F-ZERO GX

登録日:2012/05/02 (金) 13:47:00
更新日:2025/09/08 Mon 20:19:31
所要時間:約 5 分で読めます




時速2000kmオーバー!
未知の世界を体感する快感。



F-ZERO GXは、2003年に発売されたゲームキューブ用ソフトである。


スーパーファミコンから続くF-ZEROシリーズの作品であり、据置ゲーム機としては3作目。
ハードが変わったため前作と比べてグラフィックはもちろん、コースもより複雑な物が増えた。
また、オリジナルマシンを作ったり、ストーリーモード(難易度高し)、さらにアーケード版の「F-ZERO AX」との連動など、たくさんの新要素が増えた。
開発にはセガも関わっているせいか、スピード感の演出がすごい・・・・感じがする。
アニメ放送前の作品なので、アニメオリジナルの人物、設定は登場しない。


ゲームモード>
  • グランプリ
メインモード。30台でレースを行う。敵の速さがノービス、スタンダード、エキスパート、マスターの4つのクラスで、
カップがルビーカップ、サファイアカップ、エメラルドカップ、ダイアモンドカップ、AXカップ(隠し)の5つ。
1カップは5コースで行われ、コースは固定。つまり全部で25コース。(ほんとはもう一つあるけど)
レースはポイント制で、最終的に一番ポイントが高かったキャラが優勝。
このゲームの特性上、逆転のチャンスは有り余っている。

  • VSバトル
文字のごとく2~4人で対戦できる。
復活する設定にできるためコースアウトしても、マシンが壊れても、初心者でも安心。

  • タイムアタック
文字のごとくタイムアタック。1人でひたすら新記録をめざそう。
自分の走りをゴーストとして保存できる。条件を満たせばスタッフゴーストも読み込めるが、スタッフゴーストは「普通の走り方ではない」ため勝つのは難しい

  • プラクティス
週回数やCPUの数を指定して好きなように走れる。

  • ストーリー

  • リプレイ
保存したリプレイを観覧するモード

  • カスタマイズ
パーツを組み合わせてオリジナルマシンを作ったり、既存のマシンに痛車ステッカーを貼ることが出来る。(ステッカーは自作できる)
新しいマシン等もここで購入する。

  • オプション
データのセーブやロード、コントローラの設定などが出来る。

手に入れたマシンのパイロットのプロフィールやマシンなどをじkkkっくり見れる。
特にマシンは擦れ傷やすす汚れまで描かれているのでよく見てほしい。
パイロットはそれぞれ専用のBGMがあり、作曲したのはなんとグランツーリスモでおなじみの嘉生大樹氏。


<登場マシン・パイロット>
全部で41台(隠し含み)登場する。どのマシンも特徴があり扱いやすいのもあれば、玄人向けなのも。


<ストーリーモード>
キャプテンファルコンとなっていろいろなミッションに挑戦するモード。
純粋に1位を目指すものもあれば、時間内にゴールするもの、一定速度以上で走り続けるものまである。
難易度はNORMAL・HARD・VERY HARDの3つ×9つのミッションがあるが、NORMALからして総じて難易度は高いため、慣れないうちは何十回もリトライすることになる。
最高難易度になるとかなり難しくなる。グランプリのマスタークラスがお遊びかと思えるほど。
ドリドリなしで攻略している動画があるが、ほぼ「こんなもん真似できるか!」で終わる曲芸プレイの域である。せめてもっと手心がほしかった。

なお難易度としては、2、4、6がかなり簡単。むしろVHくらいでちょうどいいという人もいるくらい。
1、5、9は単なる覚えゲーなので人によっては上の3つよりも楽という人も。
8もコツさえ分かれば単なるボーナスステージで、VHまで楽にクリアできる。そのコツの理解がYoutubeなしでできると思ってんのか

大問題となるのが3と7、どちらも多人数でレースを行うもの。これがノーマルでさえめちゃくちゃ難しくてクリアを投げたくなるくらい。
つってもまぁH以上なんて廃人向け要素だしどうでもいいか!


<AXとの連動>
メモリーカードをアーケード版である「F-ZERO AX」に挿せばAX専用のコースやマシンをGXに持っていくことが出来る。
が、稼動から十年以上たっているため動いている筐体もほとんど無いと思われる。
なのでAXのコンテンツを持ってくるのは不可能・・・かと思われるが実はGX単体でもAXのコンテンツは手に入る。
その方法は、ストーリーモードをVERY HARDでクリアすることである。


ちなみにマジックシーガルのみ「全ステージのH攻略」となっている。正直3と7がノーマルでさえ鬼門、残りの7ステージだって「比較的」簡単というレベルなのでその難易度はお察しください。


<良い点と悪い点>
独特な世界観やシステムは未だに色あせることはない。これまでのロック系のBGMと異なりテクノ系が多く、これがスピード感とマッチして独特の没入感を出す。
一方プログラムが対応しきれなかったのか、ゴール判定が曖昧だったり、奇妙な動きをすれば速くなったりする。
特に「蛇行走法(ドリドリ)」の異様さは壮絶。一度見てみよう。気持ち悪すぎて笑うから。
ストーリーモードの難しさも話題で、これを攻略するためにドリドリに手を出して戻れなくなるということも。
タイムアタックはカオスそのものというか、もうレースゲームでもなんでもない。

この映像のインパクトが強すぎて「クソゲー」と言われたが、実際には全然そんなことはない。むしろあのエースコンバットの真似ができるようになるまでが面白いゲームでもある。

いろいろ問題点はあるが、はまれば楽しいゲームになっている。
もしソフトを手に入れる機会があればぜひとも遊んでいただきたい。


<余談>
本作に合わせてロジクール社からGC専用ステアリングコントローラー「SPEED FORCE」が発売されている。
他の作品のレースゲームでも使えるが、操作性の都合上で実質的に本作専用と言える。

ちなみにアーケード版「F-ZERO AX」のプレイが困難になりつつあるが、2012年末にある事実が判明した。
実は、本作のデータ内に「F-ZERO AX」が丸ごと入っていると言う事が確認されたという話である。
ただし、それをするにはゲームデータを改造する事になるので推奨はしない。


ここ数年、「F-ZEROの次回作が発売されない」ということがよく話題になる。
これはマリオカートの存在が目の上のたんこぶだからだとたびたび説明されるし実際そうなのだが、もうひとつの理由がNo.31以降のマシンの存在。
今作には登録No.35の「シルバーラット」のパイロットとして、「ダイゴロー」というサムライ・ゴローの息子が登場する。まずこの点を覚えておいてほしい。

さて、F-ZEROは「ファルコン伝説」としてアニメ化し、これは本来のF-ZEROの設定とまったく異なるものの非常に高い人気を博した。
この作品ではサムライ・ゴローには「リサ・ブリリアント」という奥さんがおり、登録No.33のマシン「パンツァーエメラルド」のパイロットとして登場する。
そして子供は登場していない。

……あれ?この2つの世界、共存できなくない?キャラ設定も全然違うし……

しかも困ったことにどちらの世界観にも熱烈なファンがおり、しかもさらに困ったことに片方しかプレイしていないという人は結構多い。
今更オミットもできないしどうすんのこれ。権利問題とかあるだろうし。
これがある時期を過ぎるともはや解決できない問題となってしまい、今に至るというわけ。

F-ZERO 99の開発には、「こりゃあ……マリオカートでよいですね!」という疑問に対する回答と、
どうすることもできなかった設定に触れずにやり過ごすという2つの合理的な理由があったのだ。


追記・修正はストーリーモードの最高難易度を全てクリアした人にお願いします。



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最終更新:2025年09月08日 20:19

*1 バイオレックス「アイツだけまずそう」デジボーイ「生態研究したら面白そう」プリンシア「今まで見たことがないタイプで素敵」

*2 曰く、優勝賞金は全額食費に消えるとの事

*3 インタビューにて『事故に気を付けないと俺みたいになるんだな』と警告したり『ただ生きるだけの人生に意味はないんだな。死んでから気づいたんだな。』と発言している。

*4 ファンがいることに涙したり、賞金を全部ゴローの被害者に寄付したりしている。ちなみに彼の復讐というのも、命を取るなんて大それたものでなく、赤っ恥をかかせた上にゲンコツを食らわせるというもの。

*5 これはチャイナル星人は平均寿命200歳と長生きなうえ、大人になっても姿はあまり変わらないという特性故である。

*6 ムービーで海に入っても問題ないところを見ると耐水性及びサビには強いらしい

*7 そっくりな見た目、鳥の名を冠した名前とマシン名、性格こそ違うが根っこは悪を許さぬ正義漢など

*8 実際クリアできる人間の方が少なかった。まぁ本来AXと連動してアンロックさせていくものだから多少はね?