ブライトン(宇宙刑事ギャバン THE MOVIE)

登録日: 2015/06/22 (月曜日) 21:01:07
更新日:2023/04/28 Fri 13:10:01
所要時間:約 4 分で読めます





【注意】この項目は重大なネタバレを多く含みます。未視聴の方はお手数ですが、ブラウザバックすることを強くお勧めします。












我が名はブライトン……マクーを率い、全宇宙を総べる漆黒の騎士……



映画『宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』の登場人物。

演:???


【概要】


黄金のフルフェイスメットに漆黒のコンバットスーツとギャバンtypeGとは対照的な容貌の仮面の男。
漆黒のマントを翻すその様はまさに「漆黒の騎士」と呼ぶに相応しい。
主を失い、サルガッソーの一部と化し宇宙を漂う魔空城を拠点に、宇宙犯罪組織マクーの残党を束ねマクー首領たるドン・ホラー復活に動く。
その黄金の仮面の正体を見た者は、誰一人としていない。


ギャバン……伝説の宇宙刑事か……


【性格】

口数は少ないが、その圧倒的なたたずまいは幹部からも忠誠を誓うほど。
ドン・ホラー復活のために必要なアクシオン隕石を入手し、河井衣月を突け狙い、十文字撃に憎悪の刃を向けるが、果たして、その正体は……?


【戦闘力】

衣月を守るため跳躍しながらギャバンtypeGに蒸着した撃を左正拳で弾き飛ばし、
スパイラルキックを黄金の大剣で一蹴するほどの強さを持つ。
大剣から繰り出す剣術は鋭く豪快で、撃のレーザーブレードを難なく跳ね除け、刃からは衝撃波を放ち、撃を徹底的に叩きのめした。


【幹部】


  • ザン・バルド
かつてマクーの行動隊長を務めたドン・ホラーの息子サン・ドルバの怨念が真紅の鎧に宿った不死身の戦士。
三つ又の穂先に髑髏の意匠が施されたトライデントを得物に、
物語冒頭でイジリー岡田SARDの岩本室長や警備員を血祭りにあげ、衣月にもその刃を向けるがギャバンtypeGに阻まれ倒される。
しかし、魔空城で兜からおぞましいまでに巨大化した角を与えられ復活するが、2代目宇宙刑事シャイダーこと烏丸舟のシャイダーブルーフラッシュを受け倒された。


  • 魔女キル
ドン・ホラーの妻にしてサン・ドルバの母たる魔女キバと同じ一族にあたる妖艶な女幹部。
長く伸びた銀髪と変幻自在のを振り乱し、大山エネルギー研究所職員に変装し魔術で職員と警備員を操り撃とシェリーを苦戦させ、アクシオン隕石の強奪に成功した。
魔空城の決戦では2代目シャリバンこと日向快の相手を務めるがシャリバンクラッシュを受け魔女キバの無念を晴らせず死亡。


  • リザードダブラー
「地獄の処刑人」と自称するダブルモンスターで、青竜刀に似た長剣とトカゲの頭を模した楯、リザードミサイルが武器。
ザン・バルドと共にSARDを襲撃、警備員を血祭りにあげ衣月に襲い掛かった隙をついて
コンピューターから大山エネルギー研究所が厳重に保管するアクシオン隕石と衣月が収集した組成データを強奪、ブライトンに提供する。
地軸転換装置を体内に内蔵しており、魔女キルが分析器のロックを解除した後、それを作動させてアクシオン隕石を魔空城に転移させた。
魔空空間ではつくばララガーデンの広場に似た場所でコーヒー片手に美女を侍らせピースしたり、電車内で車掌帽をかぶって「こんにちは!毎度ご乗車ありがとうございます!」と挨拶する茶目っ気を見せている。
最終的に先代ギャバンのギャバンダイナミックを受けて爆死。

宇宙刑事シャリバン・シャイダー NEXT GENERATIONでは同タイプのダブルモンスターがギャバンtypeGと交戦するのが確認されている。



追記・修正はアクシオン隕石を入手してからお願いします。






























立て!お前は真実から逃げている!!
もう気づいているはずだ!!

やっぱりあいつが……!?

かつて俺も、愛する父を奪われ、その悲しみの中でマクーに立ち向かった……!
お前も恐れるな……たとえ友が敵となって失われても!!

振り向くな……!
そしてためらうな!!








遠矢……!?





俺はもう……大熊遠矢じゃない。







登録日: 2015/06/22 (月曜日) 21:01:07
更新日:2023/04/28 Fri 13:10:01
所要時間:約 11 分で読めます






【正体】

その正体は、十文字撃と河井衣月の幼馴染である大熊遠矢(演:永岡卓也)。
撃と同じサイドカーレーサーでもあり、冒頭でサイドカーの助手席に座り無鉄砲な撃のストッパーを務めたが、
自身の計算よりも直感を優先する撃に不満を感じることがあった。

後に、三人とも宇宙物理学研究開発機構『SARD』の職員となり、
撃と遠矢は共に火星有人探査用スペースシャトル『かなた』のパイロットに任命された。
『かなた』の目的は、火星の軌道上で確認されたワームホールらしき光の歪み……重力マイクロレンズ現象を調査することにあった。

撃……ワームホールが見つかったら俺の勝ち。
見つからなかったらお前の勝ちってことで、いいか?

勝ちとか負けとか、何の事だ?

勝った方が、衣月をもらうんだ。
そして見返してやるんだ……俺を否定した連中を!

コックピット内で、遠矢は撃にある勝負を持ちかける。
その内面には、撃への嫉妬と衣月への想い、そして学会への復讐心が一緒に渦巻いていた。

20年前、大山小次郎博士が入手したアクシオン隕石……
それはワームホール生成のトリガーとなる物質なのではないのか?
もし、ワームホールの実現に成功すれば、地球人類は時空を超えて宇宙の果てまで行き来することができる……宇宙に憧れる純粋な遠矢の口癖は今でも撃と衣月の心に響くほどだった。
しかし、学会は彼の仮説を失笑し、相手にしなかったのだ。
仮説が認められない事への苦悩、そして焦燥と憎悪。
その感情は、やがて彼に自身の仮説を証明することに執着させ、手段を選ばないようになっていく。

夢のためなら俺は何だって犠牲にする。
それでこそ真の科学者だ。

研究仲間でもある衣月に転送機から猫を取り出され実験を中断された際、
遠矢は彼女にこの台詞を吐きコンピューターに向かわせ一心不乱にキーボードを叩かせ夢への実現へと向かわせるほどだった。

遠矢の秘めた想いに呼応するかのごとく、光が迸り、渦を巻く。
ワームホールの存在を確かめんと宇宙服を着て飛び出す遠矢、それを止めんと追いかける撃。
やがて……『かなた』は爆発、両者は宇宙へと投げ出されていく。撃は星の海へ、遠矢はワームホールの闇へと……

暗闇の中で、遠矢は静かに、しかし確実に響き渡る哄笑を耳にする。


私はドン・ホラー……そしてお前自身だ。
愚かだな……友の裏切りに気付かぬとは……
あの男は、わざとお前の手を離したのだ……!!

何のために……!?

お前を亡き者にして、あの女を手に入れるためだ!

奴が……衣月を……!?

困惑する遠矢。その隙をつくかのごとく、金色の仮面が彼の顔に覆い被さる。

解放しろ、憎しみと欲望を!!
そして全宇宙を支配するのだ!!
私の力を手に入れる鍵は地球にある。お前なら知っているはずだ……


そして、遠矢は漆黒の騎士となり、ドン・ホラーに操られるがままアクシオン隕石を手にし、ディラックの方式をエサにK-9ポイントにドン・ホラー復活の『器』たる衣月をおびき寄せ、全宇宙を支配する不滅の存在にならんと画策する。


【顛末】


宇宙の果てには何があるか……わかるか?
果てなどない……俺が望んでいる限り、宇宙は膨張する……
俺はドン・ホラーの力で、全宇宙を手に入れる!!

魔空城で再会した撃と遠矢。
撃は青縁の星のペンダントをかざし、衣月は1年間も遠矢の帰りを待っていたと叫ぶ。
しかし、ドン・ホラーの怨念はすでに彼の身と心をも支配していた。
やむを得ず銀のコンバットスーツを纏い立ち向かう撃だが、完全に憎しみで染まり切った遠矢の刃にただただ圧倒されていく。

やがて、ブライトンとなった遠矢から新たな仮面が現れ、衣月の顔面に覆いかぶさってしまう。ついに降臨するドン・ホラー。

己の欲望のために、すべてを犠牲にする心……気に入った。この力、お前に授けよう!!

仮面が吸い込まれ、衣月の体を通してドン・ホラーの声が発せられる。
宇宙で渦巻くワームホールは勢いを増し、地球だけでなく全宇宙をも飲み込んでいくだろう。

だが……

ドン・ホラーに支配されたはずの衣月の脳裏に様々な記憶が駆け巡る。
1年前……サイドカーレースで負けた日。『かなた』で宇宙に飛び立ったあの日。
そして、幼い頃三人一緒に星を眺めた時。自分を救うため駆け出し手を伸ばした時。
望まずして争い合う二人の姿を見た時……彼女は叫んだ。


撃――――――――――――っ!!!


今までの想いがドン・ホラーの呪縛に打ち勝った瞬間でもあった。
彼女の悲痛な叫びを聞き、撃は覚悟を決める。友の凶行を止めるために、友をドン・ホラーから救うために。


俺は……俺はもう、ためらわない!!


撃渾身の十文字斬り・ギャバンハイパーダイナミックがブライトンを……遠矢の仮面をも斬り裂く。
糸の切れた操り人形のごとく倒れこむ遠矢。衣月を覆い被さっていた仮面も壊れ、断末魔と共にドン・ホラーの怨念も消えていった。
崩れゆく魔空城から衣月と遠矢を救い出し、電子星獣ドルを駆り撃は地球に帰還した。

憎しみと復讐心からようやく解放された遠矢は、幼い日に誓った宇宙への約束を振り返る。
衣月から金縁の星のペンダントを手渡された彼は消えゆく命を振り絞り、二人に言う。

ありがとな、衣月……。俺、ずっと探してたんだ……。
撃……またお前と、宇宙行きたかったぜ……

やがて、撃と衣月に看取られ、息を引き取る。
共に遠矢の名を呼ぶ二人。しかし、その瞼が開かれることはなかった……
享年26歳。


いつか、行きたいなあ……宇宙。

行けるよ。オレたちが大人になるころには、宇宙時代が来る!

えっ?ほんと、撃!?

うん!

ああ。おれ、銀河系の果てまで飛べるロケットを作るんだ。

オレは、宇宙飛行士になって衣月を宇宙につれてってやる!

いつか、三人で行こうね!約束だよ!!

ぜったい行くぞー!!おーっ!!


幼い日にかわした約束は永遠に叶わぬ夢となった。
しかし、亡き友の想いは確かに二人の中で息づいている。
ひとりは地球で、もうひとりは宇宙で。それぞれの道を歩みながら、今も光を超えて……


幼い日に誓った約束を覚えている人は、追記・修正をお願いします。

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最終更新:2023年04月28日 13:10