登録日:2015/03/14 Sat 11:26:15
更新日:2024/09/27 Fri 19:37:15
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日本海ひすいライン(にほんかいひすいライン)は、市振駅と直江津駅を結ぶえちごトキめき鉄道の鉄道路線である。
概要
元は
北陸本線の一部で、2015年3月14日の
北陸新幹線延伸に伴う北陸本線の経営分離を受け、
新潟県内の部分を管理・運営する。
旧北陸本線内では最も輸送密度が低い区間であることや、糸魚川駅構内に交流・直流のデッドセクションがあり交直両用車両のコストの問題から、一部の列車を除き原則として気動車で運行されている。
他の元北陸本線の2路線とは色々変わっていて路線名=会社名では無いこと、
また、名前も「トキメキ」とか「ひすい」とか「はねうま」と
厨二病モロだしの独特な名前になっている、
信越本線の並行在来線も引き継いだ為、複数の企業から複数の並行在来線を引き継いだ唯一の会社など新潟県独特の特色を出している。
運行形態
後述する快速と「雪月花」を除けばET122を使用する普通列車のみが運行される。
…が、2021年に状況が変化し、なんと観光急行が誕生した。
「急行」という名に恥じず、国鉄急行型電車最後の生き残りであるクハ455-701と、同じく455系から改造された413系2両を組み合わせた3両編成で運行される。目玉であるクハ455は直江津駅起点で妙高高原/市振側の先頭に置かれ指定席となる。なお、指定席は『午前中のはねうまライン往復を含めた3往復6本まとめて8時間以上ぶっ続け』での販売となっている。
土休日の昼前から午後にかけて直江津~市振/糸魚川で計2往復運転される。停車駅は直江津・糸魚川・市振の3駅のみ。それ以外の駅では運転停車と称しホームに出る事は出来るが乗降は認めないとのこと。
追加料金500円の急行券を払うだけで乗車が可能。車内販売
と賽銭箱もある。当時の社長だった鳥塚弘いわく、「急行とは”急いで行かない列車”」とのことなので、長時間停車や徐行を含むノンビリとしたダイヤが組まれている。というか、大抵の場合各駅停車よりも遅い。
徐行しながら風光明媚な景色を眺め、長時間停車の間にホームに降りて弁当を買い、手足を伸ばすついでに写真を撮る…といった利用を想定している模様。
ただし、最終となる糸魚川発直江津行きの観光急行4号だけは”急いで行く”急行列車となっており、同区間を28分で駆け抜ける。日によっては糸魚川までもう1,2往復する事になるので、そのための時間的余裕を確保する必要があるため。
いずれの列車にしても景色の見えない頸城トンネル内はかっ飛ばしてくれるので、懐かしい
モーターのうなりを堪能したい方でも大丈夫。
「納涼急行」「夜行急行」と言った派生列車も存在する。
ちなみに、455系がこの区間で急行列車として運用されるのは国鉄時代を含めて実はこれが最初である。同区間を走る急行としては金沢~青森を結ぶ「しらゆき」も存在したが、こちらは全線電化されたにもかかわらず廃止まで気動車が使用されていた。
車両
JR西日本のキハ127系をベースに製造された。
本家と異なり両運転台車のみ存在し、一般車は1+2列の転換クロスシート付セミクロス、イベント兼用車(7・8)はボックスシートが並び、イベント兼用車は車体に沿線をイメージしたラッピングが実施されている。
「えちごトキメキリゾート雪月花」専用車両で、下回りは0番台と同じだが車体は普通鋼製の非貫通で大きな窓を備えているのが特徴。車内は一部がハイデッカー構造となる。
建築デザイナーである川西康之が初めて手掛けた鉄道車両で、以降氏はJR西日本の車両を中心に数多く鉄道車両のデザインを手掛けることとなる。
なお、列車は観光商品扱いのため切符を買って乗車することはできない。
2017年鉄道友の会ローレル賞受賞。
あいの風とやま鉄道保有車で、市振~糸魚川間で使用。性能的には直流・交流区間どちらでも運転はできるが、現在は糸魚川以東には乗り入れない。
前述の通り、鳥塚社長(当時)の肝いりで
JR西日本から購入した車両。
糸魚川寄りの先頭車が455系、残り2両が413系を名乗る。
JR時代は
七尾線で使用されていたが、521系100番台の新製投入によって2021年3月で運用を離脱。松任工場に留置されていたところを引き取られ、国鉄交直流急行色に塗り替えて、それ以外は最低限の改造の上で営業運転を開始した。
ひすいラインにおいては「雪月花」とともに観光列車の目玉としている。
過去の車両
糸魚川~新潟間の快速列車で使用。
JR東日本の新潟地区に交直流の普通列車用車両がない為、特急型のこの車両が使用されていた。
経年に伴い引退し、快速列車も廃止された。
◎駅一覧
市振…
あいの風とやま鉄道線乗り換え。
新潟県最西端の駅にして起点駅。
会社の境界駅ではあるが始発・終着の列車は殆どない為、実質途中駅。
普通列車はとやま鉄道の泊駅まで直通する。
観光急行1・2号はこの駅を始発・終点とする。
親不知…北陸の名所にして断崖絶壁でつとに有名な親知らずの最寄駅。駅の北側はすぐ海だったりする他、海に突き出た北陸道や国道8号が見える。
青海…
ゆりかもめの駅と同名だが、こちらは「おうみ」。青梅とまちがえないように。
糸魚川…
北陸新幹線・
大糸線乗り換え。
糸魚川市の中心駅で、世界的にも珍しいヒスイの産地である。
駅構内の施設「ジオパル」は鉄道ファン必見。
Nゲージと
HOゲージのレイアウトに、大糸線で使用されていたキハ52、トワイライトエクスプレスの1/1部分木製模型などが展示されている。レイアウトについては自分で走らせることも可能。
えちご押上ひすい海岸…2021年3月に新設された、トキ鉄で一番新しい駅。交流電化区間はここまで。この駅の東側にデッドセクションがあり、そこから先は直流電化区間になる。
国鉄時代から駅設置の要望があったが、デッドセクションが近いために却下されていた。
3セク化に伴い気動車に入れ替えられたことで技術的な問題がクリアされ、晴れて設置がかなった。近隣に学校などが所在している。
梶屋敷…2面3線の立派な地上駅だが実は無人。駅前には電子部品メーカーの巨大な廃墟ビルがそびえている。
浦本…駅のすぐ東側がトンネル。
能生…時刻表の記載ミスによる「能生騒動」の舞台となった駅。結局、特急列車が停車する事はなかったが、現在では観光急行1-3号が運転停車する。2面3線。
筒石…牛山氏の全国
秘境駅ランキング125位。
元々は地上駅だったが、地滑りの頻発する地帯であったことから頚城トンネル開業時にトンネル内に移設開業した。
地上の駅舎からホームまで高低差40mほどあり、改札から下りホームまでが290段170m、上りホームは280段280mある。
なお、階段のみでエレベーター、エスカレーターは一切ない。
列車通過時の風圧により強い風が吹け抜ける為、
北越急行ほくほく線の美佐島駅同様ホームと通路の間に頑丈な扉で遮断されている。
観光急行1~3号はこの駅の前後で徐行してくれる。
名立…通過線2線を含む2面2線。駅の前後をトンネルに挟まれている。
観光急行1~3号が運転停車する。4号は通過線を全力で通過してくれる。
有間川…駅舎越しに海岸が映える駅。
谷浜…谷浜海水浴場最寄駅。
直江津…
妙高はねうまライン、
信越本線、
北越急行ほくほく線乗り換え。終点駅。
信州・越後・北陸3方面が分岐する
上越市の一大ターミナル駅で、かつては特急列車も多数止まる駅だった。
しかし、北陸新幹線開業後は旧脇野田駅付近に上越妙高駅が出来てしまった為、こちらには新幹線が乗り入れない事に…。
その代わりと言っては何だが、前述の観光列車に加えほくほく線、
JR東日本の「越乃Shu*Kura」などバラエティ豊かな列車が顔を出すようになっている。
追記・修正は観光急行へ寄付をしてからお願い致します。
- 観光急行の使用車両について追記させていただきました。ふざけた文章なのはお許しください() ただ、22年度中の検査切れ以降の予定は未定というのは本当の様ですので、好きな方は今のうちに金を落とし乗降客数に貢献してきてくださいませ。 -- 名無しさん (2022-03-12 18:44:06)
- 先日「朝から夕まで455」に乗ってきました。お土産にトキてつカレー大量買いです。 -- 名無しさん (2023-12-02 01:58:40)
最終更新:2024年09月27日 19:37