League of Legends

登録日: 2015/03/08 Sun 16:48:16
更新日:2025/03/21 Fri 22:46:27
所要時間:約 10 分で読めます





League of Legendsとは、Riot Games社が運営する無料MOBA(Multi Online Battle Arena)である。
略称はLoLが一般的。


◎概要

総プレイヤー人口約7000万人、平均同時接続300万人、世界で開かれる大会の賞金総額500万USD以上。
世界中で毎週のように大会が開かれ、世界の同時接続人数でも第一位だったアメリカのMMO「World of Warcraft」を抜き、世界でも熱いオンラインゲームである。
アメリカでは2009年10月から展開、日本では2017年3月に正式サービスが開始された。

元々は別のゲームのMOD(のようなもの)である「DotA Allstars」というものを元にわかりやすく、しかし奥深くなるように設計されている。
また操作キャラであるチャンピオンは2024年現在160体以上存在し、現在もどんどん追加されている。
またおよそ2週間間隔でパッチが更新され、細かくBuff(強化)Nerf(弱化)の調整が入り常に混沌としたメタゲームが形成される。

課金要素もあるがチャンピオンの強さに直結する要素はなく、チャンピオンの購入(ゲーム内ポイントで全キャラ購入可能)やスキン(チャンピオンの外見変更)が主である。

丁寧なチュートリアルやAIを相手にした練習戦などもあり、また、自分の腕(レートポイント)によって自動的にマッチングされるシステムなので、初心者も問題なくゲームに慣れることができる。

◎ゲームルール

いくつかゲームルールがあるが最も基本的なクラシックサモナーズリフトについて説明する。
基本的には5対5のチーム戦であり、仲間と協力し敵陣に配置されているオブジェクトを破壊しつつ進軍し、最終的に敵陣最奥地に設置されているネクサスを破壊するのが目的。
マップには3本の通路(レーン)(地図で見て上からTopMidBotと呼ぶ)が存在し、そこを雑魚キャラであるミニオンが進軍する。

また、その通路の間にはジャングルが広がっており、そこには通常ミニオンとは異なる様々なモンスターが配置されている。中には倒すと一時的なバフを得られるモンスターもおり中にはゲームをひっくり返すほど強力なバフを与えるものまで存在する。

マップに配置されている茂みはそこに入ると敵から見えなくなることが可能なため注意が必要である。

◎チャンピオン

操作キャラのことであり、ゲーム内の設定では様々な勢力の英雄や実力者が契約をし戦闘を繰り広げていることになっている。
上記のように160種以上のチャンピオンが存在し、それぞれが1つのパッシブ(常時発動型)スキルと3つのスキル、そしてレベル6になると習得できるUlt(必殺技、ULTimate skill)を持っている。

チャンピオンは基本的に物理(AD)型、魔法(AP)型に分かれ、そこからさらに近距離攻撃型、遠距離攻撃型、範囲攻撃型、状態異常型と多種多様なタイプに分かれる。中には一瞬で大ダメージを与えることに特化したものや、要塞のような耐久力を持っているものも。
各チャンピオンで得意とするレーンが異なるためバランスよくチームを組むことが重要になる。

また、ミニオンや敵チャンピオンを倒すことで経験値及びお金を得ることができる。
経験値は一定範囲内にいれば得ることができるが、お金はとどめを刺した場合のみ得ることができる。

お金の差はそのまま装備の差へとつながり、それはチャンピオンの強さに等しい。
とどめの数はCS(Creep Score)やLH(Last Hit)と呼ばれるが、この数値にはプレイヤーの腕がもろに現れるため、プレイヤースキルのある程度の目安になる。
なお、プロの試合ではほぼ取りこぼしなく終盤戦に至ってもCS差がほとんどついていないこともままある。

◎オブジェクト・モンスター

上記のようにマップにはオブジェクトが配置された3本のレーンが存在し、その間にはジャングルが広がっている。

○オブジェクト

下記の3種が配置されているが、自陣から見て手前から破壊していかないと奥のオブジェクトにはダメージが与えられない。
要は「開始後いきなりインヒビを壊しに行ってスーパーミニオンで虐殺!」なんて芸当はできない。

タワー

各レーンに3本ずつ設置されており、これを壊すことが当初の目標になる。
敵が範囲内に入るとタワーが攻撃する。
この際ミニオンを優先的に攻撃するが範囲内の敵チャンピオンがチャンピオンを攻撃した場合、チャンピオンを攻撃する。
この攻撃は序盤ではシャレにならないくらい痛いため、攻める場合では範囲内では無茶しない、逃げる時にはタワーの範囲内に逃げるのが常套手段。
また、タワーの周囲は視界が確保されてるため非常に重要。

インヒビター

3本目のタワーの奥、敵陣地の中に存在する。
これを破壊すると自陣のミニオンの一部がスーパーミニオンとなる。
スーパーミニオンは攻撃力・耐久力ともに高く、プレイヤーが介入せずともレーンをどんどん押し上げてくれる。いざ処理しようにも時間がかかるため有利を固定しやすくなる。
破壊後一定時間で再生する。

これによって出現するスーパーミニオンが強力なためインヒビター前の全員集まっての集団戦は見どころの一つである。

ツインタワー

インヒビターの奥、ネクサスの前に2本設置されている。

ネクサス

ツインタワー破壊後に攻撃できる。
これを破壊すると勝利となる。

モンスター

モンスターはジャングルの決められた位置に配置され、倒すとゴールドと経験値がもらえ、一定時間後に再配置される。
だがこの時配置されている小さいモンスターも倒しておかないと再配置されない。
この点を利用し、相手陣地側のモンスターを狩り相手の経験値を奪ったりすることもできる。
以下、最も重要な4種のモンスターを紹介する。

ブルーセンチネル/レッドブランブルバック

それぞれの陣営近くのジャングル内に1体ずつ配置される大型の岩巨人型*1モンスター。
倒すと得られるバフの名前から青バフ/赤バフの通称で呼ばれる。正式名称の知名度が低すぎて青バフ/赤バフじゃないと通じない
倒したチャンプに青バフは魔法防御上昇、スキルクールダウン及びマナの回復速度UP、赤バフは攻撃した敵に移動速度低下と持続ダメージのバフがつく。
また、このバフを持ってるチャンピオンは周りにその色のリングが現れ、このチャンピオンをキルするとバフを奪うことができる。

エレメンタルドレイク/エルダードラゴン

通称ドラゴン。
MidレーンとBotレーンの中間にあるくぼみに1体のみ配置される大型のモンスター。試合開始から5分後に出現し、倒されるとまた5分後に再出現する。
エレメンタルドレイクは5属性がランダムで出現し、倒すと属性ごとに異なる強化効果をチーム全体が永続的に得られる。
通常のモンスターよりだいぶ強く、また得られる効果も強力なので序盤から終盤までこのドラゴンをめぐっての攻防が繰り広げられることになる。

どちらかのチームが何れかのエレメンタルドレイクを4回倒すと、そのチームには追加のバフが与えられ、以後は6分間隔でエルダードラゴンが出現するようになる。
エルダードラゴンを倒すと敵チャンピオンの体力を20%以下にすると問答無用でキルするという強烈なバフを得ることができる。
後述のバロンナッシャーと同様、試合を一気にひっくり返す力を持つ。

ヴォイドグラブ

TopレーンとMidレーンの中間にあるくぼみに配置されるモンスター。ゲーム開始後5分で出現する。
1回の出現で3体同時に出現、倒してしばらく経つとに再出現するため累計6体出現する。
倒すとタワーの攻撃時にタワーへの追加のダメージが得られる、倒した数が多いほどダメージが大きくなる。
どちらかのチームが累計5体以上倒すとヴォイドマイトが現れるようになり、タワーへのダメージがさらに大きくなる。

リフトヘラルド

TopレーンとMidレーンの中間にあるくぼみに配置されるモンスター。ゲーム開始後13分45秒からヴォイドグラブと交代で出現し、20分になると下記のバロンナッシャーと交代する。
倒すとヘラルドの瞳と言うアイテムを落とし、これを使用するとリフトヘラルドを召喚してタワーに突撃させてタワーに大ダメージを与えることができる。

バロンナッシャー

TopレーンとMidレーンの中間にあるくぼみに配置される巨大な蛇のようなミニオン。
上記のリフトヘラルドと交代で開始後20分で配置されるが、チーム全員で狩りに行かないと返り討ちにされるほど強力。

その分得られるBuffも強力無比であり
生存中の味方全てに
  • 攻撃力増加
  • 近くの自軍ミニオンを強化
  • リコール(自陣への帰還)の詠唱時間が半減
のバフが付与される。

特に攻撃力増加が強力で、劣勢だったチームがバロンバフ取得からそのまま敵チームを虐殺し、一気にゲームエンドまで持っていくこともままある。
終盤の攻防の要であり、バロンを巡って苛烈な攻防が繰り広げられ、バロン前の総力戦はこのゲームの最大の見どころである。

◎レーン紹介

レーン紹介を絡めながら基本的なチーム構成にも触れていく。

Topレーン

オブジェクト間が遠く、また後述のBotレーン側の事情から、1人で育成しつつ敵にやられにくいタンク系キャラが行くことが多いレーン。
ただし、重要度が低いわけではなく「TOPのタワーが折られる」ということは「ヴォイドグラブ・リフトヘラルド・バロン周りの視界が得られない」と同意なので中~終盤戦の不利に繋がる。
また、TOPのチャンピオンは育つと超火力を発揮するキャラが跋扈しているのでTopレーンでの負けがそのままチームの負けにつながることも多い。

Midレーン

オブジェクト間が短く、各レーンやジャングルへのアクセスも容易なレーン。Midレーンの動きがチームの有利を左右することも多い。
タワーの範囲に逃げやすいため、体力がないが火力を出しやすいメイジ系やアサシン系がよく配置される。
このレーンの勝敗は、ほぼそのまま他レーンへの手助けの難易度となるため他のレーンへの影響力も大きい。

Botレーン

Topと同じくオブジェクト間が遠いが、このレーンにはADC(Attack Damage Carry)と呼ばれるダメージ出力に長けたチャンピオンと、サポートと呼ばれる敵の妨害や味方の援護が得意なチャンピオンの2体が配置される。
ADCは装備によって火力が伸びるので終盤戦の要となり、サポートがそれをおもに援護するのが仕事になる。
なぜここだけ2体配置されるのかというと、序盤はBotタワーだけ防御力が低いから。もしTopとBotで配置を逆にすると簡単にタワーを折られてしまう。

ジャングラー

レーンではなくジャングル内のモンスターを狩って育つ特殊なポジション。
ジャングル内のモンスターの経験値を得ることでチーム全体の経験値の効率が上がるだけでなく、Buffの管理や、レーンの状況を見て人数有利の状況を作りに行ったり、逆に手助けに行ったりなどチームのバランスを整える重要な役割。
役割が多種多様なため様々なチャンピオンがここに割り当てられるが、概ね機動力や殴り合いに長けたチャンピオンが多い。

◎試合の流れ

序盤

ゲームが始まるとまず全チャンピオンはレベル1からスタートし、各レーンに進軍し、敵陣営のミニオンを倒して経験値をため、お金を稼ぎ装備を整えていく。
各チャンピオンがUltを習得できるレベル6は一つの区切りとなっており、レベル5とレベル6はかなり大きな差があるため、それまでにいかにCSを取りつつ、敵にダメージを与えるかの攻防が繰り広げられる。
ジャングラーは中立を狩ってレベルを上げつつオブジェクトを取ったり各レーンにちょっかいを掛けたりして優位を築く。
また、この序盤で2キルとか3キルとかされると一気に装備差がついて取り返しのつかないことになることもある。

中盤

ある程度チャンピオンが育ち、タワーも折れ始めるとレーンの視界がなくなり、闇討ちがしやすくなる。
他のレーンに隙を見て出張し、人数差でキルをもぎ取ったり、そのままタワーを攻撃したり、相手陣のジャングルを荒らしに行くことも多くなり、少人数での集団戦も多発するようになる。

終盤

チャンピオンも育ちきり、レーンのタワーも粗方なくなってくるとチーム全員集まった集団戦が始まる。
ジリジリとした攻防戦から隙を見て一気に開戦したり、闇討ちが横行したりといった手に汗握る試合が展開される。
全チャンピオンが完全に育ち切ると装備差がなくなるため、一人のたった一回のミスにより集団戦に決着がつきgg(Good Gameの略。お疲れ様ぐらいの意味で転じて試合終了を指す)となることもある。

◎最後に


以上が本作の基本的な流れであるが、説明していない部分もまだまだ多い。
対面のレーン相手によっては各レーンの常識が覆ったりする。この単純なゲームながらも奥深い戦略性が高い人気の秘訣だろう。

かつては日本鯖は存在しなかったが、日本でのサービス展開に当たってはRiot社が日本人社員を雇用しており2017年には日本鯖が開設され、文字はもちろんアナウンスも全て日本語で英語に疎い人にもとっつきやすくなった。
(もちろん外国人とマッチングする事もあるので、ある程度はチャットで使う英語を覚えた方が得。もっともそんな難しい英語ではないので安心しよう)

もちろんチャンプのボイスもしっかりと日本人の声優が担当している。
それこそ聞けば分かるような名ベテランから若手まで、沢山の豪華声優陣が揃っているのだ。

ただし声優推しにするつもりはないという公式の意向により、一部を除いて正式にキャストは公表されていない。
ちなみに公表されている声優は上坂すみれ(ジンクス役)、藤原啓治(マスター・イー役)、悠木碧(ルル役)、花江夏樹(ジグス役)の四名。
2019年10月には10周年記念としてその時点での担当声優すべてが公開された。


追記・修正はチャレンジャーになってからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ゲーム
  • RTS
  • LoL
  • MOBA
  • Riot Games
  • 2009年
最終更新:2025年03月21日 22:46

*1 いわゆる「ゴーレム」っぽい姿形だがこいつらとは別に「ゴーレム」の通称を持つ敵がいるのでゴーレムとは呼ばれない