聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエ

登録日:2014/06/09 Mon 11:04:54
更新日:2024/11/10 Sun 12:47:57
所要時間:約 6 分で読めます




《聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエ》とは、デュエル・マスターズのクリーチャーである。
種族はエンジェル・コマンド・ドラゴン


概要

聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエ 光文明 (6)
進化クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン 11500
ブロッカー
進化-自分の「ブロッカー」を持つクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
自分の他の、「ブロッカー」を持つ光のクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにこのクリーチャーの下に置いてもよい。
メテオバーン-このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを10枚選び墓地に置いてもよい。そうした場合、自分はゲームに勝つ。
DMP-13「ドラゴン・サーガ 第1章 龍解ガイギンガ」収録。レアリティはスーパーレア。

光ブロッカーが破壊された時に自身の下に置く置換効果、自身の進化元を10枚捨てることでエクストラウィンを決めるメテオバーンを持ち、なかなか噛み合っている。
自身のスペックも6コスト11500と割と優秀であり、攻撃できるブロッカーとして運用可能。

…なのだが。

このジーク・キャヴァリエは龍解ガイギンガのスーパーレアではハズレアなのである。

効果をじっくり考察していこう。

1.殴れるスペックではない

まず6コスト11500。アルカディアスに比べるとP1000ほど低い。あちらはブロッカーではないにもかかわらずである(通例光ブロッカーである場合は一般的に他のクリーチャーよりパワーが高くなる)。
アルカディアスは光以外の呪文を封殺してしまえるので、殴るならあちらのほうが強いことは確定的に明らか。

「とはいえど、ジーク・キャヴァリエはエクストラウィンがある。ならばその分弱くしているのも仕方あるまい?」

じゃあエクストラウィンの条件を見てみようか。

2.エクストラウィンがあまりに決めづらい


メテオバーンで10枚捨てる。

しかしながら、こいつの進化条件は「自分の「ブロッカー」を持つクリーチャー1体の上に置く」である。
デュエル・マスターズでは「超無限進化」なる進化方法があるのに、ジーク・キャヴァリエは単体進化なのである。どうしろと。

進化元を補充するにも9回補充するなんて、メテオバーンの友《時空工兵タイムチェンジャー》くんも「流石に勘弁してくだせえ」と言ってしまうレベルである。

一応、超無限進化するクリーチャーを進化元にする方法がある。《守護聖天タテブエ・ヤッホー》や《無限の聖霊王アルカイザム》を進化元にするわけである。だがこの2体なら進化せずにそのまま殴ったほうが早い。なんらかの効果でブロッカー化したRロマノフやシャングリラを使うタイプも考えられたが、Rロマノフは使い道がそもそもセンジュロックやドリアンロック向けだし、シャングリラはそのまま殴ったほうがいいに決まっている。

「でも、軽量ブロッカーでチャンプブロックを繰り返せばいいんじゃない?ブロッカー破壊にも対応できるし」

はい、ここでジーク・キャヴァリエが「ブロッカー」であることがデメリットになります。

3.破壊耐性のないブロッカー

まずチャンプブロックなんてうざいので当然相手はブロッカーを破壊したがるわけだが、どう考えてもこんな重たいブロッカーがいたら一番最初に狙われるに決まっているのである。特に《爆竜 GENJI・XX》は天敵、シューティングガイアールも《ガイアール・カイザー》の再録から再び危険が迫っている。
あと、《超爆デュエル・ファイアー》なんか撃たれた日には目も当てられない。またデッキの都合上、最近はめっきり見かけないもののディアブロストコントロールに弱い。

相手が《真実の王 ヴィヴァルディ》でも使ってくれれば一気に種は揃う…が次の瞬間、弱体化したジークさんでブロックしなきゃいけなくなるはめに…。

しかるにせめて無限進化か破壊耐性が欲しいところであったわけである。


アニメでの活躍?

アニメ『デュエル・マスターズVS』では第12話「開幕!ルシファーワールドカップ!」に登場。
ルシファーの片腕、ヘレンのデッキ「罪の報い」の切札。
こんなハズレアにも愛を注ぐヘレンさんはマジ聖女である。
まあクソの役にも立たなかったわけだが。(心の字幕)

《導きの精霊龍サリヴァン》などで軽量ブロッカーを踏み倒し、
勝太の攻撃を利用してブロッカーを貯め、エクストラウィンを狙った。

べんちゃん「ブロッカーを10枚溜めれば…ゲームに勝利するんだ!」
ぶっちゃけ「それじゃあブロッカーを倒せないんだな!」
コジロー「ブロッカーを破壊すればするほど、勝太は敗北へ近づいていく…。」
サソリ「えげつない手ェ使いはりますなあ」
ヘレン「どれだけ攻撃しても、テメェに勝ち目はねえ!大人しく罪の報いを受けるのです」

勝太「へっ、10枚貯まる前に勝てばいいだけの話だろ?」

その後、《聖霊龍王 ヴィブロス・ヘブン》で大量展開したドラゴンを全てシールドへ封印し、余裕の顔芸を見せるも
勝太がドロドロドローで《龍覇グレンモルト》を今引き。
バクアドルガンとバトライオウとのコンボで無理矢理龍解条件を達成し、

数話ぶりの ガ イ ギ ン ガ 龍解
既にヘレンのシールドがゼロだったため、そのままゲームエンドまで持ち込まれた。

ちなみに敗北までに貯まったブロッカーは4枚。駄目じゃん!


その後の活躍

あまりの使いにくさにより、多くのプレイヤーたちの頭を悩ませ続けたジーク・キャヴァリエ。そんな中、「DMデッキ開発部ならどうにかしてくれるのではないか?」という声も出始めていた。……そして、約2か月の空白期間を開け、ついにジーク・キャヴァリエのコンボが紹介された。

ハル「そうですね。やっぱり結構普通のブロッカーデッキなのかもしれないですよ。ゴッドも入ってますし」
アン「そすかねぇ……こっからユウちゃんが《ダイヤモンド・ソード》を使うよーとか言うとは思えないんすけどね……」
ユウヤ「ブロッカーが全部で9体ならんだら、バトルゾーンを離れなくしてる《極限右神 オメガ》に《緊急再誕》を使うよー。バトルゾーンに出すのは《守護聖天タテブエ・ヤッホー》だねー。バトルゾーンの9体のクリーチャー、全部を進化元に超無限進化するよー」
ハル「あ、だめだ、やっぱおかしい

動きをまとめると
1.ヘブンズ・ゲートでオメガとロードリエスを並べる。
2.次のターンにゴッドがいるため、G0でゴッド・ウォールを発動。
3.その状態で条件を満たしているG0のブロッカーを出しまくり、ロードリエスでドロー。
4.9体クリーチャーが揃ったら、ゴッド・ウォールで場を離れなくなってるオメガに緊急再誕を打ち、タテブエを9体のブロッカーの上に重ね、場に出す。
5.最後にもう一度、緊急再誕を打ち、ジーク・キャヴァリエを場に出す。
6.わぁい、コンボー


端的に言えば「ドロー持ちシステムを置いてG0クリーチャーのバーゲンセールを投げ付ける」と言う使い古された(そして前環境では最早見飽きた)コンボだが、やはり公式見解でも「《守護聖天タテブエ・ヤッホー》を究極進化」がコイツの有用な使い方だそうだ。
つまりヒラスネさえ弱体化していなければ、ここまで低い評価を受けることは無かったろうに……。
アルファディオス+ソードでおk?聞こえんなぁ。









しかしその後、ジーク・キャヴァリエはトップメタに躍り出た。

「ここまであれだけボロクソに叩いておいて何を言っているんだ」と思われるかもしれないが事実である。

立役者は下記2枚のカード

龍覇 イメン=ブーゴ P 自然文明 (7)
クリーチャー:ビーストフォーク號/ドラグナー 7000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト4以下の自然のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
自分のマナゾーンにあるカードを、すべての文明のカードとして扱う。
W・ブレイカー

邪帝斧(イビルトマホーク) ボアロアックス P 自然文明 (4)
ドラグハート・ウエポン
このウエポンをバトルゾーンに出した時またはこれを装備したクリーチャーが攻撃する時、自然のコスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
龍解:自分のターンの終わりに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーのコストの合計が20以上であれば、このドラグハートをフォートレス側に裏返してもよい。
↓龍解
邪帝遺跡 ボアロパゴス P 自然文明 (7)
ドラグハート・フォートレス
クリーチャーを自分の手札から召喚した時、自然のコスト5以下のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
龍解:自分のターンのはじめに、バトルゾーンにある自分のクリーチャーのコストの合計が30以上であれば、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップしてもよい。
↓龍解
我臥牙(ガガガ) ヴェロキボアロス P 自然文明 (10)
ドラグハート・クリーチャー:ジュラシック・コマンド・ドラゴン 15000
自分の手札からクリーチャーを召喚した時またはこのクリーチャーが攻撃する時、自然のクリーチャーを1体、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
T・ブレイカー

イメンでボアロを装備して能力を使用すると、マナゾーンからコスト5以下のクリーチャーを何でも引っ張り出せる。
このことを利用してイメンを出したターンでボアロアックスを龍解させボアロパゴスに、フォートレスになって除去耐性を上げたら、1マナで出せるが出したらバトルゾーンにある自分のクリーチャーを戻さなければいけない《アクア忍者 ライヤ》をセルフバウンスして何度も出し、マナのコスト5クリーチャーを出しきったらそのクリーチャー全てを進化元にして《守護聖天タテブエ・ヤッホー》に進化、さらに《ライヤ》を召喚しマナの《霊騎ラグマール》または《有毒類 ラグマトックス》《タテブエ》をマナに埋めてまた繰り返す、ボアロループと呼ばれるコンボデッキのフィニッシャーとして白羽の矢が立ったのだ。

上記開発部コンボと似たような方法だがボアロループの場合、
  • キーカードのボアロパゴスはドラグハート・フォートレスであるため既存の除去はほとんど効かない。
  • もうひとつのキーカードであるイメンも高パワー故火力は効きにくく、もし除去されたとしても同じ効果を持つ《薫風妖精コートニー》《薫風の面(コートニー・スタイル)ニャス》を出せば問題なくループに入れる。
など妨害を受けにくいという利点がある。

ループコンボのフィニッシャーであるため他のエクストラウィン持ちを採用したりガラムタなどを使用したワンショット型のデッキになることもある。

しかし、ハズレアと呼ばれていた当初から実践レベルで使えるカードまで昇華されたことは、ガイギンガ狙いで箱買いしてこれを当ててしまったプレイヤー、安く買っておいたもののストレージの肥やしにしていたプレイヤー、そして何よりハズレアの烙印を押され泣き続けていたジーク・キャヴァリエ自身にとって、これほど嬉しいことはないと思われる。

まあイメンもボアロも強い上に当たりにくいからジークさんよりずっと高いんだけどね!


余談

ジーク・キャヴァリエが収録された弾のスーパーレアは…
  • 水の《龍素記号Sr スペルサイクリカ》(墓地の呪文を唱えつつ手札に戻す)
  • 闇の《永遠の悪魔龍 デッド・リュウセイ》(確定除去と大きくなった版クズトレイン効果を持ち更にリュウセイでもある)
  • 自然の《界王類絶体目 ワルド・ブラッキオ》(cip含めた登場時トリガーを封殺)
…のように強いドラゴンが目白押しであったため、明らかにジークが見劣りしてしまっている。
え、火? フルボコさん強いだろハズレとか言うな(封入率操作のせいで箱買いするとやたらフルボコさんが出てくるとか言うな)



追記・修正を10回繰り返せばゲームに勝利する。

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最終更新:2024年11月10日 12:47