誠京麻雀(銀と金)

登録日:2015/05/14 Thu 06:29:30
更新日:2025/05/06 Tue 01:38:15
所要時間:約 7 分で読めます







そこにいるのは人というより物の怪だった……

金がツモりすぎ、彼の脳は既に常軌を逸している……



誠京麻雀とは、福本伸行の漫画「銀と金」で登場する特殊なルールが設けられた麻雀である。
テレビドラマ版では「蔵前麻雀」だが、本項目では原作に準じ「誠京麻雀」で統一する。

◆概要

日本一大のコンツェルン、誠京グループの会長・蔵前仁は自宅の地下に非合法の秘密カジノを持っており、
そこで若手の政治家達を招いたギャンブルパーティを催している。

そこでは主催者である会長とサシで勝負を行うことも可能であり、ポーカーから麻雀まで様々な
ギャンブルが用意されている。

蔵前はギャンブルが趣味であるが特に麻雀には目がなく、独自のルールが追加された麻雀が誠京麻雀と呼ばれるものである。

まず麻雀以外にも蔵前とサシで勝負を挑む際には蔵前から何十億という大金を借用書で借り受けなければならない。
その大金をサシ馬にして勝負が行われ、挑戦者か蔵前のどちらかの資金が尽きる、もしくは借りた額以上勝たなければいけない。

とは言っても、蔵前の資金はすなわち誠京グループの莫大な資産そのものなので基本的には挑戦者は後者の方法で勝つしかない。
当然、棄権は一切認められず何日かかろうと大勝か大敗しか道はないのだ。


◆誠京麻雀のルール

基本的なルールは通常の麻雀と同じ。
ただし、頭ハネや喰いタン後付けありかといったローカルルールの取り決めは不明。

イカサマは当然禁止であるが、現場を押さえられなければ意味はない。

通常の麻雀に対して以下のような特徴がある。

●場代ルール

誠京麻雀では場代というものが設定されており、この場代を供託金として払うことでその局のゲームに参加することが認められる。
半荘終了時にトップだったプレイヤーがそれまでに供託された金を総取りする。

ちなみに場代は1局ごとにリセットされ、初めは100万から始まる。この場代はその局の親が自分の番になる度に
100万・200万・400万と倍々で増やしていける権利があり、当然金を多く持っている者が有利となる。

なお、場代を払わなかった場合はその局を降りたと見なされ、上がり牌をツモっても上がれず以降はツモ切りをしなければならなくなる。
当然、ポン・チーの副露も不可能。ただし、親は場代をアップすること自体は可能。
このため、ゲームから降りることは他家にロンされる危険が非常に高くなる。

よって、親が場代を吊り上げることで他のプレイヤーをゲームから降ろして自分だけが上がるということもできるのである。
要はポーカーのルールを取り入れた麻雀。何をするにも大金が必要となるのだ。

場代は、原作では卓の下にある箱に札束をざっくばらんに投げ入れていき、箱が一杯になったら札束の代わりにチップを使う。
ドラマ版では、西条との勝負は黒服が押しているカート(?)に札束を入れていく方式だったが、銀二との勝負では「500億の札束を持ち込んだら部屋が金で埋もれる」という理由で箱を設けず、
手持ちの資金は「血液モニター」にリアルタイムで表示されるようになっている(更新は自動ではなく袋井がタブレットで打ち込んでいる)。
なんか違う作品が混ざっているが気にしてはいけない。

●二度ヅモルール

ツモをした牌が気に入らない場合は場代の3倍分を払うことで山にある次の牌をツモることができる。
ツモの回数が結果的に増えるので手を進める速度は早くなるし、和了もしやすくなる。

また、危険牌を掴んでしまったら二度ヅモで逃げるといった戦術も可能。
ただし、ツモり直したからといって欲しい牌がツモれる訳ではないので、場代がまるごと無駄になる可能性もあるのだ。
二度ヅモしたら危険牌をまた掴んでしまったらご愛嬌。
蔵前曰く二度ヅモは不正ではなく「投資」であるため、種銭を溶かしても文句は言えないのである。

なお、ゲームから降りると二度ヅモはできなくなる。

ちなみにツモり直す前の牌は山の横に置いておき、次のプレイヤーは必ずその牌をツモしなければならない。
その牌からさらに二度ヅモすることも不可能。ただし、副露をすることでツモ順を変えることは可能となっている。

これを利用して自分のロン牌を他家に掴ませることで直撃をするという戦略もできる。

●金による不正合法化

お金を払うことで多少の不正は合法となる。ただし、既に捨ててある牌や見えている牌を拾ってくるような決定的なイカサマはできない。
上記の二度ヅモルールもこのシステムの範囲内となっている。
ただ明確にルールが決まっているのは二度ヅモルールくらいで、アドリブで行う不正は相手の同意がなければできないため交渉しなければならない。

●役満祝儀

役満を上がった場合、変動相場制の祝儀が発生し、相手側はその際に金をその場で払わなければならない。
ただし、相手陣営からのロンや自分でツモをしなければ駄目。味方同士の差し込みなどでは発生しない。

ちなみに払う額は1000万を1倍として現在の場代×それまでに供託されている金となっている。
例えば場代が400万で供託金の合計額が12億なら……

0.4×12億 = 4億8000万

これだけの金をその瞬間に相手に払わなければならないのだ。

勝負が長期化して親が場代を吊り上げまくると、何十億はおろか1兆単位にまで祝儀が増えてしまう。
親で金に余裕があるのに調子に乗って、自分が払えない額になるまで場代を吊り上げるのはやめておこう。


◆余談
福本作品ではアカギの鷲巣麻雀がよく知られており、実際に専用の麻雀牌が作られて遊べるほど有名であるが
この誠京麻雀も道具やレートさえ変えれば実際にプレイが可能である。

金ではなく点棒を供託させることで二度ヅモをしたり、本来なら反則となるような他の行為でも合法化させた上でゲームを進行させたり、
運要素だけでは終わらない意外に面白い駆け引きが楽しめる。
(この場合、持ち点自体を倍以上に増やさなければならないが)

学生同士で楽しむことも当然できるが、間違っても友達を飼い殺しにするなんてことはやめましょう。
現金でやる場合も、そのままのルールだと1円スタートで全員が降りず誰も鳴かないで進行した場合、1*2^17となり親の最終ツモでの供託金が13万1072円になる。
遊びで済まない上に端数の清算も大変なため何らかの手入れは必須だろう。




誠京麻雀の項目は狂気の項目
一度追記・修正をするごとに大金を寄付する項目だ
正気の沙汰ではない 通常のwiki篭りで続けられる項目ではない

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最終更新:2025年05月06日 01:38