Nゲージ

登録日:2009/09/28(月) 01:18:50
更新日:2025/05/22 Thu 13:22:33
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Nゲージは動力に電気を使った鉄道模型の一つ。
名前の由来は線路の幅が9ミリ(Nine millimetre)だから。
そのため、以前は9ミリゲージとも呼ばれていた。


―[概要]―

日本ではHOゲージ(線路幅16.5mm)と並び、最も普及している鉄道模型である。
縮尺スケールは標準軌を国際基準として1/160前後。日本の在来線は狭軌が主流のため1/150に拡大されている(標準軌で車体サイズそのものも大きい新幹線は1/160)。
因みに、蒸気機関車などはモーターの大きさとの兼ね合いもあり、かつては約1/140位の大きさが主流であった。

HOゲージやOゲージ(線路幅32mm)に比べて場所をとらず、値段も安く、種類も多い。この理由からHOゲージ(あるいはもっと縮尺を大きくしている規格)が主流の欧米件と異なり、「家の自分の部屋の中でも広げられる」という強みから、日本ではもっとも主流の規格となっている。
まぁ場所を取らないと言っても長編成にすると長さが2mくらいにはなるが。

多くの車両が予め塗装済みの完成品として発売されており、モーターの入った車両、線路と線路に電気を流すパワーパックを買えば誰でも楽しめる。
初めての人のために車両と小判型に組める線路、コントローラがセットになった初心者向けセットがKATOとTOMIXから発売されている。

高価なセットだと、線路に電動型ポイント、ストラクチャーに駅舎とホームがついている物もある。線路、車両のチョイスはお好みで。
そして、更に車両や車両セットを買ったり、線路を買い足して伸ばしたり、マンションやビル等のストラクチャー(施設)を買ってみたり……
欲望は留まる所を知らない…
置き場があるなら線路を固定して、山や市街地を再現した固定式の巨大レイアウトを作るのもありだ。

最近ではあえてストラクチャーだけを買ってスケールの近い1/144ガンプラやアクションフィギュア、怪獣ソフビと組みあわせてディスプレイするという遊び方もされている。実際、トミーテックではそれ用途に特化したストラクチャー「ジオコレコンバット」が販売されている。

車両は基本は完成品だが、未塗装組み立てキット、塗装済み組み立てキット、半田ゴテとハンダを使って組み立てる金属キット、レジンキットとどんどん難易度の上がる商品がある。
マニアックな車両になると大手メーカーの完成品やキットと組み合わせる事を前提にした、コンバージョンキット形式でしか製品化されていない事もあり、インディーズメーカーやガレージキットメーカーから多くが発売されている。

この他にもNゲージの車両をデフォルメしたバンダイのBトレインショーティーや、ディスプレイ用のトミーテックの鉄道コレクション*1など様々な製品が発売されている。

Nゲージは線路から車輪を通して電気を集電する方式が一般的で、車輪・レールが汚れやすい。
こまめな清掃が大事になる他、連結器を加工して編成全体で電気を集電出来る様に加工する事である程度汚れは抑えられる。

いかんせん高額な商品が多く、奥さんに白い目で見られたり、趣味に理解のない奥さんに車両を処分されるなんて悲劇も起きている。言うまでもないが、後者は器物損壊・窃盗という立派な犯罪である。

―[主なメーカー]―

●KATO
日本のNゲージメーカーのパイオニア。1965年にC50形蒸気機関車とオハ31形客車を発売した御三家の一つ。ブランド名はKATOだが、正式な車名は関水(せきすい)金属。

車両のラインナップは蒸気機関車から国鉄時代~JRの最新型車両まで幅広く、海外で活躍する鉄道車両も発売している。
振り子式電車はカーブに入れば車体を傾ける等のギミックも装備している。
2010年代に入ってからは大体1形式/1社の割合で私鉄車輌を出しており、地元の車輌をKATOで買えるようになったファンも多い。
しかし、カタログに載せておいた予定商品がいつの間にかなかったことにされたり、発売予定日から大きくずれて発売されることが多い。
例としてキハ35気動車標準色は実際にリリースされた2013年から見て10年以上前からカタログに載っていた。

車両の完成度は総じて安定しているが「10-270 12系客車「SLばんえつ物語」新塗装」に関しては塗り分けに問題があり、ファンから低評価を下されたなど無いわけではない。

初期の頃の蒸気機関車は技術的問題で約1/140、機種によっては更に大きいオーバースケールだったが、2000年代末期からフルモデルチェンジした1/150スケールのリニューアル品を発売している。
リニューアル蒸機は走行性能評価が高く、かなり低い電圧からの滑らかなスロースタートが可能。*2

READY TO RUNというキャッチコピーの通り表記類は印刷済みのものがほとんどで、ユーザー取り付けのパーツも少ない傾向にある。*3


マンションやビル等の建造物のストラクチャーや地形や植生を再現するシーナリー用品も発売しており、ガンプラや戦車のジオラマ作り、建築模型製作にも重宝する。
レール・コントローラーなど走行に必要な物も手がけており、レールについてはユニトラックのブランドで販売されている。ポイントは勿論のこと、転車台もある。

東京の下落合にホビーセンターカトー東京があり、実物の京急230形電車が保存されている。保存しているのをお手元にもいかがでしょう?として同車のキットをラインナップ(ただしホビーセンターカトー店舗でだけ販売の品)し、更に一般流通で完成品セットを発売した。
ホビーセンターは京都にもある。以前は大阪にあったが、京都へと移転してきた。大阪時代から同店のTwitterアカウントがあるが、移転前は担当者の趣味なのか戦車のアニメ廃校の危機に瀕した母校を救うためアイドル活動をする作品ねんどろいどが商品紹介画像に一緒に写り込んでいた。
ちなみにホビーセンターカトーの運営は関水金属本体とは別の会社が行っている。


●TOMIX
玩具メーカーであるトミーのホビー事業部が子会社として独立し、トミーテックとしてリリースするブランド。当初はトミーナインスケールと称し、香港製品からNゲージ業界に乗り込んだ御三家の一つ。
イメージキャラの女の子、立石あやめから会社自体のことを「あやめ」とも。

現在はHGシリーズと称した高品質な車両、車両セットをメインに発売しているが値段がその分高くなっている。
初心者向けにはレール・コントローラー・車両をセットにしたベーシックセットも販売している。車両単体でも3・4両から始まる基本セットもある。
なお好きな車両と組み合わせて楽しめるレールとコントローラーのみの「マイプラン」シリーズがある。

ラインナップは国鉄・JRの車両が中心で、バリエーションの多い形式についてはオリジナルから地域色にリバイバル仕様、はては列車の最終日の姿までありとあらゆるバリエーションが発売されている。
私鉄車両については特急列車の製品化が多い一方、中小私鉄や第3セクター鉄道の車両も多数発売している。これは実車にメーカー標準車体orJRからの払い下げが多く、前者は金型一つ作れば塗り替えで済み、後者は金型を作らずに塗り(ry…という生産上の利点もある。

一方蒸気機関車はほとんど出していなかったが、C57 135号機がまさかのラインナップとなり、ファンを驚かせた。*7
その後C57のバリエーションや駆動部を流用したC61 20、新規設計でC11 325*8もリリースされた。
現状では現役の動態保存機に強く、逆に国鉄時代のSL商品はあまり出さない*9…といった方針。
KATOよりも新幹線のラインナップに力を入れており、試験走行中の先行量産車や特別ラッピング車両もいち早く発売する。古い世代の車両についても「TOMIXにしかない」や「TOMIXのみ限定生産ではなく通常品」のことは多く、ここにもラインナップに無いのはそれこそ1000系のような試作車両くらい。

表記類はインレタでの表現が多く、無加工状態では少々味気ないものの編成番号などは自分で選べるのがメリット。
収納用ブックケースのウレタン設計はKATOよりも親切で、きちんと編成順に収納できるよう配慮されている。

KATO同様、レール・コントローラなど走行に必要な物も手がけている。こちらの名称はファイントラック。ユニトラックとはそのままではつなげることは出来ない。*10
ファイントラックはポイントレールのラインナップが豊富で、おもちゃっぽい見た目ながら実用性はバッチリなダブルスリップポイントやカーブポイント、Y字ポイントなどが存在する。

ストラクチャー類も昭和期から発売が続くロングセラーも多いほか、マニアックな建物は「ジオコレ」のブランドでも発売されている。最近では車両ケースにペーパークラフトをかぶせてビルに仕立てるというアイデア商品まで登場し、積極的な展開を見せている。

2000年代以降はディスプレイモデル「鉄道コレクション」も手がけている。
一箱2000円以下というリーズナブルな価格で発売されており、別売りのパンタグラフや動力を買うと線路で走らせることもできる他、最近は通常販売品でもオープンパッケージ・1輌当たり2000~3000円ちょっとのセット品のものも多い。
ラインナップは私鉄・地下鉄や地方私鉄・3セクの車両、路面電車などなかなか完成品が登場しないような車種が多く、上述したガレージキットメーカーは本シリーズの登場で軒並み苦戦を強いられることに。特にLRT系の路面電車に関してはわざわざ専用の動力まで開発したことで網羅度に関してはここの独走状態*11
鉄道会社限定の製品も多数発売されており、発売日にファンや転売屋が群がり阿鼻叫喚の地獄絵図になる。転売屋を見つけたら冷たい視線を向けてやろう。
南海9000系のようにこの限定品枠から一般流通品に昇格した車種も存在する。

製品はプラスチック製が主流だが、2000年頃にTOMIXブラスシリーズとしてエンドウより発売されていたキハ30系を復刻発売した。
しかし車体はエンドウ、足回りはグリーンマックス、組み立ては手作業と効率が悪かったためか1代1製品限りで終わってしまっている。

都内にショールームを持つが、営業時間は短い。
近年発売された205系、201系などでは車体の一部に隠しパーツを仕込み、腕に自信のある購買者をうならせた。当該パーツを使用すると、デフォルトの状態とは異なる時代における仕様を再現できるんだとか(分解・改造はあくまでユーザーの自己責任であることに注意)。
ここも妙にサブカルネタに強く、下記マイクロエースの京王7000系競馬場線仕様が入荷した際に某きみの愛馬が!なメディアミックス作品のネタを交えたなどのケースがある。
アニメスぺちゃん編見る限り、トレセン学園(中央)って多分府中の競馬正門前駅のあたりにあるっぽいしね。*12

●マイクロエース
私鉄からマニアックな車両まで大量の車両、車両セットをラインナップしている会社。でも時々新幹線のようなメジャーな車両を出すことがある(例としてE926系「East-i」は完成品ではここだけ)。ちっともメジャーじゃない新幹線も出すし、やっぱりというかマニアックなバリエーションに走るけど。200系何種類出すんだ
旧名は有井製作所。御三家の一つ。
とにかくたくさんの種類を発売しているが、造型が実車と似ていない車両がたまにある。中でも「A5940 14系500番台 急行「はまなす」」や713系旧製品はあまりにも酷いセットとして有名。E231系山手線仕様というオタでなくとも非常に有名な車両でやらかしたこともある。
このためクチの悪いユーザーからは「マイクソエース」と呼ばれることも。
しかし、もちろん十分以上に出来の良い商品もたくさんあるので、そこは安心してよい。

蒸気機関車はここしか完成品をリリースしていない機種も多いが、ほとんどが車高がやけに高いという欠点を抱えている。
とはいえ9600やE10など他社と比較しても絶賛される出来の機種もあるので、当り外れが激しいとも言える。
小型コアレスモーター普及前のモーターが物理的に大きいのを処理できない時代に出たものが大半なため、缶胴(デカい筒の部分)が細い8620やC56が造形的に厳しく・元からかなり太いE10やD52は無理なく実車のイメージを落とし込めたのではないか…とする意見もある。

車両セットや機関車が一度生産されたらほぼ再生産されないので人気のセットはオークションや中古屋で高騰する。セットや機関車の再生産もあるにはあるが、微妙に仕様を変えて発売していることも多いためコレクターを悩ませる。口さがない表現をすればそのものの再生産は基本的によほど人気のあった商品限定と考えていい。

塗装技術は御三家の中でトップだったが、不況のため塗装の簡略化が決定した。

完成品発売のペースが早いのが特徴だが、たまに発売が伸びる・・・どころか中止になることも。最近はGMに対抗するようにGMでキット化された車両が製品化されることが多い。

2018年には車両に搭載する小型スピーカー「マイクロスピーカーシステム」を発売。これはスマートフォンなどとBluetoothで接続して走行音などを流すことが出来るのだが、
発売直後は悪ふざけで北の曲やら高収入な曲を流す例が多発したという…。

販促ポスターやケース内の紙に独特なキャッチコピーを載せているが、かつては簡潔で大体合ってる内容なのにどこか浮世離れした疾走感溢れるものが多く、よくネタにされていた。
  • 色の魔術師!(E653系フレッシュひたち 5種類のカラーリングが存在した)
  • 700mmの感動!(167系修学旅行電車 通常用途車である165系と異なり乗降ドアの幅が700mmだった)
  • 24軸のハーモニー!(シキ600 重量のかさむ変圧器を積載するため、車輪が24軸ある)
  • 晴のち晴!(近鉄20100系電車あおぞら 車両の愛称があおぞらだから)
  • めざせ40年選手!(113系電車リニューアル車 40年を越えて現役を続行した車両も)
  • くちびるが動く!/目元パッチリ!(キロ59系リゾートサルーン・フェスタ 前面窓下に可動式の唇が存在し、停車中などに開くことが出来た)
  • リサイクル新時代!(営団地下鉄05系電車 廃車になった車両のアルミをリサイクルして車体を製造した)
  • 不揃いなドア配置!(123系電車 元になった荷物車や牽引車のドア配置をそのまま利用して乗降ドアに転用した)
  • ゲゲゲの気動車!(キハ40系ゲゲゲの鬼太郎ラッピング列車)
  • エンジン全開!(DF50形ディーゼル機関車 ディーゼル機関車だけど走行にはモーターを用いるディーゼルエレクトリック機関車)
一時は落ち着いてきたものの、
  • サステナブルな梱包材!(トラ35000+トラ23000の貨車2両セット 本来オマケ要素のはずの積み荷(米俵)の紹介のみ。一応藁は再利用や別用途転用が簡単なので間違ってはいないが…)
  • 札函タイムアタックで新記録!(キハ281系登場時仕様 実際に「北斗」に投入されたことでダイヤの高速化が進んだ)
  • 黒船 下田に来航!(伊豆急2100系「黒船電車」)
  • 房総を走る青い衝撃!(千葉地区4連の113系 転入直後のごく短期間だけ先頭車が関西地区ブルーライナー色だった編成を再現したもの)
など、2024年ごろからまたインパクト重視のコピーがつけられるようになっている。

2000年代に入った頃には「A・ちーちー」なる広報課社員の誰かの似顔絵としか思えないキャラクターが模型氏の広告に登場していたが、現在は特定のイメージキャラは置いていない。先述の「あやめ」と言い方を揃えたい場合は「アリイ」か、本社所在地から「蕨」のスラングを使用することが大半。

●GREEN MAX(グリーンマックス)
「作る苦しみ楽しみ いっぱい」ということでプラスチック製未塗装組み立てキット*13のラインナップが豊富。作る時は車体セットに台車、塗料、プラスチック用接着剤etcが必要。旧御三家の一角。
レールやパワーパックの展開はないが、創業当初からストラクチャーを手掛けている。

塗装済み組み立てキットを経て最近では他の御三家同様に車両の完成品がメインになってきており、一時期はキットの影が薄かったものの再生産や完成品のバリエーションと息を吹き返してきた。
キットとして流通させていた車両を完成品としてラインナップし直すこともある。
その反面、このキット超重視の歴史から、加工派というかキット派の模型鉄にとんでもない無茶ブリをかます会社のイメージも強く、近年でも「切り継ぎ*14による改造を前提とするボーナスパーツを同梱しています」の発言があった。

日本国内の私鉄車両の製品化が多く、新幹線に手を出していないことは特筆される。2000年代までは大手私鉄の通勤形電車は他社で製品化されることがほとんどなかったため、私鉄ファンはお世話になることが多いのではなかろうか。後述のパーツショップの展開地域とも重なるし…。ただ、バリエーションが豊富で熟練ユーザーの加工技術を引き出しやすいからか、国鉄通勤型・近郊型はそれなりにそろっている。この理由から近年はKATOの飯田線シリーズを差し置いてJR東海・JR西日本の電化ローカル線に強め*15
床下機器に関してはコストダウンのためか汎用部品を使用しているものもあり、実車に忠実でないものもある。さすがに発表ポスターの目玉になる商品については近年だと新規に起こすことの方が普通だが。

完成品は概ね4期に分ける事が出来る。第1期目は一体成型による国鉄型電車の製品群で、2期目以降の製品群とは関わりがない。2期目は大手私鉄の新しい世代の車両やJRの地方路線向けの車両を中心としたラインナップで、足回りはTOMIXからOEM供給を受けており、TNカプラーも容易に取り付けることが出来た。3期目は足回りを自社製品に切り替えたもので、動力ユニットはモーターを2つ取り付け、1モーターで1台車を駆動する構造となっていた。この頃の製品は先頭車同士を連結する際にドローバー(要するに棒)を用い、TNカプラーは非対応となっているものが多い。*164期目は2015年以降に展開されているもので、動力ユニットをコアレスモーター+フライホイールの新規品としたもの。4期目製品は先頭部のみTNカプラーも正規で対応するものが増えている。

モーターは他社と違い非フライホイールモーターのため走行させるとジージーとうるさかったが、近年はコアレスモーター+フライホイールの採用で大幅に改善された。造形や電飾などの質も上昇している模様。ただその代償なのか、値段が恐ろしく高くなったけどね。
東京・中京・関西にパーツショップを展開しており、自社のパーツからサードパーティの製品まで豊富に取り揃えている。

グリーンマックス直営店もあり、ちょっとマニアックな車種をキット化した「CROSS POINT」シリーズを発売している。

かなり最近になって萌え路線のイメージキャラ、「大山ミドリ」を導入。『鉄道むすめ』の延長線的なデザインのあやめと異なり、それ系の女の子キャラの頭にパンタグラフが生えているなかなかに思い切ったデザイン。
先述の「暗に切り継ぎ加工を身に着けているのを前提にする」もミドリの発言のため、ナチュラルに畜生発言をかますけど憎めないヤツとしてこの手のキャラクターでも独特の立ち位置にあり、GMブランドそのものを「大山」とか「みどり」と呼ぶようになったのもTOMIXと同様。

●モデモ
路面電車などの小型車両に強いブランド。
かつてはHOゲージも手がけていたが、今はNゲージほぼ一本。限定生産品が多いため、欲しい製品を見かけたらすぐ購入しよう。

その正体は軍用機プラモデル界隈で評判の高いハセガワの1ブランド。地元の意地*17ゆえか、地味に小田急RSEは今に至るまでここだけが商品化している。他社と競合するが313系も製品化済み。

●ワールド工芸
金属製の組み立てキットを多数発売するメーカー。動力も組み立て式なので、それなりの技術がないと組み立てることができない。

金属製の未塗装組み立てキットなので値段もそれなりになるが、マニアックな機関車を多数発売している。造形に関しても「組み立てる手間や要求される腕前を考えなければ、SL商品では最も優れるメーカー」という意見も多い。
最近はプラ製品もあるよ。

●津川洋行
動物用医療メーカー兼鉄道模型メーカー。
Nゲージ車両のラインナップは少なく、
その殆どは現在他社で製品化されている(キハ40000が唯一無二)。
最近の新作は銚子電鉄のデキ3。
ワールド工芸と被っている。

車両よりもストラクチャーが豊富である。

●ポポンデッタ
どちらかと言えば小売店やレンタルレイアウトとしてのイメージが強いが、後述する河合商会貨車シリーズの引継ぎ以降は自社での商品展開も行い始めている。
特に最近は河合から引き継いだ国鉄~JR期の小型貨車の他にいわゆる編成ものにも乗り出しており、JR九州305系などが発売されている。
30000系・31000系(現在走っている方の「こうや」)や泉北5000系の発売、8300系のアナウンスなど南海電鉄系統、東京メトロや都営線・Osaka Metroの他社が参入していない車種、名古屋市営地下鉄関連など地下鉄関係に強く、それ以外の路線含めて他社が出していない車種を的確に商品化している。その反面入っている両数で考えた値段はGM同様に比較的高めの部類。
また商品化アナウンスから発売まで異様に時間がかかるうえに予定年月を記載しないのが基本のため、そのあたりは批判を受けることも多い。

●リトルジャパンモデルス
旧型国電・名鉄旧型電車を中心に板状組み立てキット・パーツを展開しているメーカー。
メジャーメーカーの製品に飽きてきたらここの製品に手を出してみるのもアリかも?
また自作派モデラー向けに資料として使える書籍の販売も手掛けている。

●アルモデル
ワールド工芸同様金属製の組み立てキットを多数展開しているメーカー。
実在車輛のほかに、入門用商品として「とても簡単な」で始まる架空型の機関車・気動車・客車ほかのキットを発売している*18。通称とて簡シリーズ。
廃業したキングスホビーの製品を受け継いだ。

●あまぎモデリングイデア
ガレージキットメーカー。
コンバージョンキット形式の車両の他、紙製の駅舎のキットも発売している。

●宮沢模型
本業は模型問屋だが、自社で企画し製造を他の大手メーカーに委託した製品を販売している。
ただし製造数が少ないためかお値段はやや高め。

●ディディエフ
Nゲージに限らず、レイアウト製作やレイアウト用品を主に取り扱う。
個人によるフルオーダーレイアウト製作も可能なので、レイアウトを作ってみたいけれど時間が…という人におすすめ。

●朗堂
車輛商品はないが、コンテナ車に搭載するコンテナを文字通り数えきれないほど展開している現代貨物列車ファンの救世主。
JR貨物直轄のものやRUNTEC*19ロゴ・日本石油輸送ロゴ入りのコンテナといったよく見かけるものはもちろん、「この世に2つしかないパロマのロゴのコンテナ」だとか「特定用途に特化しているため、検査を受ける時以外はいつもの路線の外に出ない鋼材メーカーのコンテナ」なんて非常にマニアックな代物もラインナップしている。コンテナパーツとしては値段も他社とあまり差がないのも利点。

他に自作用の真っ白なコンテナ、『ガールズ&パンツァー』とコラボした痛コンテナや『機動警察パトレイバー』とコラボした「作中に登場するレイバー関連企業の私有コンテナ」など実在しないのが前提のアイテムも存在する。
シャフト・エンタープライズ*20のコンテナもあるが、12ftコンテナなので「あまりよろしくないレイバー『そのもの』」はおそらくサイズ的に入っていないはず…たぶん。
31ft海上コンテナとかだったらヤバかった。

●撤退・廃業メーカー
  • ブンカ→ウイン
Nゲージメーカー。
倒産後評判の良かったケースのみCASCOに引き継がれた。

  • 永大→学研
エーダイNとして登場。
永大が倒産した後はあの学研から発売された。
その学研もすぐ撤退した。
実は初めて新幹線を扱ったメーカーである。

  • エンドウ
HOゲージメーカーとして知られるエンドウもかつてはNゲージ製品を展開していた。
金属製の車両がメインで、完成品だけでなく組み立てキットも存在した。前述の通り、2000年頃にTOMIXでキハ30系だけ復刻された。

  • みどりや→旧マイクロエース
私鉄の車両メーカー。
みどりや倒産後は旧マイクロエースへ引き継がれた。
余談だが現マイクロの国鉄185系は旧マイクロの金型そのもの。

  • 東京堂
レジン製組み立てキットを中心に発売していた。
しかし、肝心のキットが曲がったりガラスが黄ばんだりとイマイチであり、直営店限定の完成品を組むために他社の製品をばらして販売したりしたため評判は悪かった。
また、キットが非常に高価(2両で25000円)であった。
2009年秋よりHPが閲覧不能になり秋葉原・戸越の店が前触れもなく閉店し倒産。どうやら夜逃げしたとの噂。

  • 河合商会
昔トミーナインスケール→トミックスで売られていた香港製の貨車を販売していた。
が単品売りでは無くセット売りなのが痛い。
一応機関車もあり、河合商会オリジナルのB6(2200蒸気機関車)と外国のメーカーバックマンのディーゼル機関車の塗り替えがある。
B6は当初販売予定だったトミックスのCタンクが金型劣化で発売出来なかったため新たに作られたが、再生産されず入手困難気味だった。
貨車は石灰石列車のような一部の長編成ものを別にすると2~4両のセット商品が主力で、ビールメーカーの麦芽輸送貨車や化学工場に向かう薬品のタンク車など、おおよそ実車の走行エリアに住んでいなければここでしか名前を聞かないようなマニアックな車種の揃いがやけによかったのが特徴。
2012年に倒産し、廃業。貨車などのNゲージ製品はポポンデッタに引き継がれたものの、単品貨車商品の縮小で「他社製品ではまず出ないようなマニアックな車種がある」元・河合ブランドの利点は失われつつある。

  • キングスホビー
金属製の完成品・キットを販売していた。製品は機関車・客車が中心で、実物の列車編成を再現したセット構成が特徴的だった。
2012年2月に一時休業するもそのまま再開すること無く2013年12月に閉店。製品はアルモデルに引き継がれた。

  • SONY
実は最初のNゲージメーカー。
車両セットを試作したが売らなかった。肝心のクオリティはイマイチだった。
金型は基本廃棄となったが、車両を線路に載せるリレーラーの金型のみがKATOに引き継がれ、80年代まで販売されていた。


●その他
  • トレーン
Nゲージを謳っているが玩具である。
ダイキャスト製で重量感がある。駅の売店で見かける。

  • ニシキ
Nゲージ(ry
かつてはこちらのを駅の売店で見かけた。
余談だが都営大江戸線はこれ系の玩具としては唯一無二。ホント話題になってたらなんでも出すなマイクロ。




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最終更新:2025年05月22日 13:22

*1 別売パーツを組み込んで走行させる事も可能

*2 ただしリニューアル最初期に発売された品番2019のC62は不具合も多かった。

*3 一部の電気機関車などTOMIXより取り付けパーツが多い車両も多い。

*4 完全に普通のスハフ12の色を変えただけなので、本来なら埋められている窓がそのまま。

*5 「スーパーひたち」仕様の商品同様に屋根上の交流用機器が残っている。実際には除去されていた

*6 室内が原型のまま。本来は一部の車両が「走る京町屋」をイメージした特別仕様となっている

*7 昔もC57や9600を発売していたが、他社との競合に敗れて絶版状態となっていた。

*8 こちらはKATOのC11と競合した結果大きく差をつけられ、早々にカタログ落ちしてしまった。

*9 無いわけではなく、先述したC57 135やC55北海道仕様の例があるほか、C57 135については国鉄時代最終運用verがアナウンスされている

*10 ユニトラック、ファイントラックともに専用の変換レールが存在する。

*11 KATOにもLRT商品そのものはラインナップ入りしている

*12 それらしき駅への連絡通路や駅前広場が登場しているカットがある

*13 エコノミーキットと称される

*14 簡単に言えば「側板になるパーツを切断して別のものを移植手術する」加工。正しい位置をまっすぐ切って・薄い接着面で貼り合わせて・合わせ目をちゃんと消すとハードルはかなり高めの改造

*15 ほとんどの線区で213系か113系・115系が投入されているため、もともと国鉄近郊型に強かった同社には有利だった

*16 名鉄車や阪急2800系など

*17 静岡。小田急ロマンスカー「あさぎり」が乗り入れていた

*18 「のりしろ」がわかりやすく追加されているため、ハンダ付けでの組み立てが出来なくても瞬間接着剤による貼り合わせで作れる、など

*19 旧名「九州牛乳輸送」。そのためトラックなどを含めて、定温で輸送しないと商品価値が死んでしまう食品関係などを目的にしたものが多い

*20 同作における「犯罪行為や治安を悪化させる行動ばかり行ってるメーカー」。つまり作劇上の敵組織