バオーン

登録日:2014/09/08 Mon 19:02:06
更新日:2024/04/29 Mon 00:40:20
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なにぃっ!?

眠らせ怪獣……バオーン?



バオーンとは、『ウルトラマンダイナ』に登場した怪獣である。



◆プロフィール

別名:催眠怪獣
身長:53メートル
体重:6万トン


◆概要

ある日、ふるべ村の裏山に隕石と一緒に落ちてきた怪獣で、「 バオ~ン! 」という催眠効果のある鳴き声を発する。
その音はある人はラッパの音だったり、ほら貝の音だったり、台風だったり、駐在さんは火山の噴火の音だったり……と聞こえ方は多種多様。
ヒビキ隊長はその能力から推察して「もしかしたらバオーンは 史上最強の怪獣 かもしれないな」と語っている。
一度あの鳴き声を聞いたら最後、みんな眠ってしまい誰もバオーンを攻撃できないからであろう。

しかし、当のバオーンは悪意を持たないのんびり屋な性格。
落下の衝撃でぼんやりしているのか、いつも眠たそうな目をしている。
吸盤にも似たかわいらしい音を立てながら歩くのも特徴。
好きなものは赤い色のモノ。



◆作中での活躍

第8話「遥かなるバオーン」に登場。
ふるべ村に出現し、村人達をあくびと一緒にした鳴き声で眠らせてしまう。
その後、調査によってバオーンに凶悪性は見られないことが明らかになるも、このままでは村人の迷惑になるので、バオーンを放っておくわけにはいかない。
そんな時、アラスカから来た動物研究学者のムスタファ・アリ博士(演:マジド・シャイエステ)が来日。
バオーンと友達になりたいという彼のきっての願いにより、無傷のまま捕獲してアラスカへ輸送するという、スーパーGUTS初の怪獣捕獲作戦が行われた。

アリの実験の結果、黄色や青の旗を見ても興味を示さなかったバオーンは、赤い色のモノを見ると嬉しさのあまり興奮することが確認された。
そこでスーパーGUTSは作戦を開始。
その内容は、アスカが駆るジープの後部に赤い風船を括り付け、バオーンをおびき寄せてチェックワイヤーを足に引っ掛けて動きを封じ、
トドメに巨大なマスクをかぶせて催眠ガスを中で噴射するジャイアントマスクで眠らせようとするものだった。
ところがバオーンは、そのジャイアントマスクを 煎餅かなにかのお菓子 と勘違いしてムシャムシャと食べてしまった。
当然美味しいわけがなく、バオーンは噛みちぎったマスクを吐き出し、鳴き声を発してしまう。
幸い、スーパーGUTSはナカジマが発明したボイスチェンジャー自動音声変換調整機「声変わり~」を装備していたため無事だったが、
村人とアリ博士は直接鳴き声を聞いてしまい、ぐっすりと眠ってしまった。

だが、催眠ガスはお腹の中で効いたらしく、バオーンはそのまま眠りこんだ。明日の昼までは効果は続くであろう。
村民からの夜食を堪能するスーパーGUTSのメンバーは、これで無事に任務が終わると思っていた。
コウダは念のため、村民を公民館に避難するよう駐在に促す。そこへナカジマが大量に持ち込んだ「声変わり~」を運んできた。
その効果に村民たちはたちまち大爆笑の渦に巻き込まれていった。
まったく困ったもんだ、とその様を見たコウダは苦笑するが、そこへ老婆が微笑みながら言う。

わしらは、な~んも困っとりませんわあ。

村の時間は、ゆっくりですけんのぉ……いつ昼寝しても、誰も文句は言いませんわあ……。


しかし、事態は思わぬ方向へ展開する。
早朝目が覚めたバオーンは、足に引っ掛けたワイヤーを引きちぎり、大あくびをしながらそのまま散歩がてらの朝の準備体操に出かけてしまったのだ。
その際、少し離れた高速道路を挟んだ街にオープンしたスーパーの赤いアドバルーンに興奮して、そのまま手に入れようと街へ向かってしまう。
バオーンはまた昨日のように、誰かが自分と遊んでくれると思っていたのだ。

そうはさせまいとアスカが乗るガッツイーグルαがバルーンを破壊する。怪獣の被害を最小限に食い止めるためとはいえ、スーパーからの苦情は来なかったのだろうか……。
バオーンは消えたバルーンを探しに、ふらふらと歩き始める。
時間は高速道路でラッシュアワーが始まる前。
もしバオーンがバルーンが消えたことでひと声でも泣いてしまったら、大惨事になることは確実である。
アスカ達はガッツイーグルで威嚇射撃し、その隙に麻酔弾でバオーンを眠らせようと試みる。
麻酔弾は命中するが、バオーンは昨日の催眠ガスで睡眠効果のある兵器に慣れてしまったため、効果がなかった。
だが、バオーンはパニック状態となり、村のほうへ引き返すが、その方向はアリ博士が眠っているテントのある方角だった。
このままではバオーンがアリ博士を踏みつぶしてしまう。
アスカはα号を自動操縦モードに切り替え、狭いコックピットに悩まされながらもウルトラマンダイナに変身。
バオーンを止めることに成功する……が、あまりの重量にジタバタしてしまった。

ダイナは怪力のバオーンに対抗するため、ストロングタイプとなるが、ストロングタイプの色は奇しくもだった。
当然バオーンが反応しないわけがなく、バオーンはダイナが自分と遊んでくれると思いこみ、相撲で勝負する。
ダイナはそんなバオーンを軽くあしらってしまうため、遊んでくれないと思ったバオーンは退屈そうに鳴き出してしまう。
当然、その大声を聞いたダイナはその場で眠ってしまった。
バオーンは自分の鳴き声がダイナを眠らせてしまったことに気づかず、ダイナを起こそうとつついたり揺さぶりをかける。
目が覚めたダイナはバオーンを投げ飛ばすが、その際にカラータイマーく点滅する。
バオーンはカラータイマーに反応し、ダイナを捕まえようとするが、あくびを漏らしながらダイナはさながら酔拳のごとく、バオーンを回避する。
ダイナが自分を構ってくれないため、バオーンはついにいじけてしまう。

二度三度鳴き声を受けてすっかり眠気に負けっぱなしのダイナ。
そこで起死回生の策として、フラッシュタイプに戻り赤い光球=ウルトラバルーンを作り出しバオーンをおびき寄せる。
バオーンはウルトラバルーンに反応し、それを捕まえようとジャンプした。
ダイナはその瞬間を狙ってバオーンを捕まえ、宇宙へと送り返した。

その際、村人達はバオーンに「 また来いよ~ 」と手を振って見送る。
村人の呑気さに仰天するカリヤに対し、コウダは言う。

この村はどんなものでも受け入れる。

俺たちスーパーGUTSも、怪獣も。

バオーンを宇宙に還してやれたのも、そんな優しさがあるからだ。

勿論目覚めたアリ博士は仰天し、村人達から笑われてしまった

ほどなくして、変身解除したアスカが「バオーン、還っちゃいましたね~!!」と笑顔で仲間たちの元に駆け寄るが、「声変わり~」をつけていなかったのが運の尽き。
どこからともなく響いてきたバオーンの鳴き声を聞いてしまい、眠ってしまうのだった……。



◆余談

デザインは丸山浩。決定稿は右手でピーズサインを作ったイラストとなっており、放送当時販売されたソフビ人形でも同じポーズを取っている。

バオーンが登場した回の脚本を担当したのは、前作『ウルトラマンティガ』の「出番だデバン!」や「オビコを見た!」の脚本を務めた太田愛。
バオーンの回の後、太田は「少年宇宙人」「ツクヨの兵士」「ぼくたちの地球が見たい」といったエピソードの脚本を担当している。


追記・修正は、宇宙へ送り返されるバオーンを見送ってからお願いします。

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最終更新:2024年04月29日 00:40