遺影

登録日:2014/12/07 (日曜日) 14:30:00
更新日:2025/02/06 Thu 10:04:57
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遺影(いえい)とは、故者を偲ぶために作られる写真もしくは、肖像画のことである。

従来ではモノクロ写真が主流であり、フレームも黒塗りのものが大半であったが、
最近ではカラー写真も多く、金色や青色などの多くのフレームがある。



ここでは、主に二次元における取扱を示す。


①「人物の死」を示す


至極簡単に、『遺影がある=その人物は死んだ』ということを示す。
例えば、設定上次々とメンバーが消えていくダンガンロンパでは、死亡したメンバーの机に遺影が飾られるという形がとられている。

これにより、ゲーム中ではプレイヤーに『ああ、こいつは死んだんだな』と思い出させてくれるとともに、
『こんな奴居たっけ?』というような影の薄いキャラクターが出ないようになっている。

また、戦闘シーンをハブるために戦闘を挑んだキャラを次のコマで遺影に出す描写や、ゲームオーバーの描写にも使える。
前者は完全にギャグ描写だが…




②死亡した人物の代理

卒業式などで、亡くなったクラスメイトの遺影を持って行うなどがある。
抱く感情は人様々だが、『私もここに居たんだよ』という意味を示したりするために使われる。

また、スポーツものの映画などで使われる表現だが、『遺影を掲げて家族や仲間を応援する』というものがある。
(中には、遺影の写真が笑顔になったりするものも……)

アニヲタwikiを調べたところ、二次元ではこの人が息子の応援のために行っている。


ちなみに3次元では、2014年の選抜高校野球にて、
エレベーターの事故で息子を失った母親が亡き息子の遺影を掲げてチームメイトを応援したという記事があるが、
対戦相手へのプレッシャーにもなりえるため、場合によっては警告を受けるので注意しよう。
遺影というのは、そんなつもりがなくとも相手の罪悪感などを煽りかねないものであることを忘れてはいけない。



③相手への精神攻撃

大きく分けて、
早く死ねよ』という意味で、まだ生きている相手を遺影風にして掲げたり、
お前のせいでこいつは死んだんだぞ』という意味で掲げたりするものがある。

前者は机の上に花束を置いて遺影を置くなど、主に小中学生のいじめの描写に使われる。
遠回りに死ねと言っているようなものなので、非常に胸糞悪い。
しかもやり方として陰湿極まりなく、手の込んだやり口だけにやる奴の問題点は深刻である。
無論、現実でこんなことやったら職員室に直行である。最悪保護者まで呼ばれる。むしろしない教師が怠慢である。


後者は、主に裁判の傍聴などで、被告人や裁判官に訴えかける目的で遺影を掲げる。
ただし、無実を訴える被告人に理不尽な圧力をかける可能性もあるため、遺影に幕をかけたり、被告人から見えない位置に座ることを求められるケースもある。
(なお、どこの国でも裁判所に遺影を持ちこむ行為は禁止されている)




追記・修正お願いします。











さて、ここからは少し真面目な話。


あなたの身内に無愛想な人間が一人くらいは居るだろう。
或いは愛想が悪くなくても写真になかなか写ってくれない人が居るだろう。

その人間が亡くなった際、遺族は遺影に使うための写真を探すこととなる。
そして思うのだ。

遺影に使える写真が無い」と……。

しかし、葬式を挙げる以上、遺影は用意しなければならない。

そのため、
ある人は、ウン十年前の若かったころの写真を使い
ある人は、集合写真に小さく写った顔を無理矢理引き伸ばし(そして合成で無理矢理スーツを着せ)、
ある人は、死後に肖像画を描き……

その状態で葬儀をやる遺族は葬儀に訪れた人に頭が上がらなくなり、葬儀に訪れた人も半端ない違和感を覚えるだろう。

そんな案件が一度や二度では済まないほど起こったため、最近では就活ならぬ「終活」活動の一環として、『遺影を撮る』というものが行われるようになった。
年配の方ならば80歳の頃の遺影用写真を90歳で死没した際に葬式使っても以外と違和感はない。
むしろ白髪が若干減り、抜け毛が減り、老いすぎず若すぎず丁度いい遺影に成る。

「まだ生きているのに遺影を撮るのかよ!」と思うのかもしれないが、最近ではプロの写真家に頼んで遺影のための写真を撮る人が増えているらしい……。



追記・修正は自分の写真を残してからお願いします。

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最終更新:2025年02月06日 10:04