白騎士の神羅エターナル・ムーン

登録日:2015/02/06 Fri 01:11:51
更新日:2023/06/24 Sat 13:06:04
所要時間:約 3 分で読めます








降り注ぐ聖なる光の中から、完全不敗の化身が現れた!





《白騎士の神羅エターナル・ムーン》は、デュエル・マスターズのクリーチャー。

概要

神化編にて登場した「白騎士」一派。
彼らはオリジンの脅威に対して対抗した集団のひとつである。

その白騎士のルナティック・エンペラー/エンジェル・コマンドという存在。
当然白騎士デッキの中核になるかと思いきや…

白騎士の神羅エターナル・ムーン 光文明 (8)
進化クリーチャー:ルナティック・エンペラー/エンジェル・コマンド 11000
究極進化-自分の光の進化クリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがタップされていて、自分のシールドが1枚もない時、自分はクリーチャーの攻撃を受けない。
…順を追って説明しよう。

まず自身のコストが8、特に軽減能力はない。
よってマナ加速の自然文明などを混ぜた多色デッキで用いることになるだろう。

「多色デッキで用いる」前提であれば、進化クリーチャーの文明指定は非常に痛い。
なにしろ、まず進化クリーチャーを用意しておいて、その上に乗っけるのだ。
8コスト域となると進化クリーチャーをついででは用意できないだろうから、1ターン相手の除去を耐え抜く必要がある。
別に文明を指定する理由はなかったのではないだろうか。
一応《神羅ライジング・NEX》も種族指定などしているが、あちらはそもそもNEXデッキ専用カードならまあ揃うし、
進化ファイアー・バードは他の文明にもいないわけでもない。
…というかあちらは軽いので問題ない。こっちは重いのに縛るのが問題なのである。

8コスト究極進化と出しづらいのに打点、パワーも頼りない。

白騎士の聖霊王 HEAVEN 光文明 (8)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド 15000
進化-自分のエンジェル・コマンド1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある光以外のクリーチャーをすべて、新しいシールドとして、持ち主のシールドゾーンに裏向きにして置く。
T・ブレイカー
同じ白騎士でもHEAVENはこの通り、エターナル・ムーンより高いパワー、高い打点。
こちらは究極進化でもなんでもない。
エターナル・ムーンの存在意義が薄くなってきました。

だが、まだそれでも能力が強力ならば問題はない。
肝心の能力は…

このクリーチャーがタップされていて、自分のシールドが1枚もない時、自分はクリーチャーの攻撃を受けない。

(´・ω・`)お、おう…

いわゆる敗北回避能力。ここまで重い奴が受動的な効果ひとつとはどうなのだろうか。
もちろん、敗北回避能力としてはなかなかだろう。
だが除去耐性もない、いざって時の馬力もないやつに敗北回避能力を与えた程度でデッキのスロットを割くのは厳しい物がある。
スレイヤー「プレイヤーを攻撃できない?じゃああんた攻撃するね(^^)」
エターナル・ムーン「(゚Д゚)」

ちなみに、《R.S.F.K.》のようなアタックトリガーでシールドを割れるクリーチャーの場合、
「攻撃宣言→シールドをアタックトリガーで破壊→シールドがないので必然的にダイレクトアタック」となってしまう。
クリーチャー攻撃であれば対象がいなくなれば攻撃失敗になるが、シールドブレイクはあくまで
「プレイヤーを攻撃したら盾がありました、ブレイクします」なのでこうなってしまうのだ。その割に選んでるとか言わない。

あれ?「完全不敗の化身」じゃなかったんですかね?

でも、これでもまだ白騎士デッキに出番は…

なにしろ、以下の2枚のカードと非常に相性が…

白騎士スパーク 光文明 (6)
呪文
S・トリガー
バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてをタップする。
このターンの終わりに、バトルゾーンにある自分の、名前に《白騎士》とあるクリーチャーをすべてアンタップする。

白騎士の開眼者ウッズ 光文明 (7)
進化クリーチャー:メカサンダー 10500
ブロッカー
進化-自分の「ブロッカー」を持つクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
自分の「ブロッカー」を持つクリーチャーの、攻撃できない効果は無効になる。
自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分の、名前に《白騎士》とあるクリーチャーをすべてアンタップする。
致命的に悪い。
ウッズも白騎士スパークも、アンタップさせることでブロッカーで守ること前提の効果である。
ブロッカーでも何でもないエターナル・ムーンが立ったところで、横から攻撃を通されるだけである。

比較

「無情」の極 シャングリラ 無色 (11)
進化クリーチャー:ガーディアン/ゼニス 17000
超無限進化・Ω-ガーディアンを1体以上自分の墓地、マナゾーン、またはバトルゾーンから選び、このクリーチャーをそのカードの上に重ねつつバトルゾーンに出す。
メテオバーン-このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選ぶ。相手はそのクリーチャーを自身の山札に加えてシャッフルする。
T・ブレイカー
このクリーチャーがタップされている時、相手のクリーチャーは攻撃できない。
エターナル・Ω
タップしている間に発動する効果であることもエターナル・ムーンと同様。
だが「そもそも攻撃させない」のでエターナル・ムーンのような隙も生じない。
コストも進化元指定も違うがエターナル・ムーンより強いだろう。

十弐制覇(ビクトリー・トゥエルブ) 鬼「王者(チャンピオン)」  火文明 (7)
進化クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 9000
進化-自分の、ハンターとエイリアンを種族に持つクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがタップされている間、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。
やはり進化元は違うが、そもそも敗北自体を封じている。
そして、ハンター/エイリアン持ちは白騎士より段違いに数が多いためそこまで問題ではない。
何より軽い。

評価

あまり悪いことばかり書いてきたので、ここからいいことを書いていこう。

まず、イラストの迫力は近年のSRでもなかなかのもの。
そしてテキストがごちゃごちゃしていないぶん、目がチカチカしない。

また、白騎士の長が「エターナル」であることは、白騎士は不滅、という縁起に通じる。
後に潰された?そもそもムーンが入って「永遠の狂気」になっちゃってる?知らん。

なんだかんだで、出た時に対処することは難しいロマンカードなだけであり、カスレアとばかりも言うのもあれかとは思う。
しかし、活躍させるにはあの《聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエ》も真っ青なデッキ構築難度となる。
そもそもエターナル・ムーンのファンデッキを組むにあたっては先程のように白騎士スパークとウッズは使用できないと考えていい。
そのため、ファンデッキなのに勢力で固められない。
だが進化すら対応する《白騎士ゲート》を積んでおけば実は案外エターナル・ムーンも出しやすいかもしれない。
他に白騎士積んでないと事故要員にしかならないので白騎士自体は多く投入する必要はありそうだ。
案外、ブロッカーに頼りきらない面白いデッキはできるかもしれない。

…とはいえ、当時の環境的に(いまでもだが)通用するレベルのデッキになれるスペックではなく、一時期はデュエル・マスターズ七英雄ノミネートも打診された。
後に《偽りの名 イーサン》に枠を取られてしまうも、ハズレSRとしての地位はいまだ揺るがない(揺らいでほしいと思うが)。

そんな彼がなんとついに…

DMX-19「スーパーレア100%パック」で再録を果たした。
エンジェル・コマンド・ドラゴンのフィーチャーに伴った収録だろう。
一緒にオーラヴァインが収録されるあたり、公式もエターナル・ムーンの地味な人気を理解していたのだろうか。
シャウナやデスライガーといった古参へのファンサービスに比べて、大して古くもないこのカードは正真正銘のハズレ枠扱いされてしまっている。

なおドラゴン・サーガ白単は言うほど進化クリーチャーを使わないので相性は悪い。
なぜエターナル・ムーンは出た環境に恵まれないのだろうか…。


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最終更新:2023年06月24日 13:06