ダイオリウス

登録日:2017/09/10(日) 20:21:27
更新日:2024/11/04 Mon 13:19:37
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ダイオリウスとは、『ウルトラマンダイナ』に登場する宇宙怪獣。
ウルトラマンダイナ』で最も好き、という視聴者も多い傑作SFエピソード、第41話「ぼくたちの地球が見たい」(脚本:太田愛、監督/特技監督:川崎郷太)に登場した。


概要

木星で生まれた宇宙移民「第1世代」の少年少女たちが地球に向かう船ガゼル号に飛来し、卵を産み付けて乗員たちを我が子の餌にしようとした。
幼虫、成虫共に完全な肉食性で、子孫を思う気持ちは途轍もなく強い。
自らの巨体では大気圏を突破できないことを把握しているため、宇宙船に産卵し大気圏内に送り込もうとするなど、外見からは想像しにくいがなかなか知能のある怪獣である。

その異常なほど「昆虫」然とした外見は宇宙空間を題材とした本エピソードにはびっくりするほど映えており、
シナリオの完成度が高いのも相まって、知名度は低くはない。名前もかっこいいしね。


幼虫


体長:70㎝
体重:25㎏

成虫が鋭い産卵管(蜂の針)から産み付けた卵から瞬時に孵化した幼虫。
全身をフワフワした綿毛で覆っており一見ウルトラ・ラビドッグみたいで可愛いが目についた生物は全て餌としか思っておらず、浮遊して相手に辿り着くと即座に噛み殺し捕食する。
体も結構頑丈で、何度も何度も体当たりすることで鋼鉄製のドアもブチ砕いた。
母親と同様、体から高圧電流を放つこともできる。

おまけにコイツ、羽化(完全変態か不完全変態かは不明)する際に特殊な体液を分泌する。
この体液たるや、地球の大気に触れるや否や一瞬で気化し、数百万人の人間の命を奪う毒ガスと化すのが最大の問題。
その厄介すぎる体質故、TPCでは「地球に到達する前に防御衛星ユニコーンでガゼル号を撃滅するしかない」(Byゴンドウ参謀)という極論まで下されたほど。
そこでスーパーGUTSのヒビキ隊長は、ガッツイーグルβ号を救助艇に見立てガゼル号の作業用ハッチに接近させて乗員を救うことを提案。決死の救助作戦に挑んだ。

作中では成虫によりガゼル号の外壁を貫いて埋め込まれ、3匹が一瞬で孵化。
警邏に来たベテランスタッフのハルさんを食い殺し、船長や子供たちも食い尽くすべく船内を暴れ回った。
ユニコーンの防御ラインに達する直前で子供たちは間一髪でスーパーGUTSに救出され、幼虫たちも船長とカリヤ、そして残された少女の銃撃を受けたことで死亡した。

なお、船長が所持していた光線銃は『ウルトラマン』に登場した科学特捜隊のスーパーガンそっくりである。


成虫


種別:宇宙大昆虫
体長:115m
体重:6万5千t
出身地:宇宙

ガゼル号を襲った親虫(母親)。
顔面には複眼が3つもついており、
  • 蛾のような羽毛で覆われた全身
  • カマキリのような前足
  • カミキリムシを思わせる顔、アシナガバチのような脚や腹部
  • トンボのように巨大な翼
と、様々な昆虫の要素を取り入れた姿をしている。
この羽毛はガッツウィングのレーザーを受けてもビクともしないほどの耐熱性を有している。
武器は触角から放つ破壊光線「緑色破壊刃」
大あごで噛り付いた相手にはデンキウナギのように放電することが可能で、これにより相手を仕留める。

何もない宇宙空間を翼をはためかせて飛行し、巨大な触角で電磁波や音、を観測して相手を見つけ出し、巨腕で抑え込んで餌となる炭素生命体の乗った宇宙船を襲撃し食い荒らす。
3年前の2014年にも建設中の宇宙ステーションを襲撃し、壊滅に追い込んでいる。

劇中での活動

ガゼル号に産卵するとクリムゾンドラゴンからの攻撃を恐れてすぐに逃走するが、攻撃衛星ユニコーンがガゼル号にレーザーを放とうとするのを見てそうはさせじと舞い戻り、数㎞彼方から緑色破壊刃をブチ込んでユニコーンを粉砕。
そのままガゼル号を地球に投げ込んで我が子たちを地球に送り込もうとするも、船員たちの奮戦により幼虫は全滅してしまった。

激怒したダイオリウスはガゼル号を破壊しようと襲いかかったが、ウルトラマンダイナが間一髪でその巨体を押し止める。
腹部に噛り付き、電流を流してダイナを苦しめたが、若手クルーのシンジの奮闘でガゼル号が無事航路を戻したことで奮起したダイナに顔面を殴打される。
怯んだところで顎を離したのが運のつき、ドロップキックを受けて吹き飛ばされ、間髪入れずに放たれたソルジェント光線で木端微塵に吹っ飛んだ。

ダイオリウスは退けられ、第1世代の子供たちは無事地球へと辿り着くことができたのである。


派生作品

ウルトラ怪獣擬人化計画』ではハル犬氏により擬人化イラストが寄稿された。
貧乳の少女で、ふわふわした仮装大賞のバニーみたいな露出度の高い服を着ている。

マンガ『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』では第2巻に登場。
ガッツ星人「お姉さま」と称し幼虫の宿主としてつけ狙うが、その理由が「尻がでかいから」であることを知り激怒したガッツ星人により
ムシコローリを撒かれて逃走した。
しかし懲りずにマグマ星人のケツを追いかけまわしている模様。



追記・修正は花の種を植える場所を探してからお願いします。


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最終更新:2024年11月04日 13:19