ゼロの使い魔外伝 タバサの冒険

登録日: 2015/07/01 Wed 23:58:36
更新日:2025/01/15 Wed 00:03:04
所要時間:約 3 分で読めます







わたしは人間なの。だから人間の敵は倒す……それだけ。




ゼロの使い魔外伝・タバサの冒険』とは、
ヤマグチノボル原作のライトノベル『ゼロの使い魔』の登場人物・タバサを主人公にしたスピンオフ作品である。
全3巻。
今拓人によるコミカライズもされている。ただし途中から原作9巻から10巻のアーハンブラ編へとシフトする。




あらすじ
本編の舞台となるトリステイン魔法学院に通う少女タバサは、
実はガリア王国の暗部の汚れ仕事を請け負う秘密組織『北花壇騎士団』の一員であり、本名をシャルロット・エレーヌ・オルレアンと言った。

タバサはガリア王国の傲慢な王女イザベラの命を受けて、様々な困難な任務に狩りだされる。
しかし、タバサは文句ひとつ言うこともなく、無理難題の任務の数々をこなしていく。

そこにはタバサの生家と王家の血塗られた因縁が隠されていた――



【概要】
基本的に、任務を与えられたタバサが現地へ赴いて現地の人たちと交流しながら任務を果たしていくという一話完結方式をとっている。
だが中にはシルフィードを主人公にしたものや、タバサの過去編も存在しており、タバサという人物をいろいろな方向から掘り下げていっている。

本編とはリンクしており、それぞれの話が本編のどのあたりの出来事なのかをわかるようになっている。
イザベラは後に本編にも登場。本作のエピソードや登場人物はいずれも人気の高いものが多い。


【主な登場人物】
トリステイン魔法学院に通う2年生。ガリアからの留学生であり、小柄な体と青い髪と目を持ち、二つ名は『雪風』
本来はガリアの王家の一門であるオルレアン家の娘であるが、現在その地位は剥奪されていてタバサは偽名である。

母の心を魔法の毒物で狂わされており、その解毒剤を手に入れるためと復讐のために、いかなる危険な任務をも受けている。
性格は無口で人付き合いを自分からはしないタイプ。
しかし情には厚く、任務の達成には遠回りになるとわかっていても人命や心を優先した作戦をとることもある。

反面、隠れドSなところもあり、普段はおとなしく見えてもちゃっかりえげつない手段で意趣返しをすることもある。

  • シルフィード
タバサの使い魔で、2年生昇級の『使い間召喚の儀』で呼び出された。
周りにはウィンドドラゴンに見せているが、実は人語を解する絶滅種『風韻竜』の生き残りで、本名はイルククゥ。

年齢は200歳を超えているが、精神年齢の発達は遅く、おつむは幼児並み。
明るく優しく奔放な性格で、危険な任務ばかりさせられるタバサのことを常に心配している。

なお、主人といい勝負の食いしん坊である。

  • イザベラ
ガリア王国の第一王女で、国王ジョゼフの一人娘。
王家の人間であるためタバサと同様の青い髪と瞳を持っているが、印象は凶暴。ファンからの愛称はデコ姫。
気まぐれで冷酷かつ嗜虐的な性格をしており、タバサとは正反対。

タバサの属する北花壇騎士団の団長を兼任しており、彼女がタバサに命令を出すところから物語は始まる。

魔法の才能に乏しく、強いコンプレックスを抱いており、天才的なメイジであるタバサに強く嫉妬していることから、
あてつけにタバサにわざと危険で困難な任務ばかり当てている。


【これまでのお話】

  • 第一話、タバサと翼竜人
北花壇騎士団員タバサに任務が下った。指令は、エギンハイム村で村人と対立している翼人を討伐せよ。
しかし、現地に赴いたタバサの前に、人間と翼人の共存を願う恋人たちがやってきて、なんとか討伐を中止してくれと頼んでくるのだった。

サビエラ村で、一晩のうちに若い娘が体中の血を吸い尽くされて殺害される事件が続発した。ハルケギニア最悪の妖魔、吸血鬼の出現である。
吸血鬼討伐に出発したタバサだったが、吸血鬼は普通の人間と見分けがつかない。
姿なき殺人鬼に対して、タバサがとる作戦とは。

  • 第三話、タバサと暗殺者
王女イザベラに暗殺を狙っている者がいるとの疑惑があがった。タバサは魔法でイザベラと入れ替わって捜査をはじめる。
だが、暗殺者の正体と黒幕は意外な人物であった。

  • 第四話、タバサと魔法人形
珍しい任務が下った。ガリアの名門の引きこもりの少年を学校に通わせろというのだ。
危険のない任務に退屈げなイザベラから、たわむれに魔法人形スキルニルを譲られたタバサはいつもどおりに任務に向かう。
しかし少年の冷え切った家族関係と、彼を一身に思うメイドのアネットの訴えに、タバサはある考えをめぐらせるのであった。

  • 第五話、タバサとギャンブラー
違法賭博場撲滅の命を受けたタバサ。偽名を使って潜入するが、カジノのディーラーはなんとタバサの家で昔に仲のよかった使用人だった。
しかも、イカサマ賭博の証拠を掴まなくてはカジノをつぶすことはできない。
情と使命、さらにタバサの目をもあざむくカラクリの正体とは?

  • 第六話、タバサとミノタウロス
任務を終えて、とある村で休息をとっていたタバサは、平民の老婆から助けを求められる。
エズレ村に人食いのミノタウロスが現れ、生贄を求めているというのだ。
助っ人を引き受けたタバサだったが、ミノタウロスの正体は人攫いの野盗がミノタウロスを騙ったものだった。
追い詰められるタバサだったが、なんとそこに本物のミノタウロスが現れる。しかも、そのミノタウロスは人語をしゃべり、自らを貴族と名乗った。

  • 番外編、シルフィードの一日
とある平和な日、のんびりとしていたシルフィードはニナという少女と仲良くなる。
けれども、近隣の村の住人にはドラゴンであるという理由だけで嫌われてしまった。
使い間仲間に慰められても傷心のシルフィード。だが、そんなシルフィードを救ったのは少女の純粋な心であった。

  • 第七話、タバサと極楽鳥
イザベラの気まぐれと嫌がらせで、火龍山脈に住む極楽鳥の卵を採りに行かされることになったタバサ。
そこでタバサは、料理人を目指して修行中というリュリュという少女に出会う。
だが極楽鳥は強力な火竜に守られていて手出しができない。そこでタバサは、錬金を使っての料理という新境地を目指している
リュリュの魔法を使おうと考えるが、リュリュは大きな壁にぶち当たっていた。

  • 第八話、タバサと軍港
ガリア王国軍両用艦隊の軍艦が次々と爆破されるという事件が起き、タバサが調査に派遣される。
幹部士官らに邪険にされながらも、協力者を得て調査を進めるタバサだったが、次第に事件の背後に潜むどす黒い影に気づいていく。
それはタバサ自身の生い立ちにも関わる。人の心を弄ぶ禁呪を用い、無関係な人間を大勢巻き込むことをも辞さない狂気だった。

  • 第九話、タバサとシルフィード
シルフィードがタバサに召喚された直後のお話。
見るからにちんちくりんなのに偉そうなタバサに不満タラタラのシルフィードだったが、ある日ひとりでお使いに出かけることになった。
ところが世間に疎いシルフィードは悪い人にだまされて……

  • 第十話、タバサと老戦士
コボルドに襲われているというアンブラン村に赴いたタバサ。彼女はそこで、村人から慕われているユルバンという老戦士に出会う。
タバサの実力を持ってすればコボルドは敵ではなく、任務達成は容易なものと思われた。
だが、タバサたちは村で過ごすうちに奇妙な違和感を感じ出す。さらに血気にはやったユルバンがコボルドに囚われてしまい……

  • 第十一話、タバサと初恋
最近タバサの様子がどうにも変だ。妙にそわそわして落ち着かない様子だったりしている。
それが恋だと思ったシルフィードは一念発起、なんとかタバサの初恋を成就させようとあの手この手を試みるけれど空回りばかり。
一方で、タバサも自分の中に芽生えた不思議な気持ちがわからずに自問自答を続けていたが……

  • 第十二話、タバサの誕生
タバサがまだシャルロットと名乗っていた時期の話。
ガリアの先王が亡くなり、時期後継者候補のひとりであったシャルロットの父オルレアン公が暗殺された。
ジョゼフが王となり、オルレアン派最後のひとりであるシャルロットは母の身柄と引き換えに怪物の跋扈するファンガスの森に送られる。
そこは凶暴な合成生物キメラたちの魔境であり、ボス格である『キメラドラゴン』を倒さなければならない。
戦闘経験などないシャルロットはキメラに襲われて絶望するが、そこを森の猟師であるジルという女性に救われる。
ジルから戦い方を学び、シャルロットは戦士として成長を始める。だがそれは、長くつらい戦いの始まりでしかなかった……


追記・修正はムラサキヨモギを噛み締めながらお願いします。

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最終更新:2025年01月15日 00:03