十弐制覇 鬼「王者」

登録日:2015/12/08 Tue 21:36:31
更新日:2024/09/16 Mon 16:22:24
所要時間:約 5 分で読めます







12の部族を制覇した、あいつはまさにチャンピオン!




概要

《十弐制覇 鬼「王者」》とは、『デュエル・マスターズ』のクリーチャー。
DMX-11「大決戦オールスター12」にて収録。レアリティビクトリー

相手に勝利を与えない進化クリーチャーである。


スペック

十弐制覇(ビクトリー・トゥエルブ) 鬼「王者(チャンピオン) ≡V≡ 火文明 (7)
進化クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 9000
進化-自分の、ハンターとエイリアンを種族に持つクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがタップされている間、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。
進化条件が他の進化クリーチャーよりやや特殊。
種族指定進化…なのだが、このカードはハンター/エイリアンの複合種族持ちを進化元とする。
どちらかの種族が欠けてしまっているカードは進化元に出来ない(種族追加すればOK)。
また、種族進化の代用種になれるイノセント系列のカードでも代用可能。

進化条件は多少面倒ではあるが、幸いにもハンター/エイリアン所持のカードは少なくない。
これら二種族を伏せ持つカードは軽量級から重量級まで揃っているのも嬉しいところ。
ただ手軽な進化条件とも言い難いので、《鬼「王者」》専用デッキを組んだ方が安定しやすい。
それに残念な事に、今後の展開的にこの二種族所持のカードが増えにくいということも悲しい。

要の能力は、このクリーチャーがタップされている限りゲームに敗北しないという物

《エターナル・ムーン》のような見かけ倒しでは無く、タップさえされていれば本当にゲームに敗北しない。
ライブラリアウト・特殊敗北条件・相手のエクストラウィンetc…など、特殊な負けパターンも回避可能。
タップという条件が面倒に思えるが、召喚酔いをしない進化クリーチャーなのですぐにタップ状態にできる。

しかし、この効果は条件は簡単だが持続させるのが難しい。

タップさせる為に相手に攻撃を仕掛け、S・トリガーシノビを使われて除去されたら悲しい。
タップ状態になれたらなったで、当然攻撃されやすくなる。
《鬼「王者」》は進化クリーチャーの中ではパワーが高い方でもないので、バトルに負けやすいという点もある。
それと、遭遇する場面は多くないだろうが《逆転王女プリン》を出されたら結構絶望的

よって、長く効果を保ちたいと思うのならばサポートは必須。
パワー上昇やアンタッチャブルなどのサポートが必須となってくるだろう。
幸いにも種族が豊富であり、進化クリーチャーでもあるのでその手のサポートは多い。

敗北回避効果は魅力的ではあるが、使いこなすには一定の技量と苦労が必要なカードと言える。

ところが…


相性の良いカード

鬼姫ローリエ C 火文明 (3)
クリーチャー:ヒューマノイド/ハンター/エイリアン 2000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドが1枚もなければ、自分の山札を見る。その中から≡V≡(ビクトリー)を持つクリーチャーを1体選び、相手に見せてもよい。それがこのクリーチャーから進化できるクリーチャーであれば、このクリーチャーの上に置く。そうでなければ、自分の手札に加える。その後、山札をシャッフルする。
シールド0の場合、このクリーチャーから進化できる≡V≡(ビクトリー)持ち進化獣を山札から踏み倒せるカード。

《ローリエ》はハンター/エイリアン持ちなので、《鬼「王者」》の進化元の条件を満たしている。
つまり踏み倒すことが可能であり、シールド0による敗北の危機を《鬼「王者」》で脱する劇的な活躍が可能。
さらにローリエ自身が軽いので、複数体を踏み倒すコンボも決して不可能では無い。

死皇帝ベルフェギウス R 闇文明 (6)
進化クリーチャー:ダークロード 3000
マナ進化-闇のクリーチャーを1体自分のマナゾーンから選び、このクリーチャーをその上に重ねつつバトルゾーンに出す。
クリーチャーがアンタップする時、そのクリーチャーの持ち主は、アンタップさせなくてもよい。
バトルゾーンにある他のクリーチャーがアンタップする時、そのクリーチャーを破壊する。
《鬼「王者」》を普通に使うと、毎度ターンの初めにアンタップすることとなる。

だが《ベルフェギウス》を使うと毎度タップさせる苦労が無くなる。
ついでにいうとターン初めのドローによる敗北にも対処可能になる。
片方が消えない限り、自分の敗北は無くなるというコンボは魅力的。

しかし両カードとも除去耐性が低いため場に保ちにくい。特に《ベルフェギウス》はパワーが低すぎる。
進化クリーチャーであるので、どちらとも出すまでに苦労も必要。
コスト的には6→7と繋がるのだが、《ベルフェギウス》がマナ進化なのもあってそんな綺麗な流れは作りにくいと思われる。
種族を気にしなくて良いのは幸いだが。


関連カード…及びそれに伴う化石化までの歴史

白騎士の神羅エターナル・ムーン SR 光文明 (8)
進化クリーチャー:ルナティック・エンペラー/エンジェル・コマンド 11000
究極進化-自分の光の進化クリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがタップされていて、自分のシールドが1枚もない時、自分はクリーチャーの攻撃を受けない。
デュエマ史上最弱レベルに値する絶望的なスペックの究極進化クリーチャー。

《エターナル・ムーン》はタップされていると負けないとかじゃなく自分が攻撃されないだけ。
後発のカードである《鬼「王者」》はこのカードの反省を生かしたのだと考えられる。
このカードが勝っている部分はパワーと再録回数だけという虚しさ。

と言うか《エターナル・ムーン》さんが仮に敗北回避効果でも文句を言う人は少なかったのでは……。

そのため改良版である《鬼「王者」》は、エピソード2当初はさぞ優遇されていた…と思いきやわずか半年後…

不敗のダイハード・リュウセイ SR 火文明 (8)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 8000
自分のドラゴンが攻撃する時、相手のシールドを1枚選び、持ち主の墓地に置く。
W・ブレイカー
自分がゲームに負ける時、または相手が勝つ時、かわりにこのクリーチャーを破壊する。
このクリーチャーが破壊された時、そのターン、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。
エピソード3に登場した、《鬼「王者」》と同様に敗北回避効果を持った火文明ドラゴン

こちらの敗北回避能力は、敗北の瞬間に自身が破壊されることでそのターン限定で負けなくなるというもの。敗北時でなくても破壊されればそのターンは負けなくなるので、相手が勝手に破壊してくれるのならば自分はそのターンの間は何をされても絶対に負けない。

破壊時でかつ1ターン限定なので永続的な効果は《鬼「王者」》より期待しにくいが、時間稼ぎの点で見れば《ダイハード》の方が扱いやすさは上
それに進化クリーチャーでもないため、出しやすさの点でも《ダイハード》が上
パワーや所持種族数では《鬼「王者」》が勝るが、《ダイハード》は単体でも機能するシールド焼却追加も所持する
シングル価格や再録された回数も《ダイハード》の方が上。

ただし、勘違いしないでほしいのは《鬼「王者」》が弱いという訳では無い。
《ダイハード》がスーパーレアとしては突き抜けた性能なのだ。

また、《ダイハード》の場合はライブラリアウトによる敗北はどうやっても防げないという点では劣るところがある。


そして更に時は流れ、《鬼「王者」》が化石と化したことを決定づけたカードが現れた。それが…
発明オジソン R 火/自然文明 (6)
クリーチャー:ジョーカーズ/チーム切札 3000
S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
このクリーチャーはタップしてバトルゾーンに出る。
このクリーチャーがタップしている間、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。
このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く。

…おわかりいただけただろうか?
このカード、《鬼「王者」》と比べてパワーが小さいものの、S・トリガーである上にタップ状態で場に出るので、相手ターン中にシールドからタダで飛び出し、即座に敗北回避能力が発動し、相手の攻撃を受け止めてくれる
勿論相手ターン中に生き残れば次の自分のターンにこいつで攻撃してタップすることも可能。
コスト6だが進化ではないので、手札からも普通に出しやすい。
おまけに破壊されてもマナブーストが可能となるのだ
そしてレアリティはなんとレア。かなり手に入れやすい。

現在のデュエマでも能力のインフレはまだまだ起こっているので、今後このカードを上回る敗北回避カードが出る可能性は十分ある
それにしてもこんなパワーカードを手軽に生み出せるあたり、ジョーとデッキーのチートっぷりが恐ろしい。


余談

このカードの設計の元ネタはMagic the Gatheringの《白金の天使》であると思われる。

その性能は以下の通り。

白金の天使/Platinum Angel (7)
アーティファクト クリーチャー 天使(Angel)
飛行
あなたはゲームに敗北することはなく、あなたの対戦相手はゲームに勝利することはない。
4/4
コストも同じ7であり、敗北回避などの《鬼「王者」》に繋がる要素が見られる。
こちらも同じようにどんな敗北も回避するし、システム上デュエマのように自分が攻撃されて破壊されることもない……が、MTGの除去はデュエマよりも軽く強力なのが多いため、暴れまわることは無かった。


12の項目を追記・修正した、あいつはまさにWiki篭り!…かつては。

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最終更新:2024年09月16日 16:22