿から同一個体の犯行と特定されるケースもある。
更に言うと月山の様に「それで何を隠せるんだ」とツッコみたくなるようなマスクも存在する。
一部の喰種はクインケの生態認証ロックを解除して、コレクションとして所持したりしている。

●都市伝説

24区と呼ばれる地下空間には大量の喰種が潜んでいるらしい。一部の本局捜査官はここで「もぐら叩き」と呼ばれる掃討作戦を行ってはいるものの、入り組んでいるので中々進んでいない。
更にはかつての隻眼の王と共に逃げ込んだそこそこの強さの喰種や現代で地下に潜行した喰種、更には自己修復可能なRc細胞壁の妨害を受けるため、はぐれて死亡や喰種に殺害されての殉職は決して珍しくない。

◆謎

喰種の発生には謎が多く、

  • 雑食→人肉のみという極端すぎる突然変異、身体能力が高くなると言っても生存競争的にどう考えても不利
  • 特に環境の変化が無いのに赫子が分化、個体差というには4種に分類できるという矛盾
  • 豚に猪の臓器を移植しても猪にはならない、しかし金木は喰種と化したなど

このように不可解な点が存在する。
その為、読者の一部からは自然発生した種にしてはあまりに不自然な特徴から人工的に作られた生物ではないかという説を考える読者も存在した。

後に判明する事だが、喰種自体は古くから存在しており、少なくとも江戸時代には存在が確認されている(CCG発足以前にも刀や独自の技術で喰種を退治して生計を立てる人々がいた)ため、人工的に作られたという説は少々疑わしいところである。


◆代表的な喰種

レートは討伐時、または物語終了時。
名称とCCG側の通称が乗っている。






追記・修正は赫眼を出しながらお願いします。

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最終更新:2025年04月07日 02:55

*1 ナレーションによると全人類の0.01%未満

*2 あくまでも篠原特等らのネーミングであり、公式では「赫者予備軍」とも呼ばれたりする。

*3 Rc細胞の数が1000ごろから人間の食事が採れなくなるため、胎児の頃にRc値が低ければおそらく死なない可能性もある。

*4 「人間と同じようにいい物を食べている喰種はそれなりに美味しい(意訳)」………と月山は自分の肉を喰らった感想を語っていた

*5 梟はあくまでも「逃亡」しているため、含まれるのかは不明

*6 某オカマに「男は身長だけじゃないよ 。」と言われたが。

*7 小説版にて古間あんていくの従業員になったことに陰口を叩いた人をしばいたそう。

*8 喰種界はもちろん、経済界や政界にも影響力のある月山グループの総称。