登録日:2012/09/03 (月) 22:58:50
更新日:2024/12/30 Mon 13:54:52
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◆カート・アングル
カート・アングル(Kurt Angle)は1968年12月9日生まれの米国のプロレスラー、元レスリング選手。
本名カート・スティーブン・アングル
元
WWEスーパースターであり、TNAにも所属していた時期もある。
アスリートとして全米選手権で6度の優勝を果たした最強クラスのレスリング選手であり(アマレス殿堂入り)、アトランタ五輪での100kg級金メダリストでもある。
五輪前から首に致命的なダメージを抱えていた事から大会後に現役を引退。
リポーター役を務めたりしていたが、
プロレス入りの話も囁かれており先ずはECWにゲスト出演をするが、
その大会にて米国インディーのカリスマと呼ばれるレイヴェンがキリストをモチーフにした背徳的なパフォーマンスを行った事に怒り、
プロレス入りは完全に立ち消えになったと思われていた。
しかし、アティチュード路線の導入により隆盛を見せ始めていたWWF(後のWWE)がカートに接触。
98年にWWFに登場すると一年でWWF王座を獲得。
ストーン・コールド、ザ・ロック、
トリプルHに続くアティチュード第4の男として一気にスターダムにのし上がる。
元一流アスリートにもかかわらず、プロレスに必要な抜群のタレント性も併せ持つ稀有な才能の持ち主であり、
金メダリストのエリートである事を鼻にかけるイヤミキャラで観客のヒートを買う。
その後もトリプルH、ステファニー・マクマホンとの
三角関係やビンスの寵愛を巡るストンコとの友情と裏切りのドラマで注目を集めた。
ドラマ内ではやや間抜けなキャラクターであり、ヒールながらも親近感を抱かれるキャラクターであったが、
そんなカートの転機となったのは「RAW」と「SMACKDOWN」の完全な2ブランド化であり、
「SMACKDOWN」に引き抜かれたカートは、当初はエッジとの髪切りマッチに敗れてスキンヘッドになる等いつもの役回りかと思いきや、
ライバルの
クリス・ベノワも「SMACKDOWN」に所属となった事で、両者は純粋にレスリングの勝負を中心に据えたストーリー無しの戦いを開始。
相変わらずのソープドラマ路線の「RAW」に対し、試合の「SMACKDOWN」と呼ばれる基礎を作り上げる。
この「SMACKDOWN」にはカートとベノワの他、
エディ・ゲレロ、同じくアマレス出身の
ブロック・レスナーやシェルトン・ベンジャミンらが集結しており、その傾向を更に増していた。
……一方、そもそもが首に不安を抱える中でのデビューであった事もあり、
激闘によりダメージが深くなったカートは厳しいスケジュールの中で充分な回復の時間も取れないWWEの方向性に疑問を感じる様になる。
そして、06年に再びアマレス……或いは総合格闘技への挑戦を理由に身体を休めるべく退団。
WWE殿堂が約束された男の退団は、ファンに一つの時代の終わりを感じさせた。
……が、カートは当時躍進を始めていたWWEに次ぐ全米第2の団体に成長しつつあったTNAに電撃移籍を果たす。
TNAにはWWEでは冷遇されていた元
WCWやWWEの中堅レスラーが多く移籍していたが、WWEの象徴の一人であった男の移籍はファンから大きな驚きと期待を持って迎え入れられた。
尚、カートが移籍を決めた理由は「若手の壁となると共に自らも新たな挑戦をしたい」と云うものであり、サモア・ジョーと格闘色の強い試合を行っている。
新設されたTNA世界ヘビー級王座も獲得したカートは、08年から09年にかけてビッグマッチ限定ながらTNAと提携を結んでいる新日本プロレスに来日……。
アメプロを知らないファンには、その凄さがイマイチ伝わらず、当初は反応が悪かったが、試合内容の素晴らしさにより新日ファンからも支持を集め、
永田裕志や
蝶野正洋とのタッグや、新日本が今後の二大エースとして期待をかける
棚橋弘至と
中邑真輔とのシングルマッチを行い、ファンの熱狂を受けている。
その古い時代のレスリングのみで勝負していた時代にも通じる妥協の無いファイトスタイルからオールドファンや、古い時代の伝説のレスラー達からも評価が高く、
現役最高の選手とまで評されている。
そうした強さの一方で、ショーマンシップにも対応したプロレス脳の持ち主であり、その姿勢は多くのレスラー達からも羨望を持って見つめられている。
2014年9月、契約満了によりTNAを退団。2016年までに現役を引退することを表明した。
そして、2017年WWE殿堂入りが発表された。
しかし、2017年10月には諸々の事情もあり引退宣言を撤回し11年ぶりにWWEのリングに復帰した。
その後も数は少ないものの試合をこなしていたが、2019年に再び現役引退宣言を行い、レッスルマニア35でバロン・コービンと戦い引退した。
【得意技】
●アングルスラム
相手の脇の下に頭を差し入れ、一気にアルゼンチンバックブリーカーの様な体勢に担ぎ上げると共に、そのままのスピードでマットに叩き落とすオリジナル技。
NOAHの杉浦貴を始め、同型の技を使用する選手もいるが、他者の追随を許さないスピードと回転力を誇る(別に頭から落としている訳では無い)。
●アンクルロック
直訳すると足首固めだが、同時に踵や膝にもダメージを与える強力な足関節技。
最大の
必殺技で、様々な体勢から足首を捉える事が可能。
ゲームではアングルロックとも。
●ベリートゥベリー(フロント)
●ベリートゥバック(ジャーマン)
強烈な腰のバネを利用したスープレックスで、ベノワとの試合では互いに応酬しあった。
●ムーンサルトプレス
非常に高い弧を描くのが特徴。
ハードコアホリーに怪我をさせて以降は他の選手に受けるのをイヤがられた為に自爆技に。
※非常に高いレスリング技術の持ち主であり、ベノワやレスナーとの対戦はレスリングの教本の様になった。
【異名】
●レスリングマシーン
●オリンピックヒーロー
●アメリカンヒーロー
【余談】
●基本的にヒールだが、かの9.11の後には最も愛国心を感じられるキャラクターとして、自然にベビーフェイスとなった。
●98年にWWFに登場したが、実は1年程下位団体にて訓練を積んでおり、プロレスのいろはを教えてくれたのはクリスチャンであったと云う。
●音痴と名高いストンコを超える音痴である。
●ヒール時には何か発言する度に観客から「What?(はぁ?)」と茶々を入れられるのがお約束だが、元々はカートと
ストンコのやり取りが独立したネタである。
●WWE時代には入場の際に「You Suck!(へなちょこ!)」のチャントが飛ぶのがお約束だが、ベビーフェイス時には対戦相手を指すチャントになる。
カート「ボク位うまく追記・修正できるスーパースターはいないね!本当さ(It's true)!」
観客「What?(はぁ?)」
- 今までのネタ総決算で締めは牛乳、最高のスピーチだったよカート -- 名無しさん (2017-04-02 18:52:16)
最終更新:2024年12月30日 13:54