大糸線

登録日:2014/05/25 (月曜日) 18:42:37
更新日:2024/03/21 Thu 21:18:27
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大糸線(おおいとせん)は、松本駅から糸魚川駅を結ぶJR東日本JR西日本の鉄道路線(地方交通線)である。
松本~南小谷間がJR東日本区間で電化、南小谷~糸魚川間がJR西日本区間で非電化である。

JR東日本区間では中央本線および篠ノ井線経由で走る特急「あずさ」が線内を走行しており、豊科駅、穂高駅、信濃大町駅、白馬駅、南小谷駅に停車する。
特に冬季の上り列車は、雪化粧から新宿のネオンと高層ビルに変わる風景は圧巻であり、就職、進学でこの列車で上京する北アルプスの若者にとっては憧れである。
また「しなの」も臨時列車で直通することもある。

が、JR西日本区間になった途端、これである。
*1

2015年の北陸新幹線長野~金沢間開通に伴い北陸本線が経営分離された為、JR西日本の他の在来線と接続がない状態となった。
(JR東日本の八戸線同様、同社の接続路線が新幹線のみとなる)
一時は本格的に他のJR西日本管轄の盲腸線同様に廃線フラグが立ったが、何の風の吹き回しか開通後も引き続きJR西日本の営業続行が決まった。何故?
しかしこの区間も2022年2月、JR西日本から地元自治体に対してバス転換も含めた検討を進めると発表した。今後の動向に注目である。

JR東日本区間には駅番号が付与されており、番号は信濃大町駅の9から始まり*2、付番当時休止中だったヤナバスキー場前駅を含め松本駅まで42までが付番された。
JR東日本の路線で、電車特定区間に関係しない線区で駅ナンバリングが導入されているのはここが唯一である。

☆使用車両

JR東日本区間

211系…普通列車で使用。基本的には3両編成が使用される。因みに暖房器具が少し改造されている。
車体の帯色は長野地区標準塗装のアルパインブルーとリフレッシュグリーン。

E127系100番台…新潟支社管内では御馴染みの車両(あちらは0番台)。
長野支社管内では大糸線限定で使用されていたが、2013年以降は他路線でも使用されている。

E353系…特急「あずさ」で使用。車体傾斜装置を搭載した最新型で、基本の9両編成が使用される。

HB-E300系…2010年にデビューしたハイブリッド気動車。臨時快速列車「リゾートビューふるさと」で運用される。

383系…JR東海の特急「しなの」で使用されている為、時々乱入して来る。

JR西日本区間

この格差は一体何だろう?

キハ120形300番台…これしかないのにもかかわらずたった3両しか用意されていない…。いや、3両でも十分なくらいの輸送量と本数しかないということの裏返しか。

過去の主な使用車両

183・189系…国鉄時代の特急列車と言えばまさにコレ。
中央本線での現役引退後も快速「ムーンライト信州」で使用されていた。

115系…国鉄時代の近郊形と言えばまさにコレ。
長野地区標準塗装のアルパインブルーとリフレッシュグリーンを最初にまとった車両。

キハ52形…2010年3月までJR西日本区間で使用されていた。キハ20系列最後の定期運用でもあった。

◎主な駅一覧

松本…篠ノ井線(中央本線)、アルピコ交通上高地線乗り換え。起点駅。
県庁所在地長野に次ぐ長野県第2の都市の中心駅。現存12天守の1つにして国宝天守でもある松本城の最寄駅。

北松本…松本駅から700mしか離れておらず1分以内に到着してしまう駅。
篠ノ井線の線路も並走しているが、あちらにはホームがない為止まらない。
ここから東京近郊区間内の切符を買うと距離によっては松本からと値段がほとんど変わらない上に途中下車が可能になるという裏技がある。

島内…某球団ファンには聖地?

梓橋…特急あずさの由来になった梓川の近くにある駅。 是より北←安曇野という看板がホームにある。

中萱…駅舎は貞享義民社に似せた造り。

南豊科…周辺に2つの高校があるので学生利用が多い。

豊科…安曇野市の代表駅でみどりの窓口あり。

柏矢町…安曇野の里最寄り駅。

穂高…名前に穂高とあるが穂高岳とは何の関係もなく穂高神社の最寄駅である。
周辺の観光拠点となっており、安曇野市内で一番利用が多い。
なんと2025年春よりこの駅までSuica導入が決定した。いや、中途半端だからせめて信濃大町まで導入すべきでは………………。

有明…近くに海苔が取れる海があるわけでもテニスコートがあるわけでもない。
当駅で一部列車が松本方面に折り返す。

細野…近くに道の駅安曇野松川あり。

北細野…開業当初は「おかめ前」という駅名だった。

信濃松川…松川村の中心駅でみどりの窓口あり。特急もかつては停車していた。

安曇沓掛…北アルプスをバックに鉄道写真を撮るスポットが近くにある。

南大町…駅の南側は昭和電工の工場。

信濃大町…大町市の中心駅で大糸線内で松本駅に次いで利用者数が多い駅。JR直営駅。
剱岳を始めとする北アルプス北部への玄関駅。その為、夏は登山者でごった返すし、バスも非常に多い。
当駅で折り返す普通列車が多い。ここまでは1〜3本/hの本数があるが、以北では1〜3時間に1本程度に本数が減る。

信濃木崎…仁科三湖の一つである木崎湖への玄関口。松本盆地はこの辺りまで。


簗場…仁科三湖の一つである中綱湖最寄り駅。周辺にはスキー場もあり、その関係で宿泊施設も多い。

ヤナバスキー場前…駅前のスキー場に合わせて冬場のみ営業していた。
そのスキー場が営業休止となって以降は駅も通年休止となり、残念ながらそのまま廃駅に。
仁科三湖最北の青木湖の目の前にあった。

南神城…JR東日本最西端の駅。

神城…白馬五竜スキー場への玄関駅。

飯森…ここも近くにスキー場があり、その関係で民宿が多い。

白馬…白馬村の中心駅で北アルプスの名峰、白馬岳の玄関駅。JR直営駅。
因みに駅名は「はくば」、山の名前は「しろうま」なので間違えやすい。
信濃大町に次いで登山客が多く訪れる他、冬場は白馬八方尾根スキー場等へのアクセス駅になる。

信濃森上…白馬岳のもう一つの登山口である白馬大池への最寄駅。
かつての夜行急行「アルプス」「くろよん」は当駅発着だった。

白馬大池…この駅も白馬大池への最寄かつ栂池高原も近い。
ただし乗車人員は2桁行くかいかないか。

千国…白馬乗鞍温泉スキー場に一番近いが利用者は皆無に等しい。

南小谷…小谷村の中心駅でJR東日本とJR西日本の境界駅。
JR西日本最東端の駅。
当駅を跨いで運行される列車は基本的に存在しない。
以北の本数は7往復程度に減り、接続もあまり良くない。

中土…JR西日本管轄としては最東端の駅。大糸線内最少の利用者数(0人)でもある。

北小谷…風吹大池経由での白馬岳の最寄駅。ここまで長野県の駅。

平岩…実はこの駅も蓮華温泉経由で白馬岳の最寄駅だったりする。
ここから新潟県糸魚川市に入る。
糸魚川方面に一部列車が折り返すため、以北では少し本数が増える。

小滝…牛山氏の全国秘境駅ランキング84位。水力発電所しかない駅。

根知…南小谷以北の途中駅唯一の交換可能駅。フォッサマグナパークが近くにある。

頚城大野…JRの駅で唯一「頚城」から始まる駅。

姫川…大糸線内で一番新しい駅。

糸魚川…北陸新幹線日本海ひすいライン乗り換え。糸魚川市の中心駅で終点駅。
周辺の海岸は世界的にも珍しいヒスイの産地でもある。


山好き、鉄道好きの方、追記・修正宜しくお願いします。

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最終更新:2024年03月21日 21:18
添付ファイル

*1 出典:日本の旅・鉄道見聞録 URL: http://www.uraken.net/rail/alltrain/kiha/kiha120oito.jpg 日時:2016/01/01

*2 JR西日本区間の糸魚川から通した設定。